JPS62151181A - 新規dnaおよびその用途 - Google Patents
新規dnaおよびその用途Info
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- JPS62151181A JPS62151181A JP60287860A JP28786085A JPS62151181A JP S62151181 A JPS62151181 A JP S62151181A JP 60287860 A JP60287860 A JP 60287860A JP 28786085 A JP28786085 A JP 28786085A JP S62151181 A JPS62151181 A JP S62151181A
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- dna
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- C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
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- C12N15/80—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for fungi
- C12N15/81—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for fungi for yeasts
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
【l直Δ■皿水更
本発明は酵母から得られたプロモーターを含む新規DN
Aおよびその遺伝子工学への用途に関する。 盗】ぼり1権 組み換えDNA技術が広く利用されるようになって、有
用なポリペプチドの原核生物や真植生物を用いた生産が
可能になってきた。これまでこれら物質の大量生産には
主として大腸菌が利用されてきたが、特に薬理学的に重
要なポリペプチドの生産には真植生物の利用が望まれる
。酵母は真核生物であり他の真核生物、特に哺乳動物細
胞と数々の共通点を有しているために哺乳動物由来の蛋
白質遺伝子を発現させるのに有利である。さらに酵母細
胞はエンドトキシンを含有しないこと、酵母は微生物で
あるために培養が容易であること、古くから大量培養が
工業的になされており、その安全性が確認されているこ
と、その遺伝生化学的解析が数多くなされていることな
どの理由から、酵母を宿主として利用することに注目が
集まっている。 現在、遺伝子クローニングのための酵母ベクターはいく
つか知られているが、異種遺伝子を効率よく発現させる
ための強力な酵母プロモーターはあまり知られていない
。 酵母サツカロミセス・セレビシェの細胞破砕液中には二
種類のアルカリ性ホスファターゼの存在が知られている
。その一つは無機リン酸によってその生産が抑制され、
基質特異性の広い抑制性アルカリ性ホスファターゼであ
り、他の一つはp −二トロフェニルリン酸のみを基質
にし、かつ構成的に産生される特異的p−ニトロフェニ
ルホスファターゼである。抑制性アルカリ性ホスファタ
ーゼ活性を欠く突然変異体としてpho8変異体とph
o9変異体が分離されており、pho3遺伝子は抑制性
アルカリ性ホスファターゼの構造遺伝子であり、pho
9遺伝子はpho8転写以後に必須で液胞的加水分解酵
素群の前駆体を活性化させると考えられている。 、口が解′ しようとする間 々 現在、遺伝子クローニングのための種々の酵母ベクター
が知られており、利用が可能である。しかし同種もしく
は異種遺伝子を効率よく発現させるためには、用いる宿
主に適した強力な酵母プロモーターを選択する必要があ
る。 。 色を解決するための手 本発明者らは、酵母の抑制性アルカリ性ホスファターゼ
プロモーター(PH08プロモーターと称する。)に着
目し、抑制性アルカリ性ホスファターゼをコードする領
域をクローン化し、その制限酵素切断地図を作成すると
ともに、その全塩基配列を決定したところ該プロモータ
ーは新規なりNAであること、これを用いて同種もしく
は異種遺伝子を効率よく発現させることができることを
見出し、これらに基づいて更に研究した結果、本発明を
完成したものである。 本発明はPH08プロモーターを含有する組み換えDN
A、PH○8プロモーターの下流に構造遺伝子が組み込
まれた組み換えDNA、PH08プロモーターを含有す
る組み換えDNAを有する形質転換体、およびPH08
プロモーターの下流に構造遺伝子を含有するDNAで形
質転換された形質転換体を培地に培養し、培養物中に生
成蓄積された遺伝子産物を採取することを特徴とする遺
伝子産物の製造法に関するものである。 上記プロモーターとしては、好ましくは例えば第5図に
おいて−989〜−1で示される塩基配列やプロモータ
ー活性を有するその断片が挙げられる。 本発明のPH08プロモーターおよび抑制性アルカリ性
ホスブアターゼをコードする構造遺伝子(PH08と称
する。)を含むDNAは、酵母菌体から分離、採取する
ことができる。 該酵母としては、いずれのものでもよいが、とくにサツ
カロミセス(Sacchar、omyceS)属菌が好
ましく、たとえばサツカロミセス・セレビシェ(S、c
erevisiae)が挙げられ、具体的にはたとえば
市販のパン酵母が挙げられる。 酵母からDNAを抽出するには、たとえばメソッズ・イ
ン・セルラー・バイオロジー(Meth。 ds in Cal 1.Biology)、v。 1.12.p、13〜44 (1975)に記載の方
法あるいはこれに準じた方法によって行われる。 次に得られたDNAを適当な制限酵素で処理したのち、
同じ制限酵素あるいは同じ接着末端を生じさせる制限酵
素で処理したプラスミド、あるいはファージに、上記で
得られたDNA断片を組み込んでシーンバンクを作製す
る。該プラスミドとしては例えばpBR,322や大腸
菌−酵母シャトルベクターYEp13(ジーン(Gen
e)、3゜121 (1979)参照〕がまたファー
ジとしてはcharon系ファージ〔ジャーナル・オブ
・ウィロロジ−(J、Virol、)、2旦、555(
1979)参照〕などが用いられる。また必要により1
例えば大腸菌−酵母シャトルベクターYEp6(ジーン
(Gene)、8.17 (1979)参照〕などを
用いてさらにサブクローニングする。 このようにしてクローン化されたDNAを保持するベク
ターで、宿主微生物を形質転換する。 宿主微生物としては、酵母が好ましく、たとえばサツカ
ロミセス属菌が挙げられる。さらに具体的には、サツカ
ロミセス・セレビシェNA79−10C株が挙げられる
。 なお、上記宿主微生物は、pho8変異体であることが
好ましい。 上記NA79−10C株は、通常の交雑法(ハンドブッ
ク・オブ・ジエネテイツクス(Ha n dbook
of Genet 1cs)t p、366Ple
num Press、New York 1974
)に従って得ることができる。すなわちNA79−10
C株は、AL211−12B株(払。 pho3−1.pho8.arg6)(モレキュラー・
アンド・セルラー・バイオロジー(Mol。 Ce11.Biol、)、2,127(1982))=
A822株(a、1eu2.his4.canl)〔プ
ロシージング・オブ・ナショナル・アカデミ−・オブ・
サイエンス(Proc、Nat 1.Acad、Se
t、USA)、80.1(1983)) 。 D13−IA株(a、trpl、his3.ga12.
5UC2)(プロシージング・オブ・ナショナル・アカ
デミ−・オブ・サイエンス(Proc。 、Na t L、Ac a d、Sc i、USA)、
76+1035 (1979))およびYAT228株
(a、1eu2,1yslo、cyh、ka、rl−1
)((ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J、Ba
cteriol、)、145,1421(1981))
を交雑することによって、取得できる。 このようにして得られたシーンバンクあるいはサブクロ
ーンを用いて、pho8変異体を形質転換することによ
りPH08プロモーターおよびその下流に抑制性アルカ
リ性ホスファターゼをコードする構造遺伝子が連結され
たベクターを保持する形質転換体が得られる。 形質転換するには、公知の方法たとえばプロシージング
・オブ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンス(
Proc、Nat 1.Acad、Sc i、tJsA
)、75.1929 (1978)=ネイチャー(N
ature)、275,104 (1978)、Co
1d Spring HarborS ym P
−+ クオンティテイティブ・バイオロジー(Quan
t、Biol、)、土3.1305(1979)、プロ
シージング・オブ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サ
イエンス(Proc、Nat 1.Acad、Sc t
、USA)+ 76+ 1035 (1979)に記
載された方法あるいはこれに準じた方法によって行われ
る。 上記方法で得られた形質転換体が、PH08プロモータ
ーおよび抑制性アルカリ性ホスファターゼをコードする
構造遺伝子を保持するかどうかは、次に記載の方法によ
り確認することができる。すなわち、該形質転換体を例
えばパークホルダー改変培地〔ジャーナル・オブ・バク
テリオロジー(J。 Bacteriol、)、113+ 727 (197
3)〕上にコロニーを形成させる。次にこれらコロニー
をクロロホルム蒸気で処理したのち、メーナフチルリン
酸およびファーストレッドTR塩とを含有する寒天を重
層する。プロモーターおよび抑制性アルカリ性ホスファ
ターゼ遺伝子を含むDNAがクローン化されていればコ
ロニーが赤色を示すことからPH08遺伝子の存在を確
認することができる1次にPH08遺伝子を含む形質転
換体からプラスミドを抽出し、これをたとえば制限酵素
で切断後、たとえばアガロースゲル電気泳動あるいはポ
リアクリルアミドゲル電気泳動によって挿入された遺伝
子を含むDNAを単離することができる。この一連の基
本操作はすでに公知であり、たとえばモレキュラー・ク
ローニング(M。 1ecular Cloning)(1982)Co
ld Spring Harbor Lab。 ratoryに詳しく記載されている。 抑制性アルカリ性ホスファターゼ遺伝子を含むDNAの
塩基配列は、たとえばジデオキシヌクレオチド合成鎖停
止法〔プロシージング・オブ・ナショナル・アカデミ−
・オブ・サイエンス(Proc、Na t 1.Ac
a d、Sc i、USA)。 74.5463 (1977))、Maxam−Gil
bert法〔プロシージング・オブ・ナショナル・アカ
デミ−・オブ・サイエンス(P r o c 。 Nat 1.Acad、Sc i、USA)、7↓。 560 (1977))などの方法を用いて決定できる
。 上記のようにしてクローン化されたDNA中のPH08
構造遺伝子の位置は欠失プラスミドと活性相補能との関
係から推定される(第1図参照)。 この推定された第1図の白抜き部分(制限酵素地図:第
4図参照)をもつプラスミドを用いてPHo8転写産物
を検出し、その大きさく第2図参照)と方向性(第3図
参照)とからPH08プロモーターの位置を推定する。 この推定されたP H08プロモーターを含むPH08
の全塩基配列を明らかにしく第8図)、該DNAの塩基
配列に基づいて解読されるオープンリーディングフレー
ムの存在から、プロモーターはそのオープンリーディン
グフレーム上流にあることが予想される。オープンリー
ディングフレーム上流のPH08プロモーター活性〔抑
制性アルカリホスファターゼを産生させる能力あり(第
1表参照)〕を有する部分を調製(第9図参照)、該P
H○8プロモーター活性含有部分、必要に応じ更にその
下流に各種構造遺伝子をベクターに組み込み発現用ベク
ターを作製する(第10図参照)。 該ベクターで宿主の形質転換を行い(第10図参照)、
該形質転換体を培養することによって目的とする遺伝子
産物を製造することができる。 本発明のPH08プロモーター活性を有するDNAとし
ては全合成あるいは半合成したものも用いることができ
る。 PH08プロモーターを組み込むベクターとしては前出
(7)YE p 6やYEp13に加えpsH19〔モ
レキュラー・アンド・セルラー・バイオロジー(Mo1
.Ce11.Biol、)、土、771 (1984
))やpJDB219 (ネイチャー(Nature)
、275,104 (1978)]などが挙げられる。 PH08プロモーターの下流に組み込む構造遺伝子と
しては抑制性アルカリ性ホスファターゼをコードする構
造遺伝子(PH08)、adw型やadr型などのB型
肝炎つィルス表面抗[(HBsAg)遺伝子、ヒトベー
インターフェロン遺伝子、ヒトβ−インターフェロン遺
伝子、ヒト7−インターフェロン遺伝子、ヒトリゾチー
ム遺伝子、ヒトインターロイキン−2遺伝子などが挙げ
られる。 PH○8プロモーターを含有するDNAで形質転換する
宿主としては酵母が好ましく、例えばサツカロミセス・
セレビシェ AH22R(プロシージング・オブ・ナシ
ョナル・アカデミ−・オブ・サイエンス(Proe、N
at 1.Acad、Sc i、)、USA 80.
