JPS622509A - 直流送電用変圧器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、直流送電用交直変換用変圧器等の運転時に直
流分を含む電圧波形が加わる変圧器に係り、特に、良好
な直流絶縁耐力をもつ変圧器巻線に関する。

〔発明の背景〕

直流送電における交直変換用変圧器の直流巻線には、特
開昭５５−７１０１１号公報高電圧絶縁試験や運転時に
直流高電圧が加わる。この直流巻線の絶縁構造を第３図
に示す。同図は、三相三脚鉄心のそれぞれの脚に一次巻
線、二次巻線、三次巻線のそれぞれが必要な絶縁距離を
もって同軸円筒状に配置されて構成された変圧器巻線構
造のうちで、特に鉄心−脚に巻回された直流巻線におけ
る巻線端部と鉄心間の絶縁構造の断面図を示す。

図において、たて方向は、鉄心脚の軸方向に対応し、隣
り合う脚をつなぐ継鉄が鉄心４に相当する６油浸紙３で
被覆された素線導体２を円盤状に複数回巻回して単位円
盤巻線が構成され、これを円盤の軸方向に積重ねて巻線
体１が構成される。

巻線体１の下端に、大きな曲率半径の導体１１の表面を
油浸紙１２で被覆して構成されるクランプリング１３が
配置されて、直流巻線Ｗが構成される１図示のように、
直流巻線Ｗの周囲に隣接させて、油浸紙の絶縁筒５の端
部が直角に折り曲げられたＬ字形絶縁筒２７．あるいは
、逆り字形絶縁筒２８Ａ、２８Ｂや、円筒形をなす油浸
紙の絶縁筒７，８、及び油浸紙の絶縁板６がそれぞれ配
置される７ 直流巻線Ｗに加えられた直流高電圧下の直流電位分布は
、構成絶縁物の抵抗率に支配された電流の場になること
が知られている。油浸紙の抵抗率は、変圧器油の抵抗率
より一桁以上も高い値になるため、油浸紙の内部電界の
大きさは、油層内部電界の大きさにより一桁以上も大き
な値となる。

第３図で、導体１Ｌ素線導体２の電位を１００％、鉄心
４の電位を０％とした直流電位分布について、同図の破
線枠Ａの部分を第４図に示した。

同図は１間隔１．３　％で表示された等電位線の分布を
示し、油層８では、等電位線の間隔が粗くなり電界が低
く絶縁紙３１２．２８では、等電位線の間隔が密になり
、電界が高くなることが分る。直流絶縁上の弱点とみな
せる最も高電界を生じた部位は被覆絶縁紙３である。

一般に１紙屑内部の電界を緩和するには紙屑の厚さを厚
くすることが有効であるが、ここで問題となる巻線絶縁
紙には素線冷却のために熱抵抗を下げる必要があるため
、紙層を厚くできない、また、直流等電位線は、静電界
と相違して１図示のように、導体１１の背後に回り込む
性質があるため、導体１１の表面に厚い絶縁紙層を設け
ても。

これの背後や隣接した巻線の絶縁層の電界が高くなる。

このように、従来の構造では、巻線の被覆紙の内部電界
を緩和することが困難であった。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、高い直流絶縁耐力をもつ交直変換用変
圧器を提供することにある。

〔発明の概要〕

本発明は、直流巻線における被覆絶縁紙内部の高電界を
なくす手段として、直流巻線の端部絶縁構造を巻線体、
第二クランプリング、Ｌ字形絶縁筒、逆り字形絶縁筒、
及び、第一クランプリングを順次、配置するようにした
ものである。

〔発明の実施例〕

本発明による直流巻線Ｗの端部絶縁構造の一実施例の断
面図を第１図に示す。直流巻線Ｗの端部には、°巻線体
１の下端の単位円盤巻線ＩＡと第一゛クランプリング１
３との中間部分に、巻線体１の下端の単位円盤巻線ＩＡ
と第一クランプリング１３との中間部分に、導体１８と
絶縁紙１９とで構成された第二クランプリング、導体１
４と絶縁紙１５で構成されたシールド円筒、導体１６と
艶感紙１７で構成されたシールド円筒、逆り字形絶縁筒
９．Ｌ字形絶縁筒１０がそれぞれ配置される。

