JPS62175172A - 動物細胞の大量培養法 - Google Patents

動物細胞の大量培養法

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JPS62175172A
JPS62175172A JP1751486A JP1751486A JPS62175172A JP S62175172 A JPS62175172 A JP S62175172A JP 1751486 A JP1751486 A JP 1751486A JP 1751486 A JP1751486 A JP 1751486A JP S62175172 A JPS62175172 A JP S62175172A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、動物細胞を大量に培養する方法に関する。
〔背景技術〕
一般に細胞は、浮遊状で増殖する浮遊細胞以外、基質に
付着してはじめて増殖することができる。このため、フ
ィブロネクチンやコラーゲンをコーティングしたり電荷
を持つよ・うに処理したりした、プラスチックまたはガ
ラスなどの基質に細胞を付着させ、単層状態で2次元的
に増殖させ培養を行っていた。そのような細胞を大量に
培養するには、培養面積を増大させる必要があり、次に
示すような種々の大量培養法が提案されている。
■ 大型培養びん法 最も簡便な方法で、ルーびんまたは大型の培養びんを必
要本数だけ用いる通常の単層培養法。
■ ローラーホ]・ル法 ”円筒状の培養びんをゆっくりと回転させながらそのび
んの内側全面に細胞を培養する方法。
■ ステリリン型培養法 波型のポリエステル製フィルムを同心円状に巻き、その
フィルム両面に細胞を単層状に培養する方法。
■ 多層平板法 ガラス平板またはポリカーボネート平板を、間をおいて
層状に重ね、各平板上に細胞を単層状に培養する方法。
■ 多段単層法 多層平板法の変法で、培養面がガラス製、ポリエステル
製またはポリスチレン製の浅い箱型の静置培養素子を積
み重ね、気相だiJを共通にして各素子の内側で細胞を
培養する方法。
■ ガラス線維カラ五法 ラセン状に巻いたガラス線維をカラムに詰め、培養液を
交換しながらそのガラス線維の表面上で細胞を培養する
方法。
■ ガラスピーズ充填カラム法 ガラスピーズをカラムに詰め、培養液を交換しながらそ
のガラスピーズの表面上で細胞を培養する方法。
■ ホローファイバー法 ホローファイバーを束ねたカラムをつくり、そのホロー
ファイバー中で細胞を培養する方法。
■ スーパービーズ法(「マイクロキャリヤ法−1とも
いう) 通常の浮遊培養系で単層培養を行うという培養法で、ゆ
っくりとかき混ぜることにより培養液中で浮遊状態にな
るビーズ(「マイクロキャリヤ」ともいう)上に細胞を
付着させ、その表面で単層状に増殖させる方法。
現在考えられている最も高密度な大量培養法は、スーパ
ービーズ法である。しかし、この方法では、表面に細胞
を付着させたビーズを培養ボトル内で攪拌するので、そ
れらのビーズが衝突し、このため、細胞の損傷が大きか
った。
また、大量培養法は、上記のものをはじめ数多くの方法
があるが、それらすべてに共通しているのは、細胞を、
ビーズなどの担体またはガラスやプラスチックの器壁の
表面に付着させて2次元的に増殖させる単層培養である
ことである。単層培養は、生体内での細胞増殖と条件が
異なっているため、長期培養ができず、細胞分化も弱く
、さらには、全く増殖しないことがあるなどの問題があ
る。
さらに、大量培養法では培養する細胞が大量であるので
、その細胞を培養する状態に整えて培養液中に入れるこ
とが効率的に行えることが望まれる。
〔発明の目的〕
この発明は、以上のことに鑑みて、従来の方法よりも高
密度に大量培養ができ、長期培養を行うことが可能であ
り、しかも、動物細胞を培養する状態にして培養液中に
入れることが効率よく行える動物細胞の大量培養法を提
供することを目的とする。
