JPS62215728A

JPS62215728A - タンクの基礎構造

Info

Publication number: JPS62215728A
Application number: JP5622586A
Authority: JP
Inventors: Koichi Omori; 弘一大森; Kenichi Komatsu; 憲一小松
Original assignee: Toa Nenryo Kogyyo KK
Current assignee: Tonen General Sekiyu KK
Priority date: 1986-03-14
Filing date: 1986-03-14
Publication date: 1987-09-22

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、石油タンク等の基礎の耐震構造に関するもの
であり、詳しくは大型タンク側板直下部の盛土基礎中に
ドーナツ状のコンクリート版を配設させる事により、地
震時の地盤液状化によるタンクの局部沈下、破壊を防止
することを目的としたタンクの基礎構造に関する。

〔従来技術〕

タンク基礎地盤の地震時液化対策としては、主に次の４
種が知られている。

（ａ）　　地盤の締固めを行う方法（サンドコンパクシ
ョンパイル工法、バイブロフロテーション工法、ブレロ
ード工法等）。

（ｂ）　　液状化対象層を取除く方法（良土置換工法）
。

（Ｃ）　　杭基礎による支持。

＋ｄ）　　地下水位を強制的に低下させる方法（ディー
ブウェル工法、ウェルポイント工法）このうち、（ａ）
〜（Ｃ）はタンク新設時の地盤改良及び基礎工法として
広く採用され、過去の地震においてもその効果が明かと
なっている。

また、（ｄｉも、液状化発生原因の一つを取除くという
ことから最も確実な工法である。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし上記（ａ）〜（Ｃ）の対策工法は、新設タンクを
対象とした工法であり、既設タンクの場合には、タンク
本体の撤去または移設を伴う。また、ｔａｌと（Ｃ１で
は大型杭打機等を使用するので周辺のタンクも使用停止
の必要がある等、現実には通用が難しい。（ｂｌの工法
では軟弱土の処理および安価な良質土を得ることは難し
い。（ｄｌの工法では、比較的浅い所に粘土層等の不透
水層が存在することが必要であり、また、対象タンク基
数が少ないと経済的に高価なものになる可能性がある。

本発明は上述のような問題点を解決することを目的とし
たものである。

〔問題点を解決するための手段〕

以下、本発明の概要を実施例に対応する符号を用いて説
明する。

本発明のタンクの基礎構造はタンク基礎中のタンク側板
２下に沿って所定深さに偏平ドーナツ状のコンクリート
版４を水平に配設してなる。

コンクリート版４は厚さ（ｔ）が１５０〜５００龍、直
径方向の幅（ｆｆｉ）が１５００〜５０００ｍｍ程度で
あり、タンク１の大きさおよび地盤・の強度等に応じて
適切なサイズに設計する。すなわち、小規模なタンクで
はコンクリート版４に作用する鉛直荷重も小さく、大規
模なタンクではコンクリート版４に作用する鉛直荷重が
大きくなり、また荷重分散もそれに見合ったものとする
ことが必要となる。このような偏平な形状により側板２
付近の鉛直荷重を広い面積で受け、荷重の分散が図れる
。

コンクリート版４の配設位置は、直径方向についてタン
ク側板２の内面を基準として、外側の幅（１１）　と内
側の幅（シ）の比Ｉｔｓ　：　’Ｉｌｚモ１：ｌ〜１：
３程度となるようにする。タンク基礎地盤は石油等の内
容物により荷重を受けており、液状化はタンクｌ中心部
より側板２近傍で発生しやすく、コンクリート版４の直
径方向、特に内側の幅（β２）を確保することにより、
不等沈下が効果的に防止できる。コンクリート版４の深
さについては、直径方向の幅（β）とタンク底板２下面
からの深さ（ｄ）との比ｊ：ｄ＝１：（１，１〜１：０
，２程度とし、コンクリート版４の上下に砕石等の充填
材７を充填し、転圧することにより、充填材７がクッシ
ョンとして働く。なお、深、さが浅すぎる場合、タンク
側板２直下でコンクリート版４にかかるせん断力が大き
くなり、また、深すぎるとコンクリート版４による荷重
分散効果が低減すると考えられる。

本発明の基礎構造はタンク新設時は勿論、特に既設のタ
ンクに対して有効である。既設Ｑタンクに適用する場合
は、タンク本体をジヤツキアップし、盛土上部を撤去し
、コンクリート版の打設および充填材の充填転圧を行う
。

〔作　用〕

本発明において、コンクリート版は地震時に発生する側
板直下地盤への集中荷重をコンクリート版で受け、地盤
に均等荷重として分散させるという作用を有し、局部的
な沈下が防止される。

また、コンクリート版の周囲に介在させた充填材は、タ
ンク底板と地盤との間において、地震時の急激な衝撃を
やわらげる作用（クッション効果、）を有する。

（実施例）第１図〜第３図は本発明の一実施例を示したもので、２
０００Ｊｄタンク１　（内径１５．ＯＯｍ。

高さ１１．７５ｍ）に通用した場合である。

タンク側板２の直下の基礎中に、コンクリート版４を環
状に設け、タンク基礎の耐震構造が形成されている。コ
ンクリート版４は比較的薄く、幅が広い偏平ドーナツ形
状を有し、鉄筋４により補強する。またコンクリート版
４の上下には充填材７として砕石を転圧した層糸形成さ
れている。また、コンクリート版４の外周には、これを
取り巻く、ＲＣリング６が形成され、コンクリート版４
および充填材７の抑えとなっている。なお、図中８はタ
ンク底板３下に敷いたアスファルトサンド、９はタンク
エの外周面に施工したアスファルトモルタル、１０は鉄
筋コンクリート製のＲＣリング６に設けた水抜き孔であ
る。

