JPS62180083A - セラミツク被覆金属部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

に産業上の利用分野Σ 本発明はセラミック被覆金属部材に係り、特にその表面
に酸化クロムで充填されたセラミック層を被覆づるよう
にした金属部材に関づる。

【発明の概要】

木荏明は、金属とセラミックの中間の熱膨張係数を有す
る中間層を金属部材とセラミック層との間に設（ブ、こ
れによって金属とセラミック図との間の接合部に生ずる
熱応力にともなう歪を緩和し、セラミック層の気孔部を
高温で酸化クロムで充填しても、またその後に使用に供
しても当該セラミック図の亀裂や剥離が生じないように
したものである。 Ｋ従来の技術］ アルミニウム合金等の金属によって構成されるピストン
１の耐熱性を向上させるために、従来より第４図に示す
ように、その頂面にニッケル溶射層からなる下地層２を
介してセラミック溶射層３を形成するようにしている。 ピストン１の表面

【こ形成されたセラミック層３には通
常無数の気孔部が存在する。従ってこのようなビス１〜
ン１をそのまま内燃機関に組込むと、燃焼ガスがこの気
孔部に侵入してセラミック層３を脆弱化し、あるいはこ
の燃焼ガスがピストン本体１の頂面にまで達して、セラ
ミック層３が剥離する等の不具合を生ずる。 この不具合を解消するために、セラミック層３の気孔部
を酸化クロムで充填する試みがなされている。この酸化
クロムによる充填の方法は、セラミック層３の気孔部を
クロム酸溶液で含浸きせる。 ついで約５００℃で焼成さけ、クロム酸を酸化クロム（
Ｃｒ　２０３）に変換さける。このクロムＩ′ｌグの含
浸と焼成による酸化クロムへの変換を複数回繰返すこと
によって、セラミック層３の気孔部を完全に酸化クロム
で充填することが可能になり、高い耐熱性をビス１−ン
１に付与することが可能になる。 （発明が解決しようとする問題点］ このように気孔部を酸化クロムで充填するためには、約
５００℃で焼成する必要がある。ところがこのような熱
を加えるとセラミック層３に亀裂が発生したり、あるい
はセラミック層３が剥離する問題があった。この原因は
第５図に示すように、セラミック層３と金属素地１との
間に大きな熱膨張係数の差が存在するために、焼成中に
セラミック３と金属母材１との間の接合部に熱応力にと
もなう歪が発生し、この歪にセラミック層３が耐えられ
なくなることによるものと考えられる。またこのような
従来のピストン１は、内燃機関に組込んだ場合にａ３い
てし、セラミック層３とＦＪ　４４１との間での熱膨張
係数の差ににって、セラミック層３が剥離づ″る欠点を
右している。 本発明はこのよう４よ問題点に鑑みてなされたものであ
って、被覆用レラミックの気孔部を酸化クロムで充填す
る場合に、被覆用のセラミック嘱と金属母材との間での
熱膨張係数の差によるセラミック層の亀裂や剥離を防止
するようにしたセラミック被覆金属部材を提供すること
を目的とするものである。 Ｋ問題点を解決するための手段】 本発明は、その表面に酸化クロムで充填されたセラミッ
ク層を被覆するようにした金属部材において、金属とセ
ラミックの中間の熱膨張係数を有する中間層を前記金属
部材と前記セラミック層との間に設けるようにしたもの
である。 １作用】 従って本発明によれば、金属とセラミックの中間の熱膨
張係数を有する中間層によって、急激な熱膨張係数の変
化がなくなり、熱応力にともなう歪が緩和されることに
なる。これによってセラミック層の亀裂あるいは剥離が
防止されることになる。 Ｋ実施例】 以下本発明を図示の実施例につぎ説明する。まず本発明
の第１の実施例を第１図および第２図につき説明する。 第２図に示すように、アルミニウム合金によってディー
ゼルエンジン用ピストン１０を鋳造する。このビス１〜
ン１０はその頂部にあらかじめ凹部からなる燃焼室１１
を備えるようになっている。このピストン１０の頂部で
あってｍ材１２の表面に、ショットプラス１−を施して
所期の粗さ、すなわち１００〜１２０μ重の凹凸を無数
に形成する。そしてこのようにして凸凹になった母材１
２の表面に、金属の溶射層１３を形成する。この溶射層
１３が下地層を形成するようになっており、しかも上記
ショツトブラストによる凹凸によって機械的４ｚ結合が
良好になっている。 本実施例においては、アルミニウムを４．５重塁％含有
するニッケル合金をプラズマ溶射するようにしてＪ３す
、このときの金属の平均粒子径は約６０μｍになってい
る。このようにしてほぼ０゜１〜０，２龍の厚さの下地
１ｉｉｊ１３を形成するようにしている。ニッケルベー
スの金属の溶射層は金属母材１２の表面部との密着性が
良好で、下地層１３として好ましいものである。 つぎにこの下地層１３の上に、ニッケルベースの金属と
セラミック粉末の混合物によって中間層１４を形成する
ようにした。ここでセラミック粉末としては、ジルコニ
