JPS621521A - 多軸押出成形機のスクリユウ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の技術分野） 本発明は多軸押出成形機のスクリュウに関する。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

従来、材料を充分に混合、混練して押出成形に供するた
めに２本以上のスクリュウをバレル内に並設した多軸押
出成形機が知られている。そして、この多軸押出成形機
では多種に亘るスクリュウの構造が提案され、それらが
押出成形の目的に合せて組合わされて実用されてきてい
る。

ところで、このようなスクリュウの構造としては、たと
えば第４図に示すように構成したものがある。すなわち
、バレル１内に一対のスクリュウ軸２，２が回転駆動自
在に配設され、この各スクリュウ軸２，２の外周には一
条のスクリュウフライト３が突設されている。また、こ
のスクリュウフライト３には１ピツチ毎に高丈部４・・
・と低丈部５・・・とが形成されていて、この高丈部４
・・・はバレル１の内周面に摺接し、また低丈部５・・
・とバレル１の内周面との間には間隙６が形成されるよ
うになっている。さらに、低丈部５・・・の外周部には
バックフロー溝７・・・が凹設され、このバックフロー
溝７・・・によりその低丈部５・・・の両側のスクリュ
ウ溝８，８が連通ずるようになっている。また、各スク
リュウ軸２のスクリュウフライト３，３の、高丈部４・
・・と低丈部５・・・とはそれぞれ、他方のスクリュウ
軸２のスクリュウ溝８内に位置している。

さらに、バレル１の内周形状は、一対のスクリュウ軸２
．２のスクリュウフライト３．３の外周に沿うひようた
ん形状とされ、高丈部４・・・はバレル１の内周面と他
方のスクリュウ軸２の外周に摺接するようになっている
。なお、第５図はスクリュウフライト３を概略的示した
ものである。

このような装置で押出成形を行なうにあたって、スクリ
ュウ軸２．２を回転駆動すると、図示しないホッパーよ
り供給された成形材料は、バレル１内のフィード部では
固体または粉体状で輸送されながら徐々に加熱される。

ついで、圧縮部に入ると急激に加圧され、同時にバレル
１からの伝熱と、バレル１とスクリュウ軸２，２との間
および一方のスクリュウ軸２と他方のスクリュウ軸２と
の間で受ける剪断Ｉｌ！擦により、温度上昇とともに次
第に可塑化される。ついで、溶融部に至ると、さらに強
い剪断力を受けて混練される。

このとき、低丈部５・・・とバレル１の内周面との間の
間隙６・・・、低丈部５・・・とスクリュウ軸２との間
の間隙９・・・、およびバックフロー溝７・・・から成
形材料のバックフローがあり、このバックフローで成形
材料の混合、混線が良く行われる。

ついで、このように混合混練された成形材料は、バレル
１の先端に設けられたダイより押出されて成形されるこ
とになる。

しかしながら、上記構成では、−条の同一のスクリュウ
フライト３に、１ピツチ毎に、高丈部４・・・と低丈部
５・・・とを設け、さらに、その低丈部５にバックフロ
ー溝７・・・を設けた構造であるため、複雑な形状とな
り、実用化するためには、加工費がかさむだけでなく、
高丈部４・・・から低丈部５・・・への連続的な形状の
加工が困難である。

この場合、スクリュウフライト３の高丈部４・・・と低
丈部５・・・とを別々に製作し、交互に、ブロック状に
組合せて形成してもよいが、各ブロックの長さが類いた
め、多数必要となり、製作費が高くなる。

また、スクリュウフライト３の高丈部４・・・がバレル
１の内周面に溶接するように構成されているので、セル
フクリーニング機能を有し、成形材料が滞留することは
ないが、低丈部５・・・はバレル１の内周面に接してい
ないため、セルフクリーニング機能がなく、バレル１の
内周面に成形材料の付着滞留が生じ、ゲル化や熱分解等
を起す虞れがある。

