JPS6216885Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、靴用ベルトの締付強さを簡単に調整
することができる靴用尾錠に関するものである。

従来靴用尾錠には、第１図乃至第６図に示した
ように、左右に鋸歯状部Ａを設けた摺動体Ｂを枠
体Ｃに摺動自在に取付けたものが、使用されてい
た。しかし、これらのものは、靴用ベルトを緩め
たり、締付けたりする時に、該枠体Ｃの両側を指
で押え、摺動体Ｂを左右に摺動させてベルトを動
かし、ベルトの締付調整をする必要があつた。こ
のため、当該調整には両手を必要とし、その操作
が煩わしいものであつた。

そこで本考案者は、片手で操作できる靴用尾錠
について、種々検討した結果、本考案を完成する
に至つた。

本考案に係る靴用尾錠を実施例に基づいて説明
する。

本考案の靴用尾錠は、左右に鋸歯状部２，２を
有する回動体１を枠体８に回動自在に取付けてな
るものである。

回動体１は、第７図に示したように、左右端に
鋸歯状部２，２を設け、上下端中央に軸用の突子
３，３を突設してなる板状体で、該回動体１の中
央に貫通孔５を穿設し、該貫通孔５の周囲を少許
膨出させて固着部６を形成し、該固着部６の裏面
中央に雌釦４を固着してなるものである。

回動体１に固着する雌釦４は、当該靴用尾錠を
靴に取付けた雄釦に着脱自在に嵌合するためのも
ので、該回動体１の中央の固着部６に、該雌釦４
の底部を該固着部６に嵌入し、かしめ部材７でか
しめて固着するものである。

なお該雌釦４に代えて、他の雌釦を使用しても
よく、又、該雌釦４を回動体１に固着する際に、
かしめ止めに代えて、接着剤により固着してもよ
い。

枠体８は、第７図及び第８図に示したように、
左右に段縁９，９を、上部に上縁１０を、下部に
下縁１１とからなる略矩形の枠体で、該上下縁１
０，１１の中央に回動体１の突子３，３を軸支す
る軸孔１２，１２を穿設し、回動体１の裏面左上
下端部と接当する係止突起１３，１３を該軸孔１
２，１２の左側に内方に折曲して設けてなるもの
である。

次に本考案の靴用尾錠の使用方法について説明
する。

枠体８の左透孔１４の裏面側から、靴用ベルト
１５の一端を挿通し、このベルト１５の端を枠体
８の右透孔１４に表面側から挿通した後、当該尾
錠の雌釦４を靴に取付けた雄釦に嵌合し、該左透
孔１４に挿通したベルト１５を引つ張れば、回動
体１が引き起され、該左透孔１４が大きく開き、
簡単に該ベルト１５を引つ張ることができる。締
付強さに応じてベルト１５を引つ張り出し、回動
体１を倒して、ベルト１５を該左鋸歯状部２と枠
体８の左段縁９とで挟持した後、ベルト１５の一
端を引つ張れば、第１１図に示した状態となり、
該靴用ベルト１５が係止される。

このように本考案の靴用尾錠は、枠体８に回動
自在に回動体１を取付けているため、左透孔１４
に挿通した靴用ベルト１５を引つ張れば、該回動
体１が回動し、該透孔１４が大きく開口し、締付
強さを片手で簡単に調整することができる。

靴用尾錠に雌釦を固着し、靴に取付けた雄釦と
着脱自在としているため、靴用ベルト１５を簡単
に着脱できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の靴用尾錠の平面図、第２図は
第１図の底面図、第３図は第１図の−線にお
ける断面図、第４図は従来例の他の靴用尾錠の平
面図、第５図は第４図の底面図、第６図は第４図
の−線における断面図、第７図は本考案の靴
用尾錠の平面図、第８図は同底面図、第９図は第
８図の−線における断面図、第１０図は同使
用状態の拡大断面図、第１１図は同使用状態の説
明図である。 １…回動体、２…鋸歯状部、３…突子、４…雌
釦、５…貫通孔、６…固着部、７…かしめ部材、
８…枠体、９…段縁、１０…上縁、１１…下縁、
１２…軸孔、１３…係止突起、１４…透孔、１５
…靴用ベルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 裏面中央に雌釦４を固着し、左右両端に鋸歯状
   部２，２を有し、上下端中央に突子３，３を突設
   した回動体１と、略中央に該回動体１の突子３，
   ３を軸支する軸孔１２，１２を穿設し、該軸孔１
   ２，１２の左方に係止突起１３，１３を有する上
   下縁１０，１１を左右段縁９，９と連設した略矩
   形の枠体８とからなり、該回動体１を枠体８に回
   動自在に取付けてなる靴用尾錠。