JPS62248501A - シ−トバ−コイルの保温方法および保温装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、シートバーコイルの温度低下防止に一シ、さ
らに詳しくは、連続鋳造設備で得られたシートバーを巻
き取り、搬送、巻き戻して熱間圧延設備に連続的に供給
する場合のシートバーコイルの保温方法および保温装置
に関する。

〔従来の技術〕

一般に連続鋳造設備により製造されたシートバーを巻き
取り、搬送し、巻き戻しながら熱間圧延設備で圧延する
型式の連続圧延方法および設備は公知である。

連鋳機により製造されるシートバーを巻き取りコイルと
する際、Ｊ！！鋳機から巻き取り機までの間は例えば特
開昭６ｏ−ｔｏａｉｏｉに示されるところの保温設備を
設置することによりシートバーの温度は高温で幅方向お
よび長さ方向に均一な状態に保持できる。しかしながら
巻き取り機においては、連鋳機の鋳込み速度と同期して
巻き取る必要がありそのために巻き取り機構として多数
のロールおよびその駆や系を具備するため、巻き取り機
全体を囲む保温は困難である。Ｉ！！鋳機の鋳込み速度
はたかだか２０　ｍ　／　ｍ　ｉ　ｎ　（ｍ　ａ　ｘ　
）程度であり１例えば３０ｍｍ厚Ｘｌ０００ｍｍ幅の鋼
帯コイル２５ｔｏｎを巻き取る時間は最低でも５分を要
しコイルの最内巻部は巻き取り、搬送、巻き戻しを通じ
冷却される時間が最も長く、また最外巻部は冷却面積が
広く、ともにコイルの中巻部に比べ温度低下が激しい、
この様な状態でコイルを熱間圧延設備に供給すると製品
歩留りを極端に悪化するとともに、圧延不能となる場合
が生じることがある。

この問題を解決するため、例えば特開昭５５−１３３８
０３に示されるように、巻き取りから熱間圧延に至る工
程内にコイルを保温するための断熱・均熱炉を配設する
方法がある。

〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで上述のような従来の断熱−均熱炉を配設する場
合は以ドのような問題があった。

■新規に炉を設置するため、設備費が高くなりかつ、設
備スペースが必要となる。

■コイルは炉に装入する必要があるため、一時コイルが
炉内に滞留し、後工程の生産に支障を来すことになる。

すなわち、連続処理が不可能となる。

■炉内の昇温か必要となるため燃料原単位が増高する。

本発明は上述の問題点を解消するために提案されたもの
であり、断熱・均熱炉の配設を必要とせず、コイル巻き
取り、搬送１巻き戻しにおけるコイル最内巻部、最外巻
部の温度低下を防止するシートバーコイルの保温方法お
よび保温装置を提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明のシートバーコイルの保温方法および保温装置は
、連続鋳造設備から流下し鋳造顕熱を有する状態のシー
トバーをコイル状に巻き取り、該コイルを冷却すること
なく次工程の熱間圧延設備に供給し、かつ、該コイルを
巻き戻して熱間圧延を行う方法および装置に適用され１
次の技術手段を採った。すなわち、 第１の発明のシートバーコイルの保温方法は、コイルの
最内巻部と最外巻部に該当するシートバー表面に保温剤
を塗布した後コイル状に巻き取り、前記コイルを巻き戻
すとき前記保温剤を除去する方法である。

第２の発明のシートバーコイルの保温装置は第１の発明
の方法を好適に実施するための装置であって、シートバ
ー表面に、保温剤スラリーを吹付は塗布するフラットノ
ズルを備えた保温剤塗布装置と、機械的除去機およびシ
ートバーを押圧する押付はロールからなる保温剤除去装
置とを備えている。

〔作用〕

連鋳機により製造されるシートバーを巻き取り、搬送１
巻き戻す工程において、コイル１最も冷却が予想される
局部表面に予め保温剤を塗布し、巻き戻す際に保温剤を
除去するため、■コイルの最内巻部、最外巻部の温度低
下を防止するとともに、コイルの中巻部も含めコイル全
体の温度分布を均一化できるので製品の品質向上を図る
ことができる。