〔発明の開示〕
この発明は、上記の目的を達成するために、動物細胞を
包埋させたコラーゲンゲルを培養液中に浮遊させて動物
細胞の大量培養を行う動物細胞の大量培養法であって、
動物細胞を分散させたコラーゲン系を連続的に造粒し、
これを培養液へ供給することを特徴とする動物細胞の大
量培養法を要旨としている。
以下に、この発明の詳細な説明する。
コラーゲンゲルに動物細胞を包埋させる方法としては、
特に限定はないが、コラーゲン溶液中に動物細胞を分散
させてこのコラーゲン溶液をゲル化させる方法がある。
この方法によれば、動物細胞をコラーゲンゲル内に均質
に包埋させることが容易にできる。
この発明で、動物細胞をコラーゲンゲルに包埋させるの
は、接着依存性増殖(「付着依存性増殖」ということも
ある)を行う細胞が3次元的に増殖できるようにそれら
の細胞を支持し、生体内での環境に近づりるためである
。このようにすることにより、細胞を3次元的に増殖さ
せることができるので、従来よりも高密度に大量培養で
き、細胞を長期にわたって培養することができる。さら
には、細胞分化を誘導することなども可能である。また
、細胞がコラーゲンゲルで保護されるので、コラーゲン
ゲルが浮遊するときに衝突しても、細胞が傷つきにくい
。しかも、この原理は接着非依存性増殖を行う細胞にも
利用することができるこの発明で、動物細胞を支持する
基質として、コラーゲンゲルを用いるのは、コラーゲン
が動物の体の至る所に存在する繊維性の蛋白質であり、
これをゲル化して細胞の支持基質とすることで生体外に
おいて生体内の環境を再現できるからである。コラーゲ
ンの種類は、特に限定されず種々のものを用いることが
できる。また、ゲルであるので、その内部(細胞)と外
部との間で物質のやりとり(呼吸、栄養吸収、排泄3分
泌物の放出など)が可能である。前記のようなコラーゲ
ンゲルの形状は、特に限定はなく、浮遊させることがで
きればどんな形状でもよい。たとえば、粒子状、ヌード
ル状、シート状などの形状がある。前記のコラーゲンゲ
ルの内部と外部との物質のやりとりをより広い面積で行
うという点からは、粒子状が好ましい。このようにする
と、従来の、スーパービーズ法やコラーゲンゲル上培養
法と比べて、細胞と外界との物質のやりとりが飛躍的に
広い面積で行われるようになる。粒子の形状は、球1円
柱。
楕円体、立方体、直方体、不定形など種々あり、特に限
定はない。
なお、この発明では、造粒するとは、粒子状にすること
のみを指すのではなく、上記ヌードル状、シート状など
種々の形状にすることをも指す。
この発明の動物細胞の大量培養法によれば、従来のスー
パービーズ法では全く増殖しない細胞でさえも、大量培
養することが可能である。その細胞密度は、現在実施さ
れている最も高密度の大量培養法であるスーパービーズ
法の細胞密度よりも大きい値である。このため、この発
明の大量培養法によれば、従来のスーパービーズ法では
培養できなかった細胞が培養でき、しかも、小さなスペ
ースで大量培養することが可能になるので、大量の細胞
の採取を効率よく行うことができる。また、細胞分化を
促進させるので、大量の産生物(分泌物)を効率よく採
取することができる。
上記細胞の採取は、たとえば、つぎに示す方法などによ
り行うことができる。
(細胞の採取法) 細胞を含むコラーゲンゲルをはさみなどで311角ぐら
いに切り、コラゲナーゼの最終濃度がo、02%になる
ようにコラゲナーゼを加え、コラーゲンゲルを溶解させ
る。コラーゲンゲルが溶解した後、細胞を溶液とともに
遠心管に移し、低速の遠心分離機で細胞を分離して採取
する。
この発明の大量培養法は、動物細胞であれば、接着依存
性増殖を行うもの、接着非依存性増殖を行うものなどあ
らゆるものに利用することができる。特に、接着依存性
増殖を行う動物細胞を培養するのに利用すると、その効
果が著しい。また、得られる産生物としては、ワクチン
、酵素、ホルモン、抗体、インターフェロン、核酸など
種々のものがある。
