JPS62230727A - 漢方生薬による湿疹治療剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は漢方生薬を含有する湿疹治療剤に関する。

〔従来技術〕

湿疹は非伝染性の表皮または真皮炎であって、特有の湿
疹反応準備状態の上に、内外の、既知または未知の刺激
が加えられる事によって生ずる。

症状としては、発赤のような軽症から水泡形成、びらん
等の進行した症状がある。

湿疹治療剤は多種にわたってその症状に応じた主剤、基
剤、使用方法が開発され、市場に出回っているが、その
多くは化学合成による化合物を主成分として存し、患者
の症状によって適宜選択して使用する。薬物としてはた
とえば、ステロイド剤、抗生物質、消炎剤、酵素側など
が代表的である。ところが、ステロイド剤の多用は黒皮
症や満月症などの副作用が問題になり、重症または急を
要する治療のために使用される程度である。

〔発明が解決しようとする問題点〕

一般の患者は自己判断により、大衆薬にてまず治療する
ことが多い。従って、誤った薬の選択により、局所に、
ダニの増殖によるニキビの悪化、白廚菌等の増殖による
水虫、タムンの類の悪化などがみられることも多く、所
望の効果が得られないことや大衆薬の選択が難しい等の
問題点も残されたままである。

これに反し、中黄膏や紫雲膏等の漢方系製剤は副作用が
少なく、効果も穏やかではあるが、確実に効を奏するの
で、一般の患者が容易に入手・使用でき、汎用されてい
る。しかし、？Ｗｎタイプの９には必ずしも適さないと
いった欠点もあり、その改良が望まれるところである。

本発明は、湿潤タイプの湿疹にも効果があってかつ副作
用が少なく、ニキビや水虫を悪化させない漢方生薬系の
湿疹治療剤を提供することである。

〔問題点を解決するための手段〕　髪 本発明は、重薬および甘草、並びに五倍子および／また
は没食子を有効成分とするｌソ疹治療剤である。

本発明に用いる重薬（ジュウヤク）は、ドクダミ科（Ｆ
ａｍｉｌｙ　５ａｖｒｕｒａｃｅａｅ）の植物ドクダミ
（Ｈｏ−ｕｔｔｕｙｎｉａ　ｃｏｒｄａｔａ　ＴＨＵＮ
ＢＥＲＧ）で、別名を戯菜（シュウサイ）とも言う。通
常は、これの全草を陽乾したものを用いる。

甘草（カンゾウ）はマメ科（Ｆａａ＋ｉｌｙ　Ｌｅｇｕ
ｓｉｎｏｓａｅ）、エントウ亜科（Ｓｕｂｆａｍｉｌｙ
　Ｐｉｓｏｉｄｅａｅ）の植物カンゾウ（Ｇｌｙｃｙｒ
ｒｉｚａ　ｕｒａｌｅｎｓｉｓ　ＦＩＳＣＩＩＥＲ）ま
たはその同居植物の根を乾燥したものである。

五倍子は、ウルシ科（八ｎａｃａｒｄｉａｃｅａｅ）の
植物ヌルデ（Ｒｈｕｓ　ｊａｖａｎｉｃａ　ＬｒＮＮＡ
ＥＩＪＳ）の若芽にアブラムシ科（Ａｐｈｉｄｉｄａｅ
）に属するヌルデノミミフシ（Ｍｅｌａｐｈｉｓ　ｃｈ
ｉｎｅｎｓｉｓ　ＢＥＬＬ）などが寄生し、その刺激に
より葉上に生成した出席を水性溶媒、特に熱湯に浸した
後、乾燥したものである。タンニンが多く含まれること
は古くから見出され、収斂薬として使用される他、タン
ニン酸、没食子酸、ピロガロール等の製造原料にもなっ
ている。

同様に没食子（Ｎｕｔｇａｌｌ）はブナ科（Ｆａｇａｃ
ｅａｅ）に属する（Ｑｕｅｒｃｕｓ　Ｌｕ５ｉｔａｎｉ
ｃａ　ＬＡＭ＾ＲＣＫ）の若芽に蜂の一種（Ｃｙｎｉｐ
ｓ　ｇａｌｌａｅ−ｔｉｎｃｔｏｒａｅ　ＯＬ［ＶＩＥ
Ｒ）等が産卵し、その刺激により生成した出席を水性溶
媒、特に熱湯に浸したのち乾燥したものである。タンニ
ンを主成分とし、五倍子と同様強い収斂作用を存する。

以下、これらを生薬と称することもある。

これらの生薬類はその粉末、抽出物でも使用できるが、
本発明では抽出物、特に水、エタノールメタノール、ア
セトン、酢酸エチル、またはこれらの混合溶媒等の比較
的極性の高い溶媒で抽出したものが望ましい、なお、没
食子および五倍子はその水性溶媒での抽出物が好ましい
。

