JPS6233637Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、変速レバーのシフト操作及びセレ
クト操作を、例えばプツシユプルケーブルを通じ
て変速機のシフトアンドセレクトレバーシヤフト
に伝えるリモートコントロール式の変速操作機構
に関するものである。

この種の変速操作機構において、特にシフト系
のリンケージはそのケーブルがシフトアンドセレ
クトレバーシヤフトに固定されたコントロールレ
バーの先端に連結され、シフト操作時にシフトア
ンドセレクトレバーシヤフトをその軸芯まわりに
回転操作するようになつている。そして、このシ
フトアンドセレクトレバーシヤフトはセレクト操
作に伴つてその軸方向にスライド操作されるので
あるが、上記ケーブルはその操作方向（ブツシユ
プル方向）以外の方向には動かないように位置決
めされているため、このケーブルと上記コントロ
ールレバーとの連結部にこじりを生じる場合があ
る。このようなこじりが生じるとケーブルの操作
抵抗が増大し、変速レバーの操作力増大や操作フ
イーリングの悪化を招くこととなる。

この考案は、コントロールレバーとケーブルと
の結合部にこじりが生じることを避け、もつて変
速レバーの操作フイーリングを良好に保持し得る
変速操作機構の提供を、その目的とするものであ
る。

上記の目的は、コントロールレバーとケーブル
との連結部を、シフトアンドセレクトパーシヤフ
トの軸方向に関して相対的に変位可能に構成する
ことによつて達成される。

次に、この考案の構成を図面で示す実施例に従
つて詳細に説明する。

図面はリモートコントロール式変速操作機構の
トランスアクスル側の要部を示しており、変速機
ケース１にはシフトアンドセレクトレバーシヤフ
ト２がその軸芯まわりの回転によるシフト動作、
ならびに軸方向へのスライドによるセレクト操作
可能に組みつけられている。変速機ケース１の外
部に位置するシヤフト２の端部には、このシヤフ
ト１を回動軸芯として延びるコントロールレバー
３のスリーブ部４が取りつけられている。このス
リーブ部４にはボルト５が貫通され、このボルト
５外周に形成されたフラツトな面がシヤフト２外
周の溝２ａに係合している。これによつてコント
ロールレバー３とシヤフト２とは回転方向および
軸方向ともに一体化されている。なお、上記スリ
ーブ部４の下面に形成されている係合溝６にはセ
レクト係のベルクランク７のピン７ａが係合して
いる（第１図参照）とともに、このスリーブ部４
の端部外周と変速機ケース１との間はダストブー
ツ８でおおわれている。

さて、上記コントロールレバー３の先端には、
シヤフト２のスライド方向（セレクト方向）と同
方向へ突出する連結軸９が固定されており、この
連結軸９はシヤフト２のセレクト操作時における
作動ストロークよりも充分に大きい長さを有して
いる。一方、シフテイングケーブル１１は第２
図、第３図で示されているように、そのアウタケ
ーブル１２が変速機ケース１の一部から突出させ
た支持部１６の孔に挿通され、クリツプ１８によ
つて位置決めされている。インナケーブル１３に
連続してアウタケーブル１２から外部に延出形成
されているケーブルロツド１４の先端は孔１５ａ
を有するフツク１５となつていて、この孔１５ａ
は前記コントロールレバー３の連結軸９に対し、
その軸線方向へ摺動自在に係合されている。ま
た、上記アウタケーブル１２の端部は変速機ケー
ス１と一体に形成したガイド１７により、第３図
の上下方向に関する動きが規制されている。

上記の構成において、図示しない変速レバーの
シフト操作によつて前記シフテイングケーブル１
１のインナケーブル１３が押し引き操作される
と、ケーブルロツド１４のフツク１５および連結
軸９を通じてコントロールレバー３がシフトアン
ドセレクトレバーシヤフト２と共に回動操作され
る。また、変速レバーのセレクト操作は図示しな
いセレクテイングケーブルを通じて第１図のセレ
クトベルクランク７に伝えられ、このベルクラン
ク７の回動に伴い、コントロールレバー３の前記
係合溝６に係合しているピン７ａの動きに連動し
てシフトアンドセレクトレバーシヤフト２がスラ
イド操作される。

このセレクト操作時にはコントロールレバー３
も上記シヤフト２と共に移動するため、このレバ
ー３とシフテイングケーブル１１の前記フツク１
５とが通常の手段で連結されている場合は、この
連結部にこじりが生じることとなる。しかしなが
ら、この実施例ではコントロールレバー３の連結
軸９とフツクとが、この連結軸９の軸線方向、す
なわち前記のセレクト方向へ相対的にスライドし
得るので、シフテイングケーブル１１とは無関係
にコントロールレバー３がセレクト方向に移動す
ることとなる。そして、シフテイングケーブル１
１はそのアウタケーブル１２の端部が前記のガイ
ド１７によつて位置規制がなされており、コント
ロールレバー３とシフテイングケーブル１１のフ
ツク１５の連結部分にこじりが生じることは防止
される。

以上のように本考案は、シフトアンドセレクト
リバーシヤフトを回動軸芯として延びるコントロ
ールレバーの先端部に、このシフトアンドセレク
トレバーシヤフトのスライド方向と同方向へ突出
する連結軸を固定し、この連結軸にシフトアンド
セレクトレバーシヤフトに回転を伝える操作ケー
ブルの端部に固定したフツクをこのシヤフトのス
ライド時に連結軸の軸線方向にのみ相対的に変位
するように連結したことにより、シフトアンドセ
レクトレバーシヤフトがコントロールレバーと共
にスライド操作された場合、このコントロールレ
バーの連結軸はここに連結されている操作ケーブ
ルのフツクに対してガタつくことなく相対的に変
位する。この変位によつて連結軸と操作ケーブル
のフツクとの連結部に働くこじりをスムースに逃
がすことができ、もつて変速操作が常に円滑にな
され、操作フイーリングが良好に保持されるとと
もに、ケーブルの耐久性も向上する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は変速
操作機構の一部を表した断面図、第２図は第１図
の右側面図、第３図は第２図の平面図である。 １……変速機ケース、２……シフトアンドセレ
クトレバーシヤフト、３……コントロールレバ
ー、９……連結軸、１１……シフテイングケーブ
ル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 変速レバーのシフト及びセレクト操作に伴い、
   それぞれの操作ケーブルを通じてシフトアンドセ
   レクトレバーシヤフトにその軸芯まわりの回転及
   び軸方向へのスライド動作を伝えるリモートコン
   トロール形式の変速操作機構において、前記のシ
   フトアンドセレクトレバーシヤフトを回動軸芯と
   して延びるコントロールレバーの先端部に、この
   シフトアンドセレクトレバーシヤフトのスライド
   方向と同方向へ突出する連結軸を固定し、この連
   結軸に前記の両操作ケーブルのうちシフトアンド
   セレクトレバーシヤフトに回転を伝える操作ケー
   ブルの端部に固定したフツクを、このシヤフトの
   スライド時に連結軸の軸線方向にのみ相対的に変
   位するように連結したことを特徴とするリモート
   コントロール式変速操作機構。