JPS62263801A

JPS62263801A - 中心偏りの小さなｈ形鋼の圧延方法およびｈ形鋼用ユニバ−サル圧延機

Info

Publication number: JPS62263801A
Application number: JP10489486A
Authority: JP
Inventors: Katsuhiro Takebayashi; 克浩竹林; Hiroyuki Hayashi; 宏之林
Original assignee: Kawasaki Steel Corp
Current assignee: JFE Steel Corp
Priority date: 1986-05-09
Filing date: 1986-05-09
Publication date: 1987-11-16

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明はＨ形鋼の圧延方法およびその方法の実施に当っ
て用いる圧延機に関し、特にユニバーサル圧延機による
Ｈ形鋼の粗形材中間圧延段階において中心偏りを小さく
し得る有効な技術について提案するものである。

（従来の技術）一般に、Ｈ形鋼の熱間圧延は、例えば第２図（ｂ）に示
すような、ブレークダウン圧延機１０、粗ユニバーサル
圧延機１１、エッジャー圧延機１２および仕上げユニバ
ーサル圧延機１３の組合わせによる設備で行われる。す
なわち、スラブや矩形鋼片、Ｈ形鋼用鋼片等の素材をブ
レークダウン圧延機工ｏで所定の形状に粗造形した後、
粗ユニバーサル圧延機１１およびエツジヤ−圧延機１２
による複数バスの中間段階の圧延を経て、仕上げユニバ
ーサル圧延機１３において１バスで圧延し、製品Ｈ形鋼
を得ている。

上記中間段階の圧延においては、粗ユニバーサル圧延４
１１１で第３図（ａ）に示すように水平ロール２０、垂
直ロール２１によりウェブおよびフランジがそれぞれ圧
延され、第３図（ｂｌにて示す如く、エツジヤ−圧延機
１２のエツジヤ−ロール２２によりフランジ側端の圧下
がなされる。そして、仕上げユニバーサル圧延機１３で
は、第３図（Ｃ）に示す如（、水平ロール２３、垂直ロ
ール２４によりウェブおよびフランジの各面がそれぞれ
圧延されるとともに、この時フランジｌａ、　ｌｂとウ
ェブとのなす角度がほぼ直角になるように成形される。

このようなＨ形鋼の圧延工程の中で、粗形鋼片が有する
上下左右の４ケ所のフランジ断面積の不揃い、あるいは
水平ロールや垂直ロールの相対的、　位置関係の不良等
により中心偏りが発生する。中心偏り量は第４図に示す
ように、各フランジ側端とウェブ面との間の距離（以下
これを「フランジ脚長」と云う）　（イ）、（ロ）の差
の１／２で表わされ、これは適正なウェブ部板厚中心位
置からの“ずれ量”　（ハ）に等しい。すなわち、中心
偏り量＝（（イ）−（ロ））／２＝（ハ）となることが
判る。なお、ＪＩＳ、Ｇ３１９２ではこの中心偏り（「
中心の偏り」とも云う）量の許容範囲をウェブ高さく呼
称高さ）３００ｍｍ以下のものでは±３．０ｍｍ、ウェ
ブ高さ３００ｍｍを超えるものでは±４　、５ｍｍと規
定している。しかし、近年ではさらに許容差の小さいＨ
形鋼の用途が広がりつつあり、例えば建築学会ではＪＩ
Ｓ公差の１７２を基準としている。

従来、こうした中心偏りの発生に対しては、■圧延機の
前後に設置したガイドによってセンターリングし材料が
対称に圧延されるよう案内する方法、■特公昭５９−１
３９２１号で開示しているような、粗ユニバーサル圧延
機の水平ロール対を上下に移動させる方法、また■エン
ジャー圧延機１２のエツジヤ−ロール２２を第５図に示
す如き胴付き形状とし、エツジヤ−ロール２２のウェブ
面との接触を利用して該ウェブ２がロール面に接触した
状態でフランジ幅を圧下し、フランジｌａ、　ｌｂに対
してウェブ２を相対的に移動させる方法等が提案されて
いる。