1 (1983))や同NA79−I OC(前出)
などが挙げられる。 このようにして得られた形質転換体の培養に用いられる
培地としては、たとえばそれ自体公知のBurkhol
der最小培地〔プロシージング・オブ・ナショナル・
アカデミ−・オブ・サイエンス(Proc、Natl、
Acad、Sci、USA)、77.4505(198
0))が挙げられる。 また培養温度、時間などの条件は、目的とする遺伝子産
物の産生が最高になるよう定められるが、一般に温度は
通常約15℃〜40”C,好ましくは約24℃〜37℃
、また時間は約10時間〜96時間、好ましくは約24
時間〜72時間であり、必要により通気や撹拌を加える
こともできる。 培養物中に蓄積された遺伝子産物は、当分野における通
常の方法、たとえばザイモリエース(キリンビール株式
会社1りなど溶菌酵素を用いる方法、ガラスピーズを用
いる機械的破砕法などによって菌体を破砕して目的物を
抽出する。なお必要により、トリトン−X100などの
界面活性剤や塩酸グアニジンなどの蛋白変性剤を加え、
目的物の抽出を容易にすることもできる。このようにし
て得られた抽出液からの目的物の分離精製は1通常知ら
れている蛋白質の精製方法、たとえば、沈殿剤による沈
殿法、透析法、電気泳動法、イオン交換樹脂などによる
クロマトグラフ法、ゲルろ適法。 抗体カラムを用いる方法などを組み合せて行うことがで
きる。 詐」− 真核生物たる酵母から新規で強力なプロモーターを得る
ことができたため、これを用いて薬理学的に重要な蛋白
質遺伝子の発現を効率よく行うことができる。 実1日1玖m 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する
。 なお、実施例1に開示するサツカロミセス・セレビシェ
P−28−24Cは、財団法人発酵研究所(IFO)
にIFO−10153として寄託され、又アメリカン・
タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)にAT
CC−60202として寄託されており、何人も分譲を
受けることができる。 実施例4で開示するサツカロミセス・セレビシェNA7
9−I OC/pAL109は、財団法人発酵研究所(
IFO)にIFO−10141として1通商産業省工業
技術院微生物工業硬究所(FRl)に昭和59年12月
21日からFERMP−8016として寄託されている
。 実施例12で開示するエシェリヒアコリDH1/pTF
103−58は、IFOにIFO−14409として
、FRIに昭和59年12月26日からFERM P
−8036として寄託されている。 実施例12で開示するサツカロミセス・セレビシェAH
22R−は、IFOにI FO−10134として、F
RTに昭和59年9月4日からFERM BP−80
4として寄託されている。 実施例12で開示するサツカロミセス・セレビシェAH
22R/pTF103−58は、IFOニI FO−1
0143トして、F RI ニ昭和60年3月18日か
らFERM P−8158として寄託されている。 笑11上 PH08遺伝子のクローニングNa smy
t hとReedの方法(K、A、Nasmyth
& S、1.Reed、rプロシージング・オブ・
ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンス(Proc
、Natl、Acad、Sc i 、 U S A)
J yユニ、2119 (1980))に従い、酵母−
大腸菌シャトルベクターYEp13 (J、R,Bro
achet a L、、rジーン(Gene)J 、
8,121(1979))のBa m HI切断部位に
S、cerevisiaeP−28−24C(MATa
pho3−1)から得られる染色体DNAの5au
3A1部分分解断片を挿入して約2000のアンピシリ
ン耐性(Ampv′)テトラサイクリン感受性(Tc’
)大腸菌から成る酵母遺伝子バンクを作製した。この酵
母遺伝子バンクのプラスミドDNAを用いてS、cer
evistae NA79−10C(MATa p
ho8−2 1eu2 his3trpl can
l)を形質転換し、0.5mg / m 1のベーナフ
チルリン酸、5mg/mlのファーストレッドTR塩、
25mM Mg5O。 を含む0.5Mトリス−塩酸緩衝液で調製した1%寒天
溶液を用いたコロニー染色法(A、Toh−e et
、al、、rバイオヒミカ・エト・パイオフィジ力・ア
クタ(Biochim、Biophys、Acta)J
、428,182(1976)の改変法〕で、抑制性
アルカリ性ホスファターゼ産生能を示すもの(rAlp
”)をスクリーニンダ グした。約1.6X10 個のロイシン非要求性(Le
u+)形質転換体を調べたところ、26個のrAl p
+形質転換体が得られた。そのうちの2個のrAlp+
形質転換体からCa m e r o nらの方法(J
、R,Cameron at+a1.。 「ヌクレイツク・アシッズ・リサーチ(Nucletc
Ac1ds Res、)J 、土、1429(1
977)]に従ってプラスミドDNAを調製し。 E、col i JA221の形質転換に用いた。 得られた33個のAmp 形質転換体はすべてTc石
であり、また同一分子量のプラスミドを持っていた。こ
のプラスミドをpAL 101と命名し、再びS、ce
revisiae NA79−10Cの形質転換に用
いた。得られたLeu形質転換体のうち15個の抑制性
アルカリ性ホスファターゼ産生能を調べたところ、すべ
てrAlp であった。したがってpAL 101に
はPH08遺伝子を含むDNA断片が挿入されていると
考えられる。 P H08遺伝子が含まれているならば、pAL 10
1はその相同性を利用して、染色体上のpH。 8遺伝子座に組み込まれることが予想される。pALI
OIが組み込まれた形質転換体が安定性試験の際に得ら
れたので、四分子分析を行い2組み込まれた位置を決定
した。pho8遺伝子座は第4番染色体上のade8遺
伝子座から30センチモルガン(cM)、rna3遺伝
子座から8cMの位置にある(Y、Kaneko a
t、al、。 モレキュラー・アンド・セルラー・バイオロジー(Mo
1.Ce11.Biol、)J、2,127 (198
2))。pALlolが組み込まれた形質転換体、2株
をS、cerevisiaeM49−5D(MATa
pho8−2 1eu2 ade8rna3)と交
雑し、四分子分析し+ た結果、pAL 101の持つLEU2 とads8
の両親型(PD):非両親型(NPD):テトラ型(T
)の比は30:O:9を示し、rna3とのPD :
NPD : Tの比は36:0:3を示した。この値か
らPerkinsの式(D、D、Perkins、rジ
エネテイツクス(Genatics)J、■、607(
1949))を用いてpAL 101の組み込まれた位
置を計算するとade8遺伝子座からL2cM、rna
3遺伝子座から4cMの位置になった。したがって、p
ALlolはpho8遺伝子座あるいはその近くに組み
込まれており、pAL 101にはPH○8遺伝子がク
ローン化されていると結論した。 m P H08遺伝子を含むDNA断片の制限酵素地
図作成 りNA断片の制限酵素処理はpALlolDNA(1〜
5 、” g )をTA、ilJ液(P、H,○′Fa
rrell et、al、、rモレキュラー・アンド
・ゼネラル・ジェネテイックス(Molec、Gen、
Genet、)J r 179+ 421(1980)
)中で、4〜6ユニツトの各種制限酵素(BamHI、
BglII、EcoRI、HindIff、Ps t
I、Sa l I、Xho I)単独または二種類組み
合わせ、37°Cで1時間作用させて行った。反応液を
1%アガロースゲル電気泳動あるいは7.5%ポリアク
リルアミドゲル電気泳動にかけ、切断パターンを検出し
、DNA断片の分子量を推定し、制限酵素地図を作成し
た(第1図)。第1図中、細実線はベクターYEp13
部分、太実線はクローン化されたー≦−、cerevi
siaeDNA部分を各々示す。制限酵素部位の略号は
次のとおりである。B/S a、 S a/B :Ba
mHIとS a u 3 A Iの連結部位、Bg:B
g l II 、 E : E c o RI 、 H
: Hi n d m 、 S :Sal I、X:X
hoI。 実施例3 クローン化されたDNA断片上のPH○8遺
伝子の位置の推定 クローン化されたDNA断片上のP)(08遺伝子の位
置を推定するためpAL 101の欠失誘導体を作成し
た。PAL t o t (5,−g)を6ユニツトの
HindIIrを加えたTA緩衝液50μl中で37℃
1分間反応させた後、65°Cで10分間加熱して反応
を停止させ部分分解物を得た。この反応液25.、、、
lを含むT4リガーゼ反応液(5mMM g CI 2
+ 10 rn Mジチオスレイトール、0゜05
mMATP、T4リガーゼ3ユニット)50、−1を4
℃で18時間反応させ、分解物を再結合させた。次に1
0.、、lの上記T4リガーゼ反応液を用いて旦、eo
liJA221を形質転換し、得られたAmp′r形質
転換体からBirnboimとDolyの方法(H,C
,B i rnbo im& J、Doly、rヌク
レイツク・アシッズ・リサーチ(Nucleic A
c1ds Res、)。 7.1513(1979))に従ってプラスミドDNA
を分離し、欠失プラスミドpAL109とpAL118
とを得た。またpAL109からEco RIを用いて
前述と同様な方法で欠失プラスミドpALi19を作製
した。得られた欠失誘導体プラスミドDNAでS、ce
revisiaeNA79−10Cを形質転換し、得ら
れたL e u+形質転換体10株のrAl p表現型
を調べた。各欠失プラスミドのpho+3変異相補能を
第1図に示した(各プラスミド右端の+、−)。 またpAL123とpAL125とは(第1図)それぞ
れpAL l 09のEc oRI処理とpALlol
の5all処理後、低融点アガロース電気泳動で分離、
回収し、酵母−大腸菌シャトルベクターYEp6 (D
、Botstein et、a■、、「ジーン(Ge
ne)J 、8.17(1979)〕にサブクローニン
グして作製した。pALl 23とpAL125につい
ても前述の欠失プラスミドと同様にして、その相補能を
調べた。第1図に示したようにpAL123は相補能を
もちrAIp+であったが、pAL125はrAl p
−であった。以上の結果から、PH08遺伝子は第1図
