JPS62253633A - Ｐｌ成形品表面のコロナ放電用電極構造及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、プラスチック成形品の表面処理に用いられる
コロナ放電用電橋の構造及びその製造方法に関する。

（従来の技術） 近年、例えば自動車においては、車体の軽量化を図るた
めポリプロピレンやポリエチレン等でなるプラスチック
成形品（例えばプラスチックバンパー）が採用されるこ
とが多くなっているが、上記ポリプロピレン等のポリオ
レフィン系プラスチックの成形品は一般に塗料との接着
性が悪いことが知られている。そのため、この種のプラ
スチック成形品の表面に塗膜を形成する場合には、これ
に先立って該表面に塗料との接着性を高めるための活性
化処理を行う必要がある。

このような表面処理を行う方法としては、ワーク（上記
プラスチック成形品）表面に接着材ないしバインダーを
塗布するプライマー・処理法や、ワーク表面にプラズマ
を照射ないし接触させることにより官能基を形成して該
表面を活性化させるプラズマ処理法がある。しかし、前
者のプライマー処理法の場合は、上記接着材等の塗布を
行う塗布工程と、その侵にこれを乾燥させる乾燥工程と
が必要なことから必然的にコストが高く付くという欠点
があり、また後者の１プラズマｌｌａ理法の場合も、当
該ワークを処理至に収納して該至を減圧させた上でなけ
れば表面処理を行うことができないという問題がある。

そこで、これらの方法に代えて、近年においてはコロナ
放電を利用して常圧下で上記のようなプラスチック製ワ
ークの表面処理を行う方法が試みられている。これは、
２つの電極間にプラスチック製ワークを位置させた状態
で、両電極間に′ａＮ圧を印加してコロナｔ１ｉ電を生
じさせることにより、ワーク表面の比較的分子量の小さ
いポリマーでなる層を剥離し、或は該ワーク表面に官能
基を形成して該表面を活性化させるもので、これによれ
ば常圧下で、しかも１つの工程で当該ワークの表面処理
を行うことが可能になる。

然して、このようなコロナ放電を利用して例えば自動車
用バンパーのような凹凸部を有する複雑な形状をしたプ
ラスナック製ワークの表面処理を行う場合、如何なる構
造のコロナ放電用電糧を用いれば該ワーク表面を均一に
処理できるかが問題どなるが、この点に関し、従来、例
えば特公昭６０−４６１３３号公報で次のようなコロナ
放電用処理装置が提案されている。即ち、第８図に示す
ように、この装置ｆｆＡは、電気力によりワークＢの輪
郭に自動的に適合する可撓性の上部電極Ｃと、移動可能
及び回転可能な支持体り上に配設されて該ワークＢの内
表面形状に適合した下部電極Ｅとを有する構成で、同図
に示すようにセットされたワークＢを上記支持体りを介
してＦ、Ｆ’力方向往復動させると共に、この往復動に
伴って該ワークＢが上記上部電極Ｃに部分的に接触し且
つ両者間に可能な限り均一な距離を保った状態でその下
方を通過する時に、両電極Ｃ，Ｅ間に高電圧を加えてコ
ロナ放電を発生させることにより、該ワークＢの表面を
活性化処理するようにしたものである。これによれば、
？！雑な形状を有するプラスチック製ワークの表面を略
均−に、しかも常圧下で容易にコロナ処理することがで
きるようになる。

（本発明が解決しようとする問題点） 然るに、上記公報掲載のコロナ放電用処理装置Ａにおい
ては、ワークＢが上部電極Ｃの一部の下端に接触した状
態でその下方を移仙することになるため、大口のワーク
を表面処理しているうちに上部電極Ｃの当該下端部が摩
耗し、ぞの分だけ非接触タイプのコロナ放電用電橋に比
べて耐久性の面で劣る嫌いがある。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、コＤす放電を利用してプラスチック成形品の
表面処理を行う場合に関する上記のような実情に対処す
るもので、プラスチック成形品の表面形状に正確に適合
して該表面を均一に処理することができ、しかも耐久性
に優れた非接触タイプの訴ＭＡなコＯす放電用電極構造
及びその製造方法を提供するこ、とを目的とする。

