JPS6227141A - アスフアルトマツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、海中構造物等の基礎部分を洗掘か、ら保護す
るために用いられるアスファルトマットに関し、特に、
そのマットの周辺部に透水性を有する重い部材を一体に
取付け、水流や、波によりその端部が煽られることを防
止出来るようにしたアスファルトマットに関する。

（従来の技術） 従来より、防波堤や、海上作業台等のような海中構造物
の構築を行う際には、海底地盤の上に基礎捨石層を形成
し、その上を平らに均してから、構造物本体の構築を行
うようにしている。

そして、その海底地盤が砂地、または、比較的小さな砂
利層である場合には、その海底地盤を平坦に均してから
帆布、塩化ビニール製の板、または、所定の厚さに形成
したアスファルトマットを敷ぎ込み、その上に基礎捨石
等の敷設を行って基礎を形成し、その基礎の上に構造物
本体を構築するようにしていることが多い。

上記したもののうちで、特にアスファルトマットは、比
較的波の荒い海域、または、海流の速い場所での海中構
造物等の基礎部分に用いられていることが多いものであ
り、捨石基礎の洗掘防止、地盤の砂等の吸出し防止等の
目的で用いられている。

ぞして、上記したようなアスファルトマットとしては、
本出願人が先に公開している特公昭４７−４５２８４号
公報、特公昭５０−１７６２３号公報等に記載されてい
るように、アスファルトマスチックの間にガラス繊維の
ネットのような補強部材と、吊り上げ用のワイヤーロー
ブ等をサンドインチ状に挟み込んだ状態で、一体に形成
しているものである。

ところが、上記したようなアスファルトマットを用いて
海中構造物の工事を行うと、その構造物の影響を受けて
、その周囲に渦流を発生させることがある。そして、特
にその構造物の施工場所の海底地盤が、砂地や比較的小
さな砂利層の場合には、そのアスファルトマットの先端
部分の地盤が上記した渦流や波等によって洗掘され、そ
れによってアスファルトマットの先端部がめくれ上がっ
たり、渦流や波によって煽られたりして、その基礎部分
の支持を確実に行い得ないという状態が発生することが
ある。

したがって、そのような状態で海中構造物の基礎部分の
洗掘が進行すると、基礎の支持力が低下し、構造物が次
第に傾いたり、台風等による大きい波の影響を受けた場
合には、海中構造物が不安定になり、ひどいときには、
転倒したりする事故が発生する。

そこで、上記したような基礎部分の洗掘を防止するため
に、本出願人は、先にアスファルトマットの端部に所定
の範囲で孔を多数形成し、その孔から地盤の砂を吸い出
しさせて、自然な状態でアスファルトマットの先端部を
地盤に砂等の中に曲り込みを行わせ、その後の波等によ
るアスファルトマットへの影響を少なくすることを提案
している。（特願昭５９−１８９６２１号） しかしながら、上記した先願のアスファルトマツ］〜は
、比較的波の荒い場所での海中構造物の基礎の支持に用
いられるものの、その前提として、工事期間中、および
、工事終了後の所定の期間には、比較的波が穏やかな時
期があることを条件にしているもので、その波の穏やか
な時期に、緩かな洗掘を行わせ、アスファルトマットの
先端部を、自然な状態で曲がり込みさせるようにしてい
るものであり、その曲がり込みによって、その後の波の
荒い時１１］に洗掘を発生さゼないようにすることを目
的としている。

ところが、工事の施工期間が限定され、波の荒い時期に
工事を行うことが要求されるときゃ、水流の速い場所で
の海中構造物の施工を行う等の、施工条件の良くない場
所での工事に際しては、アスファルトマットの敷設を行
った直後に、その周囲の部分が洗掘を受けることになり
、上記したような先端孔明ぎマットでは、海流にょる洗
掘に対処することが不可能になるという場合が発生して
いる。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は、上記したような従来例の欠点を解消するもの
で、アスファルトマットの周囲にチェーン等のような比
重が大きく、透水性のある部材を一体に取付けすること
により、その周囲が洗掘されたときに、海底地盤にした
がって直ちに曲り込みが容易に行われ、それによって、
海流等による洗掘に対処することが出来るようにしたア
スファルトマットの提供を目的としている。