の白抜きの断片領域(約2.7kb)に存在することが
わかった。 実施例4 pAL109を保持する形質転換体のアル
カリ性ホスファターゼの生産性 実施例3で得たpAL109を保持する酵母形質転換体
(サツカロミセス・セレビシェ NA79−I OC/
pAL109)をパークホルダー改変高リン酸培地およ
び低リン酸培地(A、Toh−e et、al、、r
ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J、Bacte
riol、)J 。 113.727 (1973))5mlで20時間振ど
う培養した後、菌体を集め、東江らの方法(A、Toh
−e et、al、、rバイオヒミカ・エト・バイオ
フィジカ・アクタ(B i o c him、Biop
hys、Acta)J + 428+182 (197
6))に従って菌体の透過処理を行いアルカリ性ホスフ
ァターゼ活性を測定した。 結果を第1表に示す。 (以下、余白) 第1表から判るようにpAL109によるアルカリ性ホ
スファターゼの生産はリン酸によって抑制を受けており
、クローン化されたPH08遺伝子は調節遺伝子産物の
働く制御領域を正常に含んでいると考えられる。 実施例5 P)108遺伝子転写産物の同定と転写方
向の決定 ノザンハイブリダイゼーション法によってPH08転写
産物の同定と転写方向の決定を行った。 + ポリ(A)RNAはJansenらの方法(R。 Jensan et al、、rプロシージングロ
オブ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンス(P
roc、 Nat 1. Acad、 Sc i、 U
SA、)J、80,3035 (1983))に従っ
て完全培地(十P)と低リン酸培地(−P)で培養した
サツカロミセス・セレビシェ P−28−24Cから全
RNAt&調製した後、5chleifとWensin
kの方法(R,F、 Sc h l ei f &
P、C,Vans ink、rプラクティカル・メソ
ッズ・イン・モレキュラー・バイオロジー(Pract
ical methods in molec
ular biology)J+(1981)、S
pringer−Verlag)に従ってオリゴ(d
T)セルロースアフィニティ力ラムクロマトグラフィー
を行って精製した。ポ+ す(A)RNA試料は文献(モレキュラー・クローニン
グ(Molecular Cloning)(198
2)Cold Spring Harbor L
aboratory〕記載のホルムアルデヒド変性ゲル
電気泳動を行い、Thomasの方法(P、S、Tho
mas、rプロシージング・オブ・ナショナル・アカデ
ミ−・オブ・サイエンス(Proc、Natl、Aca
d、 Sci、USA、)J 、77.5201 (
1980))に従っ゛て、プロッティングおよびハイブ
リダイゼーションを行った。オートラジオグラフィーは
コダックX−オーマットRPフィルムとコダックインテ
ンシファイングスクリーンを用いて一80℃で行った。 転写産物の同定に使用したプローブDNAはpAL20
1 (第1図に示された約2.6kbのEcoRI−
3alI断片をpBR322にサブクローニングしたプ
ラスミド)をニックトランスレーションして(P、W、
J、Rigby et。 al、、rジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロ
ジー(J、Mo1.Biol、)Jy上上3.237(
1977))作製した。転写方向決定に用いた二種類の
プローブDNAはPAt、、201をBglnで処理し
た後、T4ポリメラーゼを用いた片鎖特異的ラベル化法
〔モレキュラー・クローニング(Molecular
Cloning)。 (1982)、Co1d Spring Harb
or Laboratory)に従ってラベルをし、
5alIとXhol処理してポリアクリルアミド電気泳
動を行い、調製した。第2図に示すようにPBR322
のRs a I分解物をサイズマーカーとしてPH08
転写産物の大きさを推定すると約1,800ヌクレオチ
ドとなった。転写方向は、低リン酸完全培地で培養した
野性型株P−28−24Cからポリ(A)RNAを調製
し、上記の片鎖を特異的にラベルしたプローブDNAを
用いてノザンハイブリダイゼーションを行ったところ、
第3図に示すようにSalI−BglIIDNA断片(
0,95kb)のプローブでPH08転写産物が検出さ
れ、Xho I−Xho lDNA断片(0,4kb)
のプローブでは検出されなかったことから、第1図の波
形矢印で示すように左方向である。以上の結果と参考例
3の結果を合わせて考えると、PH08遺伝子のプロモ
ーター領域は1.lkbのEcoRI−XholDNA
断片に存在すると予想される。 失慮■亙 PH08遺伝子を含む2.7kbDNA断片
の制限酵素地図の作成 PH○8遺伝子を含むE c o RI −S a u
3 AI/BamHIDNA断片(第1図の白抜部分
の領域)の制限酵素地図を11種類の制限酵素(Alu
I、Bgln、C1aI、EcoRI、Haem、Hi
ndm、Hinf I、Sa I I、5au3AI、
Taq■、XhoI)を用いて作成した(第4図)。常
法に従って各種制限酵素の単独あるいは二種類組み合わ
せによって生じた反応物を7.5%あるいは12%ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動にかけ、その切断パターン
から各制限酵素の切断部位を推定した。分子量マーカー
としてpBR322のHaem分解物あるいは5au3
AI分解物を用いた。なお切断部位は確認できたものの
み記入した。 叉凰孤7 PH08遺伝子を含む2.7kbDN
A断片の塩基配列決定 実施例6で作成した制限地図に基づいてDNA塩基配列
をMaxamとG i 1 b e r tの方法とM
13ファージを用いたジデオキシヌクレオチド合成鎖停
止法(いずれも前出)によって決定した。 その結果を第5図に示した0番号はATGのAを1とし
て付けである。PH08遺伝子のコーディング領域と考
えられる1633塩基(+1から+1633)のオープ
ンリーディングフレームが見出された。しかし、終止コ
ドンが出現していない。 このことから、pAL 101にクローン化されたPH
○8遺伝子は3′−末端側を欠いたことになる。pAL
lolの示した相補能はベクター内まで転写が続き、+
1684から出現する終止コドン(TAG)を使用する
ことにより生じたと考えられる。また第5図に示すよう
にX h o I切断部位の上流およそ170〜180
塩基に”TATATAAA”というTATA配列と考え
られる配列が出現し、XhoI切断部位の上流およそ5
0塩基付近に翻訳開始コドン”ATG”が出現する。こ
れらのことはこの領域がPH08遺伝子の5′上流非翻
訳領域およびPH08遺伝子の5′末端領域を含んでい
ることを示唆している。 実施例8 PH08の3″末領域の回収W t n
s t o nらの”eviction”法(F。 Winston et、al、、メソクズ0イン6エ
ンザイモロジー(Methods in Enzy
mology)、101,211(1983))によっ
てPH08の3′末領域を回収した。 まず、第1図の白抜き部分を含むE c o RIをp
BR322のE c o RIサイトに挿入したPAL
127を材料にして、第6図に示した通り、XhoI−
Hindm断片約470bpをYIp5〔プロシージン
グ・オブ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンス
(Pr oc、Na t 1.Acad、Sc i、U
SA)、76.1035 (1979)〕にサブクロー
ニングしてpAL134を作製した。このプラスミドは
PH08の一部を持っている。次にpAL134をBg
IIIで処理して直線状にした後、PH08+株(K
77−6D)の形質転換を行なった(第7図)、pAL
134はPH08の両末端を欠いているので染色体上の
PH08座に組み込まれると、5′末端を欠いた遺伝子
(’ P H2S)と3′末端を欠いた遺伝子(PI]
08′)が生じる。その結果、形質転換体はPho8変
異体となる。得られた形質転換体のrAlpAl型およ
びpho8変異体との相補性試験により、pAL134
の組み込み位置を確認した後、形質転換体の一つから全
DNAを調製し、Ec oRI処理し、T4リガーゼ連
結反応を行なった。次にその反応液を用いて大腸菌JA
221の形質転換を行ない、アンピシリン耐性株からP
H083′末領域を持つプラスミドpAL138を得た
。 実施例9 PH08遺伝子の全塩基配列pAL138
から常法により約1.4kbの5alI−PstI断片
を調製し1M13フアージを用いたジデオキシヌクレオ
チド合成鎖停止法によるD N A塩基配列決定に用い
た。 5alI末端側から1246塩基の配列を決定した。そ
の結果を実施例2で得られた結果と結合して第8図に示
した。この結果からP H08遺伝子のオープンリーデ
ィングフレームは1701塩基(+1から+1701)
で、566個のアミノ酸からなる分子量63,051の
蛋白質をコードしていることになる。 実施例10 PH08プロモーター単離(第9図)実
施例7の結果に従い、プロモーター領域を含むDNAを
単離した。実験には第1図の白抜き部分を含むE c
o RI断片をpBR322のEc。 RIサイトに挿入したpAL127を出発材料として用
いた。 PH08遺伝子がクローニングさ九たプラスミドp A
L 127 、50、− gに50ユニツトの制限酵
素EcoRI[全酒造(株)y5]を100.、.1の
反応液(100mM Tr i 5−HCI (p
H7,5)、50mM NaC1,7mM MgC
l2.7mM 2−メルカプトエタノール〕中で37
°C,2時間作用させた後、1%アガロース(Sigm
a社製)・スラブゲルを用いて緩衝液[100mM
Tris−HCI、100mMホウ酸、2mM ED
TA (pH8,3))中。 140v、2時間電気泳動にかけた。泳動後、3kbD
NA断片を含むゲル片を透析チューブ内に封入し、泳動
用緩衝液内に沈め、該DNA断片をゲルから電気的に溶
出した(McDonell。 M、W、ら、[ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイ
オロジー(J、Mo1.Biol、)Jy±±0.11
9(1977)]。透析チューブ内液をフェノール抽出
