JPS6232991Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は粉粒体供給装置に関する。

（従来の技術） 従来、粉粒体を切出し、搬送するものとして、
流動化床付圧送タンクが知られている。第２図は
その代表的な圧送タンク構造を示すもので、粉粒
体を流動化し、切り出すために必要なエアレーシ
ヨンガス量制御系と、切り出された粉粒体を搬送
するための搬送ガス量制御系が設けられている。
なお、エアレーシヨンガス量制御系は、点線に示
すように２分割されることもある。

第３図に示す圧送タンクは基本的には第２図と
同じであるが、切り出し量の制御弁がついている
ものである。

たとえば、これら流動床付圧送タンクを使用し
て、各製鉄所にて溶銑、溶鋼中への各種粉粒体の
吹き込み等が行なわれている。

ところで、このように各種粉粒体を溶銑、溶鋼
中に吹き込む場合には、粉粒体の吹き込み量を可
変することがある。この可変させる手段として
は、次の方法が行なわれている。

第２図に示す圧送タンクの場合、エアレーシ
ヨンガス量を可変することにより、または点線
にて示すタンク内への供給ガス量を可変するこ
とにより切り出し量の可変を行なう。

第３図に示す圧送タンクの場合、上記にて
述べた方法の他、粉粒体流出量制御弁の開度調
整によつても切り出し量の可変が行なえる。

（考案が解決しようとする問題点） 従来の技術においては、切り出し量を可変させ
る場合、上記の様にタンク内への供給ガス量の制
御または粉粒体流出量制御弁の開度調整により行
なう。

ところが、実操業の場合、ランスの先端ノズル
に第４図に示すようなマツシユルーム１３（第４
図ａ）または地金差し込み１４（第４図ｂ）等が
生じ、ランス先端ノズルからの流出圧力が上昇す
る場合が考えられる。又、ランス先端ノズルより
の吐出ガス量を可変する場合もある。この時には
圧送タンクの内圧も上昇または下降し、その結果
圧送タンクよりの粉粒体の切り出し量が徐々に減
少または増加してくる。つまり、故意にエアレー
シヨンガス量または流出弁の開度等を制御するこ
となくして切り出し量が可変するわけである。

このように、溶銑、溶鋼中へ粉粒体を吹き込む
場合、粉粒体の吹き込み量がランス先端ノズルの
状況により可変することは操業上好ましくないこ
とである。

従来は、上記のような現象が生じたとき切り出
し量を連続的に一定に保つために、 ａ 切り出し量減少傾向の時はエアレーシヨンガ
ス量を増やしタンク圧をたかめる。

ｂ 切り出し量増加傾向の時はエアレーシヨンガ
ス量を減らしタンク内ガスを排気してタンク圧
を低下させる、 が行なわれてきた。

ところが、これらの対策のようにタンク内供給
ガス量およびタンク内ガスの排気等で対応した場
合、ランス先端ノズルよりの吐出ガス量も一時的
に変化し、実操業上好ましくなかつた。ランス先
端ノズルよりの吐出ガス量が変わるとノズル閉
塞、スプラツシユ等の増大が生じ、操業の継続が
不可となる。

（問題点を解決するための手段） 本考案はこのような欠点を解決することを目的
としており、その要旨は、粉粒体を収容した圧力
容器内に気体を送給し、その内圧を一定圧に保持
しながら粉粒体を流動化して搬送管内に供給する
粉粒体供給装置において、前記圧力容器に粉粒体
の切出量を検出するための秤量機を設け、前記圧
力容器の粉粒体出口と粉粒体搬送管をつなぐ導管
に粉粒体流出量制御弁を設け、該粉粒体流出量制
御弁に秤量機で検出された粉粒体切出量に応じて
弁開度を制御する装置を連接せしめ、かつ、タン
ク頭部にガス供給管を連結し、その管に圧力調節
弁を設け、タンク圧を一定にするように圧力調節
弁を制御することを特徴とする粉粒体供給装置に
ある。

（作用） 本考案は、従来のようにガス量の制御のみによ
つて粉粒体切り出し中の変化に対応するものでは
なく、粉粒体流出量制御弁の開口も自動制御する
ことにより対応しようとするものである。

（実施例） 第１図に本考案の実施例を示す。圧力容器（圧
送タンク）１に取り付けた秤量機６によりタンク
内の粉粒体の切出量を検出し、制御装置７がこの
検出結果に基づいて切出量が一定となるように粉
粒体流出量制御弁５の開度を制御するのである。

つまり、ランス先端ノズルの詰まりが生じ切出
量が低下した時には粉粒体流出量制御弁５の開度
を開いて切出量の低下を防止し、切出量が増加し
た時には粉粒体流出量制御弁５の開度を絞ること
により粉粒体の切出量を一定に保つのである。ま
たタンク圧は検出器９により検出され、制御装置
１０により圧力調節弁８を動作させタンク圧を一
定に保つものである。

（考案の効果） 本考案の粉粒体供給装置は、このように粉粒体
の切出、搬送中の切出量の変化を粉粒体流出量制
御弁の弁開度によつて制御するので、エアレーシ
ヨンガス量および搬送ガス量は不変でよく、また
粉粒体自体を測定するので制御の精度も良くな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す図であり、第
２図、第３図は従来の粉粒体供給装置の例を示す
図であり、第４図はランス先端の詰まりの具体的
状態例を示す図である。 １……圧力容器（圧送タンク）、２……エアレ
ーシヨンガス量制御系、３……搬送ガス量制御
系、４……搬送管、５……粉粒体流出量制御弁、
６……秤量機、７……制御装置、８……圧力調節
弁、９……タンク圧検出器、１０……制御装置、
１１……ランス、１２……ノズル、１３……マツ
シユルーム、１４……地金差し込み。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 粉粒体を収容した圧力容器内に気体を送給し、
   その内圧を保持しながら粉粒体を流動化して搬送
   管内に供給する粉粒体供給装置において、 前記圧力容器に粉粒体の切出量を検出するため
   の秤量機を設け、前記圧力容器の粉粒体出口と粉
   粒体搬送管をつなぐ導管に粉粒体流出量制御弁を
   設け、該粉粒体流出量制御弁に秤量機で検出され
   た粉粒体切出量に応じて弁開度を制御する装置を
   連接せしめたことを特徴とする粉粒体供給装置。