JPS6221217Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は固形白粉を収容し、ケース本体より容
器を出し入れすることにより鏡も同時に出し入れ
するようになしたコンパクトに関するものであ
る。

従来の技術とその問題点 化粧品特に固形白粉を収容する容器としては蓋
を容器本体に蝶番を介して開閉自在に設け、且蓋
の裏面に鏡を設けて化粧時顔を見ながら手軽に行
えるようになしている。しかし、閉蓋時鏡と白粉
とが直接対向しているので携行時等において白粉
が鏡に付着し、鏡をくもらせることがある。

本考案は鏡と白粉容器とをケース本体内に中仕
切板にて仕切つて収納することにより鏡のくもり
を防止し、かつ手軽に鏡と白粉容器とを同時に出
没させることを目的とする。

問題点を解決するための手段 内部を中仕切板にて上下二室に仕切つたケース
本体内に鏡を固定した鏡取付台と白粉を収容した
白粉容器とを互いに反対方向に出没自在にして嵌
挿すると共にこの鏡取付台と白粉容器との間に引
出用索条と収容用索条とを張架せしめてなる。

実施例 以下本考案を図示の実施例に基づいて説明す
る。

図において１はコンパクトのケース本体で、こ
れは内部に中仕切板２を設けてケース本体内を上
下二つの室すなわち鏡収容室Ａと白粉収容室Ｂと
に仕切ると共にこのケース本体は合成樹脂、金属
その他の材質でしかも女性の好むようなデザイン
や色彩、模様を施すもので、図示のものはその一
例を示す。

このケース本体１の鏡収容室Ａには鏡取付台３
が出没自在にして嵌挿されると共に該鏡取付台３
の表面には化粧をする際顔等を映す所要の大きさ
の鏡４を一体に設けるが、これは鏡取付台３の表
面に直接接着してもよいが、合成樹脂にて鏡取付
台を形成する時一体に形成することも可能であ
る。そしてこの鏡取付台はコンパクトを小型化す
るためにはできるだけ薄くすることが望ましく、
且鏡取付台をケース本体より出没させても鏡表面
がケース本体に接触しないよう少しくぼませるよ
うになす。さらにケース本体より最大限突出せし
めた場合、それ以上突出してケース本体から鏡取
付台が妄りに抜け出ないように該鏡取付台内奥側
上面にストツパー３ａを一体に形成し、このスト
ツパー３ａと上記目的を達成するように当接する
突起１ａをケース本体鏡収容室の出入口部内上面
に設ける。またこの鏡取付台が最大限突出した時
化粧がしやすいよう鏡を傾斜することが望まし
い。この鏡取付台の傾動は該台内奥側底面を彎曲
した形状に形成し、この彎曲底面３ｂとストツパ
ー３ａとの作用にて後述する引出用索条５を引く
ことによりストツパー３ａは突起１ａにて停止さ
れても引出用索条をさらに引くと彎曲底面は中仕
切板に沿つてさらに摺動し、所要角度に傾斜する
ものである。

ケース本体を白粉収容室Ｂには白粉容器６を出
没自在に嵌挿する。この白粉容器６は所要量の固
形白粉８を収容できるもので、ケース本体へ嵌挿
した時すなわち押し込んだ状態より引き出そうと
する場合容易に行えるよう第１図、第２図に示す
よう該白粉容器の前面両側部６ａがケース本体両
側に形成した切欠部１ｂに嵌合しケース外面に露
出するようになす。従つてこの白粉容器の両側部
６ａを指でつまみ、ケース本体より引き抜くよう
にすることにより簡単に引き出すことができるも
のである。またこの白粉容器をケース本体より最
大限引き出した時でも完全に抜け出ないように底
部に突起６ｂを設け、これと対向するケース本体
白粉収容室Ｂの開口部内底面にストツパー１ｃを
設けてなるものである。

