JP2009226411A - 動力伝達チェーンの予張方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 予張後に得られるリンクの残留応力のばらつきを小さくすることができる動力伝達チェーンの予張方法を提供する。
【解決手段】 動力伝達チェーンの予張方法は、軸心間距離が変更可能で無端状チェーン1が巻き掛けられた1対のプーリ32,33の軸心間距離を大きくしていく張力増加ステップと、プーリ32,33の軸心間距離およびチェーン1に作用する張力を測定する測定ステップと、プーリ32,33の軸心間距離から得られるチェーン1の伸び量とチェーン1に作用する張力とからリンク11の変形状態を判定する判定ステップと、リンク11の変形状態に基づいてリンク11が適正な応力を得るようにチェーン1に作用する張力を制御する制御ステップとを含んでいる。
【選択図】 図3

Description

この発明は、動力伝達チェーンの予張方法、さらに詳しくは、自動車等の車両の無段変速機(CVT)に好適な動力伝達チェーンを製造する際に用いられる予張方法に関する。
複数のリンクおよびこれらを連結する複数のピンからなり、無段変速機の1対のプーリ間に巻き掛けられる動力伝達チェーンに予張力を付与する方法として、特許文献1には、軸心間距離が変更可能で無端状チェーンが巻き掛けられた複数のプーリを有する予張力付与装置を使用し、プーリを移動させることでチェーンに作用する張力を増加させ、この張力を所定の値に制御するものが提案されている。
特開2007−211914号公報
上記特許文献1の張力を所定値とする予張方法は、ピンやリンクの各部の寸法がばらついた場合には、予張後に得られるリンクの残留応力のばらつきも大きくなることがある。
この発明の目的は、予張後に得られるリンクの残留応力のばらつきを小さくすることができる動力伝達チェーンの予張方法を提供することにある。
この発明による動力伝達チェーンの予張方法は、複数のリンクおよびこれらを連結する複数のピンからなり、無段変速機の1対のプーリ間に巻き掛けられる動力伝達チェーンに予張力を付与する方法であって、軸心間距離が変更可能で無端状チェーンが巻き掛けられた1対のプーリの軸心間距離を大きくしていく張力増加ステップと、プーリの軸心間距離およびチェーンに作用する張力を測定する測定ステップと、プーリの軸心間距離から得られるチェーンの伸び量とチェーンに作用する張力とからリンクの変形状態を判定する判定ステップと、リンクの変形状態に基づいてリンクが適正な応力を得るようにチェーンに作用する張力を制御する制御ステップとを含んでいることを特徴とするものである。
この予張方法に使用される予張力付与装置は、例えば、軸心間距離が変更可能で無端状チェーンが巻き掛けられる可動プーリおよび固定プーリと、固定プーリの軸に対して可動プーリの軸を移動させてプーリの軸心間距離を変更することでチェーンに張力を付与する張力付与手段と、チェーンに付与される張力が所定値となるように張力付与手段を制御する張力制御手段と、チェーンの張力を測定する張力測定手段と、固定プーリの軸中心と可動プーリの軸中心との距離を測定してチェーン長さを求めるチェーン長さ測定手段と、可動プーリまたは固定プーリを回転させるプーリ駆動手段とを備えているものとされる。
張力付与手段は、例えばサーボシリンダのように荷重制御ができるものとされ、張力測定手段は、例えば、ロードセルとされる。チェーンの長さは、これを直接求めてもよいが、プーリの軸心間距離を測定して、これをチェーン長さに換算すればよく、プーリの軸心間距離の変化量からチェーンの伸び量を求めることができる。
この予張方法によると、チェーンに付与される張力を徐々に増加していくとともに、プーリの軸心間距離の変化量を測定することで、チェーンの伸び量が得られ、チェーンの伸び量とそのときの荷重(張力)からリンクの状態(弾性変形または塑性変形)が判定され、これにより、チェーンに付与される張力が制御される。
プーリ径は、特に限定されるものではなく、1対のプーリの径が同じであっても異なっていてもよい。好ましくは、1対のプーリの径が同じであり、その大きさが無段変速機で得られる最小巻き掛け径と同じか小さいものとされる。無段変速機では、低速走行時に対応する変速比が最大のアンダー・ドライブ(以下、「U/D」と称す。)と、高速走行時に対応する変速比が最小のオーバー・ドライブ(以下、「O/D」と称す。)との間で変速比が変化する。ピンの動きしたがってリンクの負荷は、巻き掛け径が大きいプーリに沿って回るときよりも巻き掛け径が小さいプーリに沿って回るときに大きなものとなる。
予張力は、例えば、リンクに発生する最大主応力がリンクの弾性限界応力以上となる大きさとされる。このようにすることで、予張力によって、リンクが塑性変形し、リンク内部に適正な残留圧縮応力が付与され、疲労耐久性能が向上する。各チェーンについて、予張力を一定とすると、残留圧縮応力がばらつくことが考えられるが、上記のように、チェーンの伸び量とそのときの張力からリンクの変形状態を判定して、チェーンに付与される張力を制御することにより、チェーン毎の残留応力のばらつきが低減される。
上記の予張方法は、種々の無段変速機用動力伝達チェーンを製造するのに適しているが、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされており、第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定されているものである動力伝達チェーンを製造するのにより適している。