動物細胞が包埋されているコラーゲンゲルを培養液中に
浮遊させる形状にする手段としては、たとえば、マルチ
プレートのウェルに、動物細胞が分散されているコラー
ゲン溶液を入れてゲル化させ、コラーゲンゲルを取り出
して培養液に入れる方法がある。しかし、この方法では
、コラーゲンゲルを固体中から取り出すため、この工程
が手作業になって効率が悪くなるので、この発明では、
動物細胞を分散させたコラーゲン系を連続的に造粒し、
これを培養液へ供給する方法を採ることにしている。
そのような方法として、たとえば、動物細胞を分散させ
たコラーゲン溶液を連続的にゲル化し粒状にカントする
ことによって連続的に造粒し、これを培養液へ供給する
方法がある。第1図に、この発明の大量培養法を実施す
るのに用いる装置の一例を示した。第1図にみるように
、この装置は、動物細胞が分散されているコラーゲン溶
液4をゲル化しないよう氷水5の中に保ち、ポンプPな
どでこのコラーゲン溶液4を培養槽1へ送り、その途中
、適当な温度(短時間にコラ−ケンがゲル化し、動物細
胞がダメージを受けない温度37℃附近が好ましい。)
の温水槽6を通過させて、コラーゲン溶液4をゲル化さ
せ、管7から押し出しながら、カッターなどの切断装置
8を用いてカットすることにより小片状にして培養液2
の入った培養槽1に落下させるようにしている。このよ
うにして造粒を行えば、コラーゲンゲル3の形状を一定
の形状にすることが容易である。コラーゲンゲル3が適
当な数になったところでコラーゲン溶液を送るのをやめ
、コラーゲンゲル3を培養液2中に浮遊させながら培養
を行う。
また、連続的造粒法としては、動物細胞を分散させたコ
ラーゲン溶液を液状のままで連続的に滴下させゲル化さ
せることによって連続的に造粒する方法もある。第2図
に、この発明の大量培養法を実施するのに用いる装置の
別の一例を示した。
第2図にみるように、この装置は、動物細胞が分散され
ているコラーゲン溶液4をゲル化しないよう氷水5の中
に保ち、ポンプPなどでこのコラーゲン溶液4を培養槽
1へ送り、適当な温度(コラーゲンのゲル化と培養条件
から37℃が望ましい。)に加温され攪拌されている培
養液2に管7から滴下させるようになっている。または
、コラーゲン溶液4を切断しつつ培養液2へ入れてもよ
い。そうすると、培養液2によりコラーゲンがゲル化す
るとともに、培養液2中にコラーゲンゲル3が浮遊する
ようになっている。コラーゲンゲル3が適当な数になっ
たところでコラーゲン溶液を送るのをやめ、コラーゲン
ゲル3を培養液2中に浮遊させながら、培養を行う。
上記の方法において、ゲル化能力を高め均一な形状に造
粒するために、培養液の温度、粘度、比重、浸透圧、界
面張力などを適当に調整することがある。その場合の調
製法としては、特に限定はないが、培養液とti類およ
び/または多糖類の誘導体の溶液とを混合したものまた
はそのような組成をもつ溶液を用いるのが好ましく、た
とえば、培養液と0.25MLよ糖を1=1に混合した
もの、培養液にメチルセルロースを0.3%濃度になる
よう溶解させたものなどがあげられる。ゲル化した後に
交換する培養液は上記調整を行わない元のものに戻す。
第2図の装置において、培養槽1の液を最初はゲル作製
能力のみを有し、培養能力を有しないコラーゲンゲル作
製液にしておき、まず、滴下液をゲル化してコラーゲン
ゲルにかえで造粒したのち、この槽1からコラーゲンゲ
ル作製液を除き、かわりに培養液を仕込んで培養に入る
というようにしてもよい。この方法によれば、当初、コ
ラーゲンゲル作製能力にずくれた液中でまずコラーゲン
をゲル化させるため、形状の均−性等にず(れたコラー
ゲンゲルを得ることができる。なお、コラーゲンゲル作
製液中で得たコラーゲンゲルを別の培養槽に移しかえて
培養に入るようにしてもよい。
これらの例のように、動物細胞が分散されているコラー
ゲン系を管などの密閉物中を通して培養液またはコラー
ゲンゲル作製液へ送るようにすると、そのコラーゲン系
