JPS6221116Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、平板形スピーカの振動板を支持す
るスピーカの振動板支持構造に関するものであ
る。

従来、平板形の振動板は、ハニカム構造が多く
フレームとはエツジを介して固着されていただけ
であり、安定支持ができないだけでなく、周波数
調整が十分にできないので音質が悪く所望の周波
数特性のスピーカを得ることができなかつた。

この考案は上述した従来の欠点を改善するため
になされたものであり、ハニカム構造体の平板状
振動板を所定のダンパーにより、支持するととも
に、上記ダンパーの形状を任意に成形して周波数
特性を調整できるようにしたスピーカの振動板支
持構造を提供するものである。

以下この考案による実施例を添付した図面にも
とづいて具体的に説明する。第１図はこの考案に
よる実施例を示す要部の斜視図であり、１はハニ
カムコアで平板状に成形された振動板、２はフレ
ーム、３はエツジ、４はこの考案によるダンパー
である。

上記エツジ３及びダンパー４は同一成形型でフ
レーム２と振動板１へ固着するフランジ部３ａ，
４ａ及びＵ形の突部３ｂ，４ｂとを有して成形さ
れている。

上記ダンパー４は、第２図ロに示すように長手
方向に所定の窓４Ｃが抜きとられて成形されてい
る。上記ダンパー４の窓４Ｃは周波数特性によつ
て抜さ数及び面積が任意に設定できるものであり
周波数調整が可能である。第３図イ，ロは第１図
の平面図及び裏面図であり、振動板１は上面がエ
ツジ３でフレーム２に確実に支持されるととも
に、下面はダンパー４でフレーム２に周波数調整
が可能に支持されている。

次に抜き窓４Ｃについて詳細に説明すると、同
一形状で同一材料の成形品でエツジ３およびダン
パ４を形成し、ダンパ４に所定の抜き窓４Ｃを設
けた場合、ダンパ４のステイフネスは小さくな
り、これによりユニツトのFoも下がるが、この
抜き窓４Ｃを大きく抜けば大きくFoは下がり、
逆に小さな抜き窓４ＣとすればFoは上がる。こ
のようにFoの調整が材質だけでなく抜き方を変
えることにより可変できるものである。またFo
が変わると次の式で表わされるようにＱも変わ
る。（ｂ＝ボイスコイル比抵抗、Ｇ＝磁気エネル
ギーとした場合） Ｑ＝２πｂＭ／Ｇ 更に抜き窓４Ｃを可変することにより、ダンパ
４のロスも変わり、抜き窓４Ｃを大きくするとロ
スは小さくなり窓を小さくするとロスは大きくな
り振動板の分割振動帯域の特性改善につながるも
のである。

このように抜き窓４Ｃの大きさ調整をすること
により周波数特性を改善することができるもので
ある。

以上のように、この考案によるダンパー４は、
エツジ３と同一成形型で成形されるとともに、ダ
ンパー４には所定の抜き窓４Ｃを形成したので、
振動板１をフレーム２に確実に支持できるととも
に、周波数特性を調整することができるものであ
り、振動板の歪みを極力少なくすることができ
る。

また、ダンパー４の窓４Ｃの形状、大きさを適
宜設定することにより、音質のよいスピーカを提
供することができるものであり実用的効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による実施例を示す要部の斜
視図、第２図イ，ロは第１図のエツジ及びダンパ
ーを示す斜視図、第３図イ，ロは第１図の表面図
及び裏面図である。 １……振動板、２……フレーム、３……エツ
ジ、４……ダンパー、４ａ……フランジ部、４ｂ
……突部、４Ｃ……窓。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平板振動板の支持構造において、ハニカムコア
   により成形された振動板の上、下の支持部に同一
   成形型にて成形されたエツジ及びダンパーを介し
   て支持し、上記下側のダンパーに所定の形状、大
   きさの抜き窓を形成し、振動板の周波数特性を調
   整可能にしたことを特徴とするスピーカの振動板
   支持構造。