（発明が解決しようとする問題点）本発明は、上掲の従来技術が抱える次のような欠点を解
決し、複雑な制御および設備等を必要とすることなく中
心偏りをより軽減しうる好適なＨ形鋼の圧延方法および
圧延機を提供することを目的とする。

すなわち、上掲の従来技術■の方法は、単に被圧延材を
案内するだけであって“中心偏り”そのものを直接矯正
する技術ではないため効果が小さく、精度を上げようと
する場合ガイドとの隙間を小さくする必要があるため、
これに伴って却ってカキ疵を生じさせるという問題があ
った。また、上記の■の方法では、第３図（ｆｌｉｔに
示すところからも明らかなように、中間圧延段階ではフ
ランジにテーバ角がついているため、水平ロール２０対
を上下に平行移動させると、左右の垂直ロール２１との
間の隙間に差異が生じ、その結果として上下各フランジ
の厚みが不揃いになり、場合によってはこちらの方が許
容限界を超えるという新たな問題が生じる他、圧延中の
フランジ脚長を常に計測し、これを用いてロール位置を
制御しなければならず、複雑な圧延制御を必要とする欠
点があった。さらに、上記■の方法では、材料が厚い中
間圧延工程初期段階では効果的であるが、製品の精度に
影響する中間圧延工程末期段階では、第６図（ａ）に示
す如きフランジｌａ、　ｌｂＯ座屈または第６図Ｔｂ）
に示す如きフランジｌａ、　ｌｂの倒れが生じ、中心偏
り自体は事実上はとんど矯正されないという現象が生じ
る。また、この場合、エツジヤ−の本来の目的であるフ
ランジ幅の圧下が不充分となるため、フランジ幅精度を
悪化させるという欠点をも有しており、特に材料の先・
後端では顕著となるために歩留り上の問題もあった。

（問題点を解決するための手段）そこで本発明者らは、従来技術が抱える上掲の問題点に
ついて詳細に検討した結果、フランジ側端を圧下する際
にウェブ面およびフランジ面をも同時に圧下あるいは押
圧すれば、かかる中心偏りを大幅に軽減しうるという新
規な現象を見出し本発明を完成するに至った。

すなわち、かかる着想は次のような事項を要旨とする構
成の採用によって実現される。

仕上圧延段階の前におけるＨ形鋼のユニバーサルの圧延
工程において、フランジの上下両側端とフランジ面の一
部およびウェブ面の一部もしくは全部の圧下を同時に行
うことを特徴とする中心偏りの小さなＨ形鋼の圧延方法
、がそれである。

なお、この圧延方法は、２基以上の粗ユニバーサル圧延
機からなる中間圧延機群のうち、１基以上の粗ユニバー
サル圧延機においてウェブ面およびフランジ面の一部の
圧下に加え、フランジの両側端の圧下を同時に行うこと
を特徴とし、また、１基以上の粗ユニバーサル圧延機と
少なくとも１基以上のエツジヤ−圧延機とからなる中間
圧延機群のうち、該エツジヤ−圧延機にてフランジの両
側端の圧下に加え、フランジ面の一部の圧下あるいは押
圧とウェブの一部の圧下あるいは押圧を同時に行うこと
を特徴とする方法である。

さらに、上記圧延方法の実施に当って用いる圧延機とし
ては、フランジの上下両側端とウェブの一部または全部
を圧下する上下一対の水平ロールと、外フランジ面の一
部のみを圧下または押圧する左右一対の垂直ロールとの
組合わせよりなるＨ形鋼用ユニバーサル圧延機、が好適
である。