さらにエーテル抽出した後、NaC1を0.2Mになる
ように加え、つづいて2倍量の冷エタノールを加えて一
20℃で3kbDNAを沈殿させた。 該3kbDNAIPgに5ユニツトのDNAポリメラー
ゼIラージ・フラグメント(NewEngland
Biolabs社製)を3011の反応液C40mM
リン酸カルシウム緩衝液(pH7,5)、6.6mM
MgCl2,1mM 2−メルカプトエタノール、
33.、−M dAT P 、 33 PM d
T T P )中で12°C130分間作用させて、接
着末端を平滑末端にした後、フェノールで除蛋白し、冷
エタノールでDNAを沈殿させた。該DNA断片500
ngとリン酸化されたB、amHIリンカ−(5’−P
−d (CGGATCCG))(全酒造(株)製)5
0ngとを混合し、20,1の反応液(66mM T
ris−HCI(pH7,6)、6.6mM MgC
l2 。 10mM ジチオスレイトール、1mM ATP。 2ユニツトのT4DNAリガーゼ(全酒造(株)製)〕
中、14℃で一夜作用させてDNAを結合させた。反応
後、過剰量の制限酵素BamHI〔全酒造(株)製〕を
加え37℃、4時間作用させ、フェノールで除蛋白した
後、TEN緩衝液(10mM Tr i 5−
HCI (pH8,0)=200mM NaC1,
1mM EDTA)で平衡化したセファロース4B
(Pharmacia社製)・カラム(0、25X 2
5 c m)にかけてvoid volume付近に
溶出されるDNAを集めて、2倍量の冷エタノールを添
加して該DNAを沈殿させた(BamHI消化3kbD
NA)。 ベクターp B R322、1、、−gに2ユニツトの
制限酵素B a m Hrを20 、、 lの反応液(
10mM Tr i 5−HCI (pH8,0)
、7mMMgC12,100mM NaCl、2mM
2−メルカプトエタノール〕中で37℃、2時間作用
させた後、フェノールで除蛋白し、冷エタノールでDN
Aを沈殿させた(BamHI消化pBR322)、Ba
mHI消化pBR322,0,1,−gと、上記Bam
HI消化3kbDNAO,l、−gとを混合しT4DN
Aリガーゼの作用によって結合させた。該反応液を用い
て大腸菌DHI(Maniatis、T、ら、「モレキ
ュラー・クローニング(Molecular Clo
ning)J +Co1d Spring Har
bor Lab。 ratory、254〜255 (1982))を形質
転換させ、アンピシリン耐性でテトラサイクリン感受性
を示す組み換え体の中から、pBR322のBamHI
部位にPH08遺伝子を含む3kbDNA断片が挿入さ
れたプラスミドpTF 14を取得した(第9図参照)
。 次に、PH08遺伝子の構造遺伝子を取り除くために、
まずpTF14.10Pgに10ユニツトの制限酵素X
h o Iを30P1の反応液〔10mM Tr
1s−HCI (pH7,5)、7mMMgC12,
100mM NaC1,7mM 2−メルカプトエ
タノール〕中で37℃、3時間作用させ、フェノールで
除蛋白し、冷エタノールでDNAを沈殿させた(Xho
I消化pTF14)。 つづいてXhoI消化p T F 14,1 、La
gに10ユニツトのBAL31ヌクレアーゼ(Bath
esda Re5earch Laborator
ies社m)を50.、、lの反応液(20mM T
r i 5−HCI (pH8,1)、12mM
CaCI2. 12mM MgCl2.1mM E
DTA〕中で30°C12分間作用させた後、フェノー
ルで除蛋白し、冷エタノールでDNAを沈殿させた。 50ngの5′末端がリン酸化された5alIリンカ−
(5’−P−d (GGTCGACC))(New
England Biolabs社¥!1)と400
ngの上述のBAL−31で処理されたpTF14とを
混合し、T4DNAリガーゼで結合させた。この反応液
を用いて大腸菌DHIを形質転換し、アンピシリン耐性
の形質転換体の中から制限酵素HindIIIと5at
I(全酒造(株)製〕による二重消化によって140〜
163bpの断片が生じるプラスミドpTF14−4を
選択した(第9図参照)。このプラスミドではBAL−
31ヌクレアーゼ処理によってPH08の構造遺伝子が
完全に取り除かれプロモーター領域が保存されている(
第5図参照)。 このpTF 14−4からPHOプロモーター中のBa
mHI−5alI断片を製造し、ジヌクレオチド合成鎖
停止法(前出)によって5alIリンカ−の挿入個所付
近の塩基配列を調べた。その結果、該リンカ−は ・・・TTTACATACCAGCGGTCGACC・
・alI で示されるとおり、−35番目のCの下流に挿入されて
いることが確認された。 ヌu級准L↓」エ PH08プロモーターを利用する酵
母発現用ベクターの作ff!5(第10図参照) Harashima、Sら[モレキュラー・アンド・セ
ルラー・バイオロジー(Mo1.andCel、Bio
logy)J 、4,771 (1984)に記載の
大腸菌−酵母シャトルベクターp S H19z 1
0Pgに各10ユニツトの制限酵素BamHIと5al
Iとを50戸1の反応液(10mMTr i 5−HC
I (pH7,5)、7m M M g C12、
100m M N a C1、7mM 2−メルカプ
トエタノール〕中で37℃、2時間作用させた後、該反
応液を0.8%アガロース・スラブゲルを用いて前記条
件下で電気泳動にかけた。泳動後、8.0kbDNA断
片を前記の方法によってゲルから分取した。 実施例10で得られたプラスミドpTF14−4.10
.、gに各々10ユニツトの制限酵素Bam HIと5
alIとを上記条件下で反応させた後、電気泳動にかけ
てPH08プロモーターを含む1゜05kbDNA断片
を単離した。 該1.05kbDNA断片200ngと上述の8.0k
bDNA断片500ngとを混合し、T4DNAリガー
ゼの作用により結合させた。該反応液を用いて大腸菌D
HIを形質転換させ、アンピシリン耐性形質転換体の中
からpsH19のBamHI−3alI部位にpTF1
4−4から単離された1、05kb断片が挿入されたプ
ラスミドpTF103を分離した(第1O図参照)。 m±2 adw型B型肝炎ウィルス表面抗原遺伝子を
発現する組み換えDNA分 子の構築および該DNA分子による 酵母の形質転換 特願昭59−193765号(出願臼:昭和59年9月
13日)明細書の実施例に記載されているadw型B型
肝炎ウィルス表面抗原(HBsAg)遺伝子発現プラス
ミドpPH○17−58゜50 Pgに50ユニツトの
制限酵素X h o Iを100Plの反応液(10m
M Tris−HCI(pH7,5)+ 7mM
MgCl2.LoomM NaC1,7mM 2−
メルカプトエタノール〕中で37°C12時間作用させ
た後、1.0%アガロース・スラブゲルを用いて前記記
載の条件下で電気泳動にかけた。泳動後、adw型HB
sAg遺伝子を含む823bpDNA断片を前記の方法
でゲルから分取した(第10図参照)。 実施例11で得られた発現用ベクターpTF 103+
1.”gに2ユニツトの制限酵素5alTを20、−1
の反応液(10mM Tris−HCI(p H7,
5)、7mM MgCl2,175mM NaC1
,0,2mM EDTA、7mM2−メルカプトエタ
ノール〕中で37°C,2時間作用させた後、フェノー
ルで除蛋白し、冷エタノールを加えてDNAを沈殿させ
た(SalI消化PTF103)。 200ngの5alI消化pTF103と200ngの
前記823bpDNA断片とをT4DNAリガーゼの作
用により結合させた。該反応液を用いて大腸菌DHI株
を形質転換させ、アンピシリン耐性の形質転換体の中か
ら823bpDNA断片中のHBsAg遺伝子がPH0
8プロモーターと順方向に挿入されたプラスミドpTF
103−58を含有する形質転換体、エシェリヒア コ
リDHI/pTF103−58を分離した。さらに該形
質転換体からプラスミドpTF 103−58を単離し
た(第10図参照)。 該プラスミドを用いて酵母宿主サツカロミセスセレビシ
ェ・AH22Rを形質転換し、形質転換体(サツカロミ
セス セレビシェ・AH22R−/pTF 103−5
8)を取得した。 叉1涯上3 adw型HB s A g遺伝子の酵母
における発現 実施例12で得られたadw型HB s A g遺伝子
発現プラスミドを保持するサツカロミセス・セレビシェ
形質転換体(AH22R/pTF103−58)をBu
rkholderおよびその低リン酸培地で30°C,
2日間培養した後、菌体を集め、生理食塩水で洗浄した
。Miyanohara、Aらの方法〔プロシージング
・オブ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンス(
Proc。 Nat 1.Acad、Se t、USA)、80゜1
(1983)]に従って、菌体をZymo l yaS
e(生化学工業(株):a)によってスフェロプラスト
にした後、スフェロプラストに0.1%トリトンX−1
00を添加してHBsAgを抽出した。溶菌液を室温で
15.OOOrpm、15分間遠心分踵にかけて上清液
を得た。この上清液のHBsAg活性をオースザイム■
〔ダイナボット(株)製〕を用いて測定した。その結果
、adW型HBsAgの生成量はブロスllあたり15
0)4gであった。
Aおよびその遺伝子工学への用途に関する。 盗】ぼり1権 組み換えDNA技術が広く利用されるようになって、有
用なポリペプチドの原核生物や真植生物を用いた生産が
可能になってきた。これまでこれら物質の大量生産には
主として大腸菌が利用されてきたが、特に薬理学的に重
要なポリペプチドの生産には真植生物の利用が望まれる
。酵母は真核生物であり他の真核生物、特に哺乳動物細
胞と数々の共通点を有しているために哺乳動物由来の蛋
白質遺伝子を発現させるのに有利である。さらに酵母細
胞はエンドトキシンを含有しないこと、酵母は微生物で
あるために培養が容易であること、古くから大量培養が
工業的になされており、その安全性が確認されているこ
と、その遺伝生化学的解析が数多くなされていることな
どの理由から、酵母を宿主として利用することに注目が
集まっている。 現在、遺伝子クローニングのための酵母ベクターはいく
つか知られているが、異種遺伝子を効率よく発現させる
ための強力な酵母プロモーターはあまり知られていない
。 酵母サツカロミセス・セレビシェの細胞破砕液中には二
種類のアルカリ性ホスファターゼの存在が知られている
