JPS6222225Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は階段の隅角部に取付けられる断面略Ｌ
字状のすべり止め材と、このすべり止め材の前縁
部下端において階段の蹴上げ部に張設されるジユ
ータン等の床敷材とを連接する階段用すべり止め
材と床敷材との接続金具に関するものである。

従来、この種の接続構造としては、合成樹脂製
すべり止めの前縁部自体に係合凹部を形成してジ
ユータン等床敷材の先端部を挿入させ、係合凹部
を形成する押え片の弾性のみで床敷材の先端部を
被覆する場合と、別途に断面略Ｈ型の接続金具を
用い、この接続金具の上下に形成された凹溝にす
べり止め材の前縁部と床敷材の先端部をそれぞれ
挿入した上で、押え片を打ちやく屈曲させて押圧
係止する場合とが見られた。

しかし、前者は十分な押えができない欠点があ
り、また後者はすべり止め材の前縁部を幅が決ま
つた凹溝に挿入するものであるため、施工の際す
べり止め材および接続金具のいずれを先に階段に
固定しても挿入作業が煩雑になりやすいこと、押
え片を長手方向にわたつて屈曲させるにはその手
間と熟練を必要とすること、すべり止め材あるい
は床敷材を交換する際、屈曲されている押え片を
曲げ起こす作業が煩雑で、接続金具が変形並びに
損傷して再使用ができないことの欠点を有してい
た。

本考案は、すべり止め材と床敷材とを強固に係
止できると同時に、接続作業並びにすべり止め材
や床敷材の交換や補修が容易で、しかも再使用が
できる接続金具を提供することを目的とするもの
である。

本考案の構成を添付図面の実施例に基いて説明
する。

この接続金具Ｄは、階段Ｂの踏面５と蹴上げ部
１５との角部１に固定されるよう、軟質合成樹脂
の上面すべり止め部２と硬質合成樹脂の下面基板
部３とを一体成形した断面略Ｌ字状のすべり止め
材Ａと、階段Ｂの蹴上げ部１５にその上方を除い
て張設されるジユータン等床敷材Ｃとの間に位置
して蹴上げ部１５に固定されている。

接続金具Ｄは、すべり止め材Ａの前縁部７下方
前面と床敷材Ｃの先端部を被覆するよう上下方に
向かう板状の押え片８と、この押え片８の略中央
部から蹴上げ部１５に向かつて突設された仕切り
片９と、この仕切り片９の先端から下向きに押え
片８の下端よりも下方に延設されて止着子１４で
蹴上げ部１５に固定される固定片１０とよりな
り、仕切片９の下方には、押え片８の下半部と固
定片１０とにより下向きの係合凹溝１２を形成し
て床敷材Ｃの先端部を挿入係止すると共に、仕切
り片９の上方には、押え片８の上半部と仕切り片
９とで蹴上げ部１５の前方に上向きの係合段部１
１を形成してすべり止め材Ａの前縁部７の下方を
挿入し、押え片８と蹴上げ部１５との間に止着子
１４の締付け固定と同時に、押え片８がすべり止
め材Ａの前縁部７を押圧して蹴上げ部１５に押え
込むようにしている。

なお、踏面５側の床敷材Ｃは、すべり止め材Ａ
の上面すべり止め部２後端の突縁と下面基板部３
の後部上面とで形成された係合溝４に挿入され、
下面基板部３の上面に設けられたグリツパー６で
抜け止めされている。

また、接続金具Ｄの押え片８はその前面を鏡面
状に仕上げたり、エツチングにより摸様付けをし
て装飾面１３に形成し、ジユータン等床敷材Ｃと
の装飾効果を高めている。

本考案は上記の如き構成を有するもので、接続
金具の固定片を階段の蹴上げ部に固定する止着子
の締着で、押え片をすべり止め材の前縁部に押圧
できるから、すべり止め材の前縁部が蹴上げ部と
押え片との間で挟着されて強固に係止され剥離が
防がれると共に、接続金具をすべり止め材の前方
から取付けたり、予め接続金具を止着子を仮締め
して押え片の上部と蹴上げ部との間にゆるくスペ
ースを作つた上ですべり止め材を挿入する、いず
れの方法も採用することができ、煩雑な挿入作業
がなくなり取付けが容易である。

さらに、すべり止め材を交換したり補修したり
する場合は、止着子を緩めるか外すことのみです
べり止め材の前縁部を容易に接続金具から分離さ
せることができ、接続金具あるいはすべり止め材
を変形したり損傷することを防ぎ、再使用できる
ので経済的である。

また、上記のようにすべり止め材は固定片の止
着子で押え片を前縁部に押圧できるようにされて
いるので、従来のような弾性を有するすべり止め
材ばかりでなく、実施例に示した軟質合成樹脂の
上面すべり止め部と硬質合成樹脂の下面基板部と
を一体成形したすべり止め材、すなわち、上面の
クツシヨン性以外、全体の剛性と寸法安定性を備
えたすべり止め材にも適用することができ、汎用
性が秀れている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す断面斜視図、第
２図は接続金具の断面図であ。 Ａ……すべり止め材、Ｂ……階段、Ｃ……床敷
材、Ｄ……接続金具、７……前縁部、８……押え
片、９……仕切り片、１０……固定片、１１……
係合段部、１２……係合凹溝、１４……止着子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 階段の蹴上げ部に張設される床敷材と、断面略
   Ｌ字状のすべり止め材の前縁部下方前面とを被覆
   するよう上下方に向かう板状の押え片と、この押
   え片の略中央部より突設される仕切り片と、この
   仕切り片の先端から下向きに上記押え片の下端よ
   りも下方に延設されて止着子で階段の蹴上げ部に
   固定される固定片とよりなり、上記押え片の下半
   部と固定片とにより上記床敷材の先端部を挿入係
   止する下向きの係合凹溝を、また、押え片の上半
   部と仕切り片とにより上記すべり止め材の前縁部
   下方を挿入する上向きの係合段部を蹴上げ部前方
   に、それぞれ形成し、階段の蹴上げ部に固定片を
   固定する止着子により、押え片をすべり止め材の
   前縁部下方に押圧し、この前縁部を押え片と蹴上
   げ部との間に挟着できるようにしたことを特徴と
   する階段用すべり止め材と床敷材との接続金具。