（作　用）この発明にかかるＨ形鋼の圧延方法を以下に説明する。

まず、第１図＋ａｌは本発明にかかる粗ユニバーサル圧
延機のロール形状を示したものである。

例えば、この第１図示のロールは第２図（ｂ）に示す如
き中間・圧延機群が１次および２次粗ユニバーサル圧延
機からなる圧延機列において、通常の粗ユニバーサル圧
延機である１次粗ユニバーサル圧延機１１と組合わせて
、２次の粗ユニバーサル圧延機１４に適用する。この場
合水平ロール３Ｌ　３１′　は、ウェブ２面会部とフラ
ンジｌａ、　ｌｂの側端の圧下も行いうる形状となって
おり、垂直ロール３２．３２′は、フランジ面の一部を
圧下しうる形状となっている。ここで、垂直ロール３２
．３２′　の幅は少なくとも上下水平ロール３１．３１
”間の最小間隙よりも小さくする必要がある。

ブレークダウン圧延機１０で圧延された材料は、１次粗
ユニバーサル圧延機１１および２次粗ユニバーサル圧延
機１４によって複数バスの圧延により延伸されるが、こ
の時、ブレークダウン圧延あるいは１次粗ユニバーサル
圧延において中心の偏りが発生したとしても、２次粗ユ
ニバーサル圧延においてウェブ２およびフランジｌａ、
　Ｉｂを圧下する際にフランジ側端も圧下することによ
って完全に上下対称の状態で圧延されるため、ウェブ２
とフランジｌａ、　ｌｂとの付は根部において剪断変形
を生じ、その結果として中心の偏りが解消されるのであ
る。

中間圧延を終えた材料は、仕上げユニバーサル圧延機１
３で製品に圧延されるが、この圧延ではフランジｌａ、
　、　ｌｂを起こすのみであるので、中心の偏りはほと
んど発生せず、かくて中心偏りの著しく小さなＨ形鋼の
圧延が可能となるのである。なお、上述した圧延方法の
場合、２次粗ユニバーサル圧延においても１次粗ユニバ
ーサル圧延と同様の圧下比率を取ることが可能であり、
従来の粗ユニバーサル圧延機列に末法を適用したとして
も圧延能率が低下することはない。

次に、第１図（ｂｌは、本発明方法の別の好適例を示す
もので、エフジャー圧延機の例を示したものである。こ
の例は、第２図（ａｌに示す如き、中間圧延機群が粗ユ
ニバーサル圧延機とエツジヤ−圧延機からなる圧延機列
において、通常の粗ユニバーサル圧延ａｌｌとエツジヤ
−圧延機１２との組合わせの場合に適用され、水平ロー
ル３３．３３’　はウェブ２の端部（フランジ寄りの部
分）の圧下も行いうる形状となっている。この例におい
てはエッジャー圧延機１２にも垂直ローラ３４が必要で
あるが、機能としてはフランジＩａ、　Ｉｂ面の一部を
軽く圧下するか、押圧するのみで足りるので、ユニバー
サル圧延機における垂直ロール３２．３２′　はどの耐
荷重性は必要な（、例えば第１図（Ｃ）に示す如き押え
ローラ３５のような構造でもよい。

この例においては、ブレークダウン圧延機１０で圧延さ
れた材料は、粗ユニバーサル圧延機１１およびエッジャ
ー圧延機１２によって複数パスの圧延により延伸される
。この時、ブレークダウン圧延あるいは粗ユニバーサル
圧延において中心の偏りが発生したとしても、エツジヤ
−圧延においてはフランジ端部を同時に圧下することに
よってウェブ２がフランジｌａ、　ｌｂ幅中心に移動す
ることに加え、垂直ローラ３４．３４′　あるいは押え
ローラ３５．３５’によってフランジの座屈あるいは倒
れが防止されているため、完全に上下対称の状態で圧延
される。

従って、常に中心の偏りを解消するように圧延すること
ができる。中間圧延を終えた材料は前記と同様に仕上げ
ユニバーサル圧延機１３で製品に圧延され、かくして中
心偏りの著しく小さなＨ形鋼を圧延しうるのである。

以上説明したように、フランジの両側端とフランジ面の
一部およびウェブ面の一部あるいは全部の圧下を同時に
行う工程を経るという新規な方法により、中心偏りの小
さなＨ形鋼の製造が可能である。なお、本発明方法およ
びその実施に当って使用する圧延機は、上記粗ユニバー
サル圧延機あるいはエツジヤ−圧延機の部分にのみ限ら
れるものではないが、その機能をより効果的なものとす
るためには仕上げ圧延の前段階にこの工程を入れること
が望ましい。

