JPS6229518Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、製紙工場において用いる紙料精選機
にストレーナを取付ける装置に関する。

従来ケーシング１内の上流室ａと下流室ｂとの
間にストレーナ２を配置し、このストレーナ２の
上流側にストレーナ２を貫通する軸３により回転
される羽根部材４を近接配置した紙料離解選別装
置においては、図面第１図に示す様にストレーナ
２の外周をケーシング１に設けた支持縁５に支持
させ、内周側を軸受６のフランジ７に支持させて
いる。従つて、この装置を図面第２図に示す様に
下流室側に軸に駆動されるロータを備えるものと
した場合は軸受がなくなり、ストレーナの内周が
支持されなくなるものであつた。

本考案は前述の様な状況においてストレーナを
簡便確実に支持させる装置を提供することを目的
としている。

次に本考案に関する装置の実施の一例を図面に
基いて説明する。

図面第２図において８は紙料精選機におけるケ
ーシングで、容積の大きい上流室ａと、この上流
室ａよりも容積の小さい下流室ｂとを備え、両室
ａとｂとの間にストレーナ９を設けてある。１０
は前記ストレーナ９と、前記下流室ｂとを貫通さ
せた軸で、下流室ｂの外側に設けた軸受１１に支
持され、モータ１２の回転をベルト１３により伝
達されて回転する。１４は前記下流室ｂ内におい
て前記軸１０に取付けたロータで、その周面に後
記する円筒形ストレーナの内面を拭う様に回転す
る棒部片１５を取付けてある。１６は前記下流室
ｂとその外側に設けた環状室１７との間に設けた
円筒形スクリーンで、その内面に前記ロータ１４
の棒部片１５を近接させてある。１８は前記ロー
タ１４から上流室ａ側へ突出する軸１０の端部
か、図面第２図に示す様にロータ１４の中央に附
設した中空軸１０′かに取付けた羽根部材で、ス
トレーナ９の近くにおいて軸１０により回転され
る。１９は前記したストレーナ９の受台で第５図
に拡大して示すようにケーシング８に設けた受段
部２０へねじ２１により取付ける外環ｃと前記軸
１０′の上部を触れないように通す内環ｄをアー
ムｅにより接合して形成し、その上流室ａ側へ前
記ストレーナ９をねじ２２により取付けてある。
２３は前記ストレーナ受台１９に取付けた破断刃
棒で、図面第６図及び第７図に示す様にストレー
ナ受台１９のアームｅに対応させてストレーナ９
に設けた刃棒受溝２４に嵌合して、上流室ａ側か
らアームｅへねじ２５により固定するか、図面第
７図に示す様にストレーナ９にあけた刃棒受孔２
４′に嵌合して、上流室ａ側よりアームｅへねじ
２５により固定し、該刃棒２３の紙料流に対向す
る側に耐摩合金２６を固着するか、刃棒を熱処理
等で硬化して使用してもよい。２７は前記した上
流室ａの開閉蓋で、ケーシング８へ公知の取り付
けねじ止めし、之を外すと上流室ａが開放される
様にしたものである。

図面第８図にストレーナ受台に給水手段を講じ
た例を示すもので、ストレーナ受台１９における
外環ｃと内環ｄとの間に管を渡すか、図面には示
してないが、アームｅに管に相当する孔を設けて
通水路２８とし、この通水路２８のその内端を内
環ｄと軸１０又は１０′との隙間に開口させ、外
端をケーシング８に穿設した給水口２９に連通さ
せて配管３０からの送水を前記内環ｄと軸１０又
は１０′との隙間へ吹き出させ、この隙間への原
料侵入の抑制と、、侵入原料の停滞を防止させて
対応部分の損耗を防止させるものである。

前記の通り構成される装置において、ケーシン
グ８内の上流室ａと下流室ｂとの間にストレーナ
９を取付けるときは、先づ下流室ｂの中心を通る
軸１０にロータ１４を固定し、ロータ１４の固定
後、ストレーナの受台１９をその外環ｃをケーシ
ング８に設けた受段部２０に嵌め、内環ｄにロー
タ１４から上流室ａへ向かつて突出する軸１０′
を触れないように通すと、受台１９は上流室ａと
下流室ｂとの間に位置付けされる。従つて、この
受台１９を内環ｄと軸１０′とが正しく心合せさ
れる様に調整し、ねじ２１によりケーシング８へ
締結すれば、受台１９はその外環ｃのみにより強
固にケーシング８へ固定され、その中央部に何等
支持手段がなくても安定し、充分な支持力を有す
る。こうして受台１９の取付けを終れば、受台１
９の上流室ａ側にストレーナ９を当て、このスト
レーナ９を受台１９へねじ２２止めし、ストレー
ナ９に設けた刃棒受溝２４か、刃棒受孔２４′に
破断刃棒２３を嵌合して、この刃棒２３をねじ２
５により受台１９のアームｅへ締付ければ、スト
レーナ９及び破断刃棒２３は受台１９に支持され
て、その後軸１０′に取付けられる羽根部材１８
と協働して、紙料処理を行う様になるものであ
る。

本考案に関する装置は、外環と内環をアームに
より接合したストレーナの受台を外環によりケー
シングへ取付け、この受台にストレーナを取付け
るから、下流室にロータが内設されて中心側に軸
受等のストレーナ支持部材が設けられない場合
も、確実なストレーナの取付けが簡単且つ確実に
出来るだけでなく、破断刃棒を受台のアームへ上
流室側からねじ止め出来るため、刃棒交換のため
の着脱も極めて容易に行える特有の効果を奏する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の紙料処理装置におけるストレー
ナの取付状態を示す一部分の縦断正面図。第２図
は本考案に関する装置を採用した紙料処理装置の
一部縦断正面図。第３図は本考案に関する装置の
ストレーナ受台を示す平面図。第４図は同上のス
トレーナを示す平面図。第５図はストレーナとそ
の受台の取付状態を示す縦断正面図。第６図及び
第７図は受台アームへ破断刃棒を取付ける状態の
縦断側面図。第８図はストレーナ受台に給水手段
を講じた例を示す一部分の縦断側面図である。 図中８はケーシング、ａは上流室、ｂは下流
室、９はストレーナ、１０は軸、１８は羽根部
材、１９はストレーナの受台、ｃは外環、ｄは内
環、ｅはアーム、２３は破断刃棒、２２，２５は
ねじである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーシング内の上流室と下流室との間にストレ
   ーナを配置し、このストレーナの上流側にストレ
   ーナを貫通する軸により回転される羽根部材を近
   接配置した紙料精選装置において、前記上流室と
   下流室との間に、外環と内環をアームにより接合
   したストレーナの受台を、その外環を前記ケーシ
   ングに固定して配置し、内環に前記羽根部材の軸
   を触れないように通し、該受台の一面に上流側か
   らストレーナと破断刃棒をねじ止めしたことを特
   徴とする紙料用ストレーナの取付装置。