JPS62224755A

JPS62224755A - 制御用変速装置

Info

Publication number: JPS62224755A
Application number: JP61067876A
Authority: JP
Inventors: Takashi Takahashi; 崇高橋
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1986-03-26
Filing date: 1986-03-26
Publication date: 1987-10-02

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の技術分野〕本発明は、運転中に回転方向が正逆に切り替えられる産
業ロボット等の制御機器に使用される変速装置に関する
ものである。

〔従来技術〕

産業ロボットなどの制御機器では、伝動軸の回転方向が
一方向だけに限られず、随時正逆に切り替えられながら
運転される。一方、このような制御機器に設ける変速装
置に歯車は不可欠であるが、この歯車には必ずバックラ
ッシュが設けられており、このバックラッシュのため回
転方向が正逆に切り替えられる度に、バラクラ・ソシュ
分だけ回転量が遅れ、伝達が不正確になるという問題が
指摘されている。

従来、このようなハックラッシュによる伝達の不正確さ
を解消するため、歯車を二重に重ねてバックラッシュ分
だけ位相をずらせ、二歯面をバックラッシュ０の状態に
噛合させるようにした機構等が提案されている。しかし
、バックラッシュには工作上不可避的に誤差が発生する
ものであり、このような微小な誤差を有するバックラッ
シュ分だけ位相をずらせて２枚の歯車を軸に固定すると
いうことは、工作上の割出し精度の上からも極めて至難
なことである。また、二歯面噛合により発生する宿命的
なりサビ作用は避けられず、これが円滑な運転を難しく
する原因にもなっている。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、スター型歯車機構（中間歯車軸が固定
され、内歯車が回転する型の歯車機構）または遊星歯車
機構を利用することにより、伝動軸の回転方向を正逆に
切り替えるときのバックラッシュを実質的に０の状態に
して正確な伝動を可能にし、しかも円滑な伝達を可能に
する制御用変速装置を提供することにある。

（発明の構成〕上記目的を達成する本発明の制御用変速装置は、太陽歯
車と内歯車との間に偶数個の中間歯車を介在噛合させた
スター型歯車機構または遊星歯車機構からなり、前記各
中間歯車を中間軸に遊動中介幅を介することにより、こ
の遊動中介幅との間に油膜発生可能な遊隙を介して回転
自在に支持すると共に、前記中間軸を移動調整機構によ
り前記太陽歯車の軸心を中心とする円周方向に実質的に
沿わせ、時計方向および反時計方向に移動調整自在にし
、かつ太陽歯車および内歯車の回転停止下に半数の中間
軸を時計方向へ移動調整し、残り半数の中間軸を反時計
方向に移動調整してそれぞれ歯車のバックラッシュを消
去させ、その位置に中間軸をロック可能にしたことを特
徴とするものである。さらに好ましくは、時計方向に移
動調整する半数の中間軸と、反時計方向に移動調整する
残り半数の中間軸とが、それぞれ太陽歯車の軸心に対し
等角度に配分されていることを特徴とするものである。

〔実施例〕

第１図および第２図は、４個の偶数の中間歯車を持つス
ター型歯車機構を利用して、本発明の制御用変速装置を
構成した場合の一例を示すものである。

これらの図において、１は入力軸、２は出力軸、３はケ
ーシングである。入力軸１は、ケーシング３の一方の軸
受部４に回転自在に支持され、その内端に太陽歯車５を
固定している。また、出力軸２はケーシング３の他方の
軸受部６に回転自在に支持され、その内端に内歯車７を
固定している。これら太陽歯車５と内歯車７の間には、
等間隔に配分された偶数個（この実施例では４個）の中
間歯車３ａ、ａｂ、３ｃ、８ｄが噛合し、スター型の歯
車機構を構成している。これら太陽歯車５．内歯車７．
中間歯車８ａ、　　８ｂ、　　８ｃ、３ｄは、いずれも
平歯車で構成されている。

