JPS62245922A - カルマン渦流量計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は空気等の流体の流量計に関し、特に流通管路内
に挿入される渦発生柱によるカルマン渦の発生状態に応
じて流体の流量を計αＩｌｌするカルマン渦流量計に関
する。

（従来技術及びその問題点） 空気等の流体の流量を測定する装置としては、流通管路
内に渦発生柱を挿入し、この渦発生柱の下流に流速に応
じた頻度でカルマン渦を発生させ、このカルマン渦の発
生時間間隔又は周波数を検知して流量を推定する流量計
が一般に知られている。

カルマン渦を利用した従来の流量計は、渦発生柱の両側
から交互に発生するカルマン渦によって生じる圧力変動
を振動板に伝え、該圧力変動に応じた振動板の振動を光
学的に、即ち該振動板に投射した光の反射状態によって
カルマン渦の発生時間間隔又は周波数を検知するように
構成されている。

しかしながら、斯かる光学式のものは流体に含まれる粉
塵等の振動板への付着により経時的に光の反射状態が変
化したり、外乱光による影響があり、流量計としての検
出性が悪化するという不具合があった。

（発明の目的） 本発明は斯かる問題点を解決するためになされたもので
、検出精度が高く、構成が簡単で且つ経時的変化による
検出性の悪化のない流量計を提供することを目的とする
。

（発明の構成） 斯かる目的を達成するために本発明によれば。

流体中に挿入される渦発生柱によって該渦発生柱の下流
側に前記流体の速度に応じたカルマン渦を発生させ、該
カルマン渦の発生によって生じる圧力の変動を用いて前
記流体の流量を測定する流量計において、前記圧力の変
動に応じて振動する振動板部を含む磁性体から成る金属
板部材と、前記振動板部に前記圧力の変動を伝える圧力
伝達手段と、前記圧力の変動による前記振動板部の振動
方向に応じて前記振動板部の端部を異なる極性に磁化す
るように配された磁石とを備え、前記金属板部材は第１
及び第２の磁気回路形成部分を有し、前記振動板部の振
動方向反転毎に前記第１及び第２の磁気回路形成部分に
磁束方向が逆の磁気回路を形成し、該磁気回路の形成に
よる磁束方向の反転を検出する磁束反転検出手段によっ
て前記流体の流量を求めるようにしたことを特徴とする
カルマン渦流量計が提供される。

（発明の実施例） 以下１本発明に係る流量計の実施例を図面を参照して詳
細に説明する。

第１図乃至第７図は本発明の流量計の構成を示し、先ず
第１図乃至第３図において１は流通管路９の壁面９ａに
取り付けられる基本構造体（以下ｒベース」という）を
、２は流通管路９内の流れ方向に対して垂直に挿入され
前記ベース１に固着される渦発生柱を夫々示す、ベース
１及び渦発生柱２には流通管路壁面９ａの外部と内部と
を連通ずる圧力伝達手段としての貫通孔３．４が設けら
れている。該貫通孔３，４の流通管路外部側開口端３ａ
、４ａはベース１の中央凸部１ａ表面に、内部側開口端
３ｂ、４ｂは渦発生柱２の両側面に夫々開口する。凸部
１ａの第１図で上下方向の外側面には１対の磁石（例え
ばフェライトマグネット）５．６が固着され且つ互いに
極性を逆にして配置されている。

第４図乃至第７図は金属板部材７の形状及び前記ベース
２への取り付は方法を説明する図である。

金属板部材７は、磁気回路形成部材と振動板部とを兼ね
るアモルファス金属から成る金属薄板で形成されている
。より具体的には、金属板部材７はアモルファス金属の
単一の薄帯平板からフォトエツチング等によって第４図
に示す如くカッティングされたもので、該金属板部材７
は、略中夫の振動板部（以下［振動板」という）７ａと
、該振動板７ａの左右両側から左右方向に延びる連絡部
分７ｂ、７ｃと、該連絡部分７ｂ、７ｃの左右両側に形
成された支持部７ｄ、７ｄ’　と、左側の支持部７ｄか
ら夫々上下方向に延び次いで前記連絡部分７ｂ、７ｃ及
び振動板７ａに平行に右方向に延びる上下対称の外側部
分７ｆ、７ｆ’　と、該外側部分７ｆ、７ｆ’の右側端
の挟着部７ｇ＋７ｇ’とが一体に形成されている。前記
連絡部７ｂ、　７ｃは後述するひねりの効果が得られる
ように細幅となっている。金属板部材７の振動板７ａ、
連絡部７ｂ、支持部７ｄ、外側部分７ｆ、及び挟着部７
ｇで第１の磁気回路が、振動板７ａ、連絡部７ｂ。

支持部７ｄ、外側部分７ｆ′、及び挟着部７ｇ’で第２
の磁気回路が形成される。

斯かる形状の金属板部材７は支持部７ｄ、７ｄ’におい
て振動板７ａに所定の張力を与えるようにベース１の固
定箇所に固定され、外側部分７ｆ。

７ｆ’が第１図及び第２図のベース１の段差１ｂ。

１ｃ及びｌｂ’　、ｌｃ’に沿って夫々折曲付着され、
更に挟着部７　ｇ　ｙ　７　ｇ　’がベース１の中央凸
部１ａに固着された磁石５．６の下面とベース１の上面
との間に挟着されている（第５図乃至第７図）。