この動力伝達チェーンでは、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達する。いずれか一方のピンがプーリと接触するチェーンにおいては、第1ピンおよび第2ピンのうちのいずれか一方は、このチェーンが無段変速機で使用される際にプーリに接触する方のピン(以下では、「第1ピン」または「ピン」と称す)とされ、他方は、プーリに接触しない方のピン(インターピースまたはストリップと称されており、以下では、「第2ピン」または「インターピース」と称す)とされる。
リンクは、例えば、ばね鋼や炭素工具鋼製とされる。リンクの材質は、ばね鋼や炭素工具鋼に限られるものではなく、軸受鋼などの他の鋼でももちろんよい。リンクは、前後挿通部がそれぞれ独立の貫通孔(柱有りリンク)とされていてもよく、前後挿通部が1つの貫通孔(柱無しリンク)とされていてもよい。ピンの材質としては、軸受鋼などの適宜な鋼が使用される。
ピンが前後挿通部に固定される場合の前後挿通部へのピンの固定は、例えば、機械的圧入による挿通部内縁とピン外周面との嵌合固定とされるが、これに代えて、焼き嵌めまたは冷やし嵌めによってもよい。1つの挿通部には、第1ピンと第2ピンとがチェーンの長さ方向に対向するように嵌め合わせられ、このうちのいずれか一方がリンクの挿通部の周面に嵌合固定される。嵌合固定は、挿通部の長さ方向に対して直交する部分の縁(上下の縁)で行われるのが好ましい。この嵌合固定の後、上記の予張方法を用いて予張力が付与されることにより、リンクのピン固定部(ピン圧入部)に均等にかつ適正な残留圧縮応力が高精度に付与される。
この発明の動力伝達チェーンの予張方法によると、チェーンの伸び量とそのときの張力からリンクの変形状態を判定して、チェーンに付与される張力を制御するので、予張後に得られるチェーン毎のリンクの残留応力のばらつきを小さくすることができる。したがって、車両の無段変速機として使用されるのにより適正な予張力を付与することができ、チェーンの寿命が安定し、耐久性が向上する。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、上下は、図2の上下をいうものとする。
図1は、この発明による予張方法が適用される動力伝達チェーンの一部を示しており、動力伝達チェーン(1)は、チェーン長さ方向に所定間隔をおいて設けられた前後挿通部(12)(13)を有する複数のリンク(11)と、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数のピン(第1ピン)(14)およびインターピース(第2ピン)(15)とを備えている。インターピース(15)は、ピン(14)よりも短くなされ、両者は、インターピース(15)が前側に、ピン(14)が後側に配置された状態で対向させられている。
チェーン(1)は、幅方向同位相の複数のリンクで構成されるリンク列を進行方向(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列からなるリンクユニットを進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク枚数が9枚のリンク列とリンク枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとされている。
図2に示すように、リンク(11)の前挿通部(12)は、ピン(14)が移動可能に嵌め合わせられるピン可動部(16)およびインターピース(15)が固定されるインターピース固定部(17)からなり、後挿通部(13)は、ピン(14)が固定されるピン固定部(18)およびインターピース(15)が移動可能に嵌め合わせられるインターピース可動部(19)からなる。
各ピン(14)は、インターピース(15)に比べて前後方向の幅が広くなされており、インターピース(15)の上下縁部には、各ピン(14)側にのびる突出縁部(15a)(15b)が設けられている。
図2において、符号AおよびBで示す箇所は、チェーン(1)の直線部分においてピン(14)とインターピース(15)とが接触している線(断面では点)であり、AB間の距離がピッチである。
チェーン幅方向に並ぶリンク(11)を連結するに際しては、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)同士が重ねられ、ピン(14)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に固定されかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に移動可能に嵌め合わせられ、インターピース(15)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に移動可能に嵌め合わせられかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に固定される。そして、このピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