上記中間歯車８ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄは、それぞれ中間
軸９ａ、９ｂ、９ｃ、９ｄに遊動中介幅１３．−・・−
・・−１１３を介して回転自在に支持されている。遊動
中介幅１３．・−・・・・・・、１３は中間軸９ａ、９
ｂ、９ｃ、９ｄ上にベアリングを介して回動自在に支持
されており、この遊動中介幅１３．−・−・・−・、１
３に油膜形成可能な所定の遊隙１４を介して中間歯車８
ａ、８ｂ、８ｃ。

８ｄが支持されている。この遊隙１４は、第１図、第２
図、第３図では後述する効果の説明上、誇張して太き（
図示しであるが、実際には油膜の発生に最適な極めて僅
少な隙間である。

上記中間軸９ａ、９ｂ、９ｃ、、９ｄは、これらに一体
のロッド１０．・−・・・、１０を介してケーシング３
に固定されている。ロッド１０は第４図に示すようにこ
れら中間軸９ａ、９ｂ、９ｃ、９ｄをそれぞれ偏心状態
に固定しており、かつこのロッド１０に同軸に設けたネ
ジ１１とロックナツト１２によりケーシング３に固定さ
れている。ロッド１０はロックナフト１２を弛めれば、
Ｆ方向およびＧ方向の左右いずれの方向にも回転可能で
あり、この回転により中間軸９ａ、９ｂ、９ｃ、９ｄを
ロッド１０の軸心を中心に移動調整できるようになって
いる。

さて、上述のように構成された変速装置は、次のように
上記ロッド１０等からなる移動調整機構を操作すること
により、歯車のバックラッシュを消去してから運転に供
するようにする。

すなわち、まず太陽歯車５および内歯車７を非回転状態
にロックし、その状態で第２図に示すように互いに対角
関係にある２本の中間軸９ａ、９ｂをそれぞれ連結する
ロッド１０．１０を矢印Ｆ方向へ行き止まるまで回転さ
せ、また残り２本の同じく対角関係にある中間軸９ｃ。

９ｄをそれぞれ連結するロッド１０．１０を、上記矢印
Ｆ方向とは反対の矢印Ｇ方向へ同じく行き止まるまで回
転させる。

このような操作のとき中間歯車８ａ、８ｂ。

８ｃ、８ｄの回転は、それぞれロッド１０の軸心を中心
とする回転になるが、その回転がバックラッシュ相当の
距離の僅かな範囲では、太陽歯車５の軸心を中心とする
円周方向にはパ沿う回転として見做すことができる。そ
のため、上記中間歯車８ａ、８ｂと８ｃ、８ｄとは、そ
れぞれ前者の８ａ、８ｂはＦ方向に、また後者の８ｃ、
８ｄはＧ方向に回転し、太陽歯車５の歯面に対する接触
と内歯車７のの歯面に対する接触とが第２図に示すよう
な状態になったところ、すなわちバックラッシュを消去
したところで停止する。

このように回転が停止したとき、Ｆ方向に回転させた中
間歯車８ａ、８ｂによる歯車列、すなわち中間歯車８ａ
、８ｂと太陽歯車５．内歯車７との歯車列の歯当たり状
態は、太陽歯車５が反時計方向Ｒに回転する方向に接触
状態になっている。また、他方の中間歯車８ｃ、８ｄに
よる歯車列、すなわち中間歯車８ｃ、３ｄと太陽歯車５
．内歯車７との歯車列の歯当たり状態は、太陽歯車５が
時計方向Ｃに回転する方向に接触状態になっている。こ
のような歯当たり状態になったところで、上記ロックナ
ツト１２を締め付けてロッド１０をロックすると共に、
太陽歯車５および内歯車７のロックを解除して運転可能
な状態にする。

上述のような歯当たり状態がセットされた変速装置の運
転において、入力軸１が時計方向Ｃ（正転方向）に回転
するときは、動力は太陽歯車５．中間歯車３ｃ、３ｄ、
内歯車７による互いに対向する二つの歯車列を介して出
力軸２に減速伝達されるが、他方の太陽歯車５．中間歯
車８ａ、８ｂ、内歯車７の歯車列を介しては出力軸２に
伝達されない。すなわち、この時計方向Ｃの回転のとき
の他方の太陽歯車５．中間歯車８ａ、８ｂ、内歯車７の
歯当たり状態は、回転方向に対して隙間Ｃを介在させた
状態になって動力は伝達されず、反対側の歯面を単に接
触させたまま追従回転するだけになっている。

