JPS6228072Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車灯具用電球組付構造に係り、さ
らに詳しくは、電球を装着する為のソケツトと、
これに配線する為のコードとの組付構造に関す
る。

一般の自動車用灯具にあつては、電球を装着す
る為のソケツトを金属で形成し、このソケツトに
コードを配線させている。しかし、従来の金属製
ソケツトは固定させる必要があるので、ソケツト
ホルダーのような固定部材を用いなければなら
ず、そのため、固定部材の製作や組付を余儀なく
されている。また、金属製ソケツトには正極用の
接点端子を内蔵させ、その接点端子を負極と短絡
させない為のインシユレータや、接点端子に対し
て接点圧を付与する為のバネ材を内蔵させてい
る。このため、部品点数が多くなるので、組付工
数がかさみ、また、部品の成形後に加工を施すこ
とも多いので、加工ミスが発生するおそれがあ
る。

上記の如き従来技術の問題点を改善するため、
絶縁基板上に所望のプリント配線あるいは金属帯
配線を施こし、その配線上に正極用のコンタクト
プレートおよび金属製ソケツトをかしめ止めする
ことが提案されている（実開昭50−130044号公報
参照）。

この提案によれば、前記一般の自動車用灯具に
比較すると部品点数を削減することができるが、
それでも絶縁基板とは別体をなす金属製ソケツト
を必要とし、かつ、コンタクトプレートやソケツ
トのかしめつけ工程が必要である。

本考案は、前記の如き従来技術を改善し、部品
点数や組付け工数をさらに低減させることができ
る自動車灯具用電球組付構造を提供せんとするも
のである。

以下、本考案の詳細を添付図面について説明す
る。第１図ないし第５図は本考案による電球組付
構造をリヤコンビネーシヨンランプに適用した一
実施例を示している。

本考案は、第１図および第２図に示すように、
合成樹脂製の基板１に、導電性メツキグレード樹
脂よりなるソケツト部２と、正極用配線パターン
部３及び負極用配線パターン部４とを一体に形成
させている。

前記ソケツト部２は、上部を開口させた筒状を
なして基板１上に起立形成されていて、その下部
に金属端子板挿入用の切欠２ａが形成されてい
る。このソケツト部２は、図示実施例では、ダブ
ルフイラメントを有する電球用としての第１、第
２のソケツト部２１，２２と、シングルフイラメ
ントの電球用としての第３のソケツト部２３とを
形成している。正極用配線パターン部３は、前記
各ソケツト部２と離間した位置において前記基板
１と一体に埋設形成されている。負極用配線パタ
ーン部４は、基板１に前記正極用配線パターン部
３と同様に埋設形成されており、各ソケツト部２
１〜２３と連続して形成されている。

そして、前記基板１と、ソケツト部２と、各配
線パターン部３，４とを一体となした樹脂成形品
を、銅等の導電材によつて電解めつきすることに
より、導電性樹脂部分のみにめつきさせる。すな
わち、基板１を除く各ソケツト部２１〜２３と、
各配線パターン部３，４とに銅等の導電材を被着
させる。

そして、正極用配線パターン部３に正極用の金
属端子板５を取り付ける。該金属端子板５は、第
３図に示すように、下面に突出する突出部５ｂを
有する支持板５ａと、該支持板の一端からほぼ直
角に垂下させた楔形状の固定板５ｃと、支持板５
ａの他端から斜め上方に形成した弾性板５ｄとか
らなつている。そして、この金属端子板５を、第
５図に示すように前記固定板５ｃを正極用配線パ
ターン部３に圧入固定し、その際、前記弾接板５
ｄを各ソケツト部２１〜２３に形成した切欠２ａ
からソケツト内に挿入し、弾接板５ｄが突出部５
ｂの下端を支点としてソケツト２に嵌合すべき電
球の端子に弾接するようにする。

本考案による電球組付構造は、上記の如く、ソ
ケツト部２と、両極用の配線パターン部３，４と
を導電性樹脂により汎用の合成樹脂製基板１と一
体に形成し、その一体樹脂成形品に電解めつきを
施こしてソケツト部と各配線パターン部とに導電
材を被着させるので、従来のような金属製ソケツ
トの組付けは不要となり、かつ、金属端子板５は
正極用配線パターン部３に圧入するだけで固定さ
れるので、ネジ止めやかしめなどの固定工程も不
要となり、また、弾性板５ｄは突出部５ｂの下端
を支点としてソケツト２に装着された電球の端子
と弾接するので、他の部材を必要とすることなく
電球の端子との確実な電気的接触を維持すること
ができる。

以上述べたように、本考案によれば、部品点数
を顕著に削減すると共に、組付工数は正極側の金
属端子板の圧入だけであるので、それだけコスト
を低減せしめると共に、生産管理を簡単かつ容易
に行なうことができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による自動車灯具用電球組付構
造をリヤーコンビネーシヨンランプに適用した一
実施例を示す平面図、第２図は第１図の−線
断面図、第３図は金属端子板の斜視図、第４図は
組付状態の要部を示す斜視図、第５図は同じく拡
大断面図である。 １……合成樹脂製基板、２……ソケツト部、３
……正極用配線パターン部、４……負極用配線パ
ターン部、５……金属端子板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 樹脂成形品と、金属端子板とよりなり、前記樹
   脂成形品は、合成樹脂製の基板上に、導電性樹脂
   よりなる正極用配線パターン部と負極用配線パタ
   ーン部とを一体に埋設形成すると共に、導電性樹
   脂よりなるソケツト部を前記負極用配線パターン
   と連続して基板から起立形成し、かつ、前記ソケ
   ツト部に金属端子板の挿入用切欠を形成せしめ、
   前記樹脂成形品のソケツト部と各配線パターン部
   とに導電材を被着せしめ、前記金属端子板は、下
   面に突出部を有する支持板と、該支持板の一端か
   ら下方に垂下させた楔形の固定板と、支持板の他
   端から斜め上方に形成した弾接板とからなり、前
   記ソケツト部の切欠に前記金属端子板の弾接板を
   挿入すると共に前記正極用配線パターン部に前記
   金属端子板の固定板を圧入固定せしめたことを特
   徴とする自動車灯具用電球組付構造。