JPS6220086Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、例えば灯油を燃料として使用する
卓上照明器具に関する。

従来、この種の照明器具、特に料理店等におい
て机上に置き、装飾をも兼ねた照明器具にあつて
は、装飾ガラスにより構成されるものはあつて
も、燃料容器とこれに被せられる火屋よりなるも
のが多く、火屋が過熱して火傷を受ける危険があ
るものである。

この考案は上記の欠点を改善するものであり、
外壁の過熱を防止し、装飾性においても優れた照
明器具を得ることを目的として、透光性材料より
なる筒体内に燃料貯溜部を具える内容器を嵌入
し、筒体の開口周縁部の波状縁と内容器の開口係
止縁との間隙より外気を流入させ、内容器側壁に
穿設される通気孔より内容器内に通気させること
により、筒体外壁を過熱することなく完全燃焼を
させるものである。

これを図に示す実施例により説明すれば、１は
例えばクリスタル硝子等の透光性の筒体（必ずし
も有底でなくてもよい。）で、この筒体１の開口
周縁部２を液状にして空気流入部３を形成する。

４はこの筒体１との間に僅かの間隙５を有する
ように内径を若干小径にした同様にクリスタル硝
子等の透光性で有底円筒状の内容器で、この内容
器４の開口係止縁６を前記筒体１の開口周縁部２
に係止して、この内容器４を筒体１内に嵌入させ
る。

７は内容器４の側壁８に複数個穿設した通気孔
であり、この通気孔７の下方内周には係合段部９
を設けて、この係合段部９の上縁に逆皿状の上蓋
１０を被せ、この内容器４下方に灯油１１の貯溜
部１２を設け、貯溜部１２に灯油１１を注入し、
上蓋１０の中心部に突出した透孔１３より灯芯１
４を挿通して、灯芯１４の下方１５を灯油１１に
浸漬させ、灯芯１４の上端１６を上蓋１０の突出
孔１３より導出させるものである。

この考案は以上のように透光性の筒体の開口周
縁部を波状にして空気流入部を設け、側壁に複数
個の通気孔を穿設した同様透光性の有底内容器の
開口係止縁を係止して、前記筒体内に内容器を嵌
入させて、筒体の空気流入部と内容器の側壁に穿
設した複数個の通気孔にて空気の流通を得るよう
にしたものであるから、卓上に置くときは、外観
上筒体の美麗な波状の周縁部の模様が見えるだけ
で、通気部分のあることが分らず、しかも、灯芯
に点火した使用時において空気は矢印のとおりに
筒体の開口周縁部の空気流入部から充分に流入し
て内容器の通気孔を通過して内容器の内側より上
方に流出するので、焔が乱れることなく安定よく
燃焼され、不完全燃焼せず内容器壁の黒化を防
ぎ、火事の原因とならない。

また、筒体と内容器の２重構造であるため、筒
体の外壁が熱くならず安全で、加えて、内容器、
筒体と上蓋がそれぞれ別体であるから筒体より、
内容器、上蓋を容易に取外して掃除が簡単であ
る。その上、構造が簡単なため量産が可能で安価
に製品を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の照明器具の一実施例を示すもの
で、第１図は縦断面図、第２図は同要部拡大分解
斜視図である。 １……筒体、２……開口周縁部、３……空気流
入部、４……内容器、６……開口係止縁、７……
通気孔、８……側壁、１８……空気流通径路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 透光性の筒体と、この筒体の開口縁に係止され
   てこの筒体内に嵌入される透光性で有底の内容器
   と、灯芯突出孔を有する上蓋と、灯芯とからな
   り、前記筒体は開口周縁部を波状に形成して空気
   流入部を構成し、内容器は開口縁を外方に折曲し
   て係止縁を形成するとともに、側壁に通気孔を穿
   設し、通気孔下方に段部を設けて燃料貯溜部を形
   成し、前記上蓋の灯芯突出孔に灯芯を挿通し、内
   容器の段部に前記上蓋の周縁を係止し、内容器の
   係止縁を前記筒体の開口周縁部に係止して内容器
   を筒体内に嵌入してなる卓上照明器具。