導体１１，１４．１６．１８は、それぞれ図示のような
断面形状をなして鉄心脚を一巡する様に配置されるが、
この場合、鉄心脚を一巡した電気的閉回路が形成されな
いように途中に切り込みが設けられる。これらの導体１
１，１４，１６，１８は、それぞれ巻線体１の引出端子
に電気的に接続され、電気的に等電位となる。直流巻線
Ｗに直流高電圧が加えられた場合、絶縁紙１２，１７゜
１９．３及びＬ字形絶縁筒１０．逆り字形絶縁筒９のそ
れぞれに直流電圧が大きく分担される。絶繊紙］　２，
１５．１７の厚さをそれぞれ十分に厚くすることにより
、これらに加わる電圧分相を一層増すことができ、巻線
の絶縁紙３Ａ、３Ｂに加わる電圧分担を減らせる効果が
ある。このことは、絶縁紙３Ａ、３Ｂの内部電界を緩和
できる効果がある。

本発明による直流巻線Ｗは、以下のように、雷インパル
ス等の急峻波に対する巻線間の電位分布を均一化できる
効果がある。すなわち、巻線体１と鉄心、容器、他巻線
と間には、幾何学的形状で決まる静電容量が形成される
。このような大地容量分布のある巻線の一端に急峻波サ
ージ電圧が加えられた場合１巻線を構成する個々の単位
円盤巻線毎の電位分布は均一な分布とはならず、一般に
電圧の印加端子に近い円盤巻線稈、隣接巻線との電位差
が大きくなり、電圧印加端子に直結された単位円盤巻線
の絶縁が苛酷になる欠点があった。

本発明によるシールドの導体１４，１．６及び第二クラ
ンプリングの導体１８は、これらの内部に埋設された【
ｒ−位円盤巻ｉ１Ａ、ＩＢ、・・・の対地電界を遮へい
する作用があるため、巻線間の電位差を減ら仕るように
緩和する。

第２図は、本発明の他の実施例を示す。第１図と異なる
のは、Ｌ字形導体２１とモールド絶縁体２２とで構成さ
れたＬ字形クランプリングと、逆り字形導体２４とモー
ルド＃！！縁体２５とで構成された逆り字形シールド２
６が設けられたことである。

絶縁体２２．２５は、セルロース繊維の成形加工品、あ
るいは、エポキシ樹脂等の耐油性合成樹脂を用いること
ができる。

この実施例では、Ｌ字形絶縁筒１円筒形シールド、第一
クランプリングが一体化され、更に逆り字形絶縁筒９円
筒形シールド、第二クランプリングが一体化されるので
部品数が減り、このための加工工数を減らすことができ
る。

〔発明の効果〕

本発明よれば、直流巻線の被覆絶縁紙に加わる直流高電
界を大幅に軽減できるので、直流巻線の直流絶縁耐力を
高くすることができる。

図面の簡Ｉｐ、な説明 第１図は本発明の一実施例の断面図、第２図は本発明の
他の実施例の断面図、第３図は従来構造の断面図、第４
図は第３図の直流電位分布の説明図である。

Ｌ・・巻線体、２・・・素線導体、４・・・鉄心継鉄、
５゜６．７・・・絶縁筒あるいは絶縁板、９，１０・・
・ｒ１字形絶縁筒あるいは逆１７字形絶縁筒、１１，１
４゜１６．１８・・・導体、、Ｌ３，２０・・・クラン
プリング。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、絶縁紙で被覆された素線導体を円板状に複数回巻回
   して構成された単位円盤巻線が軸方向に複数層積み重ね
   られて構成された巻線体と、角部に大きな曲率半径をも
   たせた導体リングの全表面が絶縁紙で被覆されて構成さ
   れる第一クランプリングとが前記巻線体の両端に配置さ
   れて構成される直流巻線において、 前記巻線体と前記第一クランプリングとの間にＬ字形断
   面形状の絶縁筒及び逆Ｌ字形断面形状の絶縁筒がそれぞ
   れ前記単位円盤巻線の内径側、外径側より互いに油道を
   設けて重なるように順次に配置され、前記Ｌ字形あるい
   は前記逆Ｌ字形絶縁筒のうちで上部に配置された前記絶
   縁筒と前記巻線体の端部との間に全表面が絶縁紙で被覆
   された導体リングからなる第二のクランプリングが配置
   されて構成された直流巻線を設けたことを特徴とする直
   流送電用変圧器。 ２、特許請求の範囲第１項において、 前記Ｌ字形絶縁筒と前記巻線体との間にある円筒状対向
   空間及び前記逆Ｌ字形絶縁筒と前記巻線体との間にある
   前記円筒状対向空間に、それぞれ全表面が絶縁紙で被覆
   された円筒シールドが配置されて構成された直流巻線を
   もつことを特徴とする直流送電用変圧器。 ３、特許請求の範囲第２項において、前記第一クランプ
   リングと前記内径側内筒シールドとが一体化されたＬ字
   形クランプリング及び、前記第二クランプリングと前記
   外径側円筒シールドとが一体化された逆Ｌ字形シールド
   が配置されて構成された直流巻線をもつことを特徴とす
   る直流送電用変圧器。