また、成形材料は、粒状または粉状で供給され、バレル
１の内部で次第に加温されて、溶融するが、その際に、
その体積が減少することは周知であり、このため、押出
成形機の内部の成形材料の充満域内での充満度が一定に
ならないという問題がある。

そこで、この種のスクリュウの後段に、逆ねじを設けた
スクリュウや、その他の送りに対する戻し機能を有する
スクリュウ、堰の機能を有するスクリュウ等を設けるこ
とにより、成形材料の充満度を多くするとともに通過時
間（滞留時間）等の１歴を一定にし、これによりバレル
１からの加熱や混合・混線、剪断による加熱効果をより
効果的に行なえるようにして実用に供する場合がある。

このような場合、特にスクリュウのセルフクリーニング
機能は重要な要素であり、バレル１の内周面に成形材料
が付ｉｌｌ留する現象は、即、成形材料のゲル化や熱分
解を引き起す原因となる。この問題は、−条のスクリュ
ウフライト３に高丈部４・・・と低丈部５・・・とを設
けた構成の上記スクリュウでは解消することができない
。

バレル１の内周面とスクリュウ軸２，２との間隙６、お
よびスクリュウ軸２と伯のスクリュウ軸２との間隙って
、成形材料は剪断摩擦を受は温度上昇する。この剪断作
用は、スクリュウ軸２，２の回転周速と上記間隙６．９
との値で定まり、周速が速い程、また間隙６，９が小さ
い程、増加する。したがって、成形材料のゲルかや熱分
解を防止するために回転周速を遅く（スクリュウ軸２゜
２の回転数を下げる）したり、間隙６，９を大きくとっ
たりして過剰な剪断作用が生じないようにして混線混合
を行なう必要がある。

このことは、逆に混合作用が不十分となる虞れがある。

そこで、上記スクリュウでは、回転周速を遅くする代り
に、上述したようにスクリュウフライト３の一部にバッ
ク７０−溝７・・・を設け、このバックフロー溝７・・
・により成形材料の合流・分流を行なうことにより混練
効果を高めるようにしている。すなわち、一般に、バレ
ル１の内圧を上げるため（混練または材料の充満度の安
定化、すなわち、材料がバレル１内に溜る時間の安定化
）、スクリュウの先ｉ部にはノズルを設けて吐出ｌを絞
ったり、スクリュウの先端に近い部分に逆ねじ（逆フラ
イト）を設けたりしており、このスクリュウ先端側の圧
力と元側の圧力（材料の送り力、すなわちスクリュウフ
ライト３の推進力により発生する圧力）とのバランスの
関係から材料がバックフロー溝７・・・を介して先端側
に行ったり戻ったりして、成形材料の逆流および合流・
分流が行われ、これにより成形材料の充満度の安定化お
よび混線効果を高めるようにしている。

しかしながら、このバックフロー溝７・・・から成形材
料が合流・分流する際に間隙６・・・、９・・・の剪断
作用同様にバックフロー溝７・・・部分において、スク
リュウフライト３と他のスクリュウフライト３との間１
１！１０で剪断作用が生じたり、バックフロー溝７・・
・部分での滞留が多く、合流・分流が滑らかに行われな
い等の問題があり、上記同様、異常加熱による成形材料
のゲル化や熱分解の問題を引き起す虞れがある。

〔発明の目的〕

本発明は上記事情にもとづいてなされたもので、その目
的とするところは、過剰な剪断作用による異常発熱や不
均一な剪断作用の防止、十分なせルックリーニング、成
形材料の充満度と滞留時間の安定化、および混合・混線
効率の向上等が図れ、以て、熱的に不安定な材料であっ
てもゲルかや熱分解を起すことなく押出成形を行なうこ
とができ、しかも、簡単かつ安価に製作することができ
るよにした多軸押出成形機のスクリュウを提供すること
にある。