が汚染する機会が減る。また、管の大きさや前記切断の
間隔を種々変えることにより、コラーゲンゲルの大きさ
を種々変えることが容易である。管の断面形状を種々変
えることにより、コラーゲンゲルの形状を種々変えるこ
とが容易である。多数および/または大容量の培養装置
へ前記コラーゲン系を送るときでも、短時間で効率よく
行うことができる。なお、上記供給法は上記3つの例に
限られない。
動物細胞が包埋されているコラーゲンゲルを培養液中に
浮遊させながら培養を行う手段も特に限定されない。た
とえば、つぎに示すような方法がある。
(i)  スピンナー法 スヒンナーフラスコに、動物細胞が包埋されているコラ
ーゲンゲルおよび培養液を入れ、スターラーなどで培養
液を撹拌し、コラーゲンゲルを浮遊させる培養法。
(11)  振とう培養フラスコ法 振とう培養フラスコに、動物細胞が包埋されているコラ
ーゲンゲルおよび培養液を入れ、そのフラスコを振とう
させて培養液を攪拌し、コラーゲンゲルを浮遊させる培
養法。
(山)  ローラーボトル法 ローラーボトルに、動物細胞が包埋されているコラーゲ
ンゲルおよび培養液を入れ、ローラーボトルを回転させ
て培養液を攪拌し、コラーゲンゲルを浮遊させる培養法
(iv)  潅流培養法 カラム中に、動物細胞が包埋されているコラーゲンゲル
を入れ、このカラムに培養液を潅流させてコラーゲンゲ
ルを浮遊させる培養法。
(V)  エアー攪拌法 エアー攪拌器に、動物細胞が包埋されているコラーゲン
ゲルおよび培養液を入れ、気流を送って培養液を攪拌し
、コラーゲンゲルを浮遊させる培養法。
上記いずれの方法も、動物細胞が包埋されているコラー
ゲンゲルを得る方法とコラーゲンゲルを浮遊させる方法
とが連続的に行えるようにすれば、効率が上がる。
なお、動物細胞が包埋されているコラーゲンゲルを浮遊
させるのにともなって、培養液も攪拌するようにすれば
、より培養条件が良くなる。
この発明では、動物細胞をコラーゲンゲル内に包埋させ
て培養するようにしているが、このようにすると、通常
のゲル強度のコラーゲンを用いた場合、コラーゲンゲル
が収縮してしまうことがある。このコラーゲンゲルの収
縮は、細胞の形態変化によるものと考えられるが、これ
が発生すると、細胞増殖を促すことができないことがあ
る。このため、この発明では、高ゲル強度(50g以上
)のコラーゲンを用いてコラーゲンゲルの収縮を防ぐよ
うにするのが好ましい。なお、この明細書でゲル強度と
は、以下の測定法によるものを指す(ゲル強度の測定法
) コラーゲン溶液24m1に、冷却下で、1.4M食塩を
含む0.1M−リン酸緩衝液(pH7,4) 3mlお
よび力性ソーダ溶液3 mlを加え、よく混合して最終
pHを7.4に調整した後、37℃で1時間加熱してゲ
ルを形成させる。得られたゲルをレオメータ−(LRM
−2002D;不動工業社製)で、0゜5インチプラン
ジャーを用い、挿入深度10龍。
挿入速度20m/minの条件でゲル強度を測定する。
以下、実施例および比較例を示す。
なお、実施例および比較例では、生細胞数の測定はつぎ
に示す方法で行った。
(生細胞数の測定法) 細胞を含むコラーゲンゲルをコラゲナーゼで溶解させた
後、細胞を溶液とともに遠心管番こ移し低速の遠心分離
機で細胞を集める。そのようにして得た細胞をリン酸緩
衝液に分散させた後、0.5%トリパンブルー液と1:
2の割合で混合する。死細胞はトリパンブルー液により
青色に染色されるので染色されない細胞を生細胞として
血球計算板で常法通りの方法で計算する。
(実施例1) よく洗浄、脱脂、脱灰したラット尾鍵を塩酸溶液(pH
2,5)中で、24時間冷却下に攪拌してコラーゲンを
抽出した。この抽出液を遠心分離して不溶物を除いた後
、力性ソーダ(水酸化ナトリウム)溶液を加えて、pH
7に調整し、−夜装置して生じた沈澱を遠心分離して集
めた。これを塩酸溶液(ρ)13.0)に再溶解し、再
び同様に沈澱処理して精製を行った。得られた沈澱を充
分に水洗した後、pH3の塩酸溶液に熔解し、濃度3.