本発明は外用剤が基本となり、外用剤としては、液剤、
粉末剤、油脂性軟膏、水溶性軟膏、乳剤性軟膏、ローシ
ョン、硬膏、スプレー剤等が例示され、これらの製剤上
公知の製剤技術（たとえば安定化剤、保存剤、乳化剤、
増粘剤等の添加、製造手順、基剤の選択やその使用量等
）に従って製剤化される。

基剤としては、たとえば、液剤では水、エタノール、プ
ロピレングリコール、グリセリン等が、粉末剤では、カ
オリン、タルク等が、乳剤性軟膏では、ラノリン、親木
ワセリン、吸水軟膏等が、油脂性軟膏基剤ではワセリン
、パラフィン、ブラプチヘース、動植物油等が、水溶性
軟膏基剤ではポリエチレングリコール（商品名：マクロ
ゴール）、ＭＣ，ＣＭＣ−Ｎａ等が挙げられる。

本発明の製剤は使用に際し、患部の状態、患部の広さ等
を考慮し、前に挙げた製剤を、散布、塗布、またはガー
ゼ、不織布、ポリエチレンシート等の支持体上に展延し
たものを貼付して適用される。なお、本発明の組成物は
皮膚適用面積または適用量を増減することによって、そ
の適用量をある程度調整できる。本発明組成物は１日あ
たり１〜ｌＯ回、ｌ　ｃｄあたり本発明製剤の総量とし
て１〜２０ｍｇ程度適用される。もっとも、内服薬のよ
うな厳密な投与規定は特にない。

これらの生薬の基剤に対する配合量には、特に制限はな
いが、たとえば次の通りである。即ち、車架自体は０．
０５〜１０％（％は重量％を意味し、以下同様）、好ま
しくは０．１〜５％、その抽出物の場合は０．０２〜５
％０．０５〜２％である。甘草自体は、。

０、１〜２０％、好ましくは０．２〜５％で、抽出物の
場合、０．０２〜１０％、好ましくは０．０５〜２％で
ある。

没食子または五倍子は、それ自体においては各々０．０
５〜１５％、好ましく　ＬＪ：　０．１　＝１０％、抽
出物の場合は、各々０．０１〜１０％、好ましくは０．
０６〜８％である。

本発明の製剤中に配合する生薬の割合は、垂架１００重
量部に対して、甘草５〜２０００重量部、好ましくは２
０〜５００重量部、五倍子および／または没食子をこれ
らの総量として１０〜３０００重量部、好ましくは５０
〜１０００重量部であることが好適である。

本発明の製剤には他の成分、たとえば抗生物質、抗真菌
剤、サルファ剤、抗ヒスタミン剤、ステロイド剤、鎮痒
剤、皮膚軟化剤、酵素剤、ビタミン剤等を適当量併用し
てもよい。

〔実施例〕

以下、本発明を実施例および実験例をもってさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。

実施例１−Ａ 親水軟膏（日本薬局方収載の製剤、以下同様）１００ｇ
に、生薬粉末１ｇ、甘草粉末３ｇおよび五倍子粉末２ｇ
を加え、生薬粉末が均等に分散するまで十分に混合した
。

実施例１−Ｂ 親水軟膏１００ｇに、生薬エタノール抽出乾燥粉末１ｇ
、甘草エタノール抽出乾燥粉末３ｇおよび没食子水抽出
乾燥粉末２ｇを加え、生薬が均等に分散するまで十分に
混合した。

実施例２ 以下の組成からなる基剤： エタノール　　　　　　ｌｏｇ プロピレングリコール　　３ｇ グリセリン　　　　　　２ｇ マクロゴール４００　　　１０　ｇ 精製水　　　　　　　　７５ｇ に生薬エタノール抽出乾燥粉末１ｇ、甘草エタノール抽
出乾燥粉末４ｇおよび五倍子水抽出乾燥粉末５ｇを加え
、生薬が均等に分散するまで十分に混合した。

比較例１ 親木軟膏をそのまま使用した。

比較例２ 実施例２の基剤を使用した。

比較例３ 紫雲膏（日本商事社製）を使用した。

実験例 実施例１−Ａ、実施例１−Ｂおよび実施例２で作製した
本発明製剤を、乾性湿疹２０名、ンＷ潤性湿疹２０名の
Φ部にそれぞれ１−あたり５ｗ＋ｇを塗布または貼付し
た。湿疹の治療に有効であった人数とその治療日数の平
均値をもとめ、以下の表に示す。

表 〔作用・効果〕 本発明に関する有効成分は乾燥性および湿潤性湿疹の両
者に対し、優れた抗湿疹作用を示す。上記実験例では本
発明漢方製剤が乾性湿疹および湿潤性湿疹に対して、有
効率が高く、治療期間も短縮され、極めて有効なもので
あることが証明された。

本発明の湿疹治療剤は、ステロイド剤にみられるような
副作用が少なく、効果も穏やかではあるが、確実に効果
を奏する。しかも本発明による製剤は、中黄膏や紫雲膏
で治療の難しい湿潤タイプにも適用可能である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 重薬および甘草、並びに五倍子および／または没食子を
   有効成分とする湿疹治療剤