JPS6224363Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカセツトテープに記録された音楽等の
頭出しを行う場合に用いるテープ頭出し位置表示
装置に関するものである。

従来において、１本のカセツトテープ上に記録
されたｎ個の曲目のうち第ｍ番目の曲目の頭出し
を、曲と曲との無音状態を利用した曲間検出によ
つて自動的に行うようにした装置があるが、この
装置では頭出し位置を表示する手段として専用の
表示器を設け、この専用表示器によつて頭出し位
置（頭出し曲の番号）を表示し、あるいは、テー
プ走行状況表示用の表示器を切替え使用し、頭出
し位置表示の兼用としていた。

ところが、この種の表示器は比較的コストが高
く、かつ比較的電力消費も大きい。このため、カ
セツトテープレコーダ装置の低コスト化や低電力
消費力への妨げとなつており、表示器を兼用する
ものでは、単に数字のみが表示され操作者にとつ
ては、装置がテープ頭出しモードであるか否かが
１目瞭然に判別できないという欠点があつた。

本考案はこのような事情に鑑みなされたもの
で、その目的は低コスト化および低消費電力化が
促進でき、さらに頭出しモードであることが特定
の記号により直ちに判別し得るようにしたテープ
頭出し位置表示装置を提供することにある。

このために本考案においては、一般のカセツト
テープレコーダにはテープ残量（または走行）時
間表示用またはテープ目安位置表示用の表示器が
設けられていることに着目し、これら表示器の日
字状セグメントを利用してテープ頭出しを示す記
号Ｐ−と頭出し位置を示す最大２桁の数字を表示
させるようにしたものである。

以下、図示する実施例に基ずき本考案を詳細に
説明する。

第１図は本考案の一実施例を示すブロツク図で
あつて、この実施例の装置はテープ残量時間、テ
ープ走行時間、テープ頭出し位置の３つの情報を
表示器DPに表示可能である。同図において、１
は巻取リールの回転周期を検出する巻取リール回
転周期センサ、２は供給リールの回転周期を検出
する供給リール回転周期センサ、３はテープの無
録音部分を曲間として検出する曲間検出センサで
ある。この場合、曲間検出用の磁気ヘツドHDは
曲間検出モードの時に所定の検出位置に移動し、
かつスイツチS₁も閉成するように構成されてい
る。なお、回転周期センサ１および２の出力側に
設けられたスイツチS₂は、テープ残量時間の表示
モードでは供給リールのセンサ２の側へ接続さ
れ、テープ走行時間の表示モードでは巻取リール
のセンサ１の側へ接続されるものである。次に、
S₃はテープ残量時間の表示モードMD１、テープ
走行時間の表示モードMD２、テープ頭出し位置
の表示モードMD３のいずれかを選択設定するモ
ード選択スイツチ、S₄はテープ残量時間またはテ
ープ走行時間を計時しているテープ時間計（後述
の演算制御部内に設けられている）をリセツトす
るリセツトスイツチ、S₅はテープ時間計の内容
（残量時間、走行時間）を後述のランダムアクセ
スメモリRAMに記憶させておくためのメモリス
イツチ、S₆はテープ頭出し位置を設定する曲間設
定スイツチ、S₇はテープ頭出しカウンタ（後述の
演算制御部内に設けられている）をリセツトする
曲間クリアスイツチ、４はテープ残量時間および
テープ走行時間を所定の演算式によつて算出して
日字状セグメントを用いた複数桁の表示器DPに
表示する制御を行うと共に、曲間設定スイツチS₆
によつて設定されたテープ頭出し位置の表示制御
およびテープ位置が設定されたテープ頭出し位置
に達したときテープの走行を停止させるためのス
トツプ信号の送出などを行う演算制御部である。
この場合、演算制御部４はマイクロプロセツサに
よつて構成されるもので、その内容のワーキング
レジスタを利用してテープ時間計および頭出し位
置カウンタ（曲間カウンタ）が設けられている。

次にROMはテープ残量時間またはテープ走行
時間の算出を行う場合に必要な各種の定数（テー
プ厚さ、リールのハブ径、テープ走行速度など）
および各種制御動作を実現するための制御プログ
ラムを記憶しているリードオンリ・メモリ、
RAMは演算処理の中間結果を表わすテータや前
記メモリスイツチS₅が操作された時のテープ時間
を記憶しておくためのランダムアクセス・メモ
リ、Ｉ／Ｏは演算制御部４から与えられる曲間一
致信号やテープエンド信号などの制御信号によつ
てカセツトテープ駆動部（図示せず）にストツプ
信号やプレイ信号を送出する入出力回路である。
なお、テープ残量時間の算出方法については、特
願昭54−157208号明細書に、またテープ走行時間
の算出方法については特願昭54−157206号明細書
に示されているのでここでの説明は省略する。

