JPS6221439Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、成形充填機用打抜き装置に関し、更
に詳細には、打抜きされた包装シートを高速で排
出できる高速排出装置を備えた打抜き装置に関す
る。

成形充填機において、包装済みのシートを原反
フイルムから打抜くとき、そのシートを打抜き装
置から遂一排出させ、打抜き装置の下部に配置さ
れた取出コンベア上に落下させるようにしている
が、その際シートがコンベア上で整列して載置さ
れると、後工程においてシートを集積包装するの
に都合がよい。ところがこの場合、打抜き速度
（単位時間当りの打抜き回数）が増大すると、打
抜き装置から迅速、確実にシートを排出できなく
なる問題がある。その理由は、従来、シート排出
手段として流体圧シリンダや真空吸着装置を使用
して押し出しや真空吸着により強制排出するよう
にしており、その排出手段が高速な打抜きに追従
できなかつたためである。

本考案はかかる問題に鑑みなされたものであつ
て、その目的とするところは包装シートを高速排
出できる特に成形充填機用として適した打抜き装
置を提出するところにある。

本考案は、所望の形状の打抜き穴が形成された
ダイスと、該ダイスに関して相対移動可能に設け
られていて該ダイスの打抜き穴内に入つてシート
状部材を打抜くパンチと、該パンチに連結されて
いて回転により該パンチを相対移動させるクラン
ク軸とを備えた打抜き装置におい、該パンチには
凹所を形成して該凹所内にはプツシヤを該パンチ
に関して相対移動可能に設け、該クランク軸には
第１のリンクの一端部を該クランク軸の回転軸線
より偏心した位置に回動可能に取り付け、該第１
のリンクの他端部にはほぼ同じ位置に第２および
第３のリンクの一端部を回動可能に取り付けて該
第２のリンクの他端部を該プツシヤに連結し、該
第３のリンクの他端部を該クランク軸より下方で
かつ該パンチより上方の位置において該打抜き装
置のフレームに取り付けたピンに回動可能に取り
付て構成されている。

以下図面を参照して本考案による打抜き装置の
一実施例について説明する。

第１図において本考案による打抜き装置の一実
施例が全体を１で示されている。同図において、
２は打抜き穴２０が形成された固定ダイス、３は
固定ダイスに直立に植設された複数の案内軸２１
に上下動可能に案内された取付け板４の下面に固
定されたパンチ、５はパンチ３の凹所３０内にパ
ンチ３に関して上下動可能に配設されたプツシ
ヤ、６はパンチ３の外側にそのパンチ３に関して
相対移動可能に嵌められ常態においては、ばね
（図示せず）等により下面がパンチの下面と一致
する状態に弾圧されているストリツパ、７はパン
チの駆動機構、８はプツシヤを駆動する４節リン
ク機構である。

パンチ駆動機構７は、固定ダイス２の上方にそ
の固定ダイスに関して固定して配設されたフレー
ム１０に回転自在に取り付けられていて一端に固
定された歯車７１を介して公知の駆動源に接続さ
れているクランク軸７０と、下端が取付け板４に
固定され上端がクランク軸７０の偏心ピン７２に
リンク７４を介して接続されたプレスラム７３と
を有していて、クランク軸７０の回転によりプレ
スラム７３を上下に駆動し、それによりパンチ３
を固定ダイスに関して上下動させるようになつて
いる。

４節リンク機構８はプレスラム７３を挾んで両
側に配設されているが、どちらも全く同じ構成で
あるので一方についてのみ説明する。

４節リンク機構８は、クランク軸７０の端部に
固定された円板８０の偏心位置（クランク軸の中
心軸線に偏心した位置）にピン８１を介して一端
が枢着された第１のリンク８２と、第１のリンク
８２の他端にピン８３を介して一端が接続された
第２及び第３のリンク８４及び８５と、第２のリ
ンク８４の他端にピン８７を介して枢着された回
り止め兼用の軸継ぎ板８６と、取付け板４に設け
られた軸受４０に上下動可能に挿通されていて下
端に前記プツシヤ５が固定され上端が軸継ぎ板８
６に固定されたプツシヤ軸８８とを備えている。
第３のリンク８５の他端はフレーム１０の下部に
植設された８９に枢着されている。

次に本打抜き装置の動作を第３図を参照して説
明する。

今クランク軸を第３図で矢印Ｘの方向に等速で
回転すると、プレスラム７３は上下動してパンチ
３を固定ダイスに関して相対的に上下動させ、パ
ンチ３を固定ダイスの打抜き穴２０内に押し込み
その間に置かれた原反フイルムｆを打ち抜く。

一方クランク軸の回転によりピン８１もクラン
ク軸７０の中心軸線を中心にして旋回する。そし
てピン８１が位置Ａに来たとき、パンチ３による
原反フイルムｆの打抜きが行なわれ、その以後ピ
ンが位置「イ」から「モ」まで順次移動していく
と、ピン８１に４節リンク機構を介して接続され
たプツシヤ５は「い」から「も」まで順次移動す
る。

第３図からも明らかなようにパンチによる打ち
抜き後、プツシヤ５が固定ダイス２の上に出るま
での間（位置「よ」になるまでの間）は、その後
にプツシヤが上昇して位置「モ」までくる間の時
間よりも短かくすることができる。すなわち打抜
き後プツシヤが固定ダイスから離れるまでのプツ
シヤの動作を速送りできる。

したがつて打抜きされたシートを取出しコンベ
ア100上に確実かつ迅速に排出載置することがで
きるとともにパンチを高速で固定ダイスの打抜き
穴から引き抜くことができ、原反フイルムを送り
もそれだけ速くすることができ、打抜き速度のス
ピードアツプが可能となる。

以上のように本考案の打抜き装置によれば原反
フイルムから所望の形状のフイルムを高速で打ち
抜いて後行程に供給できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による打抜き装置の部分断面
図、第２図は第１図の線−に沿つて見た図で
あつて４節リンク機構を示す図、第３図はクラン
ク軸の回転とプツシヤの移動との関係を示す図で
ある。 １……打抜き装置、２……固定ダイス、３……
パンチ、４……取付け板、５……フツシヤ、７…
…駆動機構、８……４節リンク機構、２０……打
抜き穴、７０……クランク軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所望の形状の打抜き穴が形成されたダイスと、
   該ダイスに関して相対移動可能に設けられていて
   該ダイスの打抜き穴内に入つてシート状部材を打
   抜くパンチと、該パンチに連結されていて回転に
   より該パンチを相対移動させるクランク軸とを備
   えた打抜き装置において、該パンチには凹所を形
   成して該凹所内にはプツシヤを該パンチに関して
   相対移動可能に設け、該クランク軸には第１のリ
   ンクの一端部を該クランク軸の回転軸線より偏心
   した位置に回動可能に取り付け、該第１のリンク
   の他端部にはほぼ同じ位置に第２および第３のリ
   ンクの一端部を回動可能に取り付けて該第２のリ
   ンクの他端部を該プツシヤに連結し、該第３のリ
   ンクの他端部を該クランク軸より下方でかつ該パ
   ンチより上方の位置において該打抜き装置のフレ
   ームに取り付けたピンに回動可能に取り付けたこ
   とを特徴とする打抜き装置。