JP3001556U - 籾摺機における籾供給制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 籾摺機の籾供給ホッパに供給される籾の量
を、籾摺処理量の変動に追随して的確に自動制御できる
ようにする。 【構成】 籾摺機１の籾タンク２に籾を供給する昇降機
３を備える。昇降機３の籾供給ホッパ４に、籾供給口５
と、籾タンク２からの溢流籾を流入させる溢流口６を設
ける。籾供給ホッパ４に、昇降機３への籾送出口９に対
する籾供給口５と溢流口６との交互の開度を籾圧により
制御する規制板１０を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、籾摺する籾を一定量貯留する籾タンクと、この籾タンクに籾を供給 する昇降機を備えた籾摺機において、供給する籾の量を籾タンクからの溢流籾の 量に応じて自動的に制御する籾摺機における籾供給制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、籾乾燥機から籾摺機に籾を供給して籾摺を行う籾摺施設は、実開昭５３ −４２９５９号公報に記載されている。 この籾摺施設においては、籾摺機の籾供給ホッパに供給する籾の量を制御する 構成として、乾燥機の排出樋の途中に溢流筒を分岐させ、籾摺機の籾供給ホッパ に供給する籾の量が籾摺処理量を上回った分を乾燥機に戻すようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記従来の籾摺装置のように、籾摺機の籾供給ホッパに籾を供給す る乾燥機の排出樋の途中に溢流筒を分岐させたものでは、比較的小径の排出樋内 の籾の流れが滞ることにより、乾燥機から供給される籾を溢流筒から溢流させる ものであるから、供給される籾の量が多かったり、籾摺機の籾摺処理量が減少し た場合には、排出樋の溢流筒からの溢流では間に合わない状態が往々にして生じ て、乾燥機側の籾搬送系に籾の詰まりを起す欠点があった。

【０００４】 本考案は、従来のこのような欠点を解消すべく案出したものであり、籾摺機の 籾タンクからの溢流籾の量に応じて、籾摺機の籾供給ホッパに供給される籾の量 を籾摺処理量の変動に追随して的確に自動制御できる簡素な構成の籾摺機におけ る籾供給制御装置を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案に係る籾摺機における籾供給制御装置は、籾 摺する籾を一定量貯留する籾タンクと、この籾タンクに籾を供給する昇降機を備 えた籾摺機において、籾タンクに籾を供給する昇降機の籾供給ホッパに、籾供給 口と籾タンクからの溢流籾を流入させる溢流口を設け、籾供給ホッパには、昇降 機への籾送出口に対する籾供給口と溢流口との交互の開度を籾圧により制御する 規制板を設けたものである。

【０００６】

【作用】

本考案に係る籾摺機における籾供給制御装置によれば、籾供給ホッパに、籾摺 機の籾タンクに籾を供給する昇降機への籾送出口に対する籾供給口と、籾タンク からの溢流籾を流入させる溢流口との交互の開度を籾圧により制御する規制板が 設けられているので、籾供給ホッパにおいて籾タンクからの籾の溢流量の変動に 応じて籾送出口に対する籾供給口の開度が規制板により制御され、籾摺機の籾タ ンクに供給される籾の量は籾摺処理量の変動に応じて適正な状態に保たれる。

【０００７】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。 図１において、１は籾摺機である。この籾摺機１の上部に籾タンク２が備えら れており、昇降機３により籾タンク２に籾が供給されるようになっている。昇降 機３の下部には籾供給ホッパ４が備えられている。籾供給ホッパ４には籾供給口 ５と溢流口６が設けられている。７は溢流筒であり、籾タンク２のオーバーフロ ー位置と籾供給ホッパ４の溢流口６とを接続している。８は籾供給樋であり、籾 乾燥機（図示せず）の乾燥籾送出口と籾供給ホッパ４の籾供給口５とを接続して いる。

【０００８】 図２には、昇降機３の籾供給ホッパ４の構成が示されている。 図２に示すように、籾供給ホッパ４には、軸９を支点として回動自在の規制板 １０が垂下状に設けられている。この規制板１０は、昇降機３への籾送出口１１ に対して、籾供給口５と溢流口６との開度を交互に制御するものである。すなわ ち、籾供給口５側の開度が大となるに応じて溢流口６側の開度が小となり、また その逆の態様をなすものである。なお、この開度制御は、籾供給口５側が全開の 場合は溢流口６側が全閉、またその逆の動作範囲を含むものである。 １２はバランスウエイト、１３はバランスウエイト調整ネジである。

【０００９】 以上のように構成されたものにおいては、籾供給口５に供給される籾と、籾タ ンク２から籾供給ホッパ４の溢流口６に流入する籾との圧力差に応じて、規制板 １０がそれぞれの開度を交互に制御するので、籾タンク２に供給される籾の量は 、それが適正量となるように自動制御される。すなわち、籾タンク２からの溢流 量が増すほど籾供給量が減少し、籾タンク２からの溢流量が少なくなるほど籾供 給量が増加して、籾摺機１で籾摺処理される籾の量と供給される籾の量の平衡が 常に保たれることになる。 そして、籾摺機１で籾摺処理される籾の量と供給される籾の量の平衡を保つた めの構成は、籾供給ホッパ４に規制板１０を備えるだけであるから、そのための 構成は簡素である。

【００１０】

【考案の効果】

本考案によれば、籾摺機の籾タンクからの溢流籾の量に応じて、籾摺機の籾供 給ホッパに供給される籾の量を籾摺処理量の変動に追随して的確に自動制御でき るとともに、そのための構成は簡素なものとすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る籾摺機の側面図である。

【図２】籾供給ホッパの縦断側面図である。

【符号の説明】 １ 籾摺機 ２ 籾タンク ３ 昇降機 ４ 供給ホッパ ５ 籾供給口 ６ 溢流口 ７ 溢流筒 ８ 籾供給樋 ９ 軸 １０ 規制板 １１ 籾送出口 １２ バランスウエイト １３ バランスウエイト調整ネジ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 新国 文英 福島県大沼郡新鶴村大字鶴野辺字家ノ前甲 601番地 農事組合法人グリーンサービス 内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 籾摺する籾を一定量貯留する籾タンク
   と、この籾タンクに籾を供給する昇降機を備えた籾摺機
   において、籾タンクに籾を供給する昇降機の籾供給ホッ
   パに、籾供給口と籾タンクからの溢流籾を流入させる溢
   流口を設け、籾供給ホッパには、昇降機への籾送出口に
   対する籾供給口と溢流口との交互の開度を籾圧により制
   御する規制板を設けたことを特徴とする籾摺機における
   籾供給制御装置。