このような目的を達成するため本出願の第１発明に係る
プラスチック成形品表面のコロナ放電用電極構造は、内
外層を形成するポリプロピレン部材間に導電性部材を介
在させてなる積層体により構成されて、ワークの表面形
状に適合する形状を有すると共に、上記積層体にコロナ
放電用の多数の孔が穿設されていることを特徴とする。

その場合、上記積層体に関しては、成形し易さ及びコロ
ナ放電の生じ易さを考慮してシート状又はフィルム状の
ものが使用される。また、上記導電性部材としてはアル
ミ、銅等が用いられるが、これらは例えばアルミ箔のよ
うな極めて薄いシート状のものにした上で上記内外層間
に挾んでもよいし、或は内層又は外層の表面に予め蒸着
させた上で挾むようにしてもよい。

また、本出願の第２発明は上記第１発明に係るコロナ放
電用電極構造を製造する方法であって、真空引き可能な
未延伸ボリプＯピレン部材の間に導電性部材を介在させ
てなる積層体素ｄを用い、ワーク表面形状を有する型取
部材に上記積層体素材をセットして真空引きすることに
より該ワーク表面形状に適合する形状に成形し、然る後
、この積層体素材でなる成形品に放電用の多数の孔を穿
設することを特徴とする。ここで、眼孔に関しては、ワ
ーク表面に対してコロナ処理を均一に施し得るように比
較的高密度に設けられる。尚、上記のＴｉ楊構造は、コ
ロナ放電用の正（上部）電極又は負（下部）電極のいず
れにも適用可能である。

（作　　　用） 上記第１発明の構成によれば、コロナ放電用電極として
、ワークの表面形状に適合するように予め成形された積
層体の成形品が用いられているので、該電極をワークに
正確に適合させることができる。また、その場合に、積
層体は、絶縁体であるボリプＯピレン部材の内外層の間
に導電性部材が介在されて多数のコロナ放電用孔を有す
る構造とされている。従って、この積層体でなる上記電
極をワークにセットして対向電極との間に高電圧を印加
すれば、上記孔に臨んだ導電性部材の部分から上記対向
［に向ってコロナ放電が生じて上記ワークの表面が活性
化処理されることになるが、その際、該表面と導電性部
材との間が少なくとも上記ポリプロピレン層によって非
接触状態に、しかも均一な距離を有した状態に、つまり
均一に表面処理を行いうる状態に保持されるので、導電
性部材（狭い意味での電極）が摩耗することがなくなる
のである。これにより、ワーク表面に正確に適合して該
表面に均一なコロナ処理を行うことができるコロナ放電
用電極構造として耐久性に優れた電極構造が実現される
ことになる。

また、−上記第２発明の構成によれば、このような耐久
性に優れたコロナ放電用電極構造が、積層体素材に対し
真空成形加工及び穿設加工といった比較的簡単な加工を
施すだけで容易に得られるようになる。

（実　　施　　例） 以下、本発明の詳細な説明する。尚、以下に述べる実施
例は、自動車のプラスチックバンパーの表面処理を行う
際に用いられるコロナ放電用電極、特に上部電極（正電
極）に本発明を適用した例を示すものである。

先ず、第１図及び第２図を用いて本願の第１発明に係る
コロナ放電用の電極構造を説明すると、該電極（この実
施例では上記したように上部電極とされている。）１は
、内外層を形成するポリプロピレン製の両組縁性部材２
．３間に導電性部材４を介在させてなる積層体ａによっ
て構成されて、ワーク（この実施例ではポリプロとレン
製バンパー）Ｗの表面形状に沿う所定形状に予め形成さ
れていると共に、上記積層体ａを貫通する放電用の孔１
ａ・・・１ａが該電極１の全面に亘って高密度に多数穿
設されている。ここで、上記導電性部材４としては、例
えば、アルミや銅等の金属が用いられる。そして、第１
図に示すようにワーク内表面形状を有する下部電極５上
に予め載置されたワークＷに対し、その上方から上記上
部電極１を上下動可能な冶具６を用いてセットした状態
で、第２図に示すように、該電極１における導電性部材
４と下部電極５との間に高電圧が印加された時に、上記
各放電用孔１ａ・・・１ａに臨んだ導電性部材４の部分
４ａ・・・４ａから下部電極５に向ってコロナ放電（つ
まり常圧下における局部的な絶縁破壊）ｂ・・・ｂが生
じるように構成されており、このコロナ放Ｎｂ・・・ｂ
によって上記プラスチック製ワークＷの表面Ｗ１を活性
化処理するようになっている。

