JPS6227936Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案はたとえば展示会場や鉄道関係の駅など
において改札業務を自動的に行なう自動改札装置
に関する。

（従来の技術） 近時、たとえば鉄道関係の駅などにおける改札
業務の省力化を図るために自動改札装置が急激に
普及している。この自動改札装置は一般に据付面
としての駅床面上に離間する１対の筐体を設置
し、これら間に通路を形成して構成されている。
通常、上記１対の筐体相互間、隣接する改札装置
相互間および改札装置と中央制御機との相互間に
はそれぞれを連絡信号ケーブルが配設される。

ところで、従来においては、上記１対の筐体相
互間を連絡するケーブルを布設するためのダクト
を駅床に掘り、このダクト上に据付ベースを設け
て上記筐体を固定している。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、駅床にダクトを掘らなければな
らないため、この装置を据付けるには大規模な工
事を行なわなければならず、相当な経費と時間を
要する。そのため、他の改札口への移設、使用頻
度の少ない臨時改札口への設置、通行量の減少に
より改札業務を行なわなくなつた改札口からの撤
去および床面工事の困難な改札口への設置などの
対処が困難であるという欠点がある。

本考案は上記事情にもとづいてなされたもの
で、その目的とするところは、新設、移設または
撤去の際の時間の減少および経費の低減を図るこ
とができる自動改札装置を提供することにある。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記問題点を解決するために、駅な
どの改札口に据付けられ、改札業務を自動的に行
なう自動改札装置において、据付面上に互いに離
間して配置され相互対向面間に通路を形成する１
対の筐体と、これら筐体間に形成された通路の底
部に配設され、この通路の床を形成するととも
に、上記据付面と上記床との間に信号ケーブルを
収納する収納スペースを形成するケーブル保持部
材と、これら筐体およびケーブル保持部材を一体
的に上記据付面上を移動可能に支持する台車とを
具備したことを特徴とするものである。

（作用） 信号ケーブルを取外すことなく、装置全体を一
〓〓〓〓
体的に据付面上を移動可能とするので、据付面の
ダクト工事および信号ケーブルの布設作業を行な
う必要がなくなる。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面を参照しながら
説明する。図面は駅などに１台または複数台連な
つて据付けられ改札口を形成する自動改札装置を
示すもので、１ａ，１ｂは据付面としての駅床面
２上に互いに離間して配置される自動改札装置本
体の筐体であり、これら筐体１ａ，１ｂ間には通
路３が形成されている。すなわち、上記筐体１
ａ，１ｂは相互対向面間に通路３を形成すべく筐
体１ａ，１ｂ下部間に架設された連結フレーム
４，４によつて一定間隔かつ一体的に保持されて
いる。また、上記筐体１ａ，１ｂ間に形成された
通路３の底部にはケーブル保持部材２０が設けら
れ、このケーブル保持部材２０は床板５および底
板８を有している。これら床板５および底板８は
上記連結フレーム４，４にこれを挾んだ状態保持
されている。すなわち、床板５は通路３の床５ａ
を形成するもので、上記駅床面２より所定高さ寸
法離間した状態で上記連結フレーム４，４の上側
に保持されている。底板８は、上記連結フレーム
４，４の下側に保持され、駅床面２より所定高さ
寸法離間している。これら床板５と底板８との間
には収納スペース７が形成され、この収納スペー
ス７には、上記筐体１ａ，１ｂ間を電気的に連絡
する信号ケーブル６が収納されている。なお、信
号ケーブル６は隣接する改札装置間および改札装
置と中央制御部との間で切り離し可能に接続され
ている。上記床板５は通路３外に延出しており、
その延出部９，９はヒンジ１０，１０により回動
自在に構成され、延出端が駅床面２に当接した傾
斜状態を呈している。また、床板５は簡単に取り
外せる構造となつている。一方、上記底板８は上
記筐体１，１の下面よりも駅床面２から上方へ退
避して設けられており、この底板８を介して上記
連結フレーム４，４に複数個のキヤスタ（台車）
１１…が取付けられている。このキヤスタ１１…
は上記筐体１ａ，１ｂを上記駅床面２よりわずか
に離間させた状態で移動自在に保持している。ま
た、キヤスタ１１…は鉛直線を中心に回転可能に
構成され、フレーム４，４により一体的に保持さ
れた筐体１ａ，１ｂの方向転換ができるようにな
つている。また、上記連結フレーム４，４にはキ
ヤスタ１１…が駅床面２より離間する状態に筐体
１ａ，１ｂを持ち上げて設置後における改札機が
移動しないように固定する図示しないジヤツキ機
構が設けられている。

なお、１２は乗車券の投入口、１３は排出口、
１４は筐体１ａ，１ｂの互いに対向する側壁に人
間の通行方向に回動自在に枢着され、通路３を開
閉するゲート、１５は筐体１ａ，１ｂの上方に図
示しない光源と光電変換素子とを対向させ、異
常、幼児、一般人等を検出する検知部である。

したがつて、筐体１ａ，１ｂ間に形成された通
路３の底部に、この通路３の床５ａを形成すると
ともに、上記駅床面２と上記床５ａとの間に信号
ケーブル６の収納スペースを形成するケーブル保
持部材２０を設け、さらに筐体１ａ，１ｂおよび
ケーブル保持部材２０を一体的に駅床面２上を移
動可能に支持するキヤスタ１１…を設けたから、
信号ケーブル６を取外すことなく、装置全体を一
体的に駅床面２上を移動することができる。した
がつて、駅床面２のダクト工事および信号ケーブ
ル６の布設作業を行なうことなく改札装置を据付
けることができるので、新設、移設または撤去の
際の時間の減少および経費の低減を図れる。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、信号ケー
ブルを取外すことなく、装置全体を一体的に据付
面上を移動可能とするので、据付面のダクト工事
および信号ケーブルの布設作業を行なうことなく
改札装置を据付けることができ、以て新設、移設
または撤去の際の時間の減少および経費の低減を
図ることができる等優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る自動改札装置の一実施例を
示すもので、第１図は同装置の縦断側面図、第２
図は同装置の１対の筐体部分を示す正面図であ
る。 １……筐体、２……据付面（駅床面）、３……
通路、５……床板、５ａ……床、６……信号ケー
ブル、７……収納スペース、１１……キヤスタ、
２０……ケーブル保持部材。 〓〓〓〓

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駅などの改札口に据付けられ、改札業務を自動
   的に行なうものにおいて、据付面上に互いに離間
   して配置され相互対向面間に通路を形成する１対
   の筐体と、これら筐体間に形成された通路の底部
   に配設され、この通路の床を形成するとともに、
   上記据付面と上記床との間に信号ケーブルを収納
   する収納スペースを形成するケーブル保持部材
   と、これら筐体およびケーブル保持部材を一体的
   に上記据付面上を移動可能に支持する台車とを具
   備したことを特徴とする自動改札装置。