JPS6231242Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ガラス板をその縁部に沿つて仕上げ加工する、
例えば面取り機等の機械は従来公知である。例え
ば、面取り機はガラス板の縁部に沿つて「面取
り」を、換言すれば本質的に斜面形成を行うもの
である。このような機械には、ガラスに対する研
摩作業、つや出し等、要求する多種多様の作業を
行う複数の研摩盤を担持する一連の主軸が設けら
れている。特に、このような機械は一連の担持部
材を担持する揺動主台を有し、各担持部材は関連
する研摩盤を有する主軸を担持する。ガラス板に
対し正確な仕上げ加工乃至処理を行うためには、
上記揺動主台に対して主軸の各担持部材の位置を
調整する性能を有することが殊に重要である。

従つて、本考案の目的はガラス板に対する完全
な仕上げ加工乃至処理を行うことができるよう
に、各主軸担持部材を調整し得るようになす装置
を提供することにある。

本考案によれば、弾性を有する固締手段によつ
て揺動主台上に締着された主軸担持部材を揺動主
台の基準面もしくはそれを横切る面内で微調整変
移させるようになされている。ガラス板縁部に沿
つて仕上げ加工する機械の主軸を位置調整するた
めの装置に於て、上記の固締手段が、主軸担持部
材を揺動主台に対して傾動調整する際の支点位置
に設けた一方のネジ手段と、このネジ手段に対し
て離隔した位置に設けた他方のネジ手段とを有し
ており、上記の一方のネジ手段は、その軸線に関
しての調整回転に連動して主軸担持部材を揺動主
台に対して上記基準面内で変移させるカムと協働
し、また上記の他方のネジ手段は固締ネジと調整
用ネジとを有しており、この調整用ネジはその調
整回転により固締ネジを弾性変形させながら主軸
担持部材の上記の傾動をもたらすことを特徴とす
る、ガラス板縁部に沿つて仕上げ加工する機械の
主軸を位置調整するための装置が提供される。

本考案による装置の上記した点並びにさらに詳
細な特徴をより理解し易く示すために、本案装置
の一実施例につき添付図面を参照して説明する。

図中、１は主軸担持部材を担持する揺動主台を
示す。殊に、研摩盤１０を担持している各主軸は
それ自身の担持部材２により担持され、この担持
部材２は後記するように該主台１に固着されてい
る。

参照符号４は主台１にねじ止めされた２個の螺
条刻設ブシユを示し、参照符号５はこのブシユ４
を該主台１に固締するリングナツトを示す。

さらに、固締ネジ３が上記ブシユ４と主台１と
の間に設けられている。

担持部材２は、２個のネジ７により主台１に固
締される。カム８は担持部材２の着座部中に収容
され、位置１１に於てピンによりネジ９と一体に
なされる。

適当な締め具でブシユ４の部分６に作用するこ
とにより、上記ブシユは、上記したように担持部
材２が２個のネジ７で固締されているにもかかわ
らずこれを上方へ押圧し、その構成材料の可撓性
により、幾何学的軸線Ｚに関しわずかに回転する
（第１図参照）。

さらに、締め具でネジ９に作用することにより
該カム８が回動し、上記固定装置即ち担持部材及
び殊にネジ７の素材の可撓性により、第２図中の
平面に於けるわずかな変位がもたらされる。

この２種類の位置調整を組合せることによつ
て、研摩盤の正確な位置決めが各担持部材２に関
して得られる。主軸の、即ち研摩板の各種担持部
材２を適切に位置決めすることにより、ガラス板
に対する完全な仕上げ加工乃至処理を達成する可
能性が得られる。

殊に、矢印Ｆの方向に於て、研摩盤を示す第４
図（実際上は単に１個の研摩盤が示されている）
に及び平面図である第５図に示されているよう
に、研摩盤１０の正確な整合が得られる。

従つて、第４及び５図中に点線で示す如き、誤
差のある不利な配向態様が防止される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の正面図、第２図は本考案
装置の平面図、第３図は第１図の装置を部分的に
90゜で一部切欠いて示す正面図、第４図は研摩盤
とその可能な配向態様を示す図、及び、第５図は
一連の研摩盤とその可能な配向態様を示す平面図
である。尚、図中の装置要部と参照符号との対応
関係は以下の通りである。 １……揺動主台、２……担持部材、３……固締
ネジ、４……ブシユ、５……リングナツト、７，
９……ネジ、８……カム、１０……研摩盤。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 弾性を有する固締手段によつて揺動主台上に
   締着された主軸担持部材を揺動主台の基準面も
   しくはそれを横切る面内で微調整変移させるよ
   うになされている、ガラス板縁部に沿つて仕上
   げ加工する機械の主軸を位置調整するための装
   置に於て、上記の固締手段が、主軸担持部材２
   を揺動主台１に対して傾動調整する際の支点位
   置に設けた一方のネジ手段７，９と、このネジ
   手段に対して離隔した位置に設けた他方のネジ
   手段３，４，５とを有しており、上記の一方の
   ネジ手段７，９は、その軸線に関しての調整回
   転に連動して主軸担持部材２を揺動主台１に対
   して上記基準面内で変移させるカム８と協働
   し、また上記の他方のネジ手段３，４，５は固
   締ネジ３と調整用ネジ４とを有しており、この
   調整用ネジ４はその調整回転により固締ネジ３
   を弾性変形させながら主軸担持部材２の上記の
   傾動をもたらすことを特徴とする、ガラス板縁
   部に沿つて仕上げ加工する機械の主軸を位置調
   整するための装置。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項に記載の装置
   に於て、調整用ネジ４が、揺動主台１にねじ込
   まれ、先端が主軸担持部材２に当接し、且つね
   じ回しのための作用面６を有するブシユから成
   つており、このブシユ４がそれに螺合し揺動主
   台１と衝合するリングナツト５によつて固締さ
   れている装置。 ３ 実用新案登録請求の範囲第１項又は第２項に
   記載の装置に於て、カム８が主軸担持部材２と
   接触し且つ揺動主台１と接触しつつネジ手段の
   ネジ９に固着されており、それによつてネジ９
   の調整回転が揺動主台１に対する主軸担持部材
   ２の基準面内での調整変移をもたらす装置。