JPS6229443Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、防水帽子に関するものである。

降雨時、自転車に乗る場合、円錐形状つばの前
半部が透明体であり、この透明部で進路を見なが
ら目に入り込む雨水を防ぐようにする雨天用帽子
が普及している。ところが、この帽子は、通常、
防水布又は合成樹脂フイルムからなるが、冠部及
びつば部がミシン糸で縫製されているため、激し
い降雨の際この縫合縁の針孔から雨水が浸入する
欠点がある。

この考案の目的は、前述のような欠点を解消す
ることにある。

即ちこの考案は合成樹脂フイルムからなる各裁
断片を溶融接着し雨水に対しての完全防水性を具
備するようにした防水帽子である。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。この考案の防水帽子は、第１図に示す
ように、軟質ポリ塩化ビニルなどの軟質熱可塑性
合成樹脂フイルムを用い、冠部１と円錐形状つぼ
部２とが液密状に溶融接着して形成されたもので
ある。

前記冠部１は、第１図及び第２図に示すよう
に、６枚の二等辺三角形状裁断片３が各隣接する
斜辺縁の接合縁４で高周波ウエルダーによつて溶
融接着され、頂部に同心円形型押し５が施されて
いる。前記つば部２は、後部から前方に従つて幅
が広くなるように形成され、前半部に透明フイル
ム６が用いられ、後半部の不透明フイルム７との
接合縁４で溶融接着され、外周縁に縁取り片８が
縫い付けられている。

前記冠部１には、第３図に示すように、下端周
縁とつば部２の内周縁との接合縁４が溶融接着さ
れ、この接合縁４から折り込んだ両片の遊離端縁
に帯状滑り片９がミシン糸１０で縫い付けられて
いる。即ちミシン糸１０の縫い目が接合縁４に重
なつておらず、この接合縁４には、液密性が保持
されている。

なお、前記防水帽子は、滑り片９を縫い付ける
際、同時にあご紐（図示省略）を縫い付けるよう
にする。また、冠部１とつば部２の後半部の不透
明フイルム７とを同一色彩に着色した不透明体に
するのが好ましい。

この考案に係る防水帽子は、以上のような構成
であり、これを使用する場合、自転車に乗つてい
て降雨時には、つば部２の透明フイルム６を前方
にして多少深目にかぶると、この透明フイルム６
によつて雨水が目に入り込むのを防ぐと共に、こ
こを透して進路が見えて安全であり、また、不使
用時には小さく折り畳み小袋に収納しておくと便
利である。

以上述べたように、この考案の防水帽子は、完
全防水性であり、降雨時、自転車に乗る場合、雨
合羽などと共に着用すれば、かなり激しい降雨に
出会つても帽子内部に全く雨水が浸入するような
ことがない利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例を示す斜視図、
第２図は第１図−線に沿つた要部横断面図、
第３図は第１図−線に沿つた要部縦断面図で
ある。 １……冠部、２……つば部、３……裁断片、４
……接合縁、６……透明フイルム、８……縁取り
片、９……滑り片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軟質熱可塑性合成樹脂フイルムから形成された
   冠部と円錐形状つば部とからなり、前記冠部は、
   複数の二等辺三角形状裁断片を隣接する斜辺縁で
   溶融接着し、下端周縁につば部を溶融接着すると
   共に、この接合部の遊離端縁に帯状滑り片を縫い
   付け、前記つば部は、前半部を透明体とした防水
   帽子。