JPS62201936A - ゴム製品補強用金属線状体およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明はタイＡ７、ホース、コンベヤベルＩ−などの
ゴム製品の補強材として使用されるスチールワイヤおる
いはスチールコードなどの金属線状体およびその製造方
法に関するものである。

〈従来の技術〉 ゴムの中に各種の補強材を埋め込んでゴム製品の強度お
よび耐久性を向上させる技術は、広〈実施されている。

なかでもゴムとスチール補強材の複合物は、自動車タイ
ヤ、高圧ゴムボース、コンベヤベルトなどに応用され、
その要求品質性能も多岐にわたっているが、ゴムとスチ
ール補強材との接着性を改良して耐久性を向上させるこ
とほぎ；遍的な要求である。

〈発明が解決しようとする問題点〉 特に、補強材として真鍮メッキしたスチールニ】−ドを
使用するスチールラジアルタイＡ７においでは、高速道
路の発達に伴ってタイＡ７の高速耐久性および高速安定
性を高めることが強く要望されており、この要望の達成
のためにスチールコードとゴムとの接着性を改良するこ
とが極めて重要な問題となっている。

この接着性に関しては、従来からスチールワイヤやスチ
ールコードならびにゴムの改良研究が行なわれ、ゴム製
品製造時における接着性、いわゆる初期接着性は改善さ
れつつあるが、実際に厳しい条件下で使用されると良好
な初期接着性が徐々に低下するという問題があり、充分
満足ずべき状態になっていないのが現状である。

特に、スチールラジアルタイヤでは、自動車に装谷され
る前に多湿雰囲気中に長時間貯蔵されたり、あるいは自
動車に装着してからの使用でゴムに傷が生じて水分が侵
入することによって、スチールコードとゴムの接着性が
低下する、即ち耐湿接着性が問題となっており、この改
善が切望されているう 従来のゴム補強用のスチールワイＶやスチールコードで
は銅、亜鉛、真鍮イＴどの金属メッキを施した鋼線を伸
線加工またはさらに撚線加二［シたものが一般に使用さ
れ、自動重用スチールラジアルタイＡ７では真鍮メッキ
したスチールコードが一般に使用されている。

このスチールラジアルタ、イヤでは、スチールコードの
耐湿接着性を向上させるために、真鍮メッキ中の銅含有
率を下げたり、あるいは真鍮にコバルト、ニッケル、錫
などの第３成分を添加した三元合金メッキが提案されて
いる。しかしながら、前者については銅含有率を６２％
以下に下げると、βプラス相が析出してくるため伸線加
工性が悪くなり、線細りゃ断線などの伸線１〜ラブルが
起り易くなる。従って、銅含有率６２％程度が限度であ
るが、この銅含有率では充分な耐湿接着性を期待するこ
とはできなかった。また、後者についてはメッキ、拡散
、伸線での製造二［稈が非常に複雑になり、均一な三元
合金メッキを施したスチールワイヤまたはスチールコー
ドなどの製造がむずかしく、従ってまた接着性が極めて
不安定となる欠点があった。

〈問題点を解決するための手段〉 この発明はゴムとの接着性、特に耐湿接着性を改良した
スチールワイヤ、スチールコードなどの金属線状体およ
びその製造方法を提供することを目的とするものである
。

上記の目的を達成するために、本発明者はゴムトと金属
メッキとの接着界面の微視的調査によって、水分の侵入
による接着力の劣化は、主として接着界面における金属
メッキの腐食に起因することを児出した。そして金属メ
ッキ層の耐食性の改良、特に金属メッキ全体の改良では
なく、腐食を受ける表面層のみの改質に着目して鋭Ｒω
１究を行なった結果、Ｃｏ、　Ｎｉ、　ＦａＳＳｎ、　
ＴＬ、Ｃｒ１Ｐｂ、Ｍ／）１ら選ばれた１種またはそれ
以上の元素を金属メッキの表面にイオン注入して該表面
層を改質することによって、耐食性が改善され、初期接
着性を損うことなく耐湿接石性を向上さＶることができ
ることを児出し、この発明に至ったものである。

即ち、この発明は銅、亜鉛または真鍮の金属メッキを施
した金属線状体に、Ｃｏ、　Ｎｉ、　Ｆｅ、　Ｓｎ、　
ＴＬ、Ｃｒ、　Ｐｂ、　Ａｌから選ばれた１種またはそ
れ以上の元素をイオン注入してゴムとの接着性を改良し
たゴム製品補強用金属線状体とその製造方法を提供する
ものでおる。

この発明で金属線状体とは鋼線を伸線加工またはざらに
撚線加工したスチールワイヤあるいはスチールコードな
らびにこれらの金網や織物、編物を含むものである。

この発明のゴムとの接着性を改良したゴム製品補強用金
属線状体は、高真空中において金属メッキを施した金属
線状体の全表面に、均一にＣｏ、Ｎｊ、Ｆｅ、　Ｓｎ、
　Ｔｉ５Ｃｒ、円、Ａ！ｌから選ばれた１種またはそれ
以上の元素をイオン注入する方法により製造される。