（問題点を解決するための手段および作用）本発明のア
スファルトマットは、アスファルトマスチックの層の間
にガラス繊維のネット等による補強部材を挿入し、さら
に、補強部材に沿って、所定の間隔でワイヤーローブ等
の吊部材を埋設している。

さらに、本発明のアスファルトマットは、その周囲に、
チェーン等で形成された重錘部材を設けていて、チェー
ンの端部をアスファルトマスチックの中に埋設し、外部
に出た部分のチェーンを多数本組合せて、アスファルト
マット本体の厚さとほぼ同じ厚さで、重錘部材を形成し
ている。

この重錘部材の長さは、そのアスファルトマットを敷設
する場所での海流の速さに従って決定されるもので、海
流が非常に速い場合には、その突出長さを大きく取るよ
うにする。

したがって、本発明のアスファルトマットは、それを敷
設した直後に荒い波等による洗掘の影響を受けたとして
も、水および砂等の透過性の非常に大きな重錘部材が最
初に海底地盤中に埋没され、アンカーとして作用するた
めに、アスファルトマットの周囲の部分が、海流や波等
の影響を受けて煽られたり、強い洗掘を受けることを確
実に防止出来るようになる。

（実施例） 図示された実施例にしたがって本発明のアスファルトマ
ットの構成を説明すると、第１〜２図に示すように、本
発明のアスファル］・マット１は、その本体が従来より
用いられているアスファルトマットと同様に、所定の厚
さに敷設されたアスファルトマスチック２の層の上に、
ガラスｔｉｌｌｌ［のネット等により形成された補強部
材３を形成し、さらに、ワイヤーローブ５を所定の間隔
で配置し、そのワイヤー〇−１５の両端部に吊り上げ用
のアイ６を形成するとともに、その途中の部分に滑り止
め金具７を設けている。

また、前記ワイヤー〇−７５に対して、直角な方向に、
多数本の帯鉄８を配設し、アスファルトマット１の長さ
方向の強度を付加するとともに、アスファルトマットの
上に重いものが乗ったときに、その支持を確実に行い得
るようにしているもので、さらに、本発明のアスファル
トマットの下の面には、その敷設場所に応じて、補強部
材を形成することもある。　　′ 本発明のアスファルトマット１には、第３図に示すよう
に、その周囲に多数本のチェーン１１により形成された
重錘部材の層１０を形成している。

この重錘部材の層１０は、チェーン１１の端部をアスフ
ァルトマスチックの層の間に埋設し、そのチェーンのリ
ンクを用いて複数本の所定の長さのチェーンを連接、し
て形成しているもので、その厚さをアスファルトマット
本体の厚さとほぼ同じになるようにして形成し、その長
さを通常は０．５〜１ｍに形成するが、本発明のアスフ
ァルトマットの場合には敷設を行う場所での波の荒さや
、海流の速さが、特に、その重錘部材の層１０の幅を決
定する条件としては、大きなファクターとなる漫のであ
る。

つぎに、第４図に示される例に従って、本発明のアスフ
ァルトマツｌ−を施工した場合の洗掘の進行状態を説明
すると、（イ）に示すように、本発明のアスファルトマ
ット１を海底地１ｎ１２上に施工し、構造物を施工した
直後には、海底地盤１２が平坦になっているために、ア
スファルトマット１もその地盤１２に一致して水平に施
工される。

しかし、その構造物の施工による渦流の発生や、水流の
影響を受けて、アスファルトマット１の端部の地盤に洗
掘の現象が発生し、（ロ）に示すように、洗掘された地
盤１２に凹部１３が形成される。

ところが、本発明のアスファルトマット１においては、
その周囲に重錘部材１０が形成されており、その重錘部
材１０の重量が非常に大きなものであるために、洗掘に
よって形成された凹部１３に重錘部材１０の先端が曲り
込んでその洗掘された地盤の形状と一致するようになる
。

そして、そのアスファルトマット１の端部に形成した重
錘部材１０の曲り込みに続いて、（ハ）に示すように、
アスファルトマット１の側部が洗掘の進行に従って曲り
込む現象が発生する。