振動板７ａは第８図に示すように振動時、振動板７ａの
第４図の上下方向の両端部７ｅ、７ｅ’が交互に傾いて
貫通孔３，４の開口端３ａ及び開口端４ａを夫々塞ぐよ
うになっている。

金属板部材７は振動板７ａの傾き、即ち振動板７ａの両
端部７ｅ、７ｅ’　と磁石５，６との夫々の距離に応じ
た強さに磁化される。

次に上述のように構成される装置の作用について第８図
及び第９図に基づいて説明する。

流通管路９内の流体が静止している場合、振動板７ａは
ベース１に対し平行な状態又は１両端部７ａ、７ｅ’　
の何れか一方が対応する磁石５，６に接した状態で静止
しており、このとき金属板部材７の磁化状態も一定にな
っている。

一旦流体が流れ始めると、流速に応じて渦発生柱２の下
流側にその両側から交互にカルマン渦が発生し、このカ
ルマン渦の交互の発生によって渦発生柱２の両側での圧
力が変動する。この圧力の変動は貫通孔３，４を介して
振動板７ａに伝えられ、該振動板７ａは流速、即ちカル
マン渦の発生に応じた振動を開始する。より具体的には
、例えば第８図において、渦発生柱２の左側にカルマン
渦が発生すると流通管路９の左側に連通ずる貫通孔３内
の圧力Ｐ。と右側に連通ずる貫通孔４内の圧力Ｐ工との
関係がＰ、＜Ｐ、となり、圧力Ｐｌ、と圧力Ｐｉとの差
圧によって振動板７ａが第８図の実線の矢印方向に傾き
、同図に実線で示すように振動板７ａの一端７ｅが磁石
５に近接又は当接する。このとき金属板部材７に第９図
の実線の矢印で示すような磁界（第１の磁気回路）が生
じる１次の過程で渦発生柱２の右側にカルマン渦が発生
すると左側の貫通孔３内の圧力Ｐ０と右側の貫通孔４内
の圧力Ｐ□との関係がｐ　−＞　ｐ　ｚとなり、振動板
７ａは第８図の破線の矢印方向に傾き、同図に破線で示
すように振動板７ａの他端７ａ’が磁石６に近接又は当
接し、金属板部材７に第９図の破線矢印で示すような連
絡部７ｂにおいて実線矢印の磁界と逆方向となる磁界（
第２の磁気回路）が生じる。

以後、渦発生柱２の両側にカルマン渦が交互に発生する
毎に振動板７ａは両端７ｅ、７ｅ’　が互い違いに上下
振動し、この上下振動毎に金属板部材７の連絡部７ｂで
の磁束方向が反転する。

振動板７ａの上下振動によって生じる磁界の強さは振動
板７ａの両端部７ａ、７ａ’　と磁石５゜６間の夫々の
距離が短い程大きく、この磁界の強さは振動板７ａの振
動によって第１０図（ａ）に示すように変化する。更に
前記磁界の強さが所定の強さに達すると第１０図（ｂ）
に示すように、アモルファス金属による大バルクハウゼ
ン効果によって金属板部材７の支持部７ｄ、７ａ’間に
鋭い電圧パルスｅ０が発生する。この電圧パルスｅ０は
、金属板部材７の左右両側部分７ｂ、７ｃに振動板７ａ
の傾きによるひねりによって張力層が形成されることに
よって、前記大バルクハウゼン効果以外にマチウス効果
がより顕著に発生し鋭いパルスとなる。従って流体の速
度、即ちカルマン渦の発生に伴う振動板７ａの振動速度
に拘らず、しかも検出コイルを使わずに常に鋭い電圧パ
ルスが得られ、パルスの検出及び検出後の信号処理が容
易に行なえる。この場合、電圧パルスｅ０は第９図に示
すように支持部７ｄ、７ｄ’　に接続された検出器８に
よってその発生状態が検出される。

前記検出器８は、より具体的には、第１１図に示すよう
に増幅器８ａ、カウンタ８ｂ、演算器（マイクロコンピ
ュータ）８ｃ等から成り、該検出器８は、前記電圧パル
スｅ。の所定時間内での発生回数（周波数）ｆを計数す
ると共に、斯く計数した周波数ｆを次式に代入して流体
速度υを求める。

υ＝−’−ｘｆ Ｓｔ ここでｄは渦発生柱の幅、Ｓｔはストローハル数である
。

更に、検出器の演算器８Ｃはこのようにして求められた
流体速度υ、及び他の補正情報（例えば。

流体温度Ｔ、流体圧力Ｐ等）により流体の流量を演算す
る。

尚１本実施例では流量計の構成を簡単にするために金属
板部材７の左右両側部分７ｂ、７ｃに振動板７ａの傾き
によるひねり等により張力層を形成して鋭い電圧パルス
を発生させ、これを検出するようにしたが、磁気回路の
磁路中に１例えば第１２図に示す如く金属板部材７の左
側部分７ｂに検出コイル１０を巻装し、アモルファス金
属特有の大バルクハウゼン効果により磁界反転によって
検出コイル１０に誘起される電圧パルスを検出するよう
にしても良い。

