JPS6219360Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は衣類乾燥機に関するもので、その目的
は構成が簡単で低価格の除湿機構を装備した衣類
乾燥機を提供するものである。

従来の衣類乾燥機は、乾燥後の空気を乾燥機本
体外に放出させる構造のものが大半で、この方式
において問題となるのは、被乾燥物に含まれる水
分が全て排出されるため、乾燥機の設置場所であ
る室内の湿度が著しく高くなり、室内の壁面に水
分が露結するため使用者にとつては非常に不愉快
であると同時に家屋、家具を損傷したりする欠点
があつた。そこでこの問題点を解決するために、
最近、乾燥機内部に除湿機構を装備し乾燥機外に
水分を排出せず、乾燥機本体内部で水分処理する
乾燥機がある。この方式は循環空気経路と、冷却
空気経路が独立して設けられ、そして、前記経路
外にモータが設けられている。しかし本体内部の
温度は、比較的高いため、モータの温度上昇に対
する配慮が問題となる。従来、モータの温度上昇
に対する配慮としてモータ自身に放熱効果を持た
せたり、モータ軸にモータ冷却フアンを具備し強
制的に冷却する方法であつたが、前者は、モータ
自身が大型となり高価であつた。後者はモータは
比較的小型となるがモータ冷却フアンを必要とす
る。同時に本体に数箇所のモータ冷却空気吸込
口、吐出口を必要とするため、部品製作上の問題
もあり高価となる欠点があつた。

ここで第１図、第２図により、モータ冷却フア
ンを具備した乾燥機の従来例について説明する。
衣類収納庫１、循環フアン２、加熱手段３、風胴
４，４′、熱交換器の管５により循環空気経路を
構成すると共に、熱交換器のフイン６、風胴７、
冷却フアン（図示せず）により冷却空気経路を構
成し、前記経路外に衣類収納庫１、循環フアン
２、冷却フアンを駆動するモータ８を具備し、モ
ータ軸９にはモータ冷却フアン１０を装備してい
る。モータ８の冷却空気は本体１１の後壁、側壁
にそれぞれモータ冷却空気吸込口１２，１３、吐
出口１４が設けられており、モータ８の回転に伴
ない、モータ冷却フアン１０が回転し、モータ冷
却空気吸込口１２，１３より空気が流入し、モー
タ８を冷却して吐出口１４より流出する。以上の
構成の如くモータ冷却フアン１０、本体１１のモ
ータ冷却空気吸込口１２，１３、吐出口１４の加
工を必要とするためコスト高となつていた。

本考案はこのような問題を解決したものでその
一実施例を以下図面とともに説明する。第３図、
第４図において回転自在に取り付けられた衣類収
納庫１５、ケーシング部を有する風胴１６、風胴
内に乾燥空気を循環させる循環フアン１７、熱交
換器の管１８、加熱手段であるヒータ１９を内蔵
した風胴２０により循環空気経路を構成し、乾燥
空気は前記経路を循環する。この経路間において
乾燥空気が外部に漏れないよう適当な方法で密閉
されている。一方前記循環空気経路とは別に、熱
交換器の管１８を冷却すべき冷却空気経路が、熱
交換器のフイン２１、乾燥機外部より冷却空気が
フイン２１、管１８の外面を通過する様な風胴２
２、冷却フアン２３により構成されている。冷却
空気の流れに対し熱交換器の下流部の風胴２２の
一部に空気吸込口２４が設けられている。２５は
乾燥機本体２６の内部で、前記循環空気経路、冷
却空気経路外に設けられたモータで、衣類収納庫
１５、循環フアン１７、冷却フアン２３をプーリ
２７，２８，２９、ベルト３０，３１，３２を介
して回転させるようになつている。３３はモータ
冷却空気吸込口、３４は熱交換器冷却用の空気吸
込口で、それぞれ本体に形成してあり、モータ冷
却空気吸込口３３と、空気吸込口２４間を結ぶ空
間部にモータ２５が位置するように構成してい
る。すなわち冷却フアン２３の回転による空気の
流れは、空気吸込口３４より吸引し、熱交換器の
フイン２１を通過し吐出口３５より流出する経路
と、一部はモータ冷却空気吸込口３３より吸引
し、モータ２５を冷却して風胴２２の空気吸込口
２４より冷却空気経路に入り吐出口３５より流出
する、二つの経路が構成される。