アに２０重是％のイツトリアを添加したいわゆる部分安
定化ジルコニアで靭性が改浜されたものを用いるように
した。さらにこの中間層１４は、上記の混合物を溶射す
ることによって形成するようにした。溶射の条件としは
、例えばメテコ社製８０ＫＷ容Φの溶ＩＪ１装置を用い
、ピストン１０の表面から７０１１ｍ　’Ｉｌｌれた位
置から混合物を溶射した。なおここで粒子径は、１０〜
９０μｍの値のものを用いるようにしている。 さらにこの中間層１４の形成の際に、混合物中の金属の
粉末と、セラミック粉末の割合を順次逆になるように変
化さぜるＪ：うにした。すなわち第１図に示すように、
下地層１３の表面ではニッケルベースの金属が１００％
になるようにするととらに、中間層１４の中間部分にお
いては金属とセラミックとがほぼ同じ割合となり、そし
てセラミック層１５と接合される部分においては、１０
０％セラミックになるように構成した。このような組成
の変化は、金属とセラミックとを別々に供給するととも
に、これらの岱を制御することによって容易に）仝成さ
れている。またここで形成される中間Ｎはその厚さがお
おむね０．３′ｌ１１ｍ以上であってよく、通常は０．
４〜０．６ｍｍにすることが好ましい。０．３ｍｍ未満
の場合には、中間層１４が下地層１３とセラミック層１
５との間の熱膨張係ｆ、７１の差を十分に緩衝すること
ができなくなる可能性がある。 このようにして形成された中間１Ｋｒ１１４の上に、セ
ラミック層１５を形成した。本実施例においては１０〜
３０川量％のイツトリアを添加したジルコニアを用いる
ようにしており、この部分安定化ジルコニアをプラズマ
溶ＣＦＪ　することによってセラミック審１５を形成し
た。なお溶０’ｌの条件は、上記中間ｈ　１４　’ｅ溶
則するときの条件とほば同一の条件で行なわれた。また
ここで形成されるセラミック層１５の厚さは、０．５〜
２ｍｍの範囲内であってよく、通常は約１ｍｌである。 このセラミック層１５の厚さが０．５ｂｍ未満の場合に
は、ピストン１０に対して所期の耐熱性を付与すること
がてぎず、セラミック層１５が２■の厚さを越えると、
この溶射層１５自身に亀裂を発生し易くなり、あるいは
中間層１４との間に剥離が生ずる可能性がある。 このような耐熱性を付与するためのセラミックｇ１５は
無数の気孔部を有しているために、この気孔部を充填す
るためにクロム酸処理を行なった。 すなわち水とクロム酸とを６対４の割合で溶解したクロ
ム酸溶液を浸漬等の方法によって含浸させ、この後に５
１０℃で約１時間焼成させた。この焼成工程によって、
クロム酸は酸化されて酸化クロムに変換した。そしてこ
の酸化クロムがセラミック蕾１５の気孔部の一部を充填
することになった。 セラミック層１５のすべての気孔部をほとんど酸化クロ
ムで充填するためには、上記のクロム酸の含浸と焼成と
を複数回繰返ず必要があり、本実施例においては上記の
工程を１０回繰返して行なっている。 このようなりロム酸溶液の含浸と、そしてクロム酸の焼
成とを繰返して行なっても、セラミック層１５には全く
亀裂が発生ぜず、あるいはこのセラミック層１５が剥離
することがなかった。これはセラミック層１５と下地図
１３との間に形成されている中間層による。中間層１４
は第１図から明らかなように、その組成が下地層１３側
では金属を１００％含有するとともに、セラミック層１
５側においてはセラミックを１００％含有し、しかも両
者の割合が漸次変化している。従ってこのような中間層
１４によって、厚さ方向の熱膨張係数は第１図に示すよ
うに、中間層１４の部分で緩かに変化することになる。 このような熱膨張係数の緩かな変化によって、セラミッ
ク層１５と中間層１４との間、あるいは中間層１４と金
属母材１２との間に不具合な熱応力が発生することがな
く、熱応力にともなう歪が緩和されることになる。ざら
にこのような中間層１４は、このピストン１０が内燃機
関に組込まれた場合におけるセラミック層１５の亀裂や
剥離を防止することになり、耐熱性にずぐれるとともに
、高い耐久性を有するピストンを提供することが可能に
なる。 つぎに本発明の第２の実施例を第３図につき説明する。 ／２おこの第２の実施例において、第１図に示す第１の
実施例と対応づる部分には同一の符号を付すとともに、
同一の構成の部分についてはその説明を省略する。この
第２の実施例の特徴は、中間層１４の組成が漸次変化づ
ることなく、一定の値となっていることである。すなわ
ち中間層１４はそのすべての部分において金属とレラミ
ックとを５０％ずつ混合した組成になっており、これに
よってその熱膨張係数もセラミックと金属の中間の飴を
示すようになっている。従ってこの場合には、熱膨張係
数は段階的に変化覆るものの、セラミック層１５と中間
層１４どの間、および中間層１４と金ＦＭ母材１２との
間での変化の割合が少なくなり、これによってそれぞれ
の接合部にｊ′３

