JPS62170894A - 原子炉減圧制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は原子炉内の圧力を減圧制御する原子炉減圧制御
装置に関する。

［発明の技術的背景とその問題点］ 原子力発電プラントの停止においては、制御棒を全挿入
した後も崩壊熱のため原子炉の圧力は容易に降下せず、
そのままの状態では所望の降下率で減圧しない。このた
め、実際には主蒸気圧力設定器を操作して減圧を行なう
。

この減圧の仕組について第３図に基づいて説明をする。

原子炉１で発生した蒸気は主蒸気管１０を通って加減弁
４まで行く。原子炉１の減圧過程では既にタービン２は
停止しており、加減弁４は全閉している。タービンバイ
パス弁５は通常全閉しているが主蒸気圧力制御装置６の
指令でタービンバイパス弁駆動信号９により開閉される
。主蒸気圧力制御装置６は主蒸気管１０より取り出され
た主蒸気圧力信号８と主蒸気圧力設定器７の圧力設定信
号を比較し、主蒸気圧力信号８より主蒸気圧力設定器７
の圧力設定信号が低い場合に、主蒸気圧力設定値７の圧
力設定信号に主蒸気圧力を合わせるため、タービンバイ
パス弁５を開する。タービンバイパス弁５を開すると、
蒸気は復水器３へ流れ、復水器３で冷却凝縮され原子炉
内の蒸気が減少して原子炉圧力が下がる。このように、
主蒸気圧力設定器の設定を下げることで、タービンバイ
パス弁５が開き原子炉内の圧力を減圧することができる
。

原子炉圧力の減圧は、原子炉を保護する上で、急激な減
圧が許されないため規定の減圧車内で減圧する必要があ
り、また数時間におよぶ操作であることから人間がきめ
細かく全過程にわたって制限内でかつ効率よく操作する
ことは困難であった。

しかし、主蒸気圧力設定器７を自動制御する原子炉減圧
制御装置を使用することで、このような制御も可能とな
ってきた。

この原子炉減圧制御装置を第４図を用いて説明する。運
転員が減圧率の設定および原子炉減圧開始／中正の指令
を原子炉圧力制御コンソール１１にて行なうと、この指
令により指令信号発生器１２は設定された減圧率から信
号変換し連続した信号を発生する。指令信号発生器１２
からの出力信号を入力した原子炉減圧制御部１４は主蒸
気圧力設定器７を制御するための信号変換を行ない主蒸
気圧力設定器７の実位置により信号を修正しながら制御
信号を出力する。一方、監視制御部１７は原子炉１の水
位センサ１８より取り出された原子炉水位信号を監視し
、原子炉水位異常状態が発生すると制御中断信号を切替
器１５に出力する。監視制御部１７からの信号を入力す
ると切替器１５は非接続となるが監視制御部１７からの
出力信号がない通常状態では接続状態となり原子炉減圧
制御部１４の出力信号は主蒸気圧力設定器７へ伝達され
る。このようにして、原子炉水位の状態を監視しながら
運転員からの減産率設定に基づいた主蒸気圧力設定器７
の自動詞御が行なわれる。

しかし、崩壊熱量や減圧率の関係でタービンバイパス弁
５の開度と減圧率とは常に１対１の単純な関係にあるわ
けではなく、時々刻々の原子炉の圧力の変動に基づきな
がら開閉の動作が行なわれなければならない。一方、こ
のタービンバイパス弁５の開閉により、原子炉１の水位
は影響を受は水位が容易に上昇、下降して不安定となり
大きく変動することもある。

原子炉１の水位の規定領内範囲の保持は原子カプラント
では最大かつ最優先に注意すべきパラメータで原子炉減
圧制御中に原子炉水位が不安定になると、制御を中断し
、主蒸気圧力設定器７の設定を保持して原子炉水位の安
定を待ち安定したところで再度減圧を開始するという制
御をしなければならない。一旦、原子炉水位が不安定と
なると、安定するまでに比較的長い時間を要し、原子炉
圧力の減圧を中断した時間が長くなり原子炉プラン１〜
の減圧操作時間延長、そして、原子炉プラント停止操作
時間の延長ひいてはプラント停止時に行なう停止工事作
業工程への影響となって現われ、プラント工程への影響
が大きくなる。また、原子カプラントの減圧操作、監視
に対する運転員の負担が大きくなる問題点がある。