ところが、通常の海における潮の流れは、河川の場合と
は異なり、時間によってその流れの方向が異なるもので
あり、一方向に洗掘の現象が発生するものではない。従
って、矢印Ｖ方向の海流によって洗掘が行なわれた後で
は、逆方向の海流によって埋め戻しが行なわれることに
なる。

そして、本発明のアスファルトマット１を施工した後で
、所定の期間が経過すると、（ハ）に示されるように、
アスファルトマット１の端部は、重錘部材１０をアンカ
ーとして、海底地盤１２の中に埋設され、その上に埋め
戻しの部分１３ａが形成されることになり、アスファル
トマット１の周囲の部分を安定した状態で保持出来るこ
とになる。本発明のアスファルトマット１は、上記した
ような状態で、海底地盤１２の上に基礎の支持部材とし
て施工されるために、そのアスファルトマット１の上に
施工された構造物等を、荒い波や海流に対しても安全に
支持し、その重量を支えることが出来ることになる。

本発明のアスファルトマット１は、上記したような構成
を有するものであるから、例えば、アスファルトマット
本体の幅と長さおよび厚さを構造物の大きさやその重量
等の条件の他に、アスファルトマットの取り扱い性等の
条件にしたがって所定の形状のものとして分割して形成
する。そして、その製作に際しては、マットの中間部に
ガラス繊維のネットにより構成された補強部材３を挿入
するとともに、補強部材３に沿って、ワイヤーローブを
一定の開隔で配置しており、さらに、本発明のアスファ
ルトマットの周囲の部分には所定の長さのチェーン１１
の基端部を埋設し、所定の幅で重錘の層１０を形成して
いる。

また、前記ワイヤーローブ５の所定の部分には、滑り止
め金具７としてアルミ管等を嵌め込み、それを潰してワ
イヤーロー１５と一体に取付けするとともに、その両側
にワッシャーを取付け、これらの突出部材により、ワイ
ヤー〇−１５がアスファルトマット１の中で滑ることの
ないようにしている。

アスファルトマット１の周囲には、上記したように所定
の幅の重錘部材の層１０を形成するが、この重錘部材の
層１０のチェーン１１の端部は、第３図に示すように、
アスファルトマット１のアスファルトマスチック内に埋
設し、そのアスファルトマット１の側部に突出している
部分から、チェーン１１のリンクを接続してアスファル
トマット本体の厚さと同じ厚さ、例えば１０１厚さのも
のに形成することが出来るものである。

本発明のアスファルトマット１においては、アスファル
トマスチックの比重が約２．２であるのに対して、チェ
ーン１１の比重は約７．８であるために、重錘部材とし
てチェーン１１を密接して取付けた場合には、アスファ
ルトマスチック単体に比較して２〜３倍の重さを有する
ことになり、さらに、本発明の重錘部材１０が透水性を
有するものであるために、水流によって煽られたりする
ことがなく、アンカーとしての役目を果すことになる。

また、本発明のアスファルトマット１を施工する場所と
しては、波の比較的荒い場所を対象としているもので、
例えば、条件の良い時を選んで施工を行ったとしても、
その直後またはアスファルトマットが安定する前に、荒
い波の影響を受けるような、非常に条件の良くない場所
で、海中構造物のり礎を支えるために本発明のアスファ
ルトマット１を用いることが可能である。このような条
件の非常に悪い場所での工事においては、従来より用い
られているアスファルトマットを単独で使用すると、木
理実験の結果では、３０〜５０ｃＩＩの厚さのアスファ
ルトマットを用いる必要があるということになる。

しかし、上記したような厚いアスファルトマットは、理
論的には製作が可能なものであるとしても、非常に重い
ものになり、搬送や、敷設が困難で、構造物の施工コス
トが非常に大きな問題となるが、本発明の端部に重錘部
材を付設しているアスファルトマットにおいては、アス
ファルトマットの厚さを、従来より用いられているアス
ファルトマットと同じ様に比較的薄いものとして形成し
、その周囲の部分を重くすることにより、その地盤に対
しての構造物の重量の支持を確実に行い得ることになる
。