空気吸込口２４、モータ冷却空気吸込口３３と
モータ２５の位置関係は前記したとおりであり、
モータ冷却空気はモータ２５の表面、あるいは内
部を通過するためモータ２５を冷却することにな
る。３６は冷却空気のちり、ごみを集塵するフイ
ルタで、熱交換器のフイン表面に付着しないよう
予め捕集するものである。３７はドアーである。

以上の構成において動作を簡単に説明すると、
衣類収納庫１５に被乾燥物（図示せず）を投入
し、運転を開始すると、モータ２５、ヒータ１９
に通電され、衣類収納庫１５、循環フアン１７、
冷却フアン２３が回転を始め、循環空気は加熱さ
れて衣類収納庫１５に流入し、被乾燥物と接し水
分を持ち去り、高温多湿の空気は更に熱交換器の
管１８に導かれる。この時、冷却フアン２３の作
用によりフイン２１を冷却しているため、管１８
内で水分が凝縮され、適当な方法で循環空気経路
外、及び乾燥機本体２６外へ導かれ処理される。
湿分の少なくなつた循環空気はヒータ１９で再度
加熱され衣類収納庫１５へと循環する。

一方モータ２５の温度上昇は運転に伴なつて上
昇を始めるが、この温度はモータ冷却空気吸込口
３３により流入する本体２６外の空気で冷却され
るため、比較的低い温度で安定する。以上のサイ
クルを繰り返し乾燥工程を終了する。

上記実施例からあきらかなように本考案は冷却
空気経路の一部に空気吸込口を、本体にモータ冷
却空気吸込口をそれぞれ設け、この両空気吸込口
間を結ぶ空間部にモータが位置するように構成し
ているため、空気吸込口より流入する空気はモー
タを冷却し効率のよい冷却ができる。このため、
モータ冷却用フアンが不要で簡単な構成でモータ
の小型化が図れ安価となる。また本体のモータ冷
却空気吸込口の穴加工も一箇所でよいため本体加
工費が安価となる。また冷却空気経路に設けた空
気吸込口を、冷却空気が熱交換のフインを通過し
た後に構成される風胴に設けているので、モータ
を冷却した後の暖たかい空気が熱交換器のフイン
を通過しない。したがつて熱交換器での熱交換率
を低下することがないものである。また本体外部
より吸引したちり等が熱交換器のフインで接触し
ないので、フイン表面にちりが付着せず熱交換率
を低下することがなく初期の特性を維持すること
ができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の要部側断面図、第２図は従来
例の要部正面図、第３図は本考案の一実施例を示
す側断面図、第４図は同正面図である。 １５……衣類収納庫、１６，２０……風胴、１
７……循環フアン、１９……加熱手段、２３……
冷却フアン、２４，３３……モータ冷却空気吸込
口、２５……モータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体内に衣類収納庫、循環フアン、加熱手段、
   風胴、熱交換器により構成した循環空気経路と、
   冷却フアン、風胴及び熱交換器により構成した冷
   却空気経路をそれぞれ独立して構成すると共に前
   記本体には前記循環フアンおよび冷却フアンを作
   動するモータを配し、前記冷却空気経路の風胴の
   一部であつて熱交換器を通過した後の冷却空気が
   流動する部分に空気吸込口を設け前記冷却空気と
   合流するモータ冷却空気通路を形成し、前記本体
   にはモータ冷却空気吸込口を設け、この空気吸込
   口とモータ冷却空気吸込口間を結ぶ空間部に、前
   記モータを位置させた衣類乾燥機。