又、本実施例の流量計ではベース１にのみ磁石５．６を
設けたが、これに限ることなく、例えば第１３図に示す
ように図示しない適当な固定体の振動板７ａの両端部７
ｅ、　７ｅ’の上方に動く一方が磁化されるように振動
板７ａを挾んで貫通孔３，４と対向する位置にも磁石５
’、６’を設けても良い。

尚、本実施例では金属板部材７を、高強靭性、高・強度
、高透磁率、低保磁力特性等の特徴を有し、耐久性の良
いアモルファス金属により構成したが、これはアモルフ
ァス金属を用いることにより他の磁気材料を用いた場合
に比べ優れた大バルクハウゼン効果及びマチウス効果が
得られるからである。

（発明の効果） 以上詳述したように、本発明の流量計によれば、流体中
に挿入された渦発生柱の下流側に発生するカルマン渦に
よる圧力の変動を用いたカルマン渦流量計において、前
記圧力の変動に応じて振動する振動板部を含む磁性体か
ら成る金属板部材と、前記振動板部に前記圧力の変動を
伝える圧力伝達手段と、前記圧力の変動による前記振動
板部の振動方向に応じて前記振動板部の端部を異なる極
性に磁化するように配された磁石とを備え、前記金属板
部材は第１及び第２の磁気回路形成部分を有し、前記振
動板部の振動方向反転毎に前記第１及び第２の磁気回路
形成部分に磁束方向が逆の磁気回路を形成し、該磁気回
路の形成による磁束方向の反転を検出する磁束反転検出
手段によって前記流体の流量を求めるようにしたので、
流量計の検出精度が高くなり、又振動板部の振動を磁気
的に検出するので光学式の流量計に比べて経時的変化に
よる検出性の悪化がないという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係るカルマン渦流量計の基
本構造体の形状を示す図、第２図は第１図のｎ方向から
の一部を切欠した矢視図、第３図は第１図の１ｕ方向か
らの一部を切欠した矢視図、第４図は第１図の基本構造
体に取り付けられる金属板部材の形状を示す図、第５図
は第４図の金属板部材の基本構造体への取り付は状態を
示す端面図、第６図は第５図の■方向からの一部を切欠
した矢視図、第７図は第５図の■方向からの一部を切欠
した矢視図、第８図は貫通孔内部の圧力の変動と振動板
部の振動方向との関係を説明する第５図の■−■線に沿
う断面図、第９図は金属板部材の磁気回路形成部分の磁
気回路を説明する図、第１０図は金属部材の磁界の強さ
の変化及び電圧パルスの発生状態を示すタイミングチャ
ート、第１１図は電圧パルス検出手段を示すブロック図
、第１２図は電圧パルスを検出コイルにより検出する別
の実施例を説明する端面図、第１３図は磁石の配置を変
えた別の実施例を説明する断面図である。 ｌ・・・基本構造体（ベース）、２・・・渦発生柱、３
゜４・・・貫通孔、５，６・・・磁石、７・・・金属板
部材、７ａ・・・振動板部（振動板）、８・・・検出器
、９・・・流通管路、１０・・・検出コイル・

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. １．　流体中に挿入される渦発生柱によって該渦発生柱
   の下流側に前記流体の速度に応じたカルマン渦を発生さ
   せ、該カルマン渦の発生によって生じる圧力の変動を用
   いて前記流体の流量を測定する流量計において、前記圧
   力の変動に応じて振動する振動板部を含む磁性体から成
   る金属板部材と、前記振動板部に前記圧力の変動を伝え
   る圧力伝達手段と、前記圧力の変動による前記振動板部
   の振動方向に応じて前記振動板部の端部を異なる極性に
   磁化するように配された磁石とを備え、前記金属板部材
   は第１及び第２の磁気回路形成部分を有し、前記振動板
   部の振動方向反転毎に前記第１及び第２の磁気回路形成
   部分に磁束方向が逆の磁気回路を形成し、該磁気回路の
   形成による磁束方向の反転を検出する磁束反転検出手段
   によって前記流体の流量を求めるようにしたことを特徴
   とするカルマン渦流量計。
2. ２．　前記金属板部材はアモルファス金属薄板から成り
   、前記磁束反転検出手段は、前記振動板部の振動方向反
   転による磁束方向の反転と金属板部材の所定部位のひね
   り効果とによって前記金属板部材に発生する電圧パルス
   を検出する電圧パルス検出手段を有することを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項に記載のカルマン渦流量計。
3. ３．　前記磁気回路の一部を成す前記金属板部材の所定
   の位置に検出コイルを介在させ、前記磁束方向の反転に
   よって発生する電圧パルスを前記電圧パルス検出手段に
   より検出することを特徴とする特許請求の範囲第２項に
   記載のカルマン渦流量計。