JPS623385Y2 - - Google Patents

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JPS623385Y2
JPS623385Y2 JP1982030930U JP3093082U JPS623385Y2 JP S623385 Y2 JPS623385 Y2 JP S623385Y2 JP 1982030930 U JP1982030930 U JP 1982030930U JP 3093082 U JP3093082 U JP 3093082U JP S623385 Y2 JPS623385 Y2 JP S623385Y2
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ion
temperature
gas
furnace
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JP1982030930U
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  • Discharge Heating (AREA)
  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、所定のガスをグロー放電によりイオ
ン化し、イオン窒化、イオン浸炭、イオン浸炭窒
化などの表面処理を行なうイオン応用熱処理炉に
関する。
イオン窒化、イオン浸炭、イオン浸炭窒化など
の表面処理技術においては、雰囲気ガスの種類及
び圧力、放電電圧及び電流、処理時間、被処理物
の温度などは重要な制御要素である。このうちで
特に被処理物の温度制御は重要であり、制御が困
難であつた。すなわち、従来のイオン応用熱処理
炉においては、イオン化されたガスが被処理物に
衝突することによつて発生する熱によつて被処理
物の加熱を行なつていた。ところが、被処理物表
面層におけるイオン化された活性ガス原子の拡散
は被処理物の温度に大きく影響される。従来の方
法では、電極と被処理物表面との距離、被処理物
の大きさによつては温度が異なるので処理むらが
生じるという難点がある。
本考案はこのような実情に鑑みなされたもの
で、被処理物の温度の制御を可能にすることによ
り、効果的かつ優れた表面処理が行なえるイオン
応用熱処理炉を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本考案は、所定圧力
の所定ガス雰囲気中で電極間に所定電圧を印加す
ることによりグロー放電を起こして被処理物の表
面処理を行なうイオン応用熱処理炉において、上
記グロー放電用の一方の電極を兼ねる、被処理物
を加熱するための発熱手段と、上記発熱手段およ
び被処理物を囲み且つ上下に開口部を有する輻射
防熱手段と、該輻射防熱手段の開口部近傍に置か
れる、炉本体内のガスを強制循環させるための撹
拌手段とを備えたことを特徴とする。
以下、図面を参照しながら本考案の一実施例に
ついて詳しく説明する。第1図はイオン応用熱処
理炉の構造と制御装置の結線を示す構成図であ
る。この図において、炉本体11内には、被処理
物13を載せる架台14、被処理物13を加熱す
るためのヒータ16、雰囲気ガスの温度あるいは
被処理物の温度を測定するための熱電対18、輻
射による熱の損失を防ぐための輻射防熱板15、
雰囲気ガスを強制的に循環させるための撹拌機1
7などが収納されている。この実施例では架台1
4は陰極を兼ねており、ヒータ16は陽極を兼ね
ている。ヒータ16は例えばニクロム線などの抵
抗体である。熱電対18は少なくとも2個設け、
一方の熱電対によつて雰囲気ガスの温度を測定
し、他方の熱電対によつて被処理物の温度を測定
するようにすると好ましい。この場合、架台14
上に基準物体を載せておき、この物体に前記他方
の熱電対をとりつけ被処理物の温度測定用とする
と簡便であり正確な温度測定が行なえる。輻射防
熱板15は被処理物13およびヒータ16を囲む
ように配置されており、上下に開口部を有し、そ
の下側開口部近くに撹拌機17が置かれる。
被処理物13の加熱及び各電極(前記陽極及び
陰極)への所定電圧の印加は次のように行なわれ
る。すなわち、操作器24によつて“加熱”に設
定し、所望の温度を設定すると、この指令にもと
ずいて制御装置25はスイツチ32をオンする。
スイツチ31,33はオフの状態にある。36,
37,38はメインスイツチであるから全ての操
作の最初にオンされているものとする。したがつ
て、電源からスイツチ36、電流制御器30、変
圧器29、スイツチ32を経てヒータ16に電流
が流れ、ヒータ16は発熱する。スイツチ34を
オンすればモータ19が回転し、したがつて撹拌
機17が回転することにより炉本体11内のガス
は矢印Aで示すように炉本体11内を循環する。
そして被処理物13は均一に加熱される。輻射防
熱板15はガスの循環を良好にする導風板の役割
もしている。すなわち、被処理物13およびヒー
タ16を囲むような輻射防熱板15の下側開口部
の近傍に撹拌機17が備えられている。撹拌機1
7は例えばフアンなどにより構成すればよい。被
処理物13あるいは雰囲気ガスの温度は熱電対1
8によつて電気信号に変換され温度制御器23に
入力される。制御装置25は前記設定した所望の
温度と熱電対18の出力とを比較して偏差に応じ
