JPS6225274Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、積層板の製造工程において使用済み
の鏡面板を再び使用に供するため、表面に付着し
ている塵埃を除去する装置に関する。

近年、電子技術の進歩により、使用されるプリ
ント回路板のパターンは高密度になつており、プ
リント回路板の製作に供する銅箔張り積層板の銅
箔面の凹凸、ピンホール等の発生が非常に問題と
なつている。銅箔面の凹凸、ピンホールは、積層
板製造時に鏡面板に付着した塵埃によつてできる
ものが殆んどである。従来、鏡面板の清掃は水
洗、ブラシロール等により行なわれているが、水
洗の場合は乾燥工程で再び塵埃が付着することが
多い。また、ブラシロールによる場合は微小な塵
埃を除去できない。

本考案は、従来の清掃工程の最終工程で鏡面板
を成形材料とセツトする直前に配置し、鏡面板に
付着した微小な塵埃を除去する装置を提供するも
のである。

本考案は、未加硫ゴムの適度の粘着力を利用
し、図面に示すように送りロール１，１′により
搬送されてくる鏡面板２の表面に未加硫ゴム被覆
ロール３のロール表面を接触させる。更に、未加
硫ゴム被覆ロール３のロール表面には未加硫ゴム
より粘着力が強い粘着剤付ロール４のロール表面
を接触させる。そして、該粘着剤付ロール４は着
脱自在に装着して、そのロール表面が未加硫ゴム
被覆ロール３のロール表面に接触するようにした
ものである。鏡面板２上の塵埃は、まず未加硫ゴ
ムの適度の粘着力により未加硫ゴム被覆ロール３
のロール表面に付着する。未加硫ゴム被覆ロール
３のロール表面に付着した塵埃はさらに強い粘着
力を有する粘着剤付ロール４のロール表面に付着
するので、未加硫ゴム被覆ロール３のロール表面
は常に清浄な状態で鏡面板２と接触することにな
る。粘着剤付ロール４は着脱自在に装着して、そ
のロール表面を未加硫ゴム被覆ロール３のロール
表面に接触させてあるので所定時間使用後に粘着
剤の新しい別のロールを交換できる。粘着剤付ロ
ール４は、例えば綿布等に粘着剤を塗布し、これ
を両面粘着テープでロール表面に貼り付けて製作
すればよい。また、ロールは交換作業を容易にす
るために塩化ビニル樹脂等軽い材料で製作するの
がよい。

次に本考案の実施例を説明する。

未加硫ゴム被覆ロールとして、径100mmの金属
製ロールの表面に厚さ３mmの未加硫ネオプレンゴ
ムシートを貼り付けたものを用意した。また、粘
着剤付ロールとして、径100mmの塩化ビニル樹脂
パイプの表面に粘着布テープを両面粘着テープで
貼り付けたものを用意した。このロールを図面に
示すように構成し、鏡面板を成形材料とセツトす
る直前の鏡面板搬送ラインに設置した。

その結果、従来銅箔面の凹凸、ピンホールは積
層板100枚中５〜10点発生していたが、本考案装
置の使用により２点以下にすることができた。

上述のように、本考案によれば常にロール表面
が清浄な未加硫ゴム被覆ロールで鏡面板表面の塵
埃を除去することができ、銅箔面の凹凸、ピンホ
ールをなくして積層板の品質向上に寄与する点極
めて実用的価値の大なるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一例を示す側面断面図である。 １，１′は送りロール、２は鏡面板、３は未加
硫ゴム被覆ロール、４は粘着剤付ロール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 未加硫ゴム被覆ロールのロール表面を搬送途中
   の積層板製造用鏡面板の表面に、また粘着剤付ロ
   ールのロール表面を未加硫ゴム被覆ロールのロー
   ル表面にそれぞれ接触させ、粘着剤付ロールの粘
   着力を前記未加硫ゴムの粘着力より強くしてな
   り、粘着剤付ロールのロール表面を未加硫ゴム被
   覆ロールのロール表面に接触させるための粘着剤
   付ロールの装着を着脱自在とした積層板製造用鏡
   面板の表面塵埃除去装置。