次に、以上の構成において、テープ頭出し位置
を表示する場合の動作を第２図に示すフローチヤ
ートを参照しながら説明する。

まず、モード選択スイツチS₃を操作してテープ
頭出し位置の表示モードMD３を選択する。する
と、演算制御部４はこのことを検出して頭出し記
号「Ｐ−」と頭出し位置を示す初期値「０」とか
らなる第３図ａに示すような表示を表示器DPの
日字状セグメントを利用して表示させる。この
後、操作者が曲間設定スイツチS₆を操作すると、
このスイツチS₆の操作毎にテープ頭出し位置カウ
ンタの内容がインクリメントされる。これによつ
て表示器DPに表示されているテープ頭出し位置
を示す数字は、第３図ｂ〜ｄに示すように
「１」，「２」……「20」と順次２桁の最大値まで
変化し、さらに曲間設定スイツチS₆の操作を続け
ると、テープ頭出し位置を示す数字は第３図ｅに
示すように「20」から「１」へ戻り、以後
「２」，「３」……という具合に変化する。この
後、曲間クリアスイツチS₇を操作すると、テープ
頭出し位置カウンタの内容はリセツトされる。こ
れによつて、表示器DPに表示されているテープ
頭出し位置を示す数字は「０」の初期値に戻る。

そこで、今仮りに上述の曲間設定スイツチS₆を
用いて頭出し位置を「ｍ」に設定しておき、テー
プの早送り走行を行うと、曲間検出センサ３によ
つてテープの無録音部分が順次検出され、この検
出信号の発生数がｍ個になると、演算制御部４か
らこのことを示す曲間一致信号が出力される。こ
の曲間一致信号は入出力回路Ｉ／Ｏを介してカセ
ツトテープ駆動部にプレイ信号として与えられ、
これによつてテープに記録された第ｍ番目の曲目
が再生されるようになる。なお、テープの再生走
行状態で上述のような操作を行うと、第ｍ番目の
曲目になつた位置で再生走行は停止する。従つ
て、この実施例では、曲間設定スイツチS₆によつ
て設定したテープ頭出し位置によつて曲目の自動
選曲および再生停止を自由に行うことができる。

一方、モード選択スイツチS₃をテープ残量時間
の表示モードMD１またはテープ走行時間の表示
モードMD２に選択すると、リールの回転周期毎
にテープ残量時間またはテープ走行時間が演算制
御部４において算出される。この算出されたテー
プ残量時間またはテープ残量時間を示すデータは
表示器DPに転送され、この表示器DPにおいて数
字表示される。

以上の説明から明らかなように本考案によるテ
ープ頭出し位置表示装置は、テープ残量時間ある
いはテープ走行時間を表わすテープ時間、または
テープ目安位置を表示する表示器の日字状セグメ
ントを利用し、テープ頭出しを示す記号「Ｐ−」
と頭出し位置を示す最大２桁の数字とを表示させ
るようにしたものである。このため、専用の表示
器が不要となり、カセツトテープレコーダの低コ
スト化および低電力消費化を促進できる。また、
頭出しを示す記号を同時に表示しているため、頭
出しモードであることを１目瞭然に判別できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すブロツク図、
第２図はその動作を示すフローチヤート、第３図
は頭出し位置表示の表示例を示す図である。 １……巻取リール回転周期センサ、２……供給
リール回転周期センサ、３……曲間検出センサ、
４……演算制御部、DP……表示器、S₃……モー
ド選択スイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カセツトテープの残量時間または走行時間を表
   わすテープ時間あるいはテープ目安位置の少くと
   も一方を表示する日字状セグメントを用いた複数
   桁の表示器を備える装置において、前記表示器の
   表示モードを選択するモード選択スイツチと、テ
   ープの頭出し位置を設定する曲間設定スイツチ
   と、前記モード選択スイツチによりテープ頭出し
   位置表示モードを選択した時前記曲間設定スイツ
   チからの設定信号により前記表示器の日字状セグ
   メントを利用してテープ頭出し記号Ｐ−およびテ
   ープ頭出し位置を示す最大２桁の数字を表示させ
   る制御部とを設けたことを特徴とするテープ頭出
   し位置表示装置。