JPS62250615A - 箔巻変圧器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の目的） （産業上の利用分野） 本発明は銅あるいはアルミ箔等の金属シートと絶縁シー
トとを重ねて巻回しただ箔状の巻線を用いた箔巻変圧器
に関する。

（従来の技術） 箔巻変圧器は、巻線の占積率が良く、小型・軽量化がで
きる特徴があり、既に数ＫＶ、数１００ＫＶＡ程度の比
較的電圧の低い小容量の変圧器では実用化されている。

近年、その優れた長所に鑑み、より高電圧、大言ｕの例
エバ２７５ＫＶ、　　３００ＭＶＡ級変圧器への適用拡
大が研究されているが、最大の技術的課題はいかに冷却
能力を向上させ、高い絶縁能力を巻線に持たせられるか
ということと、短絡事故時の半径方向機械力に対して耐
えさせ得るかという点にある。

この様な箔巻変圧器の一つとして、第２図に示す様な構
成を有するものが提案されている。

即ち、鉄心１の外周に、低圧巻線２及び高圧巻線３が同
軸状に巻回されており、これらの巻線全体がタンク４内
に納められ、タンク４の内部には、絶縁油やＳＦｅガス
などの絶縁媒体５が封入されている。また、高圧巻線３
の外側の上下端部には高圧シールド６が配設されている
。この様な箔巻変圧器において、第２図のＡ部分を拡大
して示すと第３図に示す様な構成となっている。即ち、
巻線を構成する金属シート７の間には、金属シート７よ
り幅の広い絶縁シート８が挿入されており、この絶縁シ
ート８として、一般には絶縁紙あるいは高分子フィルム
などが、一枚あるいは複数枚重ね合わされて用いられて
いる。

（発明が解決しようとする問題点） ところで、上記の様な箔巻変圧器に巻回される絶縁シー
ト８を構成している絶縁紙あるいは高分子フィルムには
、次の様な問題点があった。

すなわち、低圧巻線２や高圧巻線３の巻線構成が共にう
すい金属シート７と絶縁シート８を重ね合せただけのも
のであるため、その巻線のヨーク鉄心側の端部において
は第３図に示す如く金属シート７の端面２１が絶縁シー
ト８の間から露出している。従って金属シート７の端面
２１の絶縁は絶縁油やＳＦｅガスなどの絶縁媒体５のみ
で確保しなければならない。ところでこれら絶縁媒体５
の絶縁耐力は電界に依存するが、金属シート７が非常に
うすいため、その端部の部分が最も電界が酷しくなる。

ざらに金属シート７の端部は切断時にかえりが生ずるた
めかえり部分はさらに電界が集中するため絶縁上の弱点
となっていた。

特に高圧線路端に近い程ヨーク鉄心との電位差が大きく
なる。このため、この金属シート７の端部２１の電界の
緩和や絶縁補強として、端部にシールドを取りつける方
法や金属シート７の端部２１をコの字状に折り曲げて金
属端部を覆う様に取りつける方法などが提案されている
。しかしこれらの手段は製造の困難さヤニ数の増加とい
った欠点がある。

また、単純に絶縁シートの厚さを厚くすればターン間電
界強度は緩和されるがコイル径の増加に伴なう鉄心の増
加、タンク寸法の増大をひきおこす。

本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的
は巻線寸法を大形化せずかつ製作容易で絶縁耐力の高い
箔巻変圧器を提供することにある。

（発明の構成） （問題点を解決するための手段） 本発明の箔巻変圧器は低電位側の金属シートとしてアル
ミシートを用いて絶縁シートと共に巻回し巻回途中から
金属シートとして前記アルミシートと同幅でかつ厚さの
うすい銅シートを用い、かつ共に巻回する絶縁シート厚
さをおおむねアルミシートと銅シートの厚みの春分だけ
厚くするようにしたものである。

（作　用） これにより箔巻巻線の銅シートの厚さはアルミシートの
抵抗率比分だけうすくなり、その分絶縁シートの厚さが
厚くなるためターン間電界を緩和することができる。

（実施例） 以下本発明の一実施例を第１図を参照して説明する。基
礎絶縁筒３１を軸に絶縁シート３２とアルミシート３３
を重ねて巻回し、総巻回数の約８０％の部分から上記ア
ルミシート３３より薄く、かつ同軸の銅シート３５、お
よび銅シート３５とアルミシート３２の厚ざの春分だｔ
ノ上記絶縁シート３２より厚い絶縁シート３４で巻回し
て箔巻変圧器を構成している。

この様に構成された箔巻巻線は銅シート３５の厚さはア
ルミシート３３の抵抗率比分だけうすくなり、その分絶
縁シート３４の厚さが厚く出来るためターン間電界を緩
和出来、従来必要とされていたシールドの取付は不要で
あり、かつ金属シート端部の絶縁強化などもなくなる。

また、アルミシート３３と絶縁シート３２の厚さの和と
銅シート３５と絶縁シート３４の厚さの和をほぼ同じに
することによりコイル全体寸法の増加も防止出来る。

なお、金属シートの変更場所は下記の条件を満たす必要
がある。すなわち、 ω　絶縁破壊を生ずるのは高圧端からおおむね８０％の
部分までかつ発端となること、■　絶縁厚の増加に伴う
静電容量の低下となる不連続点かつ高圧側に余り近いと
インパルス初期電位分布を悪くするおそれがあること、
（３）金属シートがうすくなる程取扱いが難しく工数増
につながる恐れがある、 以上のことから高圧側の２０〜３０％を銅シートに変え
ることが効果的である。また、大容量の箔巻変圧器の場
合、冷却の面から巻回途中に冷却流路をつける必要があ
るが、変更個所は上記範囲内であればどこでも構わない
。ざらにこれら絶縁シートは通常複数枚で使用されるこ
とから例えば２枚で構成する時その一方の絶縁シートの
厚さを変更しても同様の効果が得られる。

（発明の効果〕 以上の通り本発明に依ればコイル寸法の増加なしに高圧
側金属シート端部の電界緩和がはかれることから製造容
易で寸法増加のない信頼性の高い箔巻変圧器が得られる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の箔巻変圧器に用いられる箔状巻線の一
実施例を示す断面図、第２図は従来の箔巻変圧器を示す
断面図、第３図はその要部を示す断面図である。 １・・・鉄心脚部　　　　２・・・低圧巻線３・・・高
圧巻線　　　　４・・・タンク５・・・絶縁媒体　　　
　６・・・高圧シールド７・・・金属シート　　　８・
・・絶縁シート３１・・・基礎絶縁筒　　　３２．３４
・・・絶縁シート３３・・・アルミシート　　３５・・
・銅シート代理人　弁理士　則　近　憲　佑 同　　三俣弘文

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）金属シートと絶縁シートとを重ねて巻いた箔状の
   巻線を用いた箔巻変圧器において、上記金属シートの低
   電位部分はアルミシートを巻回し、途中で同じ幅でアル
   ミシートより厚さが薄い銅シートを巻回し、かつアルミ
   シートと巻回する絶縁シートに比し銅シートと巻回する
   絶縁シートの厚さを厚くしたことを特徴とする箔巻変圧
   器。
2. （２）銅シートの巻回数を総巻回数のほぼ２０％〜３０
   ％としたことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   箔巻変圧器。