て電流制御器30を制御する。熱電対18の出力
にもとずいて温度を表示するようにすると好まし
い。電流制御器30は例えばSCRなどにより構
成されヒータ16への電流を制御するものであ
る。以上の動作にもとずき充分に加熱、撹拌を行
なえば被処理物13は所望の温度に均一に加熱さ
れる。架台14上に多数の被処理物が混載されて
いる場合にも、雰囲気ガスは炉本体11内をくま
なく循環されるので、すべての被処理物は均一に
かつ所望の設定温度に加熱される。もちろん、こ
れらの被処理物の大きさ(質量)が異なつても同
じように均一に加熱される。発熱手段としてはヒ
ータ以外にも例えばコイルを用いて誘導加熱を行
なうようにしてもよい。
次に操作器24によつて“放電”の指令を送る
と、制御装置25はスイツチ32をオフとし、ス
イツチ31,33をオンに切換える。したがつて
陽極としてのヒータ16は接地される。また陰極
である架台14にはスイツチ31、変圧器28、
整流器27、安定器26を経て所定の負の直流電
圧が印加される。被処理物13と架台14とは電
気的に接触しているので、被処理物13にこの負
の直流電圧が印加される。
炉本体11内への雰囲気ガスの導入と排気は導
入管20、排気管21、排気ポンプ22によつて
行なわれる。導入管20は所定のガスを封入して
いるボンベなどに接続されている。排気ポンプ2
2はスイツチ35をオンすることにより動作す
る。また、被処理物13の冷却は次のように行な
われる。すなわち炉本体11の側面には冷却水路
12が設けられている。そして、撹拌機17を回
転させれば雰囲気ガスは前述したと同様に炉本体
11内を循環するので、被処理物はすみやかに冷
却される。このときヒータ16にはもちろん通電
しない。
さて、以上の構成にもとずいて次にイオン窒化
を行なう場合の一例について第2図に示すグラフ
を参照しながら説明する。第2図は操炉サイクル
の一例を示すグラフである。まず(第2図a領
域)排気ポンプ22を駆動して炉本体11内を排
気することから操作が開始される。このとき炉本
体11内は10-2Torr程度に排気される。次に、
(b領域)炉本体11内には導入管20から還元
ガス(例えば水素(H2)ガス)が導入され数百
Torr程度の圧力に保たれる。また、ヒータ16
に通電がなされて被処理物13は例えば200℃に
予熱される。このとき撹拌機17を動作させて、
還元ガスを循環させ被処理物13を均一に加熱す
る。この圧力は更に高い圧力でもよく、この場合
には均熱がより効果的となる。そして、(c領
域)炉本体11内の圧力を1〜5Torr程度に下
げ、この圧力に保持する。炉本体11内を所定の
圧力に保持するには一般に導入管20のバルブ及
び排気管21のバルブを調整することにより行な
われる。この過程は被処理物13の表面清浄を行
なうものである。すなわち、陽極(ヒータ16)
と陰極(架台14あるいは被処理物13)との間
に数百V程度の直流電圧が印加され、グロー放電
を起こす。このグロー放電は異常グローであるか
ら負グローが陰極の表裏全面にひろがり、陰極直
前の数mmにおいて急激な電位勾配を持つ陰極降下
が生じる。イオン化された還元ガスはこの陰極降
下によつて急速に加速され、高運動エネルギをも
つて陰極に衝突する。この還元ガスイオンによつ
て被処理物表面は全面にわたつてスパツタリング
され、または被処理物表面の酸化物はこの還元ガ
スによつて還元される。この表面清浄は必要に応
じて行なうようにすればよく、加熱後ただちに次
の第4段階に進んでもよい。また、このc領域に
おいて後述する窒化ガスを導入してもよい。高運
動エネルギのイオンの衝撃により被処理物13の
温度が高められるので、所定の温度に達したとき
にイオン衝撃を止める。第4段階として、(d領
域)窒化ガス(例えば窒素(N2)ガス)を炉本体
11内に導入し、雰囲気ガスを還元ガスと窒化ガ
スとの混合ガスとする。この混合ガスの混合比は
所定の値、例えば窒化ガス/還元ガス=25/75,5
0/50などに保たれる。そして混合ガスの圧力は例
えば、5〜10Torr程度に保持されるよう導入管
20のバルブ及び排気管21のバルブを調整す
る。そしてヒータ16に電流を流し、被処理物1
3を所定の温度例えば550℃に保持する。被処理
物13が充分に均一に550℃に保たれたのち、(e
領域)陽極、陰極間に数百V程度の電圧が印加さ
れる。すると、異常グロー放電が起こり、負グロ
ーは前述したように陰極(被処理物13)の全面
にひろがり、陰極直前の数mmにおいて陰極降下が
生じる。この陰極降下によつて加速された窒化ガ
スのイオンは高運動エネルギをもつて被処理物1
3に衝突し、その一部は被処理物13内に侵入す
る。イオン窒化の上限温度は約570℃といわれ、
これ以上の温度においてイオン衝撃を行なうこと
は好ましいことではない。一方、イオン衝撃を長
時間続行すると被処理物13の温度は上昇する。
したがつて、イオン衝撃は短時間に大電流で行な
われる。このイオン衝撃終了後(f領域)、再び
ヒータ16に通電し、電流制御することにより被
処理物13は550℃に保持される。そして、被処
理物13に侵入した窒素原子はこの温度で拡散し
ていく。したがつて、この温度は拡散の最適温度
として設定されるものである。このようなイオン
衝撃、拡散を所定の回数くりかえして行なうこと
により、(g領域からj領域まで)最も効果的な
イオン窒化が行なわれる。すなわち、イオン衝撃
