JPS62174328A - クランクシヤフトの焼入方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はクランクシャフトの焼入方法の改良に関するも
のである。

（従来の技術） クランクシャフトの強度、耐摩耗性等を向上させるため
ピン部、ジャーナル部及び夫々のフィレット部（ピン部
、ジャーナル部の軸方向両端の肩段部）に高周波焼入を
施すことが行われている。

ピン部、ジャーナル部、夫々のフィレット部に高周波焼
入を施す従来の方法としては、半円形の高尚被加熱コイ
ルを用いてこれを上下、或は左右からピン部、ジャーナ
ル部に嵌装し、コイルに通電してピン部、ジャーナル部
及び各フィレット部の表面を加熱し、加熱後コイルに内
蔵等した冷却水ジャケットから冷却水を噴射し、冷却を
行って焼入れを施す。

（発明が解決しようとする問題点） 以上の従来技術はピン部、ジャーナル部を同時に焼入れ
処理するのでクランクシャフトに曲がりや歪が発生し、
特にセンタージャーナル部の曲がりや歪が大きい。これ
はピン部、ジャーナル部等の肉厚や形状が部分的に異り
、曲がりや歪の変形方向が相違するためである。

そこで前記した曲がりや歪等の変形を後工程で熱間矯正
ロールや冷間歪取リプレスで矯正することが行われる。

以上の矯正方法において、前者、即ち熱間矯正ロール法
は高周波加熱後の焼入過程で矯正を行うため、焼入時の
膨張や収縮の寸法変形が大きく、高精度の曲がり、歪の
変形低減除去は困難であり、又熱間で圧力をかけて矯正
ロールを行うためロールの摩耗が発生する。一方、冷間
で歪取りを行う場合、焼入後のクランクシャフトに対し
て処理がなされるのでクランクシャフトの焼入部の弾性
限界は高くなっており、曲がり、歪の除去は非常に困難
で、高精度の矯正が行えないこと、以上の熱間矯正ロー
ルの場合ロールの芯出し、所定位置へのクランクシャフ
トのセット等が困難且つ面倒、煩雑で生産性が極めて悪
い。

本発明は以上の問題点を解決するべくなされたもので、
その目的とする処は、後加工での矯正工程を要すること
なくジャーナル部、ピン部に焼入れし、歪１曲がり等の
変形が少なく、精度を維持して焼入れ処理を行い得るよ
うにしたクランクシャフトの焼入方法を提供するにある
。

（問題点を解決するための手段） 以上の問題点を解決するための手段は、クランクシャフ
トのジャーナル部、ピン部及び夫々のフィレット部に高
周波焼入れを行うようにしたクランクシャフトの焼入方
法において、ジャーナル部及びそのブイレフト部を高周
波焼入し、次いで焼入後のクランクシャフトの軸方向両
端のセンタを保持し、軸方向の一端からクランクシャフ
トの軸方向に押圧荷重を加え、他端を回転駆動し、且つ
クランクシャフトのセンタジャーナルの周りに間欠的に
荷重を加えて押圧保持し、ピン部及びこれのフィレット
部を焼入処理するようにしたことである。

（上記手段による作用） 上記手段によれば、ジャーナル部及びそのフィレット部
を焼入れした後、クランクシャフトを軸方向に押圧荷重
を加えつつ回転保持し、センタージャーナルを間欠的に
抑圧保持した状態でピン部及びそのフィレット部に高周
波焼入れを行うので、ジャーナル部及びそのフィレット
部の焼入時に発生した曲がりや歪等の変形の矯正及びピ
ン部及びそのブイレフト部の焼入時に発生する曲がりや
歪等の変形も併せて低減することができる。それは、焼
入時に発生する曲がりや歪等が軸方向の中央部であるセ
ンタージャーナル付近が最大であり、又クランクシャフ
ト全体の曲がりや歪等の変形を除去するさいセンタージ
ャーナルを保持することでクランクシャフトの全体的な
曲がりや歪等の変形を平均的に除去、矯正することがで
きる。

又クランクシャフトの曲がりや歪を熱間で低減、除去、
矯正することにより、クランクシャフトの剛性が低いこ
とがら押圧荷重が小さくてすむ。

（実施例） 次に本発明の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

第１図はクランクシャフト（１）を示し、実施例は４気
筒エンジンのものを示している。クランクシャフト（１
）は図の左から１番ジャーナル（１０１）、１＃ピン（
１０２）　、　２番ジャーナル（１０３）　、　　２番
ピン（１０４）　、　　センタージャーナルである３番
ジャーナル（１０５）　、　　３番ビア（１０Ｂ）　、
　４番ジャーナル（１Ｇ？）　、　　４番ピア（１０８
）　、　　５番ジャーナル（１０９）の各部を備え、各
ジャーナル部（１０１）、（１０３）。

（＋０５）、（１０７）、（１０９）は同一軸線上に形
成されている。クランクシャフトは１例えば、３４８Ｃ
材を用いてクランクシャフト形状に熱間鍛造を行い、そ
の後ジャーナル部及びピン部と夫々のフィレット部に機
械加工を施した。

