JPS6228404Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、駆動用モーターを備えた角ノミ機本
体がベースに支持された２本のガイドバーに昇降
案内されるよう取り付けられ、上記ベースに固定
したバイスホルダーにスライド自在に取り付けた
バイスと上記ベース間に被加工材をクランプする
ことによつて、当該被加工材に角ノミ機本体を保
持するように設けてなる角ノミ機における片手ク
ランプ機構に関するものであつて、締付ネジのハ
ンドルを持つたまゝでストツパー押えをスライド
操作することによつてベースに対してバイスを自
在にスライドできるよう構成したことによつて被
加工材に対する角ノミ機の保持及びその解除を片
手操作によつて容易、かつ迅速に行い得て作業能
率を向上できるようにした片手クランプ機構を提
供することをその目的とするものである。

以下本考案を図示の実施例に基いて詳述すれ
ば、先ず角ノミ機は第１図、第２図に示したよう
に、支持ホルダー１とクランプ機構のベース２間
に並設した２本のガイドバー３，３に角ノミ機本
体４は昇降案内可能に、そのギヤケース５に上記
ガイドバー３，３を挿通して支承されており、上
記支持ホルダー１のネジ孔１ａには送り螺杆６が
上記ガイドバー３，３と並行に螺合貫設されてい
て、その先端部は上記ギヤケース５内にベアリン
グ７を介在して回転自在に、かつ軸方向移動を阻
止して支承されている。

上記送り螺杆６と同軸的にギヤシヤフト８がギ
ヤケース５に回転自在に配置されていて、その一
端は上記送り螺杆６と連結され、その他端にはキ
リ９が同軸的に脱着自在に連結させてある。

上記キリ９は、ギヤケース５とベース２間に架
設された管状のケース１０に内装されており、ギ
ヤ伝達機構１１を介してモーター１２の軸１２ａ
と連動連結され、該モーター１２によつて駆動回
転される。

こゝで上記モーター１２には正転、逆転切換え
可能なものが用いられ、該モーター１２の正転に
よつて角ノミ機本体４は下降してキリ９により後
述するクランプ機構にクランプされた被加工材Ｗ
に角孔を加工し、又モーター１２を逆転すること
によつて角ノミ機本体４は上昇するようにしてあ
る。

そして本考案の片手クランプ機構１３は第１図
ないし第６図に示したように、上記ベース２の一
側部にバイスホルダー１４がネジ１５…止めによ
り固定されていて、該バイスホルダー１４と上記
ベース２との間にはバイス１６から上方（図にお
いては横方向）に立設した横断面略字形状の支
持部材１６ａを上下方向（図においては横方向）
へスライド可能に嵌合させてある。

上記支持部材１６ａの先端屈曲部１６ｂに穿設
した孔１８には締付ネジ１９が回動自在に、かつ
軸方向移動を阻止して支承させてあり、その下端
は上記バイス１６の孔２０に回転自在に嵌合し、
他端は支持部材１６ａから上方へ長く突出して、
ハンドル２１を固定させてある。

この支持部材１６ａと締付ネジ１９は、上記ベ
ース２に穿設した透孔２２に挿通して上方へ長く
突出させてある。

又、上記バイスホルダー１４の内側には横断面
略Ｕ字形状のネジガイド２３がビス２４止めによ
つて固設させてあり、該ネジガイド２３内に上記
締付ネジ１９は軸方向へ夫々移動可能に貫通させ
てあると共に、該ネジガイド２３内にあつて、締
付ネジ１９とバイスホルダー１４との間には、横
断面略半円形状を有して内面に上記締付ネジ１９
に適合する半ネジ部２５ａを設けたストツパー２
５を横移動（軸方向と直角方向）可能に配置させ
てあり、該ストツパー２５の外側面から突設した
突起２５ｂを上記バイスホルダー１４に上下方向
に長く設けた窓孔２６に噛合して軸回り方向の回
動及び離脱は阻止されている。

上記突起２５ｂの下面は、上方へ傾斜上昇する
傾斜面２５ｃに形成されていて、上記窓孔２６の
口縁２６ａと突き合わせられることによつて、ス
トツパー２５は締付ネジ１９側へ横移動し、当該
締付ネジ１９と噛合するようになつている。