尚、上記上部電極１を構成する積層体ａの厚みや、該Ｖ
ｉ層体ａに穿設される多数の放電用孔１ａ・・・１ａの
大きさ及び数＆−については、上記コロナ放電が容易に
生じ得るように、また該放電によるワーク表面Ｗ１に対
する活性化処理が均一に行われるように各々の値が設定
されるが、この実施例においては、例えば、上記積層体
ａの厚み及び放電用の孔１ａの大きさく内径）は夫々１
１ＩＩＯ１以下に、また隣接する孔１ａと孔１ａとの間
は１０１１ＩＩＩｌ以下となるように夫々設定され、て
いる。

このような構成によれば、コロナ放電用上部電極１がワ
ークＷの表面形状に沿うような形状に予め成形されてい
るので、第３図に示すように上下動可能な冶具６に上部
電極１を保持して、下方のワークＷ側に移動させるだけ
で、第１図に示すように該電極１をワークＷの表面に正
確に近接又は密接（図例は近接状態を示す）させて適合
させることができる。

ぞして、この状態で、第２図に示すように上部電極１に
おける導電性部材１ａとワークＷを支持する下部電極５
との間に所定の高電圧を印加づれば、上部１４！ＷＡ１
における多数の放電用孔１ａ・・・１ａに夫々臨んだ導
電性部材１ａの各部分４ａ・・・４ａと下部電極５との
間にコロナ放電ｂ・・・わが発生し、その結果としてワ
ークＷの表面Ｗ１に該コロナ放電ｂ・・・ｂによる活性
化処理が施されることになる。その場合に、コロナ放電
ｂ・・・ｂを生じさせる上記孔１ａ・・・１ａは上部電
極１の全体に亘って高密度に、しかも均一に分布されて
いると共に、上記のように上部電極１がワークＷの表面
形状に正確に適合されているため、言い換えれば狭義の
′Ｒ極である上記導電性部材４とワークＷの表面Ｗ１と
が少なくとも上部電極１における内層の絶縁性部材（ポ
リプロピレン製部材）３によって非接触状態で一定の距
離を保っで互いに隔てられているため、人世のワークに
表面処理を行った場合でも狭義の電極である上記導電性
部材４を摩耗させることなく、当該ワークＷの表面Ｗ１
を均一に活性化させることができる。また、この表面処
理に際しては、上記上部電極１における内層の絶縁性部
材３はワークＷの上方から該ワーク表面Ｗ１に近接また
は密接されるだけであるから、この部材４が摩耗するこ
とは全くないか、或いはあったとしてもその摩耗岱は僅
かな量に過ぎないのである。

これにより、自動車用プラスチックバンパーのような複
雑な形状を有づるプラスチック成形品の表面処理を行う
コロ犬放電用電極構造として、該成形品表面を均一に活
性化処理することができる耐久性に優れた電極構造が実
現されることになる。

尚、上記の実施例はコロナ放電用の特に上部電極に本発
明を適用したものであるが、同様の構成で下ｗｈ主電極
も適用することができる。そして、この点に関しては次
に述べる実施例においても同様である。

次に、−Ｆ記コロナ放電用電極１の製造方法について述
べるが、以下の実施例が本願第２発明の実施例を構成す
る。

この製造方法においては、先ず、第４図に示すように真
空引き可能な未延伸ポリプロと１ノンフイルム２’　、
３’の間に導電性部材４′を介在させてなるシート状な
いしフィルム状の積層体素材ａ′を製作する。ここで、
上記各未延伸ポリプロピレンフィルム２’　、３’　の
厚さは例えば１００ｕ。

ｍである。また、導電性部材４′には例えばアルミや銅
等を用いるが、前者のアルミを用いる場合は、上記両未
延伸ポリプロピレン製部材２′、３′のうち一方の部材
２′又は３′の表面に該アルミを蒸着させて、その上か
ら他方の部材３′又は２′を密着させるようにしてもよ
いし、或いは上記のアルミ蒸着に代えてアルミ箔を接着
するようにしてもよい。

