JPS62177349A - ベルト式無段変速機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ベルト式無段変速機に関し、更に詳しくは、
自動車などの変速機として通用可能なベルトを用いた湿
式無段変速機に係るものである。

〔従来の技術〕

最近、自動車などの変速機としてベルト式無段変速機が
多数提案されている。

ベルト式無段変速機は、一方の回転軸と他方の回転軸に
Ｖ字形断面の周溝（■溝）を有する金属製ブーりが設け
られており、この■ブーり間に動力伝達用金属ベルトが
巻き掛けられている。そして、上記■プーリの■溝幅が
変えられることにより、一方の回転軸から他方の回転軸
に回転動力が無段階に変速されて伝達されるようになっ
ている。

この種の無段変速機に使用される動力伝達用金属ベルト
としては、積層された帯状金属製フープの周方向に複数
個のＶブロックを摺動可能に互いに隣接して取り付けて
なるブツシュベルト（例えば、特公昭５５−６７８３号
公報、特開昭５５−１００４３号公報）や、複数枚のリ
ンクと、これらのリンクを相互に結合する連結ピンと、
両側部にプーリ接触面を有する■ブロックとを備えたチ
ェーンベルト（例えば、特公昭５　Ｂ−２２６５２号公
報、特開昭５７−２２４４２号公報、特開昭６０−１０
９６４３号公報）が知られている。

そして、上記動力伝達用金属ベルトを用いたベルト式無
段変速機においては、従来から金屈製Ｖプーリと金属製
ブロック間の摩擦伝達力の向上および摩耗防止を図るた
めの種々の試みがなされており、例えばＶプーリのベル
ト接触面にゴム被覆材を焼付けてなる乾式無段変速機（
例えは、特開昭５９−５８２５２号公＠）や、ウレタン
、ゴムなどの高摩擦係数の弾性材を装着してなる乾式無
段変速機（例えば、実開昭６０−４７９４８号公報）が
提案されている。また、湿式無段変速機においては、金
属製ブロックのプーリ接触面に多数の局部的な表面硬化
処理部を設けたものも提案されている（例えば、特願昭
５９−１１０２７０号公報）。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上述した乾式無段変速機においては、Ｖプーリと■ブロ
ック間の摩耗の問題は解決される。

しかしながら、乾式であるが故に、ブツシュベルトにお
いては■ブロック相互を結合する多層の金属製フープ間
や金属製フープと■ブロック間へ、或いはチェーンベル
トにおいてはその金属同士の結合部であるリンクと連結
ピン間などへの給油ができない。このため、当該部分の
摩擦摩耗により効率低下や寿命低下の問題を生じる。ま
た、■プーリと■ブロック間においても、発熱などによ
りゴムなどの弾性材がＶブロックのプーリ接触面側に移
着して摩擦係数が変動するため、無段変速機として効率
が悪い、寿命が短い、摩擦伝達力が安定しないといった
問題があった。また、■プーリを固定しているベアリン
グなどに供給した潤滑油がＶプーリと■ブロック間に入
ると、摩擦係数が低下して摩擦伝達力が急激に低下する
といった問題があった。

そこで、油潤滑下で使用する湿式にすれば以上の問題が
解決されるが、Ｖプーリと■ブロック間の摩擦係数が小
さいため、■プーリとＶブロック間に滑りによる摩耗が
発生して安定した摩擦伝達力が得られず、摩擦伝達力自
体も小さい。このため、実際には最大トルク伝達時にお
いても■プーリと■ブロック間に滑りが生じないように
大きな油圧を■プーリに作用させて動力伝達用金属ベル
トの張力を高めている。それ故、金属ベルトには高張力
が作用することになり、金属ベルトの寿命低下の問題や
軽量化の障害となっている。なお、上述した湿式無段変
速機にあっては、油潤滑下での摩擦係数を安定させよう
とするものであるが、ＶプーリとＶブロック間の摩擦係
数を大きくしてその摩擦伝達力を向上させるものではな
い。

従って、本発明の目的は、油潤滑下（湿式）においても
ＶプーリとＶブロック間に大きな摩擦伝達力が得られる
ようにして、動力伝達用金属ベルトに作用する張力を低
減することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで本発明は、上述の問題点を解決するための手段と
して、次のような構成を採用したものである。

すなわち、本発明は、上記したベルト式無段変速機にお
いて、Ｖプーリのベルト接触面にゴムなどの弾性部材を
装着すると共に、■ブロックのプーリ接触面に多数の凹
凸を形成したことをを特徴とする。

具体的には、第１図を例にとって説明すると、ベルト式
無段変速機は、ＶブーＩＪ（１０・２０）と摩擦接触す
る複数個の■ブロック（３８）を備えた動力伝達用金属
ベルト（３０）を、一対のＶプーリ（ｌＯ・２０）間に
巻き掛けて構成されている。

