JPS6226490Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、家具、建築用部材等に用いるパイ
プを支持するパイプ支持具に関するものである。

従来よりパイプの支持は、パイプが嵌合するパ
イプ孔を有する支持体を、取付側の垂直部あるい
は水平部に固定し、パイプ孔にパイプを挿通嵌合
して行つている。

しかしながら、最近においては、目的、用途に
応じて断面が正円でない長円形、多角形等のパイ
プが広く用いられており、このような断面非正円
形のパイプの一側面を所望の方向に向くように支
持するには、支持体のパイプ孔を所望とするパイ
プの向きと合致するように穿設しなければなら
ず、又同一断面形状のパイプを支持するに際して
も、支持体を垂直部に取付ける場合と、水平部に
取付ける場合とではパイプ孔の向きを変えて設け
る必要があつた。

そこで、この考案の目的とするところは、断面
が正円形でないパイプを、その一側面が所望の方
向に向くように、垂直部あるいは水平部のいずれ
にも支持することができるパイプ支持具を提供し
ようとするものである。

即ち、この考案は、断面長円形、断面多角形等
の断面非正円形のパイプが貫通し、円周方向へ回
動可能な貫通孔を有する支持体を取付側の垂直部
あるいは水平部に取付け可能に設けると共に、上
記パイプが嵌合する止孔を有する止定板をパイプ
の方向規制板として設け、この止定板を上記支持
体に、貫通孔の周方向への所定の位置ごとに着脱
自在に設けて構成したものであり、止孔の向きを
調整して止定板を支持体に取付けることによつ
て、断面非正円形のパイプをその一側面が所望の
方向に向くように支持できるようにしたことを特
徴とするものである。

以下、実施例につき説明する。

１は支持体で、断面長円形のパイプ２が貫通
し、周方向へ回動可能な貫通孔３が穿設され、取
付部４においてネジ５によつて壁面等の垂直部あ
るいは水平部に取付け可能になつている。又この
支持体１には、貫通孔３の外周縁部に複数個の嵌
合孔６が一定間隔ごとに設けられている。７はパ
イプ２の止定板で、一面には上記嵌合孔６に嵌合
可能な複数個の突起８と、貫通孔３に嵌合可能な
一対の嵌合片９が突設されている。この止定板７
の中央には、上記パイプ２が嵌合し、貫通孔３に
対応する止孔１０が穿設されている。この止定板
７は、その突起８を対応する嵌合孔６に嵌合する
と共に、嵌合片９を貫通孔３に嵌合することによ
つて、貫通孔３の周方向への所定の位置ごとに支
持体１に着脱自在になつている。

従つて、第４図Ａのように、支持体１を壁面の
垂直部イに取付けても、又第４図Ｂのように水平
部ロに取付けても、止定板７の止孔１０が縦長に
位置するように突起８を対応する嵌合孔６に嵌合
し、嵌合片９を貫通孔３に嵌合して止定板７を支
持体１に取付け、止定板７の止孔１０にパイプ２
を嵌合すると、パイプ２をその断面形状が縦長に
なるように支持することができ、又この状態より
止定板７を取外し、90度回動させて支持体１に取
付けると、止孔１０が横長に位置するため、パイ
プを断面形状に横長になるように支持することが
でき、このように支持体１を垂直部あるいは水平
部のいずれに取付けても、止定板７の向きを調整
することによつて、断面長円形のパイプ２をその
一側面が所望の方向に向くように支持することが
可能である。

尚、上記の実施例のように、止定板７の一面
に、支持体１の貫通孔３に嵌合する一対の嵌合片
９を突設すると、止定板７を支持体１に、より強
固に取付けることができる。

又上記の実施例においては、断面が長円形のパ
イプを支持するための構成について示したが、種
種の断面非正円形のパイプについて応用が可能で
ある。

更に上記の実施例では、互いに嵌合する４個の
突起と嵌合孔によつて90度の位置ごとに止定板を
支持体に着脱自在に設けたが、突起と嵌合孔の個
数を増加すると、小角度ごとの着脱が可能とな
る。

上記の実施例に即した説明からも明らかなよう
に、この考案は、壁面等に取付け可能に設けた支
持体に、支持する断面非正円形のパイプが貫通し
て周方向へ回動可能な貫通孔を穿設し、上記パイ
プが嵌合する止孔を有する止定板を上記支持体
に、貫通孔の周方向への所定の位置ごとに着脱自
在にしたので、支持体を取付側の垂直部あるいは
水平部のいずれに取付けても、止孔の向きを調整
して止定板を支持体に取付け、止孔にパイプを嵌
合することによつて、断面非正円形のパイプをそ
の一側面が所望の方向に向くように簡単に支持す
ることができ、構造が簡単であり、用途が広く極
めて実用的なパイプ支持具を提供し得たものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るパイプ支持具の正面
図、第２図は第１図の左側面図、第３図は止定板
の背面図、第４図Ａ，Ｂは使用状態の正面図であ
る。 １……支持体、２……パイプ、３……貫通孔、
７……止定板、１０……止孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 壁面等に取付け可能な支持体と、この支持体に
   着脱可能な止定板とよりなり、上記支持体には支
   持する断面非正円形のパイプが貫通して周方向へ
   回動可能な貫通孔を穿設すると共に、前記止定板
   には上記パイプが嵌合する止孔を穿設し、この止
   定板を支持体に、貫通孔の周方向への所定の位置
   ごとに着脱自在にしたパイプ支持具。