。その一つは無機リン酸によってその生産が抑制され、
基質特異性の広い抑制性アルカリ性ホスファターゼであ
り、他の一つはp −二トロフェニルリン酸のみを基質
にし、かつ構成的に産生される特異的p−ニトロフェニ
ルホスファターゼである。抑制性アルカリ性ホスファタ
ーゼ活性を欠く突然変異体としてpho8変異体とph
o9変異体が分離されており、pho3遺伝子は抑制性
アルカリ性ホスファターゼの構造遺伝子であり、pho
9遺伝子はpho8転写以後に必須で液胞的加水分解酵
素群の前駆体を活性化させると考えられている。 、口が解′ しようとする間 々 現在、遺伝子クローニングのための種々の酵母ベクター
が知られており、利用が可能である。しかし同種もしく
は異種遺伝子を効率よく発現させるためには、用いる宿
主に適した強力な酵母プロモーターを選択する必要があ
る。 。 色を解決するための手 本発明者らは、酵母の抑制性アルカリ性ホスファターゼ
プロモーター(PH08プロモーターと称する。)に着
目し、抑制性アルカリ性ホスファターゼをコードする領
域をクローン化し、その制限酵素切断地図を作成すると
ともに、その全塩基配列を決定したところ該プロモータ
ーは新規なりNAであること、これを用いて同種もしく
は異種遺伝子を効率よく発現させることができることを
見出し、これらに基づいて更に研究した結果、本発明を
完成したものである。 本発明はPH08プロモーターを含有する組み換えDN
A、PH○8プロモーターの下流に構造遺伝子が組み込
まれた組み換えDNA、PH08プロモーターを含有す
る組み換えDNAを有する形質転換体、およびPH08
プロモーターの下流に構造遺伝子を含有するDNAで形
質転換された形質転換体を培地に培養し、培養物中に生
成蓄積された遺伝子産物を採取することを特徴とする遺
伝子産物の製造法に関するものである。 上記プロモーターとしては、好ましくは例えば第5図に
おいて−989〜−1で示される塩基配列やプロモータ
ー活性を有するその断片が挙げられる。 本発明のPH08プロモーターおよび抑制性アルカリ性
ホスブアターゼをコードする構造遺伝子(PH08と称
する。)を含むDNAは、酵母菌体から分離、採取する
ことができる。 該酵母としては、いずれのものでもよいが、とくにサツ
カロミセス(Sacchar、omyceS)属菌が好
ましく、たとえばサツカロミセス・セレビシェ(S、c
erevisiae)が挙げられ、具体的にはたとえば
市販のパン酵母が挙げられる。 酵母からDNAを抽出するには、たとえばメソッズ・イ
ン・セルラー・バイオロジー(Meth。 ds in Cal 1.Biology)、v。 1.12.p、13〜44 (1975)に記載の方
法あるいはこれに準じた方法によって行われる。 次に得られたDNAを適当な制限酵素で処理したのち、
同じ制限酵素あるいは同じ接着末端を生じさせる制限酵
素で処理したプラスミド、あるいはファージに、上記で
得られたDNA断片を組み込んでシーンバンクを作製す
る。該プラスミドとしては例えばpBR,322や大腸
菌−酵母シャトルベクターYEp13(ジーン(Gen
e)、3゜121 (1979)参照〕がまたファー
ジとしてはcharon系ファージ〔ジャーナル・オブ
・ウィロロジ−(J、Virol、)、2旦、555(
1979)参照〕などが用いられる。また必要により1
例えば大腸菌−酵母シャトルベクターYEp6(ジーン
(Gene)、8.17 (1979)参照〕などを
用いてさらにサブクローニングする。 このようにしてクローン化されたDNAを保持するベク
ターで、宿主微生物を形質転換する。 宿主微生物としては、酵母が好ましく、たとえばサツカ
ロミセス属菌が挙げられる。さらに具体的には、サツカ
ロミセス・セレビシェNA79−10C株が挙げられる
。 なお、上記宿主微生物は、pho8変異体であることが
好ましい。 上記NA79−10C株は、通常の交雑法(ハンドブッ
ク・オブ・ジエネテイツクス(Ha n dbook
of Genet 1cs)t p、366Ple
num Press、New York 1974
)に従って得ることができる。すなわちNA79−10
C株は、AL211−12B株(払。 pho3−1.pho8.arg6)(モレキュラー・
アンド・セルラー・バイオロジー(Mol。 Ce11.Biol、)、2,127(1982))=
A822株(a、1eu2.his4.canl)〔プ
ロシージング・オブ・ナショナル・アカデミ−・オブ・
サイエンス(Proc、Nat 1.Acad、Se
t、USA)、80.1(1983)) 。 D13−IA株(a、trpl、his3.ga12.
5UC2)(プロシージング・オブ・ナショナル・アカ
デミ−・オブ・サイエンス(Proc。 、Na t L、Ac a d、Sc i、USA)、
76+1035 (1979))およびYAT228株
(a、1eu2,1yslo、cyh、ka、rl−1
)((ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J、Ba
cteriol、)、145,1421(1981))
を交雑することによって、取得できる。 このようにして得られたシーンバンクあるいはサブクロ
ーンを用いて、pho8変異体を形質転換することによ
りPH08プロモーターおよびその下流に抑制性アルカ
リ性ホスファターゼをコードする構造遺伝子が連結され
たベクターを保持する形質転換体が得られる。 形質転換するには、公知の方法たとえばプロシージング
・オブ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンス(
Proc、Nat 1.Acad、Sc i、tJsA
)、75.1929 (1978)=ネイチャー(N
ature)、275,104 (1978)、Co
1d Spring HarborS ym P
−+ クオンティテイティブ・バイオロジー(Quan
t、Biol、)、土3.1305(1979)、プロ
シージング・オブ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サ
イエンス(Proc、Nat 1.Acad、Sc t
、USA)+ 76+ 1035 (1979)に記
載された方法あるいはこれに準じた方法によって行われ
る。 上記方法で得られた形質転換体が、PH08プロモータ
ーおよび抑制性アルカリ性ホスファターゼをコードする
構造遺伝子を保持するかどうかは、次に記載の方法によ
り確認することができる。すなわち、該形質転換体を例
えばパークホルダー改変培地〔ジャーナル・オブ・バク
テリオロジー(J。 Bacteriol、)、113+ 727 (197
3)〕上にコロニーを形成させる。次にこれらコロニー
をクロロホルム蒸気で処理したのち、メーナフチルリン
酸およびファーストレッドTR塩とを含有する寒天を重
層する。プロモーターおよび抑制性アルカリ性ホスファ
ターゼ遺伝子を含むDNAがクローン化されていればコ
ロニーが赤色を示すことからPH08遺伝子の存在を確
認することができる1次にPH08遺伝子を含む形質転
換体からプラスミドを抽出し、これをたとえば制限酵素
で切断後、たとえばアガロースゲル電気泳動あるいはポ
リアクリルアミドゲル電気泳動によって挿入された遺伝
子を含むDNAを単離することができる。この一連の基
本操作はすでに公知であり、たとえばモレキュラー・ク
ローニング(M。 1ecular Cloning)(1982)Co
ld Spring Harbor Lab。 ratoryに詳しく記載されている。 抑制性アルカリ性ホスファターゼ遺伝子を含むDNAの
塩基配列は、たとえばジデオキシヌクレオチド合成鎖停
止法〔プロシージング・オブ・ナショナル・アカデミ−
・オブ・サイエンス(Proc、Na t 1.Ac
a d、Sc i、USA)。 74.5463 (1977))、Maxam−Gil
bert法〔プロシージング・オブ・ナショナル・アカ
デミ−・オブ・サイエンス(P r o c 。 Nat 1.Acad、Sc i、USA)、7↓。 560 (1977))などの方法を用いて決定できる
。 上記のようにしてクローン化されたDNA中のPH08
構造遺伝子の位置は欠失プラスミドと活性相補能との関
係から推定される(第1図参照)。 この推定された第1図の白抜き部分(制限酵素地図:第
4図参照)をもつプラスミドを用いてPHo8転写産物
を検出し、その大きさく第2図参照)と方向性(第3図
参照)とからPH08プロモーターの位置を推定する。 この推定されたP H08プロモーターを含むPH08
の全塩基配列を明らかにしく第8図)、該DNAの塩基
配列に基づいて解読されるオープンリーディングフレー
ムの存在から、プロモーターはそのオープンリーディン
グフレーム上流にあることが予想される。オープンリー
ディングフレーム上流のPH08プロモーター活性〔抑
制性アルカリホスファターゼを産生させる能力あり(第
1表参照)〕を有する部分を調製(第9図参照)、該P
H○8プロモーター活性含有部分、必要に応じ更にその
下流に各種構造遺伝子をベクターに組み込み発現用ベク
ターを作製する(第10図参照)。 該ベクターで宿主の形質転換を行い(第10図参照)、
該形質転換体を培養することによって目的とする遺伝子
産物を製造することができる。 本発明のPH08プロモーター活性を有するDNAとし
ては全合成あるいは半合成したものも用いることができ
る。 PH08プロモーターを組み込むベクターとしては前出
(7)YE p 6やYEp13に加えpsH19〔モ
レキュラー・アンド・セルラー・バイオロジー(Mo1
.Ce11.Biol、)、土、771 (1984
))やpJDB219 (ネイチャー(Nature)
、275,104 (1978)]などが挙げられる。 PH08プロモーターの下流に組み込む構造遺伝子と
しては抑制性アルカリ性ホスファターゼをコードする構
造遺伝子(PH08)、adw型やadr型などのB型
肝炎つィルス表面抗[(HBsAg)遺伝子、ヒトベー
インターフェロン遺伝子、ヒトβ−インターフェロン遺
伝子、ヒト7−インターフェロン遺伝子、ヒトリゾチー
ム遺伝子、ヒトインターロイキン−2遺伝子などが挙げ
られる。 PH○8プロモーターを含有するDNAで形質転換する
宿主としては酵母が好ましく、例えばサツカロミセス・
セレビシェ AH22R(プロシージング・オブ・ナシ
ョナル・アカデミ−・オブ・サイエンス(Proe、N
at 1.Acad、Sc i、)、USA 80.
