JPS6218832Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は湯温に応じてバーナの燃焼量並びに給
排気量を高低に制御する強制給排気式燃焼器具に
係わるものである。

一般に強制給排気式燃焼器具は給排気フアンを
設けて、このフアンの給気或るいは排気により燃
焼を行わせるものである為、フアンの作動確認の
為に風圧スイツチを設けてこのスイツチの作動の
後に燃焼するようにしてある。そして又この種器
具では湯温に応じて燃焼量を可変して効率の良い
加熱を行うようにしてあり、又燃焼状態を適正に
保持する為にフアンの給排気量も燃焼量と連動し
て可変するようにしてある。従つて従来の燃焼量
可変式の強制給排気式燃焼器具に於いては逆風時
に燃焼量が低状態、即ち給排気量が低状態にある
と風圧スイツチの作動圧が充分に得られず、風圧
スイツチが切れて燃焼が停止する。この為従来例
では逆風が一定時間吹き込まれ風圧スイツチが
OFFして再度復帰する迄の一定時間は燃焼が行
えないものであり耐風性が悪く、又その間燃焼室
内に生ガスが滞留し再度の点火時に爆発着火する
ことになり、甚だ危険である。本考案は上記耐風
性の問題並びに爆発着火の危険性を除去したもの
であり、以下図示の一実施例に基づいて具体的に
説明する。

第１図は強制給排気式燃焼器具を示し、１は水
室で、水室１の下方に燃焼室２を設け、水室１を
貫通して複数の煙管３を設けてある。４は給水
管、５は出湯管である。６は水室１内に設けた暖
房用の熱交換器で、該熱交換器６から高温の暖房
水は往き管７により室内の暖房負荷に送られ、返
り管８により戻される。９は水室内に設けたサー
ミスタ等の温度検出器である。１０は燃焼室２に
設置したバーナで、バーナ１０に至るガス路１１
の上流に元電磁弁１２を設け、元電磁弁１２より
下流のガス路を分岐して一方のガス路には第１電
磁弁１３とその下流にオリフイス１４を設け、他
方のガス路には第２電磁弁１５を設けてある。１
６は排気路１７に介設した排気フアン、１８は風
圧スイツチである。

次に制御回路の実施例を説明する。商用電源が
供給されるトランス１９の一次側にはバーナ回路
２０を、二次側には当該バーナ回路２０の各負荷
を制御する回路が設けられている。バーナ回路２
０には常開のリレースイツチ２１を介して接続し
たフアンモータ２２、リレースイツチ２１と後述
のリレースイツチ２３を介して接続した元電磁弁
１２、第１電磁弁１３と、リレースイツチ２１と
リレースイツチ２３並びにリレー切換スイツチ２
４の常閉側接点を介して接続したイグナイター２
５と、該リレー切換スイツチ２４の常開側接点を
介して接続した第２電磁弁１５とからなる。又フ
アンモータ２２には能力を大小に切換えるリレー
スイツチ２６を設けてあり、第２電磁弁１５には
常開のリレースイツチ２７を設けてある。２８は
商用電源が供給されると給電されるフアンモータ
駆動回路であり、比較器２９の高出力反転時にト
ランジスタ３０が導通してリレー３１が作動する
もので、リレー３１は前記リレースイツチ２１を
開閉する。又比較器２９の入力端子とアース間に
並列に接続した抵抗３２とコンデンサー３３は後
述する燃焼停止時のポストパージを行う為のCR
