JPS6225452Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は搬送路上の部品を振動を与えて一方向
に搬送する直進フイーダに関する。

従来の直進フイーダは第１図に示すように構成
されている。電磁石などの起振子ａ、ウエイトｂ
を備えた起振側部材ｃは、ゴムブツシユなどの軟
弾性支持部材上ｄ，ｄ…上に支持されている。他
方、前記起振子ａによつて振動せしめられる受振
板ｅ、部品を一方向に搬送するトラフなどの搬送
路構成部材ｆを備えた受振側部材ｇは、前記起振
側部材ｃの上方に位置し、これに前後一対の傾斜
板バネｈ，ｈを介して支持されている。前記傾斜
板バネｈ，ｈの傾斜角は適当に選ばれ、図示する
場合は前記部品を右方に搬送するよう、左傾して
いる。

前記起振側部材ｃ（図中に破線によるハツチン
グで示す。）、前後一対の傾斜板バネｈ，ｈ、受振
側部材ｇ（図中に多数の点を付して示す。）及び
前記軟弾性支持部材ｄ，ｄ…は一つの振動系を構
成する。そして従来例においては、起振側部材ｃ
の重心Ｇ１が、第１図に示す如く低い位置にある
ため、この重心Ｇ１から傾斜板バネｈ，ｈに直交
する方向に延びる基準線ｍ上に受振側部材ｇの重
心Ｇ２を位置させることは困難である。第１図に
示す例ではＧ２は基準線ｍから相当離れた上方に
位置する。このようにＧ２が基準線ｍより離れる
と、前記振動系にピツチングが生じ、搬送路構成
部材ｆ上のある部分（リアー側Ｒに多い。）に物
品を前進させる振動が生じなくなるという欠点が
生ずる。

前記ピツチングを防止するためには、搬送路構
成部材ｆをフロント側Ｆに大きく延ばし、Ｇ２を
フロント側Ｆに移動させ、これが基準線ｍ上に位
置するようにすれば良いが、レイアウト上の制約
を受けて実際上は困難なことが多い。

本考案は上記従来例の欠点を是正するため、第
２図及び第３図に例示する如く、軟弾性支持部材
１，１…上に、起振子２、ウエイト３を備えた起
振側部材４（図中に破線によるハツチングで示
す。）を支持せしめる一方、受振板８、搬送路構
成部材９を備えた受振側部材１０（図中に多数の
点を付して示す。）を、複数の傾斜板バネ５，５
を介して前記起振側部材４に接続した直進フイー
ダにおいて、前記ウエイト３が搬送路構成部材９
の上方に位置するよう、その設定位置を定めたこ
とを特徴とする。

以下本考案を第２図及び第３図に示す実施例に
基き具体的に説明する。ゴムブツシユ製の軟弾性
支持部材１，１…は支持板１１上に固定され、こ
の支持板１１はボルト１２，１２…を用いて基盤
１３に取付けられている。

前記起振側部材４は軟弾性支持部材１，１…に
支持されるＬ字状の本体部材１４、この本体部材
１４にウエイト支持アーム１５を介して取付けら
れるウエイト３、電磁石よりなる起振子２からな
る。

前記本体部材１４にはボルト１６，１６…を用
いて前後一対の傾斜板バネ５，５をその下端部
６，６において取付けている。又本体部材１４は
第３図に示す如く搬送路構成部材９を支持する後
記搬送路支持板１７と略同一幅に形成されてい
て、その１側面１８には介在板１９を介して上方
に延びる前記ウエイト支持アーム１５が固着され
ている。

前記ウエイト支持アーム１５はその先端部２０
が搬送路構成部材９の上方に位置するように形成
されている。この先端部２０にはウエイト３を上
下位置調整可能に固定するため上下方向に延びる
ボルト孔２１が穿設されている。２４は前記ボル
ト孔２１を貫通すると共にウエイト３の螺孔２３
に螺合するボルトで、これを螺締することにより
ウエイト３を所定の高さ位置において前記ウエイ
ト支持アーム１５に固定することができる。前記
ウエイト３は一側面に前記ウエイト支持アーム１
５に嵌合するガイド溝２２が形成され、又第３図
に示すように、搬送路構成部材９の上方を覆うよ
うに配設されている。

前記受振側部材１０は、起振子２により振動せ
しめられる受振板８、トラフ、シユートなどと称
され部品を搬送する通路となる搬送路構成部材
９、この搬送路構成部材９を支持する搬送路支持
板１７で構成される。前記搬送路支持板１７は前
記本体部材１４の僅かに上方に配設され、その頂
面にボルト２５，２５…を用いて搬送路構成部材
９を取付けている。前記受振板８は搬送路支持板
１７の下方に固定され、僅かな隙間をとつて前記
起振子２に対向するように配設されている。前記
搬送路支持板１７はボルト２６，２６…によつて
前記前後一対の傾斜板バネ５，５の上端部７，７
に取付けられている。

上記実施例はウエイト３を上下位置調整可能に
固定できるように構成しているので、起振側部材
４の重心Ｇ１の位置調整が可能となり、搬送路構
成部材９を本考案装置に組込む際のピツチング防
止のための調整作業が容易になる。しかし前記ウ
エイト３を非調整の固定型に構成してもよい。

又本考案は傾斜板バネ５，５の下端部６，６に
受振側部材１０を取付け、傾斜板バネ５，５の上
端部７，７に起振側部材４を取付けた構成の直進
フイーダにおいても実施できる。

本考案は起振側部材４のウエイト３が受振側部
材１０の搬送路構成部材９の上方に位置するよう
構成されている点に特徴を有しているので、起振
側部材４の重心Ｇ１を上方にもつてくることがで
き、この重心Ｇ１から傾斜板バネ５，５に直交す
る方向に延びる基準線ｍを第１図に示す従来例に
比較して斜上方に移動させることができるので、
受振側部材１０の重心Ｇ２を、前記基準線ｍ上に
位置させることが容易となる。

本考案は上記構成を有し、振動系にピツチング
が生じないようにできるので、搬送路構成部材上
の部品を一方向に常にスムースに搬送できる直進
フイーダを提供することができる。

又本考案によれば、搬送路構成部材をフロント
側に異常に延ばしたりする必要がないので、種々
のレイアウトに本考案の直進フイーダを組み込む
際の設計が容易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す側面図、第２図は本考案
の実施例の正面図、第３図はその右側面図であ
る。 １……軟弾性支持部材、２……起振子、３……
ウエイト、４……起振側部材、５……傾斜板バ
ネ、８……受振板、９……搬送路構成部材、１０
……受振側部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軟弾性支持部材上に、起振子、ウエイトを備え
   た起振側部材を支持せしめる一方、受振板、搬送
   路構成部材を備えた受振側部材を、複数の傾斜板
   バネを介して前記起振側部材に接続した直進フイ
   ーダにおいて、前記ウエイトが搬送路構成部材の
   上方に位置するよう、その設定位置を定めたこと
   を特徴とする直進フイーダ。