更に上記バイス２の支持部材１６ａ内には横断
面略形状のストツパー押え２７を上下方向へス
ライド自在に、かつ上記ネジガイド２３に外装し
て配置させてある。

即ち、上記ストツパー押え２７は、上記支持部
材１６ａの底壁１６ｃと、上記ストツパー２５の
外壁から対称に突設して突出部２５ｄ，２５ｄの
側面に左右の側板２７ａ，２７ａ端面を当接して
配置させてあつて、その左右の側板２７ａ，２７
ａの前端部２７ｂ，２７ｂは上記支持部材１６ａ
の先端屈曲部１６ｂに設けた欠除部２８，２８か
ら上方向に突出して、その突出端に操作板部２９
を固定してあり、又上記バイス１６に横向きに設
けた凹溝３０，３０にスライド自在に貫通させて
ある。

そして、上記ストツパー押え２７における左右
側板２７ａ，２７ａの前端部２７ｂ，２７ｂと、
後端部２７ｃ，２７ｃの一側端面は、第４図にお
いそ右側から左上方向へ傾斜上昇した角度βを有
する傾斜面３１，３２に夫々形成して上記欠除部
２８，２８の口縁２８ａ，２８ａと、上記凹溝３
０，３０の口縁３０ａ，３０ａに夫々当き合せて
ある。

又、上記ストツパー押え２７は、その適所と、
上記支持部材１６ａの適所に端部を夫々掛止して
張設したバネ３３によつて下方向、第３図、第４
図において右方向へ弾撥付勢させてあり、このバ
ネ力に抗してストツパー押え２７を図において矢
印Ａが示す左方向へスライドすることにより、上
記口縁２８ａと３０ａを上記傾斜面３１，３２が
滑動することによつて、当該ストツパー押え２７
は外側方向へ横移動、つまり図において矢印Ｂが
示す上方に移動し、これにより突出部２５ｄ，２
５ｄを介してストツパー２５は外側方向へ横移動
（図において上方）され、締付ネジ１９との噛合
が解除されるようにしてある。

又、上記ストツパー２５は両端部を上記バイス
ホルダー１４の裏面に掛止して横設した板バネ３
４によつて、締付ネジ１９と噛合する方向へ弾撥
付勢させてある。

而して上記構成において角ノミ機を被加工材に
保持する時は、ベース２とバイス１６の間隔を広
げた状態で、被加工材Ｗ上にベース２を乗せたな
らば、ハンドル２１を回転すると、締付ネジ１９
とストツパー２５の半ネジ部２５ａは噛合してい
るのでバイス１６は移動してベース２との間に被
加工材Ｗはクランプされ、このことによつて被加
工材Ｗに角ノミ機は保持される。

次に角ノミ機の保持を解く場合は、上述保持状
態において、先ずハンドル２１を逆転して被加工
材Ｗのクランプを解除し、次いでハンドル２１を
持つたまゝで、操作板部２９をハンドル２１側に
引きストツパー押え２７をバネ力に抗して第４図
の矢印Ａ方向へスライドすると、その傾斜面３
１，３２は支持部材１６ａ及びバイス１６の欠除
部２８と凹溝３０の口縁２８ａ，３０ａをスライ
ドすることによつてストツパー押え２７は第４図
の矢印Ｂ方向に横移動し、これにより突出部２５
ｄを介してストツパー２５は板バネ３４の弾撥力
に抗して外側へ横移動され、締付ネジ１９との噛
合は解除され、バイス１６はハンドル２１を持つ
てストツパー押えを矢印Ａ方向に引つ張つている
間は自由に矢印Ａ，Ｃ各方向にスライドさせるこ
とができ、もつて角ノミ機保持を解除できる。

尚、上記ストツパー押え２７の傾斜面３１，３
２は、図示とは反対向きに傾斜形成しても良く、
この場合は当該ストツパー押え２７を矢印Ｃ方向
にスライドすることによつてストツパー２５と締
付ネジ１９との噛合は解除されるので、その傾斜
面３１，３２は図示例に限定されることなく任意
に設定して図示例と同一の機能を有するものであ
る。