これに対し入力軸１が反時計方向Ｒ（逆転方向）のとき
は、上記正転時とは反対に、動力は他方の太陽歯車５．
中間歯車８ａ、８ｂ、内歯車７による互いに対向する二
つの歯車列を介して出力軸２に減速伝達され、太陽歯車
５．中間歯車８ｃ、１３ｄ、内歯車７の歯車列を介して
は出力軸２に伝達されない。すなわち、この逆転Ｒのと
きの太陽歯車５．中間歯車８ｃ、８ｄ。

内歯車７の歯当たり状態は、回転方向に対し隙間Ｃ°を
介在させた状態にあり、反対側の歯面を単に接触させた
まま追従回転するだけになっている。

このように動力を伝達しない側の歯車列が接触状態を維
持して単に追従回転するだけであるため、正転方向Ｃか
ら逆転方向Ｒへ、また逆転方向Ｒから正転方向Ｃへそれ
ぞれ切り替わるとき、その切り替わりの瞬間に、接触状
態で追従していた歯車列側が直ちに動力伝達作用を行い
、事実上バラクラシュが０の状態で回転方向の切り替え
を行うことになる。このため、バラクラシュ分だけ回転
の遅れを発生することなく、正確な伝達を行うことがで
きる。

また、従来構造のように二歯面が同時に接触してバック
ラッシュを０にしたものでは、この二歯面噛合に伴う宿
命的なりサビ作用を発生して動力伝達を不円滑にするこ
とがあるが、本発明の装置では、反対側の歯面に隙間ｃ
、　　ｃ’　を介在させているため、このようなりサビ
作用の発生はない。

また、上述のように動力伝達が太陽歯車５゜中間歯車８
ａ、３ｂ、内歯車７（反時計方向Ｒのとき）または太陽
歯車５．中間歯車８Ｃ９８ｄ、内歯車７　（時計方向Ｃ
のとき）のような多点駆動の閉じられた歯車例によって
行われるときは、歯車のピッチ誤差、歯形誤差等の影響
が大きくなり、特別な精密加工をしない限り円滑な運転
が難しくなる。しかし、上述した変速装置では、中間歯
車８ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄが中間軸９ａ、９ｂ、９ｃ、
９ｄにそれぞれ遊動中介輪１３を介し油膜を発生させる
遊隙１４を介して回転自在に支持されているため、上記
遊隙１４の油膜による偏心角の変動と、中間歯車の太陽
歯車５のラジアル方向への変動の許容によって上記各種
の誤差を吸収し、対向する二つの歯車列に対する動力を
等配する。そのため、極めて円滑な運転を可能にするよ
うになる。

また、上記実施例のように動力伝達するときの中間歯車
３ａ、３ｂまたは８ｃ、８ｄを太陽歯車５の軸心に対し
等角度に配分させておけば、複数の中間歯車に対し動力
が等配され、それによって入力軸１および出力軸２の軸
荷重を実質的にＯにすることができるようになる。また
、入力軸１および出力軸２の軸受容量を極めて小さくす
ることができるようになる。

また、上述した実施例では、太陽歯車５．内歯車７．中
間歯車８ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄが平歯車からなるため運
転中にスラストの発生がなく、そのスラスト受けなどの
機構が不要になるため構造を簡単にすることができる。

なお、上述した実施例における中間軸の移動調整機構で
は、中間歯車８ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄがロッド１０の軸
心を中心に回転するため、厳密には太陽歯車５の軸心を
中心とする円周方向に沿う移動にはならないが、しかし
中間歯車を移動させる量はバックラッシュを消去するだ
けの極めて僅かなものであるので、ラジアル方向に僅か
な一定範囲内を変動しても、スター型歯車機構や遊星歯
車機構である限り何ら不都合は発生しない。すなわち、
上記移動調整機構による中間軸の移動の軌跡は、厳密に
理論的な軌跡に一致している必要はな（、はパ理論的な
軌跡に近ければ十分である。