■断熱・均熱炉の配設が不必要となり、また燃料原単位
の低減を図ることができる。

本発明の保温作用を更に詳しく説明する。第３図は本発
明方法による、シートバーの時間経過と温度低下の関係
をグラフで示しており、計算値である。また第３図に対
応する従来例の計算値を第４図に示す。

本発明方法では、シートバーの巻き取り開始部に相当す
る。最内巻部の内表面および最外巻部の外表面がそれぞ
れ雰囲気空気の対流伝熱および輻射伝熱から保護され、
シートバーの冷却が弱められる。すなわち、シートバー
の内、外表面の放熱に対し、コイル中巻部からの熱移動
が大きくなる場合や、熱移動がなくても最内巻部、最外
巻部単体において顕熱損失が著しく緩和されコイル中巻
部とほぼ同様の温度を保有することができる０本発明方
法を適用し、コイルを搬送した場合、コイルの最内巻部
、最外巻部は中巻部とほぼ同一温度分布で冷却され、リ
コイリングまでを含め、シートバーに戻った時の温度分
布は従来よりも最内巻部で１６０℃、最外巻部で６０℃
の保温効果が予測される。

〔実施例〕

以下、第１図、第２図に例示するところに従って本発明
のシートバーコイルの保温方法およびその方法の実施に
直接使用することができる保温装置を説明する。

本発明の装置は大別して、保温剤塗布装！１１１と保温
剤除去装３１１４とから構成さている。第１図は、取鍋
ｌ、タンディツシュ２．薄鋳片連鋳機３、曲げロール群
４．矯正ロール群５、保温設備６等からなる従来の連鋳
設備の矯正ロール群５以降に、フラットノズルを備えた
保温剤塗布装置１１を設置し、シートパー１５上面また
は下面の任意の位置にシートバー１５幅を全幅で覆うよ
うに保温剤を塗布可能としている。

第２図は従来設備のコイル巻き戻し機と圧延ミル１３と
の間に、ブレーカ−８と押付はロール９とからなる保温
剤除去装２１１４を設けたものである。保温剤はシート
バー１５に強固に付着しているため、高圧水を用いたデ
スケーリング装ｆｉ１２では保温剤を除去することはで
きない、従って。

ブラシロールあるいはスケールブレーカ−ロール等の機
械的な除去機（ブレーカ−という）８を設けた。保温剤
除去装ｒ１１４は、コイルの最外巻部および最内巻部が
通過する時にのみ、かつ、保温剤の付着面側のみ削り取
るように押付はロール９がシートバー１５の１下面に対
向した構造であり、）、面の押付はロール９と下面ブレ
ーカ−８、下面の押付はロール９と上面ブレーカ−８が
少なくともＪ！ｌ！ｂする機構であることが必要である
０本発明の除去装置は機械的に除去するため、高圧水を
用いたデスケーリングに比ベシートバー１５の温度低下
も小さく、また、保温剤の塗布面のみをブレーカ−８で
除去するため、除去した保温剤が圧延ミル１３に噛み込
むことはない。

第１図の設備において、予め、コイルの巻き取り長さを
入力しておけば、コイルの最内巻部の内表面となるシー
トバーの部分と、最外巻部の外表面となるシートバーの
部分を算出して該当面にのみ保温剤を保温剤塗布装置１
１により自動的に塗布した後コイリングを開始する。

コイルは巻き戻しの際、最外表面となっていた部分の保
温剤のみを保温剤除去装置１１４で除去し、対向面は”
押付はロール９で押付けておく、また最内表面となって
いた部分は上記の逆となる。