を継続してもイオンは無限に注入されず、飽和し
て一定値に達する。飽和したのちは拡散の過程に
はいるため、イオン衝撃を一旦停止して前記所定
温度で拡散を促進するのである。そして最後の段
階で(K領域)還元ガス中で被処理物13の表面
が清浄され、再び(l領域)数百Torr程度の圧
力の還元ガスが導入され、撹拌機17が回転され
て被処理物13はすみやかに冷却される。
以上、操炉サイクルの一例で示したように、本
考案にかかるイオン応用熱処理炉によれば、被処
理物全体を均一な温度まで加熱したのち、大電流
によつて短時間のうちにイオン衝撃を行ない、最
適温度において窒素原子の拡散が行なわれるので
効果的かつ、処理むらのないイオン窒化が可能と
なる。しかも、質量の異なる被処理物を多数架台
上に混載した場合にも均一に加熱されるので、一
度に多数の被処理物の表面処理が行なえる。ま
た、すみやかに冷却が行なわれるので、イオン衝
撃処理の時間(サイクル)を早めることが可能と
なり、この急冷効果によつて、例えばα鉄中に窒
素が過飽和している組織が得られるので応力が増
大するなどの効果も得られる。
本考案にかかるイオン応用熱処理炉は、上述し
たイオン窒化のみならずイオン浸炭、イオン浸炭
窒化へも応用可能である。これらの場合、雰囲気
ガスとしては炭化水素ガスなどを用いればよい。
これらの表面処理においてはイオン窒化の場合よ
りも高い温度において拡散を行なう方が好まし
く、またイオン衝撃による注入には最適温度が存
在するので、拡散の場合には高温に保持し、イオ
ン衝撃に際しては前記最適温度まで冷却するとい
う操作を行なうと好ましい。更に、炉本体11の
外周に断熱層を設けることにより、焼戻炉として
の機能を付加することができる。このことによ
り、例えばSKD材の形鋼等のイオン窒化、焼戻
しの工程を一貫して実施できる。
したがつて、本考案によれば、発熱手段と撹拌
手段とを備えるので被処理物の温度制御が可能と
なることにより、効果的かつ優れた表面処理が行
なえ、混載も可能となるイオン応用熱処理炉が実
現される。さらに発熱手段はグロー放電用の一方
の電極を兼ねるので構造が簡単となり、炉内のス
ペースを節約し、炉内スペースの有効利用を図る
ことができる。
尚、本考案は上記一実施例に限定されない趣旨
であることはもちろんである。例えば、図示の炉
本体はベル形炉であるが、ピツト形炉、箱形炉、
エレベータ形炉などとすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案にかかる一実施例を示し、第1図
はイオン応用熱処理炉の構造と制御装置の結線を
示す構成図、第2図は操炉サイクルの一例を示す
グラフである。 11……炉本体、12……冷却水路、13……
被処理物、14……架台(陰極)、15……輻射
防熱板、16……ヒータ(陽極)、17……撹拌
機、18……熱電対、19……モータ、20……
導入管、21……排気管、22……排気ポンプ、
23……温度制御器、24……操作器、25……
制御装置、26……安定器、27……整流器、2
8,29……変圧器、30……電流制御器、3
1,32,33,34,35,36,37,38
……スイツチ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 所定圧力の所定ガス雰囲気中で電極間に所定電
    圧を印加することによりグロー放電を起こして被
    処理物の表面処理を行なうイオン応用熱処理炉に
    おいて、上記グロー放電用の一方の電極を兼ね
    る、被処理物を加熱するための発熱手段と、上記
    発熱手段および被処理物を囲み且つ上下に開口部
    を有する輻射防熱手段と、該輻射防熱手段の開口
    部近傍に置かれる、炉本体内のガスを強制循環さ
    せるための撹拌手段とを備えたことを特徴とする
    イオン応用熱処理炉。
JP3093082U 1982-03-04 1982-03-04 イオン応用熱処理炉 Granted JPS5872157U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3093082U JPS5872157U (ja) 1982-03-04 1982-03-04 イオン応用熱処理炉

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JP3093082U JPS5872157U (ja) 1982-03-04 1982-03-04 イオン応用熱処理炉

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JPS5872157U JPS5872157U (ja) 1983-05-16
JPS623385Y2 true JPS623385Y2 (ja) 1987-01-26

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JP3093082U Granted JPS5872157U (ja) 1982-03-04 1982-03-04 イオン応用熱処理炉

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JPS5872157U (ja) 1983-05-16

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