〔発明の慨要） 本発明は、上記目的を達成するために、バレル内に回転
駆動自在に配設される押出成形機のスクリュウにおいて
、スクリュウ軸に多条のスクリュウフライトを設け、そ
の少なくとも一条以上のスクリュウフライトは上記バレ
ルの内面に摺接する構成とし、その他のスクリュウフラ
イトはその両側のスクリュウ溝を連通する構成としたも
のであって、たとえば、前記その他のスクリュウラフラ
イトは、高さを低くしてバレルの内面との間に隙間を形
成したスクリュウフライト、一部を切欠したスクリュウ
フライト、高さを低くしてバレルの内面との間に隙間を
形成しかつ一部を切欠したスクリュウフライトのうち、
少なくとも一種類以上で構成したしたことを特徴とする
ものである。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の第１の実施例を第１図を参照しながら説
明する。

第１図中２１はバレル２２内に回転駆動自在に設けられ
たスクリュウ軸であり、このスクリュウ軸２１には二条
の第１と第２のスクリュウフライト２３．２４が設けら
れている。この第１のスクリュウフライト２３は全長に
亘ってバレル２２の内面に摺接する構成となっている。

また、第２のスクリュウフライト２４は、高さが上記第
１のスクリュウフライト２３より低く、バレル２２の内
周面との間に間隙２５を形成する構成となっている。さ
らに、第２のスクリュウフライト２４にはその一部を切
り欠いてなるバンクフロー溝２６・・・が形成されてい
る。そして、上記第２のスクリュウフライト２４の両側
のスクリュウ溝２７．２７が連通されるようになってい
る。

以上のスクリュウ構造によれば、たとえば２’ＮＩの押
出機（２本のスクリュウ軸の場合）に適用した場合、上
記バックフロー溝２６・・・、バレル２２の内周面と第
２のスクリュウフライト２４との間の間隙２５、および
第２のスクリュウフライト２４と図示しない他のスクリ
ュウ軸との間の間隙を介して成形材料が先端側へ行った
り戻ったりするので、成形材料が逆流および合流・分流
し、成形材料の充満度の安定化が図れるとともに混合・
混練が均一かつ効率よく行なえる。しかも、上記バック
フロー溝２６・・・、バレル２２の内周面と第２のスク
リュウフライト２４との間の間隙２５、および第２のス
クリュウフライト２４と図示しない他のスクリュウ軸と
の間の間隙のそれぞれの大きざを予め適当に設定し製作
することにより、剪断摩擦による温度上昇を制御するこ
とができ、異常加熱による成形材料のゲルかや熱分解が
防止できる。

また、第１のスクリュウフライト２３はバレル２２の内
周面に連続して摺接するため、スクリュウ軸２１が１回
転するとバレル２２の内周全面がセルフクリーニングさ
れる。したがって、第２のスクリュウフライト２４でセ
ルフクリーニングされずにバレル２２の内周面に付着滞
留した成形材料をもクリーニングすることができ、これ
によりバレル２２の内周面に付着滞留した成形材料が第
２のスクリュウフライト２４との間で激しい剪断摩擦を
受けながら異常加熱してゲル化や熱分解等を起す虞れが
ない。

ざらに、−条のスクリュウフライト３に１ピツチ毎に高
丈部４・・・と低丈部５・・・とを設けた従来のものと
異なり、二条のスクリュウフライト２３゜２４の一方を
高くするとともに他方を低くし、さらに、その一方のみ
にバックフロー溝２６・・・を設けたので、スクリュウ
フライト２３．２４を別々に連続して形成することがで
きる。したがって、スクリュウの長短やスクリュウピッ
チの大小に関係なく、簡単かつ安価に製造することがで
きる。

第２図は本発明の第２の実施例を示すものであり、この
実施例では、スクリュウ軸２１に、二条の第１と第２の
スクリュウフライト２３．２４がいずれもバレル２２の
内周面に摺接して設けられている。そして、この第１の
スクリュウフライト２３は切り欠かれることなく連続し
て設けられ、また第２のスクリュウフライト２４は一部
が切り欠かれてバックフロー溝２６・・・が形成された
構成となっている。このような構成においても、第１の
スクリュウフライト２３によりセルフクリーニングが行
なえるとともに第２のスクリュウフライト２４のバック
７０−溝２６・・・により成形材料の逆流および合流・
分流が行なえるので、上記第１の実施例同様の効果を得
ることができる。