1 (1983))や同NA79−I OC(前出)
などが挙げられる。 このようにして得られた形質転換体の培養に用いられる
培地としては、たとえばそれ自体公知のBurkhol
der最小培地〔プロシージング・オブ・ナショナル・
アカデミ−・オブ・サイエンス(Proc、Natl、
Acad、Sci、USA)、77.4505(198
0))が挙げられる。 また培養温度、時間などの条件は、目的とする遺伝子産
物の産生が最高になるよう定められるが、一般に温度は
通常約15℃〜40”C,好ましくは約24℃〜37℃
、また時間は約10時間〜96時間、好ましくは約24
時間〜72時間であり、必要により通気や撹拌を加える
こともできる。 培養物中に蓄積された遺伝子産物は、当分野における通
常の方法、たとえばザイモリエース(キリンビール株式
会社1りなど溶菌酵素を用いる方法、ガラスピーズを用
いる機械的破砕法などによって菌体を破砕して目的物を
抽出する。なお必要により、トリトン−X100などの
界面活性剤や塩酸グアニジンなどの蛋白変性剤を加え、
目的物の抽出を容易にすることもできる。このようにし
て得られた抽出液からの目的物の分離精製は1通常知ら
れている蛋白質の精製方法、たとえば、沈殿剤による沈
殿法、透析法、電気泳動法、イオン交換樹脂などによる
クロマトグラフ法、ゲルろ適法。 抗体カラムを用いる方法などを組み合せて行うことがで
きる。 詐」− 真核生物たる酵母から新規で強力なプロモーターを得る
ことができたため、これを用いて薬理学的に重要な蛋白
質遺伝子の発現を効率よく行うことができる。 実1日1玖m 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する
。 なお、実施例1に開示するサツカロミセス・セレビシェ
P−28−24Cは、財団法人発酵研究所(IFO)
にIFO−10153として寄託され、又アメリカン・
タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)にAT
CC−60202として寄託されており、何人も分譲を
受けることができる。 実施例4で開示するサツカロミセス・セレビシェNA7
9−I OC/pAL109は、財団法人発酵研究所(
IFO)にIFO−10141として1通商産業省工業
技術院微生物工業硬究所(FRl)に昭和59年12月
21日からFERMP−8016として寄託されている
。 実施例12で開示するエシェリヒアコリDH1/pTF
103−58は、IFOにIFO−14409として
、FRIに昭和59年12月26日からFERM P
−8036として寄託されている。 実施例12で開示するサツカロミセス・セレビシェAH
22R−は、IFOにI FO−10134として、F
RTに昭和59年9月4日からFERM BP−80
4として寄託されている。 実施例12で開示するサツカロミセス・セレビシェAH
22R/pTF103−58は、IFOニI FO−1
0143トして、F RI ニ昭和60年3月18日か
らFERM P−8158として寄託されている。 笑11上 PH08遺伝子のクローニングNa smy
t hとReedの方法(K、A、Nasmyth
& S、1.Reed、rプロシージング・オブ・
ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンス(Proc
、Natl、Acad、Sc i 、 U S A)
J yユニ、2119 (1980))に従い、酵母−
大腸菌シャトルベクターYEp13 (J、R,Bro
achet a L、、rジーン(Gene)J 、
8,121(1979))のBa m HI切断部位に
S、cerevisiaeP−28−24C(MATa
pho3−1)から得られる染色体DNAの5au
3A1部分分解断片を挿入して約2000のアンピシリ
ン耐性(Ampv′)テトラサイクリン感受性(Tc’
)大腸菌から成る酵母遺伝子バンクを作製した。この酵
母遺伝子バンクのプラスミドDNAを用いてS、cer
evistae NA79−10C(MATa p
ho8−2 1eu2 his3trpl can
l)を形質転換し、0.5mg / m 1のベーナフ
チルリン酸、5mg/mlのファーストレッドTR塩、
25mM Mg5O。 を含む0.5Mトリス−塩酸緩衝液で調製した1%寒天
溶液を用いたコロニー染色法(A、Toh−e et
、al、、rバイオヒミカ・エト・パイオフィジ力・ア
クタ(Biochim、Biophys、Acta)J
、428,182(1976)の改変法〕で、抑制性
アルカリ性ホスファターゼ産生能を示すもの(rAlp
”)をスクリーニンダ グした。約1.6X10 個のロイシン非要求性(Le
u+)形質転換体を調べたところ、26個のrAl p
+形質転換体が得られた。そのうちの2個のrAlp+
形質転換体からCa m e r o nらの方法(J
、R,Cameron at+a1.。 「ヌクレイツク・アシッズ・リサーチ(Nucletc
Ac1ds Res、)J 、土、1429(1
977)]に従ってプラスミドDNAを調製し。 E、col i JA221の形質転換に用いた。 得られた33個のAmp 形質転換体はすべてTc石
であり、また同一分子量のプラスミドを持っていた。こ
のプラスミドをpAL 101と命名し、再びS、ce
revisiae NA79−10Cの形質転換に用
いた。得られたLeu形質転換体のうち15個の抑制性
アルカリ性ホスファターゼ産生能を調べたところ、すべ
てrAlp であった。したがってpAL 101に
はPH08遺伝子を含むDNA断片が挿入されていると
考えられる。 P H08遺伝子が含まれているならば、pAL 10
1はその相同性を利用して、染色体上のpH。 8遺伝子座に組み込まれることが予想される。pALI
OIが組み込まれた形質転換体が安定性試験の際に得ら
れたので、四分子分析を行い2組み込まれた位置を決定
した。pho8遺伝子座は第4番染色体上のade8遺
伝子座から30センチモルガン(cM)、rna3遺伝
子座から8cMの位置にある(Y、Kaneko a
t、al、。 モレキュラー・アンド・セルラー・バイオロジー(Mo
1.Ce11.Biol、)J、2,127 (198
2))。pALlolが組み込まれた形質転換体、2株
をS、cerevisiaeM49−5D(MATa
pho8−2 1eu2 ade8rna3)と交
雑し、四分子分析し+ た結果、pAL 101の持つLEU2 とads8
の両親型(PD):非両親型(NPD):テトラ型(T
)の比は30:O:9を示し、rna3とのPD :
NPD : Tの比は36:0:3を示した。この値か
らPerkinsの式(D、D、Perkins、rジ
エネテイツクス(Genatics)J、■、607(
1949))を用いてpAL 101の組み込まれた位
置を計算するとade8遺伝子座からL2cM、rna
3遺伝子座から4cMの位置になった。したがって、p
ALlolはpho8遺伝子座あるいはその近くに組み
込まれており、pAL 101にはPH○8遺伝子がク
ローン化されていると結論した。 m P H08遺伝子を含むDNA断片の制限酵素地
図作成 りNA断片の制限酵素処理はpALlolDNA(1〜
5 、” g )をTA、ilJ液(P、H,○′Fa
rrell et、al、、rモレキュラー・アンド
・ゼネラル・ジェネテイックス(Molec、Gen、
Genet、)J r 179+ 421(1980)
)中で、4〜6ユニツトの各種制限酵素(BamHI、
BglII、EcoRI、HindIff、Ps t
I、Sa l I、Xho I)単独または二種類組み
合わせ、37°Cで1時間作用させて行った。反応液を
1%アガロースゲル電気泳動あるいは7.5%ポリアク
リルアミドゲル電気泳動にかけ、切断パターンを検出し
、DNA断片の分子量を推定し、制限酵素地図を作成し
た(第1図)。第1図中、細実線はベクターYEp13
部分、太実線はクローン化されたー≦−、cerevi
siaeDNA部分を各々示す。制限酵素部位の略号は
次のとおりである。B/S a、 S a/B :Ba
mHIとS a u 3 A Iの連結部位、Bg:B
g l II 、 E : E c o RI 、 H
: Hi n d m 、 S :Sal I、X:X
hoI。 実施例3 クローン化されたDNA断片上のPH○8遺
伝子の位置の推定 クローン化されたDNA断片上のP)(08遺伝子の位
置を推定するためpAL 101の欠失誘導体を作成し
た。PAL t o t (5,−g)を6ユニツトの
HindIIrを加えたTA緩衝液50μl中で37℃
1分間反応させた後、65°Cで10分間加熱して反応
を停止させ部分分解物を得た。この反応液25.、、、
lを含むT4リガーゼ反応液(5mMM g CI 2
+ 10 rn Mジチオスレイトール、0゜05
mMATP、T4リガーゼ3ユニット)50、−1を4
℃で18時間反応させ、分解物を再結合させた。次に1
0.、、lの上記T4リガーゼ反応液を用いて旦、eo
liJA221を形質転換し、得られたAmp′r形質
転換体からBirnboimとDolyの方法(H,C
,B i rnbo im& J、Doly、rヌク
レイツク・アシッズ・リサーチ(Nucleic A
c1ds Res、)。 7.1513(1979))に従ってプラスミドDNA
を分離し、欠失プラスミドpAL109とpAL118
とを得た。またpAL109からEco RIを用いて
前述と同様な方法で欠失プラスミドpALi19を作製
した。得られた欠失誘導体プラスミドDNAでS、ce
revisiaeNA79−10Cを形質転換し、得ら
れたL e u+形質転換体10株のrAl p表現型
を調べた。各欠失プラスミドのpho+3変異相補能を
第1図に示した(各プラスミド右端の+、−)。 またpAL123とpAL125とは(第1図)それぞ
れpAL l 09のEc oRI処理とpALlol
の5all処理後、低融点アガロース電気泳動で分離、
回収し、酵母−大腸菌シャトルベクターYEp6 (D
、Botstein et、a■、、「ジーン(Ge
ne)J 、8.17(1979)〕にサブクローニン
グして作製した。pALl 23とpAL125につい
ても前述の欠失プラスミドと同様にして、その相補能を
調べた。第1図に示したようにpAL123は相補能を
もちrAIp+であったが、pAL125はrAl p
−であった。以上の結果から、PH08遺伝子は第1図