［発明の目的、コ 本発明は、指令信号に基づいて設定値を変更する主蒸気
圧力設定信号と原子炉圧力信号とからタービンバイパス
弁を制御して原子炉の減圧を制御する装置において、原
子炉水位の変動を抑えつつ、減圧制御を行ない、プラン
トの安定と効率的な運転を行なうことを目的とする。

［発明の概要コ 本発明は、指令信号に基づいて設定値を変更する主蒸気
圧力設定信号と原子炉圧力信号との偏差によってタービ
ンバイパス弁を制御する原子炉減圧制御装置において、
タービンバイパス弁の全開に近い一定の開度で前記指令
信号を所定値に制限し、かつ全開に近い一定の開度で前
記指令信号を入・切することにより、タービンバイパス
弁の開度を規定範囲内に保ちながら、原子炉水位の変動
を抑え安定に効率よく減圧制御するようにしたものであ
る。

［発明の実施例コ 本発明の実施例を第１図に基づいて説明する。

原子炉圧力制御コンソール１１は、運転員が減圧率の設
定および原子炉減圧開始／中止を指令するのに使用され
る。切替器１９はタービンバイパス弁開度が予め設定さ
れた下限位置以下のときには規定値の指令信号発生器１
３に切替わり、下限位置以上のときには前記原子炉圧力
制御コントロール１１により設定値された減圧率に相当
する指令信号発生器１２の出力に切替わる。この切替器
１９からの出力信号は切替器２０に入力される。切替器
２ｏはタービンバイパス弁開度が予め設定された上限位
置以上のとき非接続となり、上限位置以下で接続される
ため指令信号１２または指令信号１３からの信号はター
ビンバイパス弁開度が上限位置以上になると原子炉減圧
制御部１４へは出力されない。

切替器１９および切替器２０はタービンバイパス弁５の
開度センサ２１により測定されたタービンバイパス弁開
度により、予め設定したリミットにて動作するリミット
スイッチ２２によって作動信号が出力され動作する。原
子炉減圧制御部１４は指令信号発生器１２または指令信
号発生器１３の出力信号と主蒸気圧力設定器７の位置と
から主蒸気圧力設定器７への指令信号を算出して出力す
る。

原子炉１の水位センサ１８で測定された信号で原子炉水
位の状態を監視する監視制御部１７は、原子炉水位の状
態が不安定状態となると切替器１５に信号を出力して非
接続とし原子炉減圧制御部１４からの信号を中断する。

原子炉水位が安定な状態では、監視制御部１７からの信
号は切れ、切替器１５は接続され原子炉減圧制御部１４
からの信号は主蒸気圧力設定器に伝達される。

主蒸気圧力制御装置６は主蒸気圧力設定器７の位置と、
圧力センサ１６により測定された主蒸気圧力信号の偏差
（主蒸気圧力設定器位置−主蒸気圧力＝出力偏差）の計
算をする比較器６ａと、比較器６ａの偏差からタービン
バイパス弁を作動させる指令信号を出力するタービンバ
イパス弁制御部６ｂから成り、比較器６ａの偏差計算が
マイナスの場合はタービンバイパス弁５を開方向へ向う
ように指令信号が出力される。タービンバイパス弁が開
することで、原子炉１の圧力は減圧される。

次に本発明の詳細な説明する。

第２図はタービンバイパス弁の開度５ｂと主蒸気圧力設
定値７との関係を示す図であるが、減圧制御開始点ａ１
ではタービンバイパス弁開度５ｂが下限リミッタＱ以下
であるため、規定値の指令信号１３にて主蒸気圧力設定
値７が動かされ、これによりタービンバイパス弁は開す
る。上限リミッタｈと下限リミッタａの範囲内にタービ
ンバイパス弁開度５ｂが入っている点ａ２からは指令信
号１２にて−１蒸気圧力設定値７が動かされ、運転員が
設定した減圧率に添って減圧が行なわれる。

今、切替器１９および切替器２０が無い従来型の原子炉
減圧制御装置であったとすると、タービンバイパス弁開
度５ｂが下限リミッタａを下まわった場合には、わずか
な圧力変動によりタービンバイパス弁開度５ｂが全閉と
微開を繰り返すことがある。