リンク(11)のピン固定部(18)とインターピース可動部(19)との境界部分には、インターピース可動部(19)の上下の凹円弧状案内部(19a)(19b)にそれぞれ連なりピン固定部(18)に固定されているピン(14)を保持する上下の凸円弧状保持部(18a)(18b)が設けられている。同様に、インターピース固定部(17)とピン可動部(16)との境界部分には、ピン可動部(16)の上下の凹円弧状案内部(16a)(16b)にそれぞれ連なりインターピース固定部(17)に固定されているインターピース(15)を保持する上下の凸円弧状保持部(17a)(17b)が設けられている。
ピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡は、円のインボリュートとされており、この実施形態では、ピン(14)の転がり接触面(14a)が、断面において半径Rb、中心Mの基礎円を持つインボリュート形状を有し、インターピース(15)の転がり接触面(15c)が平坦面(断面形状が直線)とされている。これにより、各リンク(11)がチェーン(1)の直線部分から曲線部分へまたは曲線部分から直線部分へと移行する際、前挿通部(12)においては、ピン(14)が固定状態のインターピース(15)に対してその転がり接触面(14a)がインターピース(15)の転がり接触面(15c)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながらピン可動部(16)内を移動し、後挿通部(13)においては、インターピース(15)がインターピース可動部(19)内を固定状態のピン(14)に対してその転がり接触面(15c)がピン(14)の転がり接触面(14a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動する。
上記の動力伝達チェーン(1)では、ピンの上下移動の繰り返しにより、多角形振動が生じ、これが騒音の要因となるが、ピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動しかつピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡が円のインボリュートとされていることにより、ピンおよびインターピースの転がり接触面がともに円弧面である場合などと比べて、振動を小さくすることができ、騒音を低減することができる。
上記の動力伝達チェーンは、無段変速機で使用されるが、この際、図5に示すように、プーリ軸(2e)を有するプーリ(2)の固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)の各円錐状シーブ面(2c)(2d)にインターピース(15)の端面が接触しない状態で、ピン(14)の端面がプーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。ピン(14)とインターピース(15)とは、上述のように、各可動部(16)(19)に案内されて転がり接触移動するので、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)に対してピン(14)はほとんど回転しないことになり、摩擦損失が低減し、高い動力伝達率が確保される。そして、実線で示した位置にあるドライブプーリ(2)の可動シーブ(2b)を固定シーブ(2a)に対して接近・離隔させると、チェーン(1)の巻き掛け径は、同図に鎖線で示すように、接近時には大きく、離隔時には小さくなる。ドリブンプーリ(3)では、図示省略するが、その可動シーブがドライブプーリ(2)の可動シーブ(2b)とは逆向きに移動し、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が大きくなると、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が小さくなり、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が小さくなると、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が大きくなる。この結果、変速比が1:1である状態(初期値)を基準にして、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が最小で、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が最大であるU/D状態が得られ、また、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が最大で、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が最小のO/D状態が得られる。
この動力伝達チェーン(1)を製造するには、必要な数のピン(14)およびインターピース(15)を台上に垂直状に保持した後、リンク(11)を1つずつあるいは数枚まとめて圧入することでリンク(11)とピン(14)(15)とを組み合わせて無端状のチェーンを形成した後、さらに、組み立てられたチェーン(1)に予張力が付与される。
圧入は、ピン(14)およびインターピース(15)の上下縁部とピン固定部(12a)およびインターピース固定部(13b)の上下縁部との間において行われており、その圧入代は0.005mm〜0.1mmとされている。