タイマー回路を形成する。３４は運転スイツチで
あり、運転スイツチ３４後段の電源ラインには
PNP型のトランジスタ３５、風圧スイツチ３６、
PNP型トランジスタ３７を順に接続してあり、ト
ランジスタ３５の前段の電源ラインから給電され
るサーモ回路３８、プリパージ回路３９、強制回
路４０を設けてある。そしてトランジスタ３７の
後段にはリレースイツチ２３を開閉するリレー４
１並びにリレー切換スイツチ２４を開閉するリレ
ー４２の駆動回路４３、バーナ不着火時に作動す
る安全回路４４、バーナ着火を検出する炎検出回
路４５、燃焼前に前記リレー４１並びにリレー４
２の駆動トランジスをチエツクするプリチエツク
回路４６を設けてある。次にサーモ回路３８を説
明すると可変抵抗器４７と温度検出器９として用
いたサーミスタ４８との接続点を入力端子に接続
した二個の比較器４９，５０を有し、一方の比較
器４９が低出力状態に反転する電位は他方の比較
器５０よりも低くしてある。そして比較器４９の
出力端子は前記トランジスタ３５のベースにコレ
クタを接続したトランジスタ５１のベースとフア
ンモータ駆動回路２８のコンデンサー３３並びに
該回路のトランジスタ３０のベースに接続してあ
り、かつ後述する強制回路４０の比較器の入力端
子に接続してある。又他方の比較器５０の出力端
子はトランジスタ５２のベースに接続し、該トラ
ンジスタ５２の導通でリレー５３，５４が作動
し、夫々リレースイツチ２７を閉成しリレー切換
スイツチ２６を常開側に切換るようにしてある。
プリパージ回路３９は比較器５５と抵抗５６とコ
ンデンサー５７からなるCRタイマーを有し、抵
抗５６とコンデンサー５７の接続点を比較器５５
の基準端子に接続している。そして比較器５５の
出力端子はトランジスタ５８のベースに接続し、
又前記フアンモータ駆動回路２８のトランジスタ
３０のベースに接続してある。又上記トランジス
タ５８のコレクタはダイオード５９，６０を介し
て比較器４９の出力側に接続してある。強制回路
４０内の比較器５９は入力端子に前述した通り比
較器４９の出力端子と接続してあり、該比較器５
９の出力端子は前記リレー５３，５４駆動用のト
ランジスタ５２のベースに接続し、かつ後述する
リレー４２の駆動用トランジスタ６０′のコレク
タに接続してある。６１はトランジスタ３７の遅
延回路で該トランジスタ３７のベースにコレクタ
を接続したトランジスタ６２とトランジスタ３７
後段の電源ラインとトランジスタ６２のベースと
アース間に接続した抵抗６３を結ぶ回路に介設し
たコンデンサー６４と該コンデンサー６４の正極
からアース間を接続する回路に介設した抵抗６５
とからなる。プリチエツク回路４６はトランジス
タ３７が導通した際駆動回路４３の駆動に先行し
て例えばトランジスタ６０′の導通破壊をチエツ
クするようにしてあり、異常をチエツクした時は
安全回路４４に動作信号を送り、安全回路４４か
ら高出力信号をトランジスタ５８のベースに送る
ようにしてある。そして炎検出回路４５は炎検出
時に検出信号を駆動回路４３に送り、不検出時に
は安全回路４４に動作信号を送るようにしてあ
る。そして駆動回路４３は炎検出信号を受けると
一定時間後にトランジスタ６０′を導通せしめ、
リレー４２を作動させるようにしてある。