また、上記実施例では中間歯車の数を４個設ける場合に
ついて説明したが、この数は偶数個であれば何個であっ
てもよい。

また、上述の実施例ではスター型歯車機構をベースとし
た例について説明したが、本発明は上記中間歯車を遊星
歯車とする遊星歯車機構をベースにして構成してもよい
。遊星歯車機構をベースにする場合は、上述した中間軸
の移動調整機構を、中間歯車（遊星歯車）を支持するキ
ャリヤ上に設置するようにすれば全く同様の装置にする
ことができる。

また、上述した実施例は減速装置の場合を例示したが、
上記出力軸を入力軸にし、上記入力軸を出力軸にする関
係にすれば、増速装置としての適用が可能になる。

〔発明の効果〕

上述したように本発明の制御用変速装置によると、半数
の中間歯車による歯車例を動力伝達側とするとき、残り
半数の中間歯車による歯車列を単に歯面を接触状態にし
て追従させたけにすることができるため、それによって
回転方向を正逆に切り替えるときには、歯車の噛合関係
をバックラッシュが実質的に０であるのと等しい状態に
直ちに切り替えることができる。したがって、回転遅れ
のない正確な伝達を可能にする。また、本発明の装置で
は、動力伝達側と反対側の歯面にはバックラッシュ相当
の隙間が常に形成されているため、従来の構造のような
二歯面噛合によるクサビ作用の発生は全く起こらず、円
滑な動力伝達を可能にする。

さらに、中間歯車を中間軸に遊動中介輪を介し、油膜を
発生可能な遊隙を介して回転自在に支持しているため、
この油膜による偏心角の変動と中間歯車の太陽歯車のラ
ジアル方向への変動許容によって各種の誤差を吸収する
と共に動力を等配し、さらに一層円滑な運転を可能にす
ることができる。

また、動力伝達中の中間歯車を太陽歯車の中心に対し等
角度に配分する構成にした場合には、入力軸および出力
軸の軸荷重を実質的にＯにし、その軸受容量を著しく小
さくすることができるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例による変速装置の縦断面図、第
２図は第１図をｎ−ｎ矢視により見たときの同変速装置
の作動を説明する原理図、第３図は同変速装置の中間歯
車部分を示す拡大正面図、第４図は同装置に使用される
中間軸の移動調整機構を構成する要部を示す斜視図であ
る。１−・−人力軸、　２−・−出力軸、　３・−・ケーシ
ング、　５−・−太陽歯車、　７・・・内歯車、　３ａ
。８ｂ、　　３　ｃ、　　３　ｄ−中間歯車、　９ａ、９
ｂ。９ｃ、９ｄ−・・中間軸、　　１０−・−ロッド、　　
１１−ネジ、　　１２・・・ロックナツト、　　１３・
・・遊動中介輪、　　１４−・−遊隙。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）太陽歯車と内歯車との間に偶数個の中間歯車を介
在噛合させたスター型歯車機構または遊星歯車機構から
なり、前記各中間歯車を中間軸に遊動中介輪を介するこ
とにより、この遊動中介輪との間に油膜発生可能な遊隙
を介して回転自在に支持すると共に、前記中間軸を移動
調整機構により前記太陽歯車の軸心を中心とする円周方
向に実質的に沿わせ、時計方向および反時計方向に移動
調整自在にし、かつ太陽歯車および内歯車の回転停止下
に半数の中間軸を時計方向へ移動調整し、残り半数の中
間軸を反時計方向に移動調整してそれぞれ歯車のバック
ラッシュを消去させ、その位置に中間軸をロック可能に
したことを特徴とする制御用変速装置。
（２）時計方向に移動調整する半数の中間軸と、反時計
方向に移動調整する残り半数の中間軸とが、それぞれ太
陽歯車の軸心に対し等角度に配分されている特許請求の
範囲第１項記載の制御用変速装置。
（３）移動調整機構が、回転可能に支持したロッドに中
間軸を偏心固定することにより構成され、このロッドの
回転により前記中間軸を太陽歯車の軸心を中心とする円
周方向に実質的に沿わせて移動調整自在にした特許請求
の範囲第１項または第２項記載の制御用変速装置。