0■/ mlの精製酸可溶性ラット尾股コラーゲン溶液
を得た。
また、このコラーゲン溶液は、紫外線照射により滅菌し
た。
この3.0■/ m!酸可溶性コラーゲン溶液8容量部
に対して、通常の10倍の濃度のHam F12培地(
NaHCO3不含)を1容量部、NaHCO3が2.2
%、NaOHが0.05N、HEPESが0゜2Mであ
る混合液を1容量部加え、さらに、硬膜肉腫由来の移植
11ffi瘍細胞を加えてよく混合し、動物細胞を分散
させたコラーゲン溶液(混合液)を調製した。このコラ
ーゲン溶液は、ゲル化が生じないように氷水中(4℃)
に保存した。
このコラーゲン溶液を、第1図に示すようにしてポンプ
Pで培養槽(容量37!j Techne社製)1へ送
り、その途中、37℃の温水槽6を通過させて、コラー
ゲン混合液4をゲル化させ、管7から押し出しながらカ
ックー8を用いて円柱状(直径811×長さ10mm>
にして、1βの培養液2が入っている培養槽1に落下さ
せた。コラーゲンゲルのゲル強度は200gであった。
ポンプは、ローラーポンプR,P(東京理化社製)を用
い、送液速度は1.5ml/minであった。コラーゲ
ン溶液を送るのに用いた管は、内径8111のシリコン
チニーブであった。培養液中のコラーゲンゲルが合計1
1になったところでポンプを止めてコラーゲン溶液を送
るのをやめた。スタークーを回転させて培養液を攪拌し
、コラーゲンゲルを浮遊させて培養を行った。なお、2
4時間おきに培養液の交換を行った。
このときの、培養日数の経過による生細胞数の変化を第
3図のグラフに曲線Aで示した。
(実施例2) 実施例1で調製したコラーゲン溶液(混合液)4を、第
2図に示すようにして4℃に保ちながら実施例1と同じ
ポンプP、シリコンチューブ7を用い、フットスイッチ
を使って間欠的に培養槽(容量312 HTechne
社製)1−5送り、37℃に加温されている培養?&2
に、合計II!、を管7の先端を細くし、カッター8を
用いて間欠的に滴下してコラーゲン溶液を楕円球状(直
径5〜15fl)にゲル化させた。このときの培養液2
ば、実施例1で用いたのと同じ培養液と0.25 M−
ショ糖を1=1に混合したものを用いた。また、実施例
1で用いたのと同じ培養液にメチルセルロースを0.3
%濃度になるように溶解させたものを用いても同様にコ
ラーゲンゲルを成形することができた。ついで吸引ポン
プで培養液2を除去したのち実施例1で用いたのと同じ
培養液17!を培養槽1に入れ、コラーゲンゲル3を培
養液中に浮遊させて培養を行った。なお、その後は24
時間おきに培養液の交換を行った。
このときの、培養日数の経過による生細胞数の変化を第
3図のグラフに曲線Bで示した。
(従来例1) 実施例1で用いたのと同じ動物細胞を、平均直径が10
0〜200pのマイクロキャリア(Cyt。
dex 3 ; Pharmacia Fine Ch
emicals社製)の表面に、マイクロキャリヤ1個
あたり5〜10個ずつ付着させ、このマイクロキャリヤ
1.5gを31の実施例1で用いたのと同じ培養槽に入
れ、さらに、実施例1で用いたのと同じ培養液をIIl
入れて培養を行ったが、1日以内で細胞が死滅してしま
い培養できなかった。
このときの、培養日数の経過による生細胞数の変化を第
3図のグラフに曲線Cで示した。
(従来例2) 実施例1で調製したコラーゲン溶液(混合液)を、マル
チプレート(24ウエル)に1ウエル(直径1.6cm
)あたり]、 mlずったかさ5Nとなるように入れ、
37℃に加温してゲル化させた。このコラーゲンゲルの
上に実施例1で用いたのと同じ培養液を1ウエルあたり
1 mlずつ満たして培養を行った。なお、24時間お
きに培養液の交換を行った。
このときの、培養日数の経過による生細胞数の変化を第
3図のグラフに曲線りで示した。
(比較例) 実施例1で調製したコラーゲン混合液を、マルチプレー
ト(24ウエル)に1ウエルあたり5IIIlずつ入れ
て37°Cに加温すると、数分間でコラーゲンがゲル化
し、動物細胞がコラーゲンゲル内に包埋されたものが得
られた。各コラーゲンゲルの形状は、直径1.6c+n
、高さ1.5 cmの円柱状であり、コラーゲンのゲル
強度は、200gであった。
コラーゲンゲルを1つずつビンセットでつまんでマルチ
プレートから取り出して、1pのスピンナ−フラスコに
コラーゲンゲルを100個(300ml)入れ、さらに
実施例1で用いたのと同し培養液を300mf入れた。
スターラーを回転させて培養液を攪拌し、コラーゲンケ
ルを浮遊させて培養を行った。なお、24時間おきに培
養液の交換をおこなった。