このようにしてコイル巻き取り端部なコイル中巻部とほ
ぼ同一の、かつ十分にミル圧延温度下限を上回る温度で
ミルに供給することができる。

本発明の効果を検証するために、第５図に示すように３
０ｍｍ厚さ、２００Ｘ２００ｍｍのテストピースを５枚
重ね接着（周囲を煮付は溶接）し、電気炉で１０５０℃
まで加熱した。加熱後テストピースを取り出し、最上面
以外を断熱材中に収納し最上面をテスト面とし、 塗布剤：固形物６０％　水分４０％ 固形物中の成分 Ａｌ１２０３：　７４〜７６％ ５ＬＯ２：２０％ Ｎａ２Ｏ：５％ 粘度：　２０００ｃｐ の保温剤スラリーを６０Ｋｇ／ｃｍ２まで昇圧しノズル
径１φのフラットノズルにて吹付は塗布（１ｍｍより薄
く、約１ｍｍ、約２ｍｍの３水準）したものと無塗布の
ものとで最上面ピースの温度低下を、厚み方向に埋めた
３本の熱電対１７により実測比較した。第６図のグラフ
は３本の熱電対１７の指示温度の平均値である。

第６図が示すように、温度低下は、保温剤を無塗布の場
合２０℃／分の勾配であるのに比べ、保温剤の塗布厚さ
が１ｍｍ以上あれば４℃／分の勾配となり、１１５に低
減した。

このテストは全て保温ボックス内で行ったものであり、
大気下では保温剤を無塗布の場合は、１００℃／分の温
度低下を示した（３分平均）。

また保温剤のシートバーへの付着テストは、曲げテスト
を実施（９００℃付近で曲率４００　ｍｍ）したところ
保温剤塗布層表面に割れは生じるが塗布層の脱落は生じ
なかった。また、金属ブラシによるブラッシングを人力
で行ったところ５回程度の往復で塗布層を全て削りとる
ことができた。

〔発明の効果〕

本発明のシートバーコイルの保温方法および保温装置に
よれば、第１表に示すように従来例に比べ次のような優
れた効果を奏する。

■コイルの最内巻部、最外巻部の温度低下を防止すると
ともに、コイルの中巻部も含めコイル全体の温度分布を
均一化でき、製品歩留りが大幅に改善される。

■断熱・均熱炉などの設備が不要となり、従って設備コ
ストが安価となり、また燃料ガスが不要となるので燃料
原単位の低減を図ることができる。

第１表

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の保温装置の保温剤塗布装置、第２図は
本発明の保温装置の保温剤除去装置、第３図は本発明に
よるシートバーの時間経過と温度低下の関係グラフ（計
算値）、第４図は第３図に対応する従来例のグラフ（計
算値）、第５図はテストの説明図、第６図はテストの結
果を示すグラフである。 ｌ・・・取鍋　　　　　　２・・・タンディツシュ３・
・・薄鋳片連鋳機　　４・・・曲げロール群５・・・矯
正ロール群　　６・・・保温設備７・・・走間シャー　
　　８・・・ブレーカ−９・・・押付はロール　１１・
・・保温剤塗布装置１２・・・水デスケーリング装置 １３・・・圧延ミル　　　１４・・・保温剤除去装置１
５・・・シートバー　　１６・・・テストピース１７・
・・熱電対

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　連続鋳造設備から流下し鋳造顕熱を有する状態のシ
   ートバーをコイル状に巻き取り、該コイルを冷却するこ
   となく次工程の熱間圧延設備に供給し、かつ、該コイル
   を巻き戻して熱間圧延を行うに当り、 コイルの最内巻部と最外巻部に該当する シートバー表面に保温剤を塗布した後コイル状に巻き取
   り、前記コイルを巻き戻すとき前記保温剤を除去するこ
   とを特徴とするシートバーコイルの保温方法。 ２　前記保温剤の厚さを１．０ｍｍ以上とすることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項に記載のシートバーコイ
   ルの保温方法。 ３　保温剤スラリーを吹付け塗布するフラットノズルを
   備えた保温剤塗布装置と、機械的除去機およびシートバ
   ーを押圧する押付けロールからなる保温剤除去装置とを
   備えたことを特徴とするシートバーコイルの保温装置。