次に、この積層体ａ′を用いて所定形状の＠図体成形品
を作るのであるが、その場合、第５図に示すように、先
ず積層体素材ａ′を袋状にして、その袋の中に当該ワー
クの表面形状を有する型取部ｖｉ（この実施例では、ワ
ークである上記プラスチックバンパー自体が用いられる
）Ｗ′を入れ、その俊、該積層体素材ａ′でなる袋の中
を真空減圧することにより、第６図に示すように、当該
ワークの表面形状に適合した形状を有する積層体素材ａ
′でなる成形品ａＪｌを製作する。尚、この場合、上記
型取部材Ｗ′の裏面側により成形された部分は不必要な
ので真空成形後に除去する。

然る後、第７図に示すように、上記のようにして製作さ
れた成形品ａＪｒに対し穴開１ノ機７を用いて多数の孔
を穿設する。これにより上記第１〜第３図に示すコロナ
放電用の孔１ａ・・・１ａが積層体素材ａ′でなる成形
品ａＩＴに多数形成され、最終製品としての上記コロナ
放電用電極１が完成される。尚、このようにして製作さ
れた電極１は適当な可撓性と剛性の双方を具備している
ので、上記第１発明に係る実施例の所で説明したように
、ワ−りＷに対してはその上方から治具６を用いて簡単
にセットすることができる（第３図参照）。

上記の構成によれば、所定の積層体素材ａ′を真空成形
した上でこれに孔１ａ・・・１ａを穿設するといった加
工を施すだけで、上記のコロナ放電用電極１を得ること
ができる。換言すれば、ワークＷの形状に正確に適合し
た非接触タイプのコロナ放電用電極１を容易に製造でき
ることになる。

（発明の効果） 以上のように本願の第１発明によれば、プラスチック成
形品の表面処理に用いられるコロナ放電用の電極構造と
して、絶縁性プラスチック部材周に導電性部材が介在さ
れ且つワーク表面形状に適合した形状を有する積層体成
形品にコロナ放電用の多数の孔を穿設した構造を採用し
たので、コロナ放電による表面処理時には当該コロナ放
電用電極を上記プラスチック成形品表面に非接触の状態
で、しかも均一に一定距離を保ちながら正確に且つ容易
に適合させることができるようになる。これにより、こ
の種のコロナ放電用電極構造として、常圧下でプラスチ
ック成形品の表面を均一に且つ比較的簡単に活性化処理
することができ、しかも耐久性に優れた電極が実現きれ
ることになる。また、本願の第２発明によれば、上記の
ような非接触タイプのコロナ放電用電極を容易に製造す
ることができるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１〜７図は本発明の実施例を示すもので、第１図は該
実施例に係るコロナ放電用電極をプラスチック成形品に
セットした状態を一部破断して示す斜視図、第２図は第
１図■−■線で切断した要部拡大縦断面図、第３図は上
記コロナ放電用電極をプラスチック成形品にセットする
工程を示す斜視図、第４図は積層体素材の層構造を示す
縦断面図、第５図は積層体素材に対する真空成形の加工
工程を示す斜Ｗ１図、第６図は積層体素材でなる成形品
の斜視図、第７図は該成形品に対する穴開け１・・・コ
ロナ放電用電極構造、１ａ・・・孔、２゜３・・・ボリ
ブＯピレン部材、２’　、３’　・・・未延伸ポリプロ
ピレン部材、４．４′・・・導電性部材、ａ・・・積層
体、ａ′・・・積層体素材、ａ／ｌ・・・積層体素材で
なる成形品、Ｗ・・・ワーク。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）プラスチック成形品の表面処理に用いられるコロ
   ナ放電用の電極構造であって、内外層を形成するポリプ
   ロピレン部材間に導電性部材を介在させてなる積層体に
   より構成されて、ワークの表面形状に適合する形状を有
   すると共に、上記積層体にコロナ放電用の多数の孔が穿
   設されていることを特徴とするＰｌ成形品表面のコロナ
   放電用電極構造。
2. （２）プラスチック成形品の表面処理に用いられるコロ
   ナ放電用電極構造を製造する方法であって、真空引き可
   能な未延伸ポリプロピレン部材の間に導電性部材を介在
   させてなる積層体素材を用い、ワーク表面形状を有する
   型取部材に上記積層体素材をセットして真空引きするこ
   とにより、該ワーク表面形状に適合する形状に成形し、
   然る後、この積層体素材でなる成形品に放電用の多数の
   孔を穿設することを特徴とするＰｌ成形品表面のコロナ
   放電用電極構造の製造方法。