第３図は本発明の第３の実施例を示すもので、この実施
例では、スクリュウ軸２１に、切り欠きのない連続した
二条の第１と第２のスクリュウフライト２３．２４が設
けられ、この第１のスクリュウフライト２３は全長に亘
ってバレル２２の内周面に摺接し、また第２のスクリュ
ウフライト２４は高さが上記第１のスクリュウフライト
２３より低く、バレル２２の内周面との間に間隙２５を
形成する構成となっている。このような構成においても
、第１のスクリュウフライト２３によりセルフクリーニ
ングが行なえるとともに第２のスクリュウフライト２４
とバレル２２との間の間隙２５により成形材料の逆流お
よび合流・分流が行なえるので、上記第１の実施例同様
の効果を得ることができる。

なお、上記第１の実茄例とは逆に、二条のスクリュウフ
ライトのうち一方は全長に亘ってバレルの内面に摺接す
るとともにその一部を切り欠いてバックフロー溝を形成
した構成とし、他方は高さを低くしてバレルの内面との
間に間隙を形成した構成としてもよく、このようにして
も上記実施例同様の効果を得ることができる。

また、上記各実施例では本発明を二条のスクリュウフラ
イトを設けたスクリュウに適用したが、本発明はこれに
限ることはなく、三条以上のスクリュウフライトを設け
たスクリュウに適用してもよい。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、バレル内に回転駆
動自在に配設される押出成形機のスクリュウにおいて、
スクリュウ軸に多条のスクリュウフライトを設け、その
少なくとも一条以上のスクリュウフライトは前記バレル
の内面に摺接する構成とし、その他のスクリュウフライ
トはその両側のスクリュウ溝を連通ずる構成としたため
、過剰な剪断作用による異常発熱や不均一な剪断作用の
防止、十分なセルフクリーニング、成形材料の充満度と
滞留時間の安定化、および混合・混線効率の向上等が図
れ、以て、熱的に不安定な材料であってもゲルかや熱分
解を起すことなく押出成形を行なうことができ、しかも
、簡単かつ安価に製作することができる等の優れた効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例を一部断面にして示す側
面図、第２図は本発明の第２の実施例を一部断面にして
示す側面図、第３図は本発明の第３の実施例を一部断面
にして示す側面図、第４図は従来例を一部断面にして示
す側面図、第５図は同じ〈従来例を概略的に示す図であ
る。 ２２・・・バレル、２１・・・スクリュウ軸、２３・・
・第１のスクリュウフライト、２４・・・第２のスクリ
ュウフライ１−１２６・・・バック７０−溝、２７・・
・スクリュウ溝。 出願人代理人　弁理士　鈴　江　武　彦第１図 第２図 １３図 第４図 第５図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）バレル内に回転駆動自在に配設される押出成形機
   のスクリュウにおいて、スクリュウ軸に多条のスクリュ
   ウフライトを設け、その少なくとも一条以上のスクリュ
   ウフライトは前記バレルの内面に摺接する構成とし、そ
   の他のスクリュウフライトはその両側のスクリュウ溝を
   連通する構成としたことを特徴とする多軸押出成形機の
   スクリュウ。
2. （２）前記その他の第２のスクリュウフライトは、高さ
   を低くしてバレルの内面との間に隙間を形成したスクリ
   ュウフライト、一部を切欠したスクリュウフライト、高
   さを低くしてバレルの内面との間に隙間を形成しかつ一
   部を切欠したスクリュウフライトのうち、少なくとも一
   種類以上で構成したことを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の多軸押出成形機のスクリュウ。
3. （３）バレルの内面に摺接するスクリュウフライトは、
   両側のスクリュウ溝を連通させないスクリュウフライト
   、あるいは、一部を切欠して両側のスクリュウ溝を連通
   させるスクリュウフライトで構成したことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の多軸押出成形機のスクリュ
   ウ。