以上説明したように本考案に係る角ノミ機にお
ける片手クランプ機構によれば、角ノミ機本体４
を昇降案内するガイドバー３，３を支持したベー
ス２にバイスホルダー１４を取り付け、該バイス
ホルダー１４にスライド自在に取り付けたバイス
１６とベース間に被加工材Ｗをクランプすること
によつて角ノミ機本体４を保持するようにした角
ノミ機のクランプ機構にあつて、上記バイス１６
に回動自在に、かつ軸方向移動を阻止して取り付
けた締付ネジ１９と噛合及び噛合解除可能に取り
付けたストツパー２５を、バイス１６にスライド
自在に取り付けたストツパー押え２７をスライド
することにより上記締付ネジ１９と噛合又は噛合
解除可能に構成したものであるから、ハンドル２
１を持つたまゝで、ストツパー押え２７を一方向
にスライドさせることによつてベース２に対して
バイス１６を自由に両方向へスライドさせること
ができ、従つて被加工材Ｗに対する角ノミ機の保
持時における初期動作と、保持解除時の後期動作
を片手操作によつて容易、かつ迅速に行うことが
できることによつて、被加工材加工時の作業能率
を従来品に比べて格段に向上できる。又、ストツ
パー押え２７は、その引張りを解除することでバ
ネ力によりスライドしてストツパー２５の横移動
を解除し、該ストツパー２５はバネ力によつて復
帰して締付ネジ１９と確実に噛合されるから、ス
トツパー２５を特に操作することなく、僅かに締
付ネジ１９を回動するだけで被加工材Ｗのクラン
プを容易に行うことができて操作性に優れる等の
実用的効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る片手クランプ機構を備え
た角ノミ機の平面図、第２図は同角ノミ機を一部
断面して示した側面図、第３図は同片手クランプ
機構の平面図、第４図は同片手クランプ機構の縦
断側面図、第５図は同片手クランプ機構の右側面
図、第６図は第４図における−線矢視断面図
である。 ２……ベース、３，３……ガイドバー、４……
角ノミ機本体、１４……バイスホルダー、１６…
…バイス、１９……締付ネジ、２１……ハンド
ル、２３……ネジガイド、２５……ストツパー、
２５ａ……半ネジ部、２５ｃ……突起、２６……
窓孔、２７……ストツパー押え、２８ａ，３０ａ
……口縁、３１，３２……傾斜面、３４……板バ
ネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動用モーター１２を具備した角ノミ機本体４
   が昇降案内されるガイドバー３，３を支持したベ
   ース２にバイスホルダー１４を取り付け、該バイ
   スホルダーにスライド自在に取り付けたバイス１
   ６とベース間に被加工材をクランプすることによ
   つて角ノミ機本体を保持する角ノミ機における片
   手クランプ機構にあつて、上記バイスに回動自在
   に、かつ軸方向移動を阻止して取り付けた締付ネ
   ジ１９を上記バイスホルダーに設けた横断面略Ｕ
   字形状のネジガイド２３に挿通し、該締付ネジと
   バイスホルダー間には、当該締付ネジと噛合又は
   噛合解除可能なるよう内面に半ネジ部２５ａを設
   けたストツパー２５を横移動可能に、かつ突起２
   ５ｃをバイスホルダーの窓孔２６に係嵌して板バ
   ネ３４により上記締付ネジ側へ付勢せしめて取り
   付け、該ストツパーとバイス間にはストツパー押
   え２７をハンドル２１をもつた手で軸方向へスラ
   イド可能に、かつその一側に設けた傾斜面３１，
   ３２をバイスの口縁２８ａ，３０ａに当接して一
   方向へバネ力を付勢せしめて取り付け、そのバネ
   力に抗してストツパー押えをスライドすることに
   よつて上記締付ネジに対する上記ストツパーの噛
   合を解除可能に設けてなることを特徴とする角ノ
   ミ機における片手クランプ機構。