本考案は以上の構成よりなり、商用電源を投入
するとフアンモータ駆動回路２８に給電されるが
リレー３１は作動しない。そして運転スイツチ３
４の投入によりサーモ回路３８、プリパージ回路
３９、強制回路４０に給電され、この時水室１内
の湯温が低温である為サーモ回路３８内の比較器
４９，５０は高出力状態に反転する。一方プリパ
ージ回路３９のコンデンサー５７にも充電が為さ
れるが、抵抗５６とコンデンサー５７のCR時定
数で決定される時間内は比較器５５の出力電位は
高状態にあるのでトランジスタ５８は導通状態に
あり、又フアンモータ駆動回路２８のトランジス
タ３０は当該高出力電位をうけて導通し、リレー
３１は作動してリレースイツチ２１を閉成する。
又サーモ回路３８の比較器５０の出力電位は高電
位にあるからトランジスタ５２は導通してリレー
５３，５４を作動せしめ、リレースイツチ２７が
閉成しリレー切換スイツチ２６が切換わる。

ところがこの状態ではトランジスタ５８が導通
しているので比較器４９の出力電位はダイオード
６０を介して該トランジスタ５８にバイパスされ
てトランジスタ５１には印加されず、従つてトラ
ンジスタ３５は遮断状態にあつて、結局フアンモ
ータ２２のみに高電圧が加わつてフアン１６が高
能力で駆動してプリパージが行なわれるのであ
る。そして前記したコンデンサー５７への充電が
完了すれば比較器５５は低出力状態に反転し、前
述したダイオード６０からのバイパスが遮断して
比較器４９の出力電位がトランジスタ５１のベー
スに印加され、同時にトランジスタ３０に印加さ
れ、引き続きリレー３１が作動すると共にトラン
ジスタ５１の導通によりトランジスタ３５が導通
する。そしてこのトランジスタ３５の導通で遅延
回路６１に通電されてトランジスタ６２が導通
し、該トランジスタ６２の導通によりトランジス
タ３７が導通して駆動回路４３、安全回路４４、
炎検出回路４５、プリチエツク回路４６に給電さ
れるのである。そしてその動作は先ずプリチエツ
ク回路４６によるトランジスタ６０′等のチエツ
クが為された後リレー４１が作動してリレースイ
ツチ２３を閉じ、元電磁弁１２、第１電磁弁１
３、イグナイタ２５に通電してバーナ１０は小能
力で着火し、この着火を炎検出回路４５が確認す
れば一定時間後にトランジスタ６０′が導通して
リレー４２が作動し、リレー切換スイツチ２４が
切換つて第２電磁弁１５への通電が行われ、バー
ナ１０は大能力で燃焼するのである。そして水室
１の温度が上昇すると比較器５０は低出力状態に
反転する為トランジスタ５２は遮断してリレー５
３，５４は作動を停止し、夫々リレースイツチ２
７が開成すると共にリレー切換スイツチ２６が常
閉側に復帰するので第２電磁弁１５は閉じかつ排
気フアン１６も低能力で排気を行ない、従つてバ
ーナ１０の燃焼量と排気フアン１６の排気量は一
定比を保ち低能力状態に変化するのである。そし
て更に水室１内の湯温が上昇すれば比較器４９が
低出力状態に反転してトランジスタ５１が遮断
し、トランジスタ３５が遮断するので駆動回路４
３への通電が停止してリレー４１，４２の作動は
停止し、従つてバーナ１０の燃焼は停止するので
ある。そして又比較器４９の当該反転によりフア
ンモータ駆動回路２８のトランジスタ３０等への
給電も断たれるがコンデンサー３３の電荷が抵抗
３２を通して放電される時間内は比較器２９は高
出力電位に保持されるので一定時間リレー３１の
作動が引き続き行われ、排気フアン１６がポスト
パージを行うのである。

このように本考案によれば水室１内の湯温に応
じてバーナ１０の燃焼量が大小に可変し又燃焼量
の変化に応じて排気量も変化して一定の比を保つ
ものであるから効率の良い加熱と良好な燃焼が行
えるのであるが、先に述べたようにバーナ１０が
小能力時即ち小能力の排気時には送風が排気路１
７に侵入すれば風圧スイツチ１８は簡単にOFF
し、従来例では燃焼は停止し、その間点火も燃焼
も行えず耐風性が悪く、しかも再度風圧スイツチ
１８がONして点火を行つた場合燃焼室２内の残
留生ガスに爆発着火する危険性がある。ところが
本考案では風圧スイツチ３６が逆風によりOFF
すればトランジスタ３７は遮断するので比較器４
９の高出力が入力電圧として与えられている強制
回路４０の比較器５９の高出力がトランジスタ６
０′にバイパスされずにトランジスタ５２のベー
スに加わり、従つてリレー５４が作動してフアン
モータ２２に高電圧を与え、排気フアン１６は大
能力で駆動され、この排気力で送風を排出し風圧
スイツチ３６は即座に復帰して再び前述したプリ
チエツクと点火を行ないリレー４２が作動して点
火動作が終了した時点で強制回路４０の比較器５
９の出力電位はトランジスタ６０′にバイパスさ
れ、従つてトランジスタ５２は遮断しリレー５４
は作動を停止して元の小能力状態での燃焼に復帰
するのである。

それ故本考案によれば小能力での燃焼時に逆風
が一定時間吹き込んで風圧スイツチ３６が一旦
OFFしても即座にONし、かつ残留生ガスを排出
した後点火燃焼を行うのであるから耐風性は従来
例に比して大巾に向上し、しかも残留生ガスによ
る爆発着火の危険をも防止するので安全で作動の
確実な強制給排気燃焼器具を提供することが出来
るのである。又、遅延回路６１を設けると風圧ス
イツチ３６の復帰が行われてもコンデンサ６４の
放電が完了する迄の一定時間トランジスタ３７の
導通を阻止するので、その間を残留生ガスの排出
時間とすることが出来、安全性がより確実なもの
となるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体縦断面
図、第２図は電気回路の一実施例である。 １０……バーナ、１６……排気フアン、１７…
…排気路、１８……風圧スイツチ、３６……風圧
スイツチ、３８……サーモ回路、４０……強制回
路、４３……駆動回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バーナと、給排気路に設けたフアンと、該フア
   ンの作動を確認する風圧スイツチと、湯温の変化
   に応じて上記バーナの燃焼量とフアンの給排気量
   を共に大小に変化せしめるサーモ回路と、風圧ス
   イツチの閉成により給電される上記バーナを制御
   する駆動回路と、燃焼時に風圧スイツチの開成に
   より作動し前記フアンの大能力運転を行わせる強
   制回路と、駆動回路を一定時間停止せしめる遅延
   回路とからなる強制給排気式燃焼器具。