そして、Ｖプーリのベルト接触面（４０・５０）には、
ゴムなどの弾性部材（４２・５２）が装着されている。

一方、■ブロックのプーリ接触面（６ｏ）には、多数の
凹凸（６２）が形成される。

〔作　用〕

上述の手段によれば、Ｖプーリ（１０・２０）に動力伝
達用金属ベルｌ−（３０）のＶブロック（３８）が噛み
込まれると、Ｖプーリのベルト接触面に装着した弾性部
材（４２・５２）がＶブロックのプーリ接触面に形成し
た凸部（６４）によって押されて弾性変形し、その凸部
（６４）を包み込む。

そして、この状態で回転動力が伝達されると、弾性部材
（４２・５２）は回転方向に弾性変形する。

この時、凸部（６４）と弾性部材（４２・５２）間には
、大きな摩擦抵抗が生じ、大きな摩擦力を伝達すること
ができる。また、油潤滑下においても、高い静摩擦係数
が得られるので大きな摩擦力を伝達することができる。

この結果、動力伝達用金属ベルトに作用する張力が小さ
くなる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
。

先ず、第５図に示すベルトを用いた湿式無段変速機につ
いて説明する。

図において、■は入力軸、２は出力軸である。

これら入力軸１および出力軸２の端部には、それぞれ人
力プーリ　（駆動プーリ）１０および出力プーリ　（従
動プーリ）２０が連結されている。

人力プーリ１０は、入力軸Ｉに一体的に設けられた固定
プーリ１２と、この固定ブー１Ｊ１２に対向して入力軸
１上に軸線方向へ摺動可能に嵌合された可動プーリ１４
とからなっている。そして、互いに対向する端面には円
錐面が形成されており、両円錐面間に■字形断面の周溝
（Ｖ溝）１６を形成している。更に、入力軸ｌには入力
側ピストン１８が圧入され、図示しないロックナツトの
締付力（軸力）にて軸方向に固定されており、このピス
トン■８の外周面が可動プーリ１４の内周面とＯリング
を介して液密に嵌合している。こうして、入力軸ｌ、可
動プーリ１４およびピストン１８によって油圧室Ａが形
成され、この油圧室Ａは入力軸１に形成した油通路１ａ
によって外部の油圧源に接続されている。

一方、出力プーリ２０も大力プーリ１０の場合と同様に
固定プーリ２２および可動プーリ２４とからなり、両プ
ーリ２２および２４の対向面には円錐面が形成され、■
字形断面の周溝（Ｖ溝）２６を形成している。また、出
力軸２には出力側ピストン２８が同様に軸方向に固定さ
れている。そして、出力軸２、可動プーリ２４およびピ
ストン２８によって油圧室Ｂが形成され、出力軸２に形
成した油通路２ａによって外部の油圧源に接続されてい
る。

そして、入力プーリ１０と出力プーリ２０との間には動
力伝達用金属ベルト３０が掛は渡されており、入カブ−
Ｉ７１０の油圧室Ａ内の作動油量が調整されることによ
って入力プーリ１０のＶ溝１６の幅が変更されると、こ
れに追従して出カブ−Ｉ７２０の可動プーリ２４が軸線
方向へ摺動させられて油圧室Ｂ内の作動油量が増減され
、出カブ−ＴＪ２０のＶ溝２６に適合した幅に変わるこ
ととなる。すなわち、人力プーリ１０側の油圧室Ａ内の
作動油量が制御されることによって、人力プーリ１０と
出力プーリ２０との回転速度の比、つまり変速比が変更
される。なお、金属ベルト３０の張力は出カブ−ＩＪ　
２０の油圧室Ｂ内の油圧が制御されることによって最適
値に保たれるようになっている。

動力伝達用金属ベルト３０は、特に第２図に示されてい
るように、複数枚のリンク３２・３４と、これらのリン
ク３２・３４を相互に結合する連結ピン３６と、この連
結ビン３６によって［状に連結された両側部にプーリ接
触面を有するＶブロック３８とを備えたチェーンベルト
として構成されている。

さて、本実施例においては、第１図に示すように入力プ
ーリのベルト接触面４０と出力プーリのベルト接触面５
０に、ゴムなどの弾性部材４２および５２が焼付けなど
により一体的に装着されている。

また、これらの■プーリと接触するＶブロックのプーリ
接触面６０には、第３図に示す如く凹凸６２が形成され
ている。この凹凸６２は、プーリ接触面６０に凸部とし
ての球体６４をろう付けなど適宜手段にて一体化するこ
とにより形成されている。なお、エツチングなどによっ
て凹凸を設けても良い。

上記のように構成されたベルト式無段変速機においては
、■プーリ１０・２０に動力伝達用金属ベルト３０のＶ
ブロック３８が噛み込まれると、Ｖブーりのベルト接触
面４０・５０に装着した弾性部材４２・５２がＶブロッ
クのプーリ接触面６０に設けた球体６４によって押され
て弾性変形し、その球体６４を包み込む。