クランクシャフトは全長４５０１鵬、ビン部枠４０ｍｔ
ａ、　ジャーナル部枠５０ｍ５のものを用いた。

以上のクランクシャフトのジャーナル部に高周波加熱コ
イルを臨ませ、コイルに通電し、且つジャーナル部を回
転させながら該ジャーナル部及びフィレット部を加熱し
、焼入温度迄昇温後冷却水用ノズルから冷却水を噴射し
て冷却して焼入れを行った。第１図のクランクシャフト
（１）は各ジャーナル部（１０１）、（１０３）、（１
０５）、（１０７）、（１０９）　ニ焼入れ（ａ）を施
したものを示す。

焼入条件は例えば下記の如くである。

以上で得られたクランクシャフト（１）を第２図及び第
３図に示す保持焼入装置（２）にセットする。装置（２
）は軸方向に離間したクランパ（２０１）　。

（２０２）を備え、この間にクランクシャフト（１）を
臨ませて両端部（１１０）　、（１１１）の中心をクラ
ンパ（２０１）　、　（２０２）で支持し、一方のクラ
ンパ（２０１）はクランクシャフト（１）に回転駆動を
付与し、他方のクランパ（２０２）はクランクシャフト
（１）を軸方向に所定の荷重で押圧するように構成され
、クランパ（２０２）の押圧荷重は２００〜１０００ｋ
ｇ程度とした。一方、装置（２）の基台（２０３）の中
央部には抑圧ブロック（２０４）を設け、ブロック（２
０４）の上下のブロック（２０５）　、　（２ｏｆ３）
からなり、ブロック（２０５）、（２０１３）の中央部
には対称的にＶ型の溝（２０７）　、　（２０８）を備
え、各溝にはローラ（２０９）・・・が設けられ、かか
るブロック（２０５）　、（２０Ｂ）の溝（２０７）、
（２０８）　ｌ１ｆｌにクランクシャフトのセンタージ
ャーナル（１０５）を臨ませて抑圧保持し、ブロック（
２００による抑圧荷重は２００〜５００ｋｇ程度とし、
センタージャーナル（１０５）を１〜５回／秒程度で間
欠的に押圧保持する。

以上の如くクランクシャフトを回転させ、軸方向に加圧
し、且つセンタージャーナルを間欠的に抑圧保持した状
態で半円状のコイルを備える誘導加熱装置（２１０）・
・・を各ピン部（１Ｇ２）、（１０４）　、（１０１３
）　。

（１０８）周に臨ませ、ピン部及びそのフィレット部を
高周波加熱し、ピン部及びフィレット部の表面温度が焼
入温度に達したらコイルへの通電を停止して加熱をやめ
、その後直ちにピン部及びそのフィレット部にコイル内
に設けられた冷却水噴射ノズルから冷却水を噴射し、冷
却を行って焼入れを行った。この時の焼入条件は既述と
同様である。

以上の方法により焼入れを行った結果クランクシャフト
の曲がりや歪の変形は軸振れ（ＴＩＲ）で０．１１程度
であった。

尚、センタージャーナルの軸振れの測定結果を軸方向荷
重を変え、センタージャーナルの保持条件を変えて実施
したものを下記に示す。

（ｍｍ） ２００ｋｇと５００ｋｇの場合。

（発明の効果） 以上で明らかな如く本発明によれば、ジャーナル部及び
そのフィレット部を焼入したさいに発生した曲がりや歪
等の変形の矯正とピン部及びそのフィレット部の焼入時
に発生する曲がりや歪等の変形も併せて低減、除去する
ことができるので高精度なりランクシャフトの焼入れが
行え、又変形の低減、除去を熱間で行うため押圧荷重も
小さくてすみ、装置コストも安価でコスト上の有利であ
る他、上記の如く高精度のものが得られる結果ピン、ジ
ャーナルの機械加工も容易化するので生産効率が向上す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図はクラン
クシャフトの外観図、第２図は保持焼入装置の正面図、
第３図は第２図の３−３線の図である。 尚図面中（１）はクランクシャフト（１０１）、（１０
３）。 （１０５）、（１０７）、（１０９）はジャーナル部、
（１０５）はセンタージャーナル、（１０２）、（１０
４）、（１０Ｂ）、（１０８）はピン部である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. クランクシャフトのジャーナル部、ピン部及び夫々のフ
   ィレット部に高周波焼入れを行うようにしたクランクシ
   ャフトの焼入方法において、ジャーナル部及びそのフィ
   レット部を高周波焼入し、次いで焼入後のクランクシャ
   フトの軸方向両端のセンタを保持し、軸方向の一端から
   クランクシャフトの軸方向に押圧荷重を加え、他端を回
   転駆動し、且つクランクシャフトのセンタジャーナルの
   周りに間欠的に荷重を加えて押圧保持し、ピン部及びこ
   れのフィレット部を焼入処理するようにしたことを特徴
   とするクランクシャフトの焼入方法。