（実施例）呼称寸法（６００Ｘ　２００）　ｍｍ、ウェブ厚１０　
（ｍｍ）、フランジ厚１６（ｍｍ）のＨ形鋼を本発明法
によって製造した。なお、圧延機の構成は第２図（ｂ）
に示した配置であり、本発明にかかるロール形状は第１
図（ａ）に示すものを使用した。

ブレークダウン圧延された材料を、１次および２次粗ユ
ニバーサル圧延機ＩＬ　１４により５パスで圧延した後
、仕上げユニバーサル圧延機１３でフランジｌａ、　ｌ
ｂを起して製品に仕上げた。また、比較のため、従来の
圧延方法によっても同一バススケジュールの圧延を行っ
た。ただし、この場合は中間圧延機群は２基の粗ユニバ
ーサル圧延機および１基のエッジャー圧延機による構成
とした。

上記の方法で圧延された製品のフランジ脚長を長手方向
に定間隔で測定し、中心の偏り量を求めた。この絶対値
の平均値Ｘと標準偏差σを計算した結果を第１表に示す
。

第　　１　　表第１表から明らかなように、本発明法による実施例は従
来法による実施例に比較して平均値マ、標準偏差σとも
に著しく減少していることがわかる。

（発明の効果）以上説明したように本発明は、上記実施例からも明らか
なように、フランジの両側端とフランジ面の一部および
ウェブ面の一部あるいは全部の圧下を同時に行う工程を
経てＨ形鋼を圧延することにより、中心の偏りを著しく
減少させることができ、しかもフランジ幅精度の向上お
よび歩留りの向上環、寸法精度および生産性の向上にも
著しい効果をあげることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａｌ、（ｂｌならびに（Ｃ１は、いずれも本発
明に用いるユニバーサル圧延機のロール形状を示す正面
図、第２図（ａｌならびに（ｂｌは、いずれもＨ形調圧延の
工程図、第３図ｆａ）、（ｂ）ならびに（Ｃ）は、Ｈ形鋼の熱間
圧延の過程を示す断面図、第４図は中心偏りの説明図、第５図は従来のエツジヤ−圧延法の一つを示す断面図、第６図（ａｌならびに（ｂｌは、それぞれフランジの座
屈およびフランジの倒れを示す説明図である。ｌａ、　ｌｂ・・・フランジ　　　　２・・・ウェブ１
０・・・ブレークダウン圧延機１１、１４・・・粗ユニバーサル圧延機１２・・・エッ
ジャー圧延機１３・・・仕上げユニバーサル圧延機２０、２３・・・水平ロール　　　２１・・・垂直ロー
ル３１、３１′、３３．３３’　・・・水平ロール３２
、３２’　・・・水平ロール　　３４・・・垂直ロール
３５・・・押えローラ

Claims

【特許請求の範囲】１、仕上圧延段階の前におけるＨ形鋼のユニバーサル圧
延工程において、フランジの上下両側端とフランジ面の
一部およびウェブ面の一部もしくは全部の圧下を同時に
行うことを特徴とする中心偏りの小さなＨ形鋼の圧延方
法。２、上記フランジおよびウェブの同時圧下を、２基以上
の粗ユニバーサル圧延機からなる中間圧延機群のうち、
少くとも１基の粗ユニバーサル圧延機で行うことを特徴
とする特許請求の範囲第１項記載の圧延方法。３、上記フランジおよびウェブの同時圧下を、１基以上
の粗ユニバーサル圧延機およびエッジャー圧延機からな
る中間圧延機群のうち、少くとも１基のエッジャー圧延
機で行うことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
圧延方法。４、フランジの上下両側端とウェブの一部または全部を
圧下する上下一対の水平ロールと、外フランジ面の一部
のみを圧下または押圧する左右一対の垂直ロールとの組
合わせよりなるＨ形鋼用ユニバーサル圧延機。