JPS6228452A - 編針 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ■　発明の背景 技術分野 本発明は、自動編機用の編針に関する。

先行技術とその問題点 従来、例えばメリヤス編の自動編機用の編針は、編機稼
動中絶えず針床と摺動するため、ｊｆ−耗を生じ、編針
の折れ発生率、交換率が高く、生産性向上の障害となっ
ていた。

このため、熱処理を施し耐摩耗性を高くしたＳＫ材（炭
素工具鋼）、ＳＫＳ材（合金工具ｍ）等が編針用材質と
して用いられるようなっている。

しかし、近年メリヤス編糸に合成ｍ維が多く使用され、
また自動編機のスピード向上とともに、編針のフックに
かかる張力はより大きいものとなっている。

このため、編針と針床の摺動面との摺動圧も大となり、
編針、針床の摺動面、編針の駆動用の突部の特に根本部
分および編針の一系接触面の摩耗量が大きくなっている
。

この問題を解決するために、編針の材質として耐摩耗性
の高い超硬合金が使用されている。

しかし、超硬合金は耐摩耗性を高くした場合抗折力が減
少するとの問題があり、＃摩耗性、抗折力ともにすぐれ
た編針が望まれている。

ＩＩ　　発明の目的 本発明の目的は、加工が容易でかつ＃摩耗性、抗折力が
きわめて高い自動編機用の編針を提供することにある。

■　発明の開示 このような目的は、下記の本発明によって達成される。

すなわち、本発明は自動編機に使用する編針において、
基材上に炭化物の被覆層を有することを特徴とする編針
である。

■　発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。

本発明の編針１は炭化物、特に金属炭化物の被覆層を基
材上に有するものである。

編針１は第１図〜第３図に示されるように、基部２の先
端に、編糸をかけるためのフック３および編糸がフック
３よりはずれるのを防止するタング４を有している。

また、基部２の１面には、駆動用の突部５を有している
。

さらに、基部２は、針床８，９との摺動を生じる基部背
面摺動部２１および基部側面摺動部２５を有している。

この場合、金属炭化物の被覆層は編針１の摺動部の必要
箇所に設けられていればよい。

すなわち、針床８，９との摺動部である基部背面摺動部
２１、基部側面摺動部２５、編糸とフック３、タング４
との接触面および編機駆動部との摺動部である駆動用の
突部５の特に根本部分等のうちの必要箇所に金属炭化物
の被覆層を設ければよい。

また、基部側面摺動部２５の片側に、編針１を針床の所
定位置で正確に駆動させるための板バネ（図示せず）等
が設けられている場合は、その板バネの摺動部に金属炭
化物の被覆層を設けてもよい。

′通常は、上述の各摺動部を含む編針１の全面に金属炭
化物の被覆層を設ければよい。

このような編針ｌの基材材質としては、編針としての形
状加工適正および必要な硬度、抗折度を有するものであ
ればよく、ＳＫ材（炭素工具鋼）ＳＫＳ材（合金工具鋼
）、超硬合金等であってよい。

編針１に設ける金属炭化物の被覆層としては、種々のも
のであってよく、好ましくはＳｉＣ，Ｈ４Ｃ，ＷＣ，Ｔ
ｉｃ、ＣｒＣ。

ＨｆＣ，５ｉＯＣ，５ｉＣＮ等あるいはこれらの混合で
あり、被覆層の硬度、耐摩耗性、面品質の点からより好
ましくはＳｉＣ，Ｔｉｃの被覆層である。

ＳｉＣまたはＴｉｃとしては、Ｃが１０〜７０ａｔ％の
ものが好適である。

また、ＳｉＣ，ＴｉＣ中には、Ｏ，Ｎ等が７ａｔ％以下
含有されてもよい。

このような金属炭化物の被覆層を編針ｌの基材上に形成
するには、プラズマＣＶＤ法によって行うことが好まし
い。

プラズマＣＶＤは、高周波法によっても、またマイクロ
波法によってもよい。

高周波法に従うときには、１〜３０　Ｍ　Ｈｚ、１００
Ｗ〜数百ＫＷ程度の電力を投入すればよい。

また、マイクロ波法に従うときには、 １ＧＨｚ−１０ＧＨｚ、１００〜５００Ｗ程度の電力を
投入すればよい。

用いる原料ガスとしては必要に応じ種々の成分ガスを用
いるが、ＳｉＣ被覆の場合ＳｉＨ４等のシラン系ガス、
ＴｉＣ被覆の場合 Ｔ　ｉ　Ｃｌ　４等のハロゲン化チタンであり、これと
ＣＨ４等の炭化水素ガスを用いる。

さらに、酸素ドープを行う場合は、Ｃ０２。

ＣＯ，Ｈ２０ガス等を用いる。　また、窒素ドープを行
う場合は、ＮＨ３，Ｎ２ガス等を用いる。

そして、キャリヤーとしては、水素、アルゴン、ヘリウ
ム等、特に水素を用い、原料ガスが所定の量比となるよ
うに、反応系内に流入させればよい。

なお、作動圧力は０．１〜１．５Ｔｏｒｒ程度、基材温
度はＳｉＣ被覆の場合２００〜４００℃、ＴｉＣ被覆の
場合４００〜６００℃程度とすればよい。

また、パワー密度は０．１〜ＬＯＷ／ Ｃｍ２．成膜速度は１〜２０人／ｓｅｃ程度とすればよ
い。

このようにして形成された金属炭化物の被覆層は非晶質
状態であり、炭素原子と金属原子との比はＣ／Ｍ＝０．
１〜１．２程度である。

また、形成された金属炭化物の被覆層の厚さは０．２〜
１０ｇｍ程度、より好ましくは１〜２座ｍ程度である。

金属炭化物の被覆層の厚さが０．２ｇｍ未満では本発明
の効果が現われず、また１０ｇｍをこえると被覆層の面
品質が悪化し、耐摩耗性も低下し、膜内歪を発生すると
の不都合が生じる。