尚ケース本体に形成される二つの収容室ＡとＢ
は互いにその開口部が異なるようになすと共に各
収容室Ａ，Ｂ内に嵌挿される鏡取付台３と白粉容
器６のそれぞれの内奥端間に容易に屈曲し、且所
望の索引力を有する引出用索条５と収容用索条７
とを張架せしめる。この引出用索条５は白粉収容
室Ｂ内に挿通され、一端に白粉容器の一部に、他
端を中仕切板に穿孔した索条挿通孔２ａを挿通し
た後鏡取付台にそれぞれ固着せしめる。また他方
の収容用索条７は鏡収容室Ａ内に挿通され、一端
を鏡取付台の一部に、他端を索条挿通孔２ｂを通
して白粉容器の一部にそれぞれ固着せしめるもの
である。そしてこの両索条は容器及び台が同時に
引出し又は収容できるようにしてその長さを定め
られると共に両索条が互いに接触したり絡み合つ
たりしないようケース本体内を挿通する位置を異
になるように例えば図示の如く引出用索条５は中
央部を、収容用索条７は両側部にそれぞれ配設さ
れるようになすものである。

尚白粉容器をケース本体内へ押し込んだ時妄り
に抜け出さないように且少し強く引くことにより
ストツパーが解除されるように白粉容器の底部と
白粉収容室Ｂの内奥底面にそれぞれ突起６ｃ・１
ｄを設けるものである。

而して上述の如く形成されたコンパクトの使用
に際してはまず第１図の状態で片手でケース本体
を持ち他方の手の指で容器両側面６ａ・６ａをつ
まむようにして手前方向に引くことにより白粉容
器がストツパーに当接される位置まで引き出され
る。この時白粉容器に固着された収容用索条７が
引張されるのでこれにより鏡取付台３も同時にケ
ース外へ突出する。そしてストツパー３ａが突起
１ａに当接すると鏡取付台の突出は停止するが、
なお白粉容器を引き出すようにするとこの索条の
引張力にて鏡取付台はその彎曲底面が中仕切板上
を摺動するようになつて鏡は水平状態より傾斜し
て起立するようになる。このようにして白粉容器
は引き出されると共に鏡も起立して化粧が行いや
すい状態となる。

次に白粉容器をケース本体内へ押し込むと今度
は引出用索条５が引張されるようになつて鏡取付
台も同時に収容されるものである。

尚白粉容器を第２図、第５図の如く一杯引き出
した時、外力すなわち該容器をケース本体内に押
し込む力を作用しない限り、容器が妄りにケース
本体内へ挿入されず鏡が化粧しやすいよう第２図
の状態を保持するようにケース本体内底面入口部
に設けた突起１ｅと容器側の突起６ｃとが軽く係
止されるようになす。そして容器をケース本体内
へ挿入する時は少し強く容器を押し込めばこの両
突起１ｅと６ｃの係止は解除されるようになつて
いる。

考案の効果 本考案による時はケース本体内に互いに反対方
向に出没自在にして鏡と白粉容器を嵌挿せしめ、
且この両者奥端部間を引出用及び収容用の両索条
にて連結しているため白粉容器をケース本体より
引出し又は押し込むことにより同時に鏡も引出し
又は押し込まれるようになり外観が美しく操作も
確実である等の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は外観図、第２図は使用時の外観図、第
３図は第１図−線による断面図、第４図は第
１図−線による断面図、第５図は使用状態の
断面図、第６図は第５図Ｘ円内の拡大図である。 １…ケース本体、２…中仕切板、３…鏡取付
台、４…鏡、５…引出用索条、６…白粉容器、７
…収容用索条、８…白粉、Ａ…鏡収容室、Ｂ…白
粉収容室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部を中仕切板にて上下二室に仕切つたケース
   本体内に鏡を固定した鏡取付台と白粉を収容した
   白粉容器とを互いに反対方向に出没自在にして嵌
   挿すると共に、この鏡取付台と白粉容器との間に
   引出用索条と収容用索条とを張架せしめてなるコ
   ンパクト。