このときの、培養日数の経過にょる住細胞数の変化を第
3図のグラフに曲線Eで示した。
実施例1,2および従来例Jの結果から、従来の大量培
養法の中でも最も高密度で細胞の培養を行えるスーパー
ビーズ法では培養できない細胞でも、この発明の大量培
養法によれば、高密度でしかも長期間培養することがで
きるのがわかる。第3図にみるように、動物細胞が包埋
されているコラーゲンゲルを培養皿に入れてその上ムこ
培養液を満たずコラーゲンゲル内培養法(従来例2)で
は、ごの発明の大量培養法はど細胞密度が大きくなく、
また、長期培養を行うと細胞数が低下してくることがわ
かる。
また、実施例]、2では、コラーゲンケルを培養液中に
入れるのに、ポンプを動かずだけでよく、コラーゲンゲ
ルの量はポンプを止める時機または管をはずす時機をず
らすことで調整できた。実施例1では、コラーゲンゲル
を供給してそのまま培養できた。実施例2では吸引ポン
プでゲル化能力を調整した培養液を除き、もとの培養液
と入れ替えることによりそのまま培養できた。しかし、
比較例では、コラーゲンゲルをマルチプレートから取出
し、培養液中に入れるのに手作業でしなければならなか
った。このため、作業時間がかかり、効率が悪かった。
以上の結果から、この発明の動物細胞の大量培養法によ
れば、従来の大量培養法に比べ非常に長期間の培養を行
うことができ、従来の大量培養法では不可能であった細
胞増殖を行うことができるのがわかる。動物細胞を包埋
させたコラーゲンゲルを培養液へ入れることが連続的に
行うこ七ができるので、この発明の方法は、効率が良い
ことがわかる。また、動物細胞を分散させたコラーゲン
系を培養液へ送ることが管の中など密閉した部分を通し
て行うことができるので、汚染の機会が減った。管の大
きさや切断間隔を適宜変えることにより、動物細胞を包
埋させたコラーゲンゲルの大きさを容易に変えることが
できる。
なお、この発明は、上記の実施例に限られない〔発明の
効果〕 この発明の動物細胞の大量培養法は、動物細胞を包埋さ
せたコラーゲンゲルを培養液中で浮遊させて培養を行う
ので、非常に高密度な大量培養が可能であり、長期培養
を行うことができる。しかも、動物細胞を分散させたコ
ラーゲン系を連続的に造粒し、これを培養液へ供給する
ようにしているので、効率よ(前記コラーゲンゲルを培
養液に入れることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は動物細胞を含むコラーゲン溶液をゲル
化させ培養液中に浮遊させて培養を行う、この発明の方
法の実施に用いる装置の例の概略説明図、第3図は、培
養日数の経過による生細胞数の変化をあられすグラフで
ある。 2・・・培養液 3・・・コラーゲンゲル 4・・・動
物細胞が分散されたコラーゲン溶液

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)動物細胞を包埋させたコラーゲンゲルを培養液中
    に浮遊させて動物細胞の大量培養を行う動物細胞の大量
    培養法であって、動物細胞を分散させたコラーゲン系を
    連続的に造粒し、これを培養液へ供給することを特徴と
    する動物細胞の大量培養法。
  2. (2)動物細胞をコラーゲンゲルに包埋させることが、
    コラーゲン溶液中に動物細胞を分散させてこのコラーゲ
    ン溶液をゲル化させることにより行われる特許請求の範
    囲第1項記載の動物細胞の大量培養法。
  3. (3)動物細胞を分散させたコラーゲン系を連続的に造
    粒することが、動物細胞を分散させたコラーゲン溶液を
    連続的にゲル化し粒状にカットすることによって行われ
    る特許請求の範囲第2項記載の動物細胞の大量培養法。
  4. (4)動物細胞を分散させたコラーゲン系を連続的に造
    粒することが、動物細胞を分散させたコラーゲン溶液を
    液状のままで連続的に滴下させゲル化させることによっ
    て行われる特許請求の範囲第2項記載の動物細胞の大量
    培養法。
  5. (5)ゲル化が培養液中で行われる特許請求の範囲第4
    項記載の動物細胞の大量培養法。
  6. (6)ゲル化がコラーゲンゲル作製液中で行われる特許
    請求の範囲第4項記載の動物細胞の大量培養法。
JP1751486A 1986-01-25 1986-01-28 動物細胞の大量培養法 Granted JPS62175172A (ja)

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