予張力を付与する工程で使用される予張力付与装置を図3に示す。
予張力付与装置(31)は、軸心間距離が変更可能で無端状チェーン(1)が巻き掛けられる可動プーリ(32)および固定プーリ(33)と、固定プーリ(33)の軸(33a)に対して可動プーリ(32)の軸(32a)を移動させてプーリ(32)(33)の軸心間距離を変更する張力付与手段としてのサーボシリンダ(34)と、サーボシリンダ(34)のピストンロッド(34a)の移動量を制御する張力制御手段としてのサーボモータ(35)と、サーボシリンダ(34)のピストンロッド(34a)の先端に設けられてこれに作用している荷重を測定する張力測定手段としてのロードセル(36)と、ロードセル(36)と可動プーリ(32)の軸(32a)とを連結する連結ロッド(37)と、固定プーリ(33)の軸(33a)中心と可動プーリ(32)の軸(32a)中心との距離を測定するチェーン長さ測定手段としての変位計(38)と、可動プーリ(32)または固定プーリ(33)を回転させるプーリ駆動手段(図示略)とを備えている。
可動プーリ(32)および固定プーリ(33)の径は、U/D状態のドライブプーリの巻き掛け径と同じ(O/D状態のドリブンプーリの巻き掛け径とも同じ)であり、ピン(14)およびインターピース(15)の動きが大きく、チェーン(1)にとって厳しい条件となっている。
図4は、リンク(11)に付与される荷重とこれによって生じる応力との関係を示すものである。予張付与工程においては、リンク(11)、ピン(14)およびインターピース(15)を組立て後に弾性限界応力に対応する荷重よりも大きい荷重がリンク(11)に付与されることが好ましい。具体的には、例えば、予張時に付与される荷重は、弾性限界応力が予張前に比べて5%以上大きくなるようにかつリンクの破断強度の95%以下の大きさとなるように図に追加されている2本の線の間の値)に設定されることが好ましい。一方、部品間のばらつきがあるので、張力を一定としたときには、チェーン毎の残留圧縮応力にばらつきが生じる。
そこで、予張力付与工程は、上記予張力付与装置(31)を使用して、軸心間距離が変更可能で無端状チェーン(1)が巻き掛けられた1対のプーリ(32)(33)の軸心間距離を大きくしていく張力増加ステップと、プーリ(32)(33)の軸心間距離およびチェーン(1)に作用する張力を測定する測定ステップと、プーリ(32)(33)の軸心間距離から得られるチェーン(1)の伸び量とチェーン(1)に作用する張力とからリンク(11)の変形状態を判定する判定ステップと、リンク(11)の変形状態に基づいてリンク(11)が適正な応力を得るようにチェーン(1)に作用する張力を制御する制御ステップとを含むものとされている。
張力増加ステップでは、一定速度の勾配で張力が上昇するようにプーリ(32)(33)の軸心間距離が変化させられる。この場合、弾性変形領域にある間は、チェーン(1)の伸び量は略一定で、塑性変形領域になると、伸び量は小さくなる。したがって、判定ステップでは、測定ステップで得られたチェーン(1)の伸び量が所定値より小さくなった時点で弾性領域が終了したと判断し、制御ステップでは、このときの張力・伸び量から塑性領域で付与されるべき張力が算出され、これに基づいて最適張力値が求められる。最適張力値は、部品のばらつきに応じてチェーン(1)毎に求められることになり、これにより、チェーン(1)の残留応力のばらつきが低減される。
なお、上記予張方法は、図1および図2に示した圧入型チェーン(1)において耐久性向上効果が著しいものとなるが、第1ピンおよび第2ピンの長さが略等しく、両方ともがシーブ面に接触するチェーンにも適用することができ、さらに、第1ピンおよび第2ピンの両方が前後挿通部に対し移動可能に嵌め入れられるチェーンやその他各種タイプの動力伝達チェーンに適用可能である。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの予張方法が適用される動力伝達チェーンの1実施形態の一部を示す平面図である。 図2は、リンクの拡大側面図である。 図3は、予張力付与装置を模式的に示す側面図である。 図4は、リンクに付与される荷重とこれによって生じる応力との関係を示すグラフである。 図5は、動力伝達チェーンが無段変速機に取り付けられた状態を示す正面図である。
符号の説明
(1) 動力伝達チェーン
(11) リンク
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)
(32) 可動プーリ
(33) 固定プーリ

Claims (1)

  1. 複数のリンクおよびこれらを連結する複数のピンからなり、無段変速機の1対のプーリ間に巻き掛けられる動力伝達チェーンに予張力を付与する方法であって、
    軸心間距離が変更可能で無端状チェーンが巻き掛けられた1対のプーリの軸心間距離を大きくしていく張力増加ステップと、プーリの軸心間距離およびチェーンに作用する張力を測定する測定ステップと、プーリの軸心間距離から得られるチェーンの伸び量とチェーンに作用する張力とからリンクの変形状態を判定する判定ステップと、リンクの変形状態に基づいてリンクが適正な応力を得るようにチェーンに作用する張力を制御する制御ステップとを含んでいることを特徴とする動力伝達チェーンの予張方法。
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