の白抜きの断片領域(約2.7kb)に存在することが
わかった。 実施例4 pAL109を保持する形質転換体のアル
カリ性ホスファターゼの生産性 実施例3で得たpAL109を保持する酵母形質転換体
(サツカロミセス・セレビシェ NA79−I OC/
pAL109)をパークホルダー改変高リン酸培地およ
び低リン酸培地(A、Toh−e et、al、、r
ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J、Bacte
riol、)J 。 113.727 (1973))5mlで20時間振ど
う培養した後、菌体を集め、東江らの方法(A、Toh
−e et、al、、rバイオヒミカ・エト・バイオ
フィジカ・アクタ(B i o c him、Biop
hys、Acta)J + 428+182 (197
6))に従って菌体の透過処理を行いアルカリ性ホスフ
ァターゼ活性を測定した。 結果を第1表に示す。 (以下、余白) 第1表から判るようにpAL109によるアルカリ性ホ
スファターゼの生産はリン酸によって抑制を受けており
、クローン化されたPH08遺伝子は調節遺伝子産物の
働く制御領域を正常に含んでいると考えられる。 実施例5 P)108遺伝子転写産物の同定と転写方
向の決定 ノザンハイブリダイゼーション法によってPH08転写
産物の同定と転写方向の決定を行った。 + ポリ(A)RNAはJansenらの方法(R。 Jensan et al、、rプロシージングロ
オブ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンス(P
roc、 Nat 1. Acad、 Sc i、 U
SA、)J、80,3035 (1983))に従っ
て完全培地(十P)と低リン酸培地(−P)で培養した
サツカロミセス・セレビシェ P−28−24Cから全
RNAt&調製した後、5chleifとWensin
kの方法(R,F、 Sc h l ei f &
P、C,Vans ink、rプラクティカル・メソ
ッズ・イン・モレキュラー・バイオロジー(Pract
ical methods in molec
ular biology)J+(1981)、S
pringer−Verlag)に従ってオリゴ(d
T)セルロースアフィニティ力ラムクロマトグラフィー
を行って精製した。ポ+ す(A)RNA試料は文献(モレキュラー・クローニン
グ(Molecular Cloning)(198
2)Cold Spring Harbor L
aboratory〕記載のホルムアルデヒド変性ゲル
電気泳動を行い、Thomasの方法(P、S、Tho
mas、rプロシージング・オブ・ナショナル・アカデ
ミ−・オブ・サイエンス(Proc、Natl、Aca
d、 Sci、USA、)J 、77.5201 (
1980))に従っ゛て、プロッティングおよびハイブ
リダイゼーションを行った。オートラジオグラフィーは
コダックX−オーマットRPフィルムとコダックインテ
ンシファイングスクリーンを用いて一80℃で行った。 転写産物の同定に使用したプローブDNAはpAL20
1 (第1図に示された約2.6kbのEcoRI−
3alI断片をpBR322にサブクローニングしたプ
ラスミド)をニックトランスレーションして(P、W、
J、Rigby et。 al、、rジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロ
ジー(J、Mo1.Biol、)Jy上上3.237(
1977))作製した。転写方向決定に用いた二種類の
プローブDNAはPAt、、201をBglnで処理し
た後、T4ポリメラーゼを用いた片鎖特異的ラベル化法
〔モレキュラー・クローニング(Molecular
Cloning)。 (1982)、Co1d Spring Harb
or Laboratory)に従ってラベルをし、
5alIとXhol処理してポリアクリルアミド電気泳
動を行い、調製した。第2図に示すようにPBR322
のRs a I分解物をサイズマーカーとしてPH08
転写産物の大きさを推定すると約1,800ヌクレオチ
ドとなった。転写方向は、低リン酸完全培地で培養した
野性型株P−28−24Cからポリ(A)RNAを調製
し、上記の片鎖を特異的にラベルしたプローブDNAを
用いてノザンハイブリダイゼーションを行ったところ、
第3図に示すようにSalI−BglIIDNA断片(
0,95kb)のプローブでPH08転写産物が検出さ
れ、Xho I−Xho lDNA断片(0,4kb)
のプローブでは検出されなかったことから、第1図の波
形矢印で示すように左方向である。以上の結果と参考例
3の結果を合わせて考えると、PH08遺伝子のプロモ
ーター領域は1.lkbのEcoRI−XholDNA
断片に存在すると予想される。 失慮■亙 PH08遺伝子を含む2.7kbDNA断片
の制限酵素地図の作成 PH○8遺伝子を含むE c o RI −S a u
3 AI/BamHIDNA断片(第1図の白抜部分
の領域)の制限酵素地図を11種類の制限酵素(Alu
I、Bgln、C1aI、EcoRI、Haem、Hi
ndm、Hinf I、Sa I I、5au3AI、
Taq■、XhoI)を用いて作成した(第4図)。常
法に従って各種制限酵素の単独あるいは二種類組み合わ
せによって生じた反応物を7.5%あるいは12%ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動にかけ、その切断パターン
から各制限酵素の切断部位を推定した。分子量マーカー
としてpBR322のHaem分解物あるいは5au3
AI分解物を用いた。なお切断部位は確認できたものの
み記入した。 叉凰孤7 PH08遺伝子を含む2.7kbDN
A断片の塩基配列決定 実施例6で作成した制限地図に基づいてDNA塩基配列
をMaxamとG i 1 b e r tの方法とM
13ファージを用いたジデオキシヌクレオチド合成鎖停
止法(いずれも前出)によって決定した。 その結果を第5図に示した0番号はATGのAを1とし
て付けである。PH08遺伝子のコーディング領域と考
えられる1633塩基(+1から+1633)のオープ
ンリーディングフレームが見出された。しかし、終止コ
ドンが出現していない。 このことから、pAL 101にクローン化されたPH
○8遺伝子は3′−末端側を欠いたことになる。pAL
lolの示した相補能はベクター内まで転写が続き、+
1684から出現する終止コドン(TAG)を使用する
ことにより生じたと考えられる。また第5図に示すよう
にX h o I切断部位の上流およそ170〜180
塩基に”TATATAAA”というTATA配列と考え
られる配列が出現し、XhoI切断部位の上流およそ5
0塩基付近に翻訳開始コドン”ATG”が出現する。こ
れらのことはこの領域がPH08遺伝子の5′上流非翻
訳領域およびPH08遺伝子の5′末端領域を含んでい
ることを示唆している。 実施例8 PH08の3″末領域の回収W t n
s t o nらの”eviction”法(F。 Winston et、al、、メソクズ0イン6エ
ンザイモロジー(Methods in Enzy
mology)、101,211(1983))によっ
てPH08の3′末領域を回収した。 まず、第1図の白抜き部分を含むE c o RIをp
BR322のE c o RIサイトに挿入したPAL
127を材料にして、第6図に示した通り、XhoI−
Hindm断片約470bpをYIp5〔プロシージン
グ・オブ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンス
(Pr oc、Na t 1.Acad、Sc i、U
SA)、76.1035 (1979)〕にサブクロー
ニングしてpAL134を作製した。このプラスミドは
PH08の一部を持っている。次にpAL134をBg
IIIで処理して直線状にした後、PH08+株(K
77−6D)の形質転換を行なった(第7図)、pAL
134はPH08の両末端を欠いているので染色体上の
PH08座に組み込まれると、5′末端を欠いた遺伝子
(’ P H2S)と3′末端を欠いた遺伝子(PI]
08′)が生じる。その結果、形質転換体はPho8変
異体となる。得られた形質転換体のrAlpAl型およ
びpho8変異体との相補性試験により、pAL134
の組み込み位置を確認した後、形質転換体の一つから全
DNAを調製し、Ec oRI処理し、T4リガーゼ連
結反応を行なった。次にその反応液を用いて大腸菌JA
221の形質転換を行ない、アンピシリン耐性株からP
H083′末領域を持つプラスミドpAL138を得た
。 実施例9 PH08遺伝子の全塩基配列pAL138
から常法により約1.4kbの5alI−PstI断片
を調製し1M13フアージを用いたジデオキシヌクレオ
チド合成鎖停止法によるD N A塩基配列決定に用い
た。 5alI末端側から1246塩基の配列を決定した。そ
の結果を実施例2で得られた結果と結合して第8図に示
した。この結果からP H08遺伝子のオープンリーデ
ィングフレームは1701塩基(+1から+1701)
で、566個のアミノ酸からなる分子量63,051の
蛋白質をコードしていることになる。 実施例10 PH08プロモーター単離(第9図)実
施例7の結果に従い、プロモーター領域を含むDNAを
単離した。実験には第1図の白抜き部分を含むE c
o RI断片をpBR322のEc。 RIサイトに挿入したpAL127を出発材料として用
いた。 PH08遺伝子がクローニングさ九たプラスミドp A
L 127 、50、− gに50ユニツトの制限酵
素EcoRI[全酒造(株)y5]を100.、.1の
反応液(100mM Tr i 5−HCI (p
H7,5)、50mM NaC1,7mM MgC
l2.7mM 2−メルカプトエタノール〕中で37
°C,2時間作用させた後、1%アガロース(Sigm
a社製)・スラブゲルを用いて緩衝液[100mM
Tris−HCI、100mMホウ酸、2mM ED
TA (pH8,3))中。 140v、2時間電気泳動にかけた。泳動後、3kbD
NA断片を含むゲル片を透析チューブ内に封入し、泳動
用緩衝液内に沈め、該DNA断片をゲルから電気的に溶
出した(McDonell。 M、W、ら、[ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイ
オロジー(J、Mo1.Biol、)Jy±±0.11