【ノる熱応力にともなう歪が才と和さ
れるようにしている。またこのような実施例によれば、
中間層１４を形成するために、金属とセラミックの割合
を漸次変化するための特殊な装首が必要でなくなるとい
う利点がある。 てＧトメ用ＶＡ］ 以上＊発明を図示の一実施例につき述べたが、本発明は
これらの実施例によって限定されることなく、本発明の
技術的思想に基いて各種の変更が可能である。例えば上
記実施例はアルミニウム合金％ｌＪのビス１−ンに応用
したちのであるが、本発明は↑久、銅、あるいはこれら
の合金のように、セラミックや金属の溶射に耐え、しか
もクロム酸の焼成にともなう熱に耐える金属あるいは合
金からなるピストンにも適用可能である。まＩＣ本発明
は内燃機関用のビスＩ・ンに限定されることなく、その
仙各種の金属部材に応用可能であって、例えば内燃は開
用のシリンダライナ等にも適用可能である。 さらに本発明は、必ずしも下地層を必要とぜず、金属母
材の表面にセラミック図を直接形成するようにした金属
部材にも適用可能である。 【発明の効果】 以上のように本発明は、金属とセラミックの中間の熱膨
張係数を有する中間層を金属部材とセラミック層との間
に設（プるようにしたものである。 従ってこの中間層によって金属とセラミック層の間の熱
膨張係数の変化が緩和されることになり、接合部におけ
る熱応力にともなう歪を緩和することによって、セラミ
ック層の気孔部を酸化クロムで充填する場合に、セラミ
ックの亀裂や剥離を防止することが可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例に係るビス；〜ンの要部
拡大縦断面図、第２図は同頂部側の断面図、第３図は本
発明の第２の実施例に係るピストンの要部拡大縦断面図
、第４図は従来のピストンの頂部側の断面図、第５図は
同要部拡大縦断面図である。 なお図面に用いた符号において、 １０・・・ビス］・ン １１・・・凹部（燃焼室） １２・・・母材（アルミニウム合金） １３・・・下地層にッケル溶射層） １４・・・中間層 １５・・・セラミック溶射層 である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. その表面に酸化クロムで充填されたセラミック層を被覆
   するようにした金属部材において、金属とセラミックの
   中間の熱膨張係数を有する中間層を前記金属部材と前記
   セラミック層との間に設けるようにしたことを特徴とす
   るセラミック被覆金属部材。