この発明で重要な点は金属線状体の全表面に均一にイオ
ン注入しな（プればならず、このためには第１図（ａ）
、（ｂ）に示ずように、金属線状体１を矢印２のように
回転しつつ矢印３の方向に移動することにより全表面に
均一にイオン注入４づることができる。そしてイオン注
入ｆｆｌは１ｘｉｏ１５〜５　ｘ　ｉｏ１フイオン４の
範囲が適当である。これは注入量が１×１０１５イオン
ｄ未満では接着性の効果がみられず、また５　Ｘ　１０
１フイオン４をこえると接着性の低下を招くことになる
ためである。なお、第１図（ａ）はスチールワイヤの場
合を示し、同図（ｂ）はスチールコードの場合を示すも
のである。

〈作用〉 銅または亜鉛または真鍮の金属メッキを施した金属線状
体にＣｏ、　Ｎｉ、　Ｆｅ、Ｓｎ、Ｔｉ、Ｃｒ、　Ｐｂ
、　ＡＩから選ばれた１種またはそれ以上の元素をイオ
ン注入することによって接着性に関与する金属メッキの
極表面層のみを通常の溶解法で得られる合金と同程度の
性質を有する表面に改質できる。これによって金属メッ
キ層の耐食性が改善され、ゴムとの耐湿接着性の向上を
達成することができる。

なお、この発明のイオン注入法ににれば、固溶限に関係
なく任意の元素を任意の苗だり注入できるという利点を
有するとともに、従来のメッキ、拡散、伸線による方法
でみられる均一拡散や伸線性での問題点を考慮すること
なく合金元素を均一に添加した金属メッキ表面層を）ｑ
ることができる。

〈実施例〉 以下、実施例によりこの発明の詳細な説明する。

ム含有率６３％の真鍮メッキを施した直径０．２５　ｍ
ｒｔｉのスチールワイＡ７を５本撚り合わせたスチール
コード（１ｘ５ｘ　Ｏ，２５Ｍ）を第１図にて説明した
方法を用いてらまたはＮＬまたはＦｅのイオン注入処理
を１×１０１フイオンｄで行なった。

このように処理したスチールコードの両側から第１表に
示す組成のゴムを貼合ゼて、１５０　’Ｃにて３０分間
加硫した。

第　　　１　　　表 １ｑられたゴム製品について、スチールコードとゴムと
の初期接着性および耐湿接着性をテストシ評価した。

耐湿接着性については、ゴム製品を４０℃、相対湿度９
５％の雰囲気に１００時間放置した。初期接着性および
耐湿接着性ともゴムの剥離試験を行なってスチールコー
ドのゴム被覆度ににす５．０満点法をもって３’Ｐ価し
た。’ｃＪ：　ｉｂイＡン注入による処理を行なわなか
った以外は全く同一の従来のスチールコードについても
上記と同様の接着テストを実施した。これらのテスト結
果を第２表に示した。

第　　　２　　　表 〈発明の効果〉 上記のように、この発明によれば、銅または亜鉛または
真鍮の金属メッキを施した金属線状体に５、Ｎｉ、　Ｆ
ｅ、　Ｓｎ、　Ｔｉ、　Ｃｒ、　Ｐｂ、Ｎがら選ばれた
１種またはそれ以上の元素をイオン注入することによっ
て、ゴム製品補強用の金属線状体とゴムとの接着性を大
幅に改善でき、特に初期接着性を損うことなく、従来か
ら実用上問題とされている耐湿接養性を著しく向上させ
ることができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、（ｂ）はこの発明の金属線状体を１ｑる
方法を示す説明図である。 出願人代理人　　弁理士　　和　１）昭第１図 ＜ａ＞

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）銅または亜鉛または真鍮の金属メッキを施してな
   る金属線状体にＣｏ、Ｎｉ、Ｆｅ、Ｓｎ、Ｔｉ、Ｃｒ、
   Ｐｂ、Ａｌから選ばれた１種またはそれ以上の元素をイ
   オン注入して金属メッキ表面を改質することによりゴム
   との接着性を改良してなるゴム製品補強用金属線状体。
2. （２）銅または亜鉛または真鍮の金属メッキを施してな
   る金属線状体を連続的に移動させつつ金属メッキした全
   表面に均一にＣｏ、Ｎｉ、Ｆｅ、Ｓｎ、Ｔｉ、Ｃｒ、Ｐ
   ｂ、Ａｌから選ばれた１種またはそれ以上の元素をイオ
   ン注入することを特徴とするゴムとの接着性を改良した
   ゴム製品補強用金属線状体の製造方法。
3. （３）Ｃｏ、Ｎｉ、Ｆｅ、Ｓｎ、Ｔｉ、Ｃｒ、Ｐｂ、Ａ
   ｌから選ばれた１種またはそれ以上の元素のイオン注入
   量を１×１０＾１＾５〜５×１０＾１＾７イオン／ｃｍ
   ＾２とすることを特徴とする特許請求の範囲第２項記載
   のゴムとの接着性を改良したゴム製品補強用金属線状体
   の製造方法。