この実施例でコンクリート版４のサイズは環の内径が１
３０１２ｍ、直径方向の幅（６）が２７００飄−１厚さ
（ｔ）が２５０鶴であり、タンク側板２の内面を基準と
して、外側の幅（ｌ１）が７１２鰭、内側の幅（１２）
が１９８８鶴、深さ（ｄ）については上面がタンク底板
３の下面より４００　ａｍとなるように施工しである。

また、図中Ｗは地下水位を示す。

なお、タンクおよび地盤の１／１００模型で行った地盤
液状化実験では、無対策のタンクに比べ、本基礎構造を
採用した場合、表−１に示すように、地盤液状化による
タンク側板部の沈下量を’Ａ　−’Ａに低減することが
確認された。なおりツコ内は平均を示す。

この実施例では、タンクおよび地盤は２次元モデルとし
、幅１３０ｃｍ、高さ４０ｃ１１、厚さ１６ｃｍ＋の透
明な土槽内に模型のタンクと地盤を作成し、地盤表面や
タンク底面の沈下量、地盤内の間隙水圧分布の測定の他
に、地盤が液状化する前後でＸ線写真の撮影を行ない、
それらのＸ線写真の比較を行うことにより、タンク底版
の変形、地盤内の変位分布等を知ることができた。

模型地盤の材料は珪砂で、地盤内にはＸ線写真により地
盤内変位を測定するためのマーカーを格子状に配置し、
タンク底板は相似率を考慮してラテックスゴムシートを
用いた。

地盤を液状化させる方法としてはハンマーで土槽の両側
壁を交互に打撃する方法等を用いた。

第４図および第５図はそれぞれ、無処理ケースと本願発
明の場合について、液状化によるタンクおよび地盤変形
の様子を示したものである。

ただし、タンクの沈下量については変形を強調して示し
である。

また、地盤を弾性体と考えた時のコンクリート版の有無
による地震時地盤反力の計算結果の比較を第６図に示す
。

第６図（ａ）がコンクリート版４がない場合、第６図山
）がコンクリート版４がある場合であり、タンクの寸法
は前述した第１図〜第３図の実施例に対応する。なお地
盤係数Ｋｖは１．６３３ｋｇ／−として計算されている
。

〔発明の効果〕

本発明によれば、地震時に地盤液状化が発生しても、タ
ンク側板下に沿って配設した偏平ドーナツ状のコンクリ
ート版により、タンク側板の局部的不等沈下を最小限に
抑え、タンク本体、特に側板と底板の溶接継手部の破壊
を防止しうるという効果がある。

また、本発明は比較的簡易な構造で、しかも施工が容易
であることから、特に既設のタンクの液状化対策を経済
的に実施しうるという効果をも有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における要部の構造を示す縦
断面図、第２図はその全体構造を示す縦断面図、第３図
は平面（一部横断面）図、第４図および第５図はそれぞ
れ実験においてコンクリート版がない場合とコンクリー
ト版がある場合とについて地盤等の様子を比較した図、
第６図（ａ）、　（ｂ）は同様に計算による沈下量比較
のグラフ、第６図（Ｃ１，（ｄｌは荷重条件を示す図で
ある。１・・・・・・タンク、２・・・・・・側板、３・・・
・・・底板、４・・・・・・コンクリート版、５・・・
・・・鉄筋、６・・・・・・ＲＣリング、７・・・・・
・充填材、８・・・・・・アスファルトサンド、９・・・・・・アスファルトモルタル、１０・・・・・
・水抜き孔。第２図第３ＶＡ沈下量（胴）地盤反力’　ｔＡｎ″）沈下量Ｃ−）地盤反力Ｎ／ｉ）

Claims

【特許請求の範囲】

（１）タンク基礎中のタンク側板下に沿って所定深さに
偏平ドーナツ状のコンクリート版を水平に配設してなる
ことを特徴とするタンクの基礎構造。
（２）コンクリート版は厚さ（ｔ）が１５０〜５００ｍ
ｍ直径方向の幅（ｌ）が１５００〜５０００ｍｍである
特許請求の範囲第１項記載のタンクの基礎構造。
（３）コンクリート版の直径方向について、タンク側板
内面を基準として外側の幅（ｌ＿１）と内側の幅（ｌ＿
２）の比ｌ＿１：ｌ＿２は１：１〜１：３である特許請
求の範囲第１項または第２項記載のタンクの基礎構造。
（４）コンクリート版は直径方向の幅（ｌ）とタンク底
板下からの深さ（ｄ）の比ｌ：ｄが１：０．１〜１：０．２である特許請求の範囲第１項、
第２項または第３項記載のタンクの基礎構造。
（５）コンクリート版は鉄筋コンクリート製である特許
請求の範囲第１項記載のタンクの基礎構造。
（６）コンクリート版の上部および下部には転圧した充
填材を介在させてある特許請求の範囲第１項、第２項、
第３項、第４項、または第５項記載のタンクの基礎構造
。