なお、本発明の上記した実施例において、アスファルト
マット１の端部に取付けするチェーン１１は、チェーン
に類似する重量と柔軟性等の構成と、透水性等の作用を
有するものであれば、他の部材を用いることも可能であ
り、ざらに、アスファルトマットへの固定方法も、任意
の方法を採用出来ることも当然のことである。

本発明のアスファルトマットは、上記したようにその端
部に重錘部材を付設するのみでなく、第２図にも示され
るように、その本体の側部に多数の孔１５を形成した有
孔部分を設け、その端部に重錘部材１０を一体に設けて
、先端孔明きアスファルトマットとして形成することも
可能である。

そして、この場合には、重錘部材と、有孔部分との両方
の部分での水や砂等の流通により、アスファルトマット
の安定と、海底地盤への曲り込み等が非常に安定した状
態で行なわれることになり、アスファルトマットの施工
直後に非常に速いｍ流や、潮流の影響を受けたとしても
、アスファルトマットの端部が煽られたり、捲れ上がっ
たりすることがなく、海底地盤と、アスファルトマット
の一体化が早期に進行することになり、構造物の支持を
確実に行うことを可能にするものである。

また、本発明のアスファルトマットは、従来より用いら
れているアスファルトマットと同じ様に、通常の防波堤
や、海中構造物の基礎の支持部材として用いることが可
能なものであり、その端部を特に重くすることにより、
洗掘等に対して基礎を保護することが非常に容易に出来
るとともに、海中での工事の時期が波の静かな夏場等に
限定されることがなく、その施工も非常に容易に出来る
ことになるのである。

（発明の効果〉 本発明のアスファルトマットは、上記したような構成を
有するものであるから、非常に荒い波の影響を受ける場
所等での工事に際しての基礎の構築が容易に出来、その
１朋を短縮することが可能になる。

また、本発明のアスファルトマットは、潮流のみでなく
、構造物の設置によって新たに発生する渦流によって、
その端部の曲り込みが非常に速く行なわれることになり
、海底地盤を形成する砂や、砂利層を確実にカバーする
ことになるために、アスファルトマットの上に構築され
た基礎や、構造物等を安定した状態で設置することが出
来るものである。

さらに、本発明においては、アスファルトマットの厚さ
や、その内部に挿入される補強部材等を任意に形成する
ことが出来るために、工事現場の条件に対応して、アス
ファルトマットを形成することが可能であり、その施工
期間とコストも、アスファルトマットを用いない場合に
比較して、大幅に引き下げることを可能にする。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明のアスファルトマットの構成を示す一
部切り欠き平面図、第２図は、その断面図、第３図は、
アスファルトマットの端部の構成を示す説明図であり、
第４図（イ）ないしくハ）は、それぞれアスファルトマ
ットの端部の曲り込み状態を示す説明図である。 図中の符号 １・・・・・・アスファルトマット、２・・・・・・ア
スファルトマスチック、３・・・・・・補強部材、５・
・・・・・ワイヤーローブ、６・・・・・・アイ、７・
・・・・・滑り止め金具、８・・・・・・帯鉄、１０・
・・・・・重錘部材、１１・・・・・・チェーン、１２
・・・・・・海底地盤、１３・・・・・・凹部、１５・
・・・・・孔。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）アスファルトマスチックの層の間に補強部材を挿
   入し、所定の厚さに形成したアスファルトマットにおい
   て、その周囲に所定の幅のマットの厚さとほぼ同じ厚さ
   で、透水性を有するチェーン等の重い部材を一体に取付
   けした重錘部材の層を設けたことを特徴とするアスファ
   ルトマット。
2. （２）アスファルトマスチックの間に補強部材を挿入し
   、所定の厚さに形成したアスファルトマットにおいて、
   そのアスファルトマットの周囲の部分に、所定の範囲に
   わたってアスファルトマットを上下に貫通する多数の孔
   を形成した孔あき部分を形成するとともに、そのマット
   の周囲の部分にチェーン等の重い部材を取付けして形成
   した重錘部材の層を設けたことを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載のアスファルトマット。