そして、この状態でトルクが伝達されると、弾件部材４
２・５２は第４図に示すように回転方向に弾性変形する
。この時、球体６４と弾性部材４２・５２間には、大き
な摩擦抵抗が生じ、大きな摩擦力を伝達することができ
る。同時に、各部への給油が可能であるため、高効率、
高寿命の動力伝達用金属ベルト３０を構成することがで
きる。

第６図は、自動変速機用フルードを用いたベルト式無段
変速機の動力伝達時における変形度と静摩擦係数との関
係を示す特性図であり、実線Ａは上記構成の本発明によ
る場合を、破線Ｂはベルト接触面にゴムを装着したＶプ
ーリとブーり接触面を平滑面としたＶブロックの場合を
それぞれ示す。

なお、第６図において、変形度ｈ／Ｈは、第４図に示す
Ｖブロックのプーリ接触面６０から球体６４の上部まで
の距離Ｈに対する弾性部材４２・５２の変形量りの比で
ある。

この第６図から明らかなように、ベルト接触面に弾性部
材４２・５２を装着したＶプーリとプーリ接触面に凹凸
６２を形成した■ブロックとを組み合せることにより、
実線Ａに示す如く油潤滑下においても高い静摩擦係数が
得られる。それ故、油潤滑下においても大きな摩擦力を
伝達可能であることが容易に理解される。

従って、従来のベルト式無段変速機に比べて、最大トル
ク伝達時のＶブーＩＪ１０・２０と■ブロック３８間の
滑りを防止するために必要なベルト張力を低減すること
ができる。この結果、動力伝達用金属ベルト３０を用い
たベルト式無段変速機の各部の疲労寿命向上、或いはそ
の分軽量化並びにコンパクト化を図ることが可能となる
。

また、■プーリのベルト接触面４０・５０に弾性部材４
２・５２を貼り付けた構成とすることにより、個々のＶ
ブロックのプーリ接触面６ｏに弾性部材を貼り付けた場
合に比べてその製造工程が簡単となり、生産性が向上す
る。また、ＶブＯツク３８側に弾性部材を貼り付けた場
合には、■ブロック３８のプーリ噛み込み時に弾性部材
のエツジが■プーリと接触し、■ブロック３８から弾性
部材が剥がれる可能性がある。

以上、本発明を特定の実施例について詳細に説明したが
、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、特
許請求の範囲に記載の範囲で種々の実施態様が包含され
るものであり、例えば、従来技術で述べた積層された帯
状金属製フープの周方向に複数個のＶブロックを摺動可
能に互いに隣接して取り付けたブツシュベルトにおいて
も適用可能である。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によれば、油潤滑下（湿式）におい
てもＶブーりとＶブロック間に大きな摩擦伝達力が得ら
れるため、動力伝達用金属ベルトに作用する張力を低減
することができる。

従って、各部の寿命を向上させることができる。

また、軽量化並びにコンパクト化を図ることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本発明の一つの実施例に係るベル
ト式無段変速機を示すもの・であり、第１図はＶプーリ
に噛み込まれた動力伝達用金属ベルトの状態を示す要部
断面図、 第２図は動力伝達用金属ベルトの一部を断面にて示す側
面図、 第３図はＶブロックのプーリ接触面を拡大して示す斜視
向、 第４図はＶブロックがＶプーリに噛み込まれて動力伝達
している状態を拡大して示す要部断面図、第５ＢＵは入
力軸と出力軸を含む平面に沿った縦断面図、 第６図は弾性部材の変形度と静摩擦係数との関係を示す
図である。 符号の説明 １０−−−−−一人カプーリ　（Ｖプーリ）２０−・−
・出力プーリ　（Ｖプーリ）３０−−−−−一動力伝達
用金属ベルト３８・−−−−−Ｖブロック ４０・５０・・−−−−Ｖプーリのベルト接触面４２・
５２−−−−−一弾性部材 ６０−・・−Ｖブロックのプーリ接触面６２−−−−−
一凹凸 ６４・−−−−一球体く凸部） 出願人　　トヨタ自動車株式会社 第１図 １０−−一人カプーリ（Ｖプーリ） ２０−ｍ−出力７−１１　　（Ｖプーリ）３０−一一動
力体道用金属べ１しト ３８−−−Ｖブロック ４０．５Ｏ−−−ｖプーリのベルト接部ゐ４２・５２−
−一縛扛郭丹 ６０−一−ｖプロｙ７のプーリ搏湘面 ６２−−−凹凸 第４図 第６図 ０２　０４　０７５　０Ｓ　　ｔ。 ｉ寸爆騒

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）Ｖプーリと摩擦接触する複数個のＶブロックを備
   えた動力伝達用金属ベルトを、一対のＶプーリ間に巻き
   掛けて構成してなるベルト式無段変速機において、 前記Ｖプーリのベルト接触面にゴムなどの弾性部材を装
   着すると共に、前記Ｖブロックのプーリ接触面に多数の
   凹凸を形成したことを特徴とするベルト式無段変速機。