このようにして基材上に形成された金属炭化物の被覆層
は、耐摩耗性がきわめて高く、編針１の摺動部を摩耗劣
化から保護するとともに、編針１の基材金属のもつ形状
加工適正、硬度および抗折度を損なうことがなく、きわ
めて優れた編針が可能となる。

さらに、本発明の編針１と摺動する針床８゜９および駆
動用の突部５と摺動する編機駆動部の摺動面にも、本発
明と同様に金属炭化物の被覆層を設けることにより、本
発明の編針は、その効果をより一層発揮することができ
る。

■　発明の具体的作用効果 本発明の自動編機用の編針は針床との摺動部、編糸との
接触面および駆動用の突部等の必要箇所に、耐摩耗性に
優れた金属炭化物の被覆層を有している。

このため、本発明の自動編機用の編針は、その摺動面の
摩耗劣化がきわめて少ないものとなる。

・また、金属炭化物の被覆層の形成は、プラズマＣＶＤ
法によるため、基材である編針に過度の高温がかかるこ
ともなく、基材金属のもつ形状加工適正、硬度および抗
折度を損なうことがない。

すなわち１本発明の編針は、耐摩耗性と抗折力とを合せ
持った、きわめて優れた編針である。

さらに、金属炭化物の被覆層と基材金属との密着はきわ
めて強く、また被覆層の表面性も良好であるため、被覆
層の剥れ、編糸の損傷等はみられない。

従って、メリヤス丸編機等の自動編機の編針としてきわ
めて有用である。

■　発Ｉすｊの具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明をさらに詳
細に説明する。

実施例 第１図に示されるような形状のＳＫ材を用いた編針に、
表１に示される条件にてプラズマＣＶ　Ｄ　４．：　ヨ
リ、ＳｉＣ，ＴｉＣｃ７）被覆層を全面に形成したサン
プルＡ、Ｂを作成した。

形成された被覆層厚は、１．４ｇｍであり、組成はＣ／
　Ｓ　ｉ　＝　１、Ｃ／　Ｔ　ｉ　＝　１　（７）非晶
質である。

表　　　　　　　　１ サンプルＡ　　　　サンプルＢ （ＳｉＣ被ｆｆ１）　　　　（Ｔｔｃ被覆）原料カスＳ
ｉＨ４７０ＳＣＣＭ　　　Ｔｉ０文４１００ＳＣ：ＣＭ
ＯＨ４７０ＳＣＣＭ　　　ＣＨ４７０ＳＣ：ＣＭキｗ　
１，１　’ｒ’　−）１２　　５Ｏ５ＣＣＭ　　　ｌ（
２５０ＳＣＣＭ圧力　　　　　　　０．８　Ｔａｒｒ　
　　　　　Ｏ，７５Ｔｏｒｒ基材温度　　　　　２５０
°Ｃ４０００Ｑパワ一密度　　　　０．２　Ｗｏｏｆ　
　　　　　Ｏ，Ｉ５Ｗ＃ｍ’プラズマ１３．５８ＭＨｚ
　　　　　　１３．５６ＭＨｚ周波数 プラス？　ＣＶＤ　　　　　１０分　　　　　　　　２
０分時間 次に、サンプルＡ、Ｂの作成に用いたものと同様の編針
を超硬合金製としたものをサンプルＣとする。

また、サンプルＡ、Ｂ、Ｃの作成に用いたＳＫ材製の編
針をサンプルＤとする。

サンプルＡ、Ｂ、Ｃ，Ｄを用い、自動編機を２０００時
間稼動させメリヤス編を行った場合のサンプルＡ、Ｂ、
Ｃ，Ｄの摺動部（対針床）、フックの摩耗量を表２に示
す。

表　　　　　　　２ ＮＯ８（ｐｍ）　　　　　　　　　　　（ルｌ　）Ａ　
　　　　　　　　　　　　Ｏ，５０，１Ｂ　　　　　　
　　　　　　　Ｏ，３０，ＩＣ（比較）　　　　２．５
　　　　　　０．９Ｄ（比較）　　　　３．８　　　　
　　１．２表２の結果より本発明の効果は明らかである
。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は１本発明の編針の実施例を示す図
である。 第３図は本発明の編針を自動編機に使用した実施例の断
面図である。 符号の説明 １・・・編針、２・・・基部、２１・・・基部背面摺動
部、２５・・・基部側面摺動部、３・・・フック、４・
・・タング、５・・・駆動用の突部、６・・・シリンダ
ー、７・・・ダイアル、８，９・・・針床ＦＩＧ、Ｉ Ｆ　Ｉ　Ｇ、　２ ＦＩＧ、３

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 自動編機に使用する編針において、基材上に炭化物の被
   覆層を有することを特徴とする編針。