タービンバイパス弁開度５ｂが全閉と微開を繰り返すと
原子炉水位は大きく振れ原子炉水位の不安定現象が引き
おこされる。従って、原子炉水位の不安定現象を防止す
るためには、タービンバイパス弁が全閉／微開を繰り返
すことを防がねばならない。そのため、切替器１９を追
加し、タービンバイパス弁開度５ｂが下限リミッタＱを
下まわった場合にはタービンバイパス弁開度５ｂの全閉
／微開の繰り返しを先行的に防止するため、原子炉減圧
制御部１４に入力される指令信号を原子炉圧力コンソー
ル１１によって設定された減圧率の指令信号発信器１２
から規定値の指令信号発信器１３の出力に切替える。こ
れによって、炉水位の変動は未然に抑制され安定な炉水
位を保つことにより結果的にスムーズな減圧制御を行な
う。

一方、タービンバイパス弁開度５ｂが大き過ぎると、急
激な原子炉圧力の低下をまねく恐れがあるため、これを
未然に防止する必要がある。そのため、更に切替器２０
を設はタービンバイパス弁開度５ｂを監視することによ
り急激な圧力減少を生じないように指令信号の入・切を
行なっている。即ち、タービンバイパス弁開度５ｂが下
限リミッタＱ以下となった点ａ３では減圧制御開始点ａ
１　と同じ動作をし、タービンバイパス弁開度５ｂが上
限リミッタ６以上になった点ａ４では切替器２０が作動
し、主蒸気圧力設定値７への信号を中断し主蒸気圧力設
定値７は作動しない。このようにしてタービンバイ、パ
ス弁開度５ｂを上限リミッタｈと下限リミッタＱの範囲
内に保ち、原子炉の水位変動をおさえながら設定された
減圧率で減圧させる。

［発明の効果コ 以上のように本発明によれば、原子炉発電プラントの主
蒸気圧力設定値による原子炉減圧制御で原子炉水位の変
動を少なくすることで、（１）原子カプラント運転の安
定性向上、（２）減圧制御の中断時間が少なくなるため
プラントの停止操作のスピードアップ、（３）減圧制御
がプラントに対し外乱を与えないようになり制御性の向
上、（４）制御性が向上されまたプラントの異常を抑え
ることで運転員の負担軽減ができ、これによりプラント
を安定で効率的に運転することができるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の制御系統図、第２図はタービ
ンバイパス弁開度と主蒸気圧力設定器の設定値との関係
図、第３図は一般的な原子カプラント系統図、第４図は
従来例の制御系統図である。 １・・・原子炉、２・・・タービンバイパス弁、６・・
・主蒸気圧力制御装置、７・・・主蒸気圧力設定値、１
１・・・原子炉圧力制御コンソール、１２・・・指令信
号発生器、１３・・・規定値の指令信号発生器、１４・
・・原子炉減圧制御部、１５，１９．２０・・・切替器
、１６・・・圧力センサ、１７・・・監視制御部、１８
・・・水位センサ、２１・・・開度センサ、２２・・・
　リミットセンサ。 （７３１７）　　代理人　弁理士　則　近　　憲　佑（
８１０５）　　　同　　王侯　弘文 第１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 原子炉減圧制御に必要なデータを設定し減圧制御の開始
   ／停止を行なう原子炉圧力制御コンソールと、この原子
   炉圧力制御コンソールからのデータに基づいた第１の指
   令信号を出力する第１の指令信号発生器と、予め設定さ
   れた規定の第２の指令信号を出力する第２の指令信号発
   生器と、タービンバイパス弁の全閉に近い一定の開度状
   態に応じて前記第１の指令信号発生器の出力と第２の指
   令信号発生器の出力を切替える切替装置と、前記第１の
   指令信号発生器または第２の指令信号発生器より出力さ
   れた指令信号をタービンバイパス弁の全開に近い一定の
   開度状態に応じて入・切するスイッチ部と、このスイッ
   チ部からの出力を信号変換する原子炉減圧制御部と、こ
   の原子炉減圧制御部の出力により設定値を変更する主蒸
   気圧力設定器と、この主蒸気圧力設定器の出力と原子炉
   の実圧力信号との偏差に応じてタービンバイパス弁の開
   度を制御する主蒸気圧力制御装置とを備え、タービンバ
   イパス弁開度を規定範囲内に保ちながら原子炉の水位変
   動を抑え、安定に効率よく減圧制御することを特徴とす
   る原子炉減圧制御装置。