9(1977)]。透析チューブ内液をフェノール抽出
さらにエーテル抽出した後、NaC1を0.2Mになる
ように加え、つづいて2倍量の冷エタノールを加えて一
20℃で3kbDNAを沈殿させた。 該3kbDNAIPgに5ユニツトのDNAポリメラー
ゼIラージ・フラグメント(NewEngland
Biolabs社製)を3011の反応液C40mM
リン酸カルシウム緩衝液(pH7,5)、6.6mM
MgCl2,1mM 2−メルカプトエタノール、
33.、−M dAT P 、 33 PM d
T T P )中で12°C130分間作用させて、接
着末端を平滑末端にした後、フェノールで除蛋白し、冷
エタノールでDNAを沈殿させた。該DNA断片500
ngとリン酸化されたB、amHIリンカ−(5’−P
−d (CGGATCCG))(全酒造(株)製)5
0ngとを混合し、20,1の反応液(66mM T
ris−HCI(pH7,6)、6.6mM MgC
l2 。 10mM ジチオスレイトール、1mM ATP。 2ユニツトのT4DNAリガーゼ(全酒造(株)製)〕
中、14℃で一夜作用させてDNAを結合させた。反応
後、過剰量の制限酵素BamHI〔全酒造(株)製〕を
加え37℃、4時間作用させ、フェノールで除蛋白した
後、TEN緩衝液(10mM Tr i 5−
HCI (pH8,0)=200mM NaC1,
1mM EDTA)で平衡化したセファロース4B
(Pharmacia社製)・カラム(0、25X 2
5 c m)にかけてvoid volume付近に
溶出されるDNAを集めて、2倍量の冷エタノールを添
加して該DNAを沈殿させた(BamHI消化3kbD
NA)。 ベクターp B R322、1、、−gに2ユニツトの
制限酵素B a m Hrを20 、、 lの反応液(
10mM Tr i 5−HCI (pH8,0)
、7mMMgC12,100mM NaCl、2mM
2−メルカプトエタノール〕中で37℃、2時間作用
させた後、フェノールで除蛋白し、冷エタノールでDN
Aを沈殿させた(BamHI消化pBR322)、Ba
mHI消化pBR322,0,1,−gと、上記Bam
HI消化3kbDNAO,l、−gとを混合しT4DN
Aリガーゼの作用によって結合させた。該反応液を用い
て大腸菌DHI(Maniatis、T、ら、「モレキ
ュラー・クローニング(Molecular Clo
ning)J +Co1d Spring Har
bor Lab。 ratory、254〜255 (1982))を形質
転換させ、アンピシリン耐性でテトラサイクリン感受性
を示す組み換え体の中から、pBR322のBamHI
部位にPH08遺伝子を含む3kbDNA断片が挿入さ
れたプラスミドpTF 14を取得した(第9図参照)
。 次に、PH08遺伝子の構造遺伝子を取り除くために、
まずpTF14.10Pgに10ユニツトの制限酵素X
h o Iを30P1の反応液〔10mM Tr
1s−HCI (pH7,5)、7mMMgC12,
100mM NaC1,7mM 2−メルカプトエ
タノール〕中で37℃、3時間作用させ、フェノールで
除蛋白し、冷エタノールでDNAを沈殿させた(Xho
I消化pTF14)。 つづいてXhoI消化p T F 14,1 、La
gに10ユニツトのBAL31ヌクレアーゼ(Bath
esda Re5earch Laborator
ies社m)を50.、、lの反応液(20mM T
r i 5−HCI (pH8,1)、12mM
CaCI2. 12mM MgCl2.1mM E
DTA〕中で30°C12分間作用させた後、フェノー
ルで除蛋白し、冷エタノールでDNAを沈殿させた。 50ngの5′末端がリン酸化された5alIリンカ−
(5’−P−d (GGTCGACC))(New
England Biolabs社¥!1)と400
ngの上述のBAL−31で処理されたpTF14とを
混合し、T4DNAリガーゼで結合させた。この反応液
を用いて大腸菌DHIを形質転換し、アンピシリン耐性
の形質転換体の中から制限酵素HindIIIと5at
I(全酒造(株)製〕による二重消化によって140〜
163bpの断片が生じるプラスミドpTF14−4を
選択した(第9図参照)。このプラスミドではBAL−
31ヌクレアーゼ処理によってPH08の構造遺伝子が
完全に取り除かれプロモーター領域が保存されている(
第5図参照)。 このpTF 14−4からPHOプロモーター中のBa
mHI−5alI断片を製造し、ジヌクレオチド合成鎖
停止法(前出)によって5alIリンカ−の挿入個所付
近の塩基配列を調べた。その結果、該リンカ−は ・・・TTTACATACCAGCGGTCGACC・
・alI で示されるとおり、−35番目のCの下流に挿入されて
いることが確認された。 ヌu級准L↓」エ PH08プロモーターを利用する酵
母発現用ベクターの作ff!5(第10図参照) Harashima、Sら[モレキュラー・アンド・セ
ルラー・バイオロジー(Mo1.andCel、Bio
logy)J 、4,771 (1984)に記載の
大腸菌−酵母シャトルベクターp S H19z 1
0Pgに各10ユニツトの制限酵素BamHIと5al
Iとを50戸1の反応液(10mMTr i 5−HC
I (pH7,5)、7m M M g C12、
100m M N a C1、7mM 2−メルカプ
トエタノール〕中で37℃、2時間作用させた後、該反
応液を0.8%アガロース・スラブゲルを用いて前記条
件下で電気泳動にかけた。泳動後、8.0kbDNA断
片を前記の方法によってゲルから分取した。 実施例10で得られたプラスミドpTF14−4.10
.、gに各々10ユニツトの制限酵素Bam HIと5
alIとを上記条件下で反応させた後、電気泳動にかけ
てPH08プロモーターを含む1゜05kbDNA断片
を単離した。 該1.05kbDNA断片200ngと上述の8.0k
bDNA断片500ngとを混合し、T4DNAリガー
ゼの作用により結合させた。該反応液を用いて大腸菌D
HIを形質転換させ、アンピシリン耐性形質転換体の中
からpsH19のBamHI−3alI部位にpTF1
4−4から単離された1、05kb断片が挿入されたプ
ラスミドpTF103を分離した(第1O図参照)。 m±2 adw型B型肝炎ウィルス表面抗原遺伝子を
発現する組み換えDNA分 子の構築および該DNA分子による 酵母の形質転換 特願昭59−193765号(出願臼:昭和59年9月
13日)明細書の実施例に記載されているadw型B型
肝炎ウィルス表面抗原(HBsAg)遺伝子発現プラス
ミドpPH○17−58゜50 Pgに50ユニツトの
制限酵素X h o Iを100Plの反応液(10m
M Tris−HCI(pH7,5)+ 7mM
MgCl2.LoomM NaC1,7mM 2−
メルカプトエタノール〕中で37°C12時間作用させ
た後、1.0%アガロース・スラブゲルを用いて前記記
載の条件下で電気泳動にかけた。泳動後、adw型HB
sAg遺伝子を含む823bpDNA断片を前記の方法
でゲルから分取した(第10図参照)。 実施例11で得られた発現用ベクターpTF 103+
1.”gに2ユニツトの制限酵素5alTを20、−1
の反応液(10mM Tris−HCI(p H7,
5)、7mM MgCl2,175mM NaC1
,0,2mM EDTA、7mM2−メルカプトエタ
ノール〕中で37°C,2時間作用させた後、フェノー
ルで除蛋白し、冷エタノールを加えてDNAを沈殿させ
た(SalI消化PTF103)。 200ngの5alI消化pTF103と200ngの
前記823bpDNA断片とをT4DNAリガーゼの作
用により結合させた。該反応液を用いて大腸菌DHI株
を形質転換させ、アンピシリン耐性の形質転換体の中か
ら823bpDNA断片中のHBsAg遺伝子がPH0
8プロモーターと順方向に挿入されたプラスミドpTF
103−58を含有する形質転換体、エシェリヒア コ
リDHI/pTF103−58を分離した。さらに該形
質転換体からプラスミドpTF 103−58を単離し
た(第10図参照)。 該プラスミドを用いて酵母宿主サツカロミセスセレビシ
ェ・AH22Rを形質転換し、形質転換体(サツカロミ
セス セレビシェ・AH22R−/pTF 103−5
8)を取得した。 叉1涯上3 adw型HB s A g遺伝子の酵母
における発現 実施例12で得られたadw型HB s A g遺伝子
発現プラスミドを保持するサツカロミセス・セレビシェ
形質転換体(AH22R/pTF103−58)をBu
rkholderおよびその低リン酸培地で30°C,
2日間培養した後、菌体を集め、生理食塩水で洗浄した
。Miyanohara、Aらの方法〔プロシージング
・オブ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンス(
Proc。 Nat 1.Acad、Se t、USA)、80゜1
(1983)]に従って、菌体をZymo l yaS
e(生化学工業(株):a)によってスフェロプラスト
にした後、スフェロプラストに0.1%トリトンX−1
00を添加してHBsAgを抽出した。溶菌液を室温で
15.OOOrpm、15分間遠心分踵にかけて上清液
を得た。この上清液のHBsAg活性をオースザイム■
〔ダイナボット(株)製〕を用いて測定した。その結果
、adW型HBsAgの生成量はブロスllあたり15
0)4gであった。
第1図は本発明でクローン化されたPH08構造遺伝子
及びPH08プロモーターを含有するDNA断片および
その誘導体の制限酵素地図、およびそれらの活性相補能
を示す図である。 第2図及び第3図は、第1図の白抜き部分を持つプラス
ミドを用いてP H○8転写産物を同定、及び転写方向
を決定するのに用いたノザンハイブリダイゼーシ目ンの
結果である。 第4図は第1図の白抜き部分のDNA断片の制限酵素切
断地図であり、第5図はPH08プロモーターを含むP
H08の部分の塩基配列である。 第6図はpAL134の構築図であり、第7図はPH0
8の3′末端領域を回収することを示す図である。 第8図はPH08を含むDNAの全塩基配列であり、第
9図はP H○8プロモーターの調製を示すプラスミド
構築図であり、第10図はadw型B型計炎ウィルス表
面抗原遺伝子を発現する組み換えDNA分子の構築図で
ある。
及びPH08プロモーターを含有するDNA断片および
その誘導体の制限酵素地図、およびそれらの活性相補能
を示す図である。 第2図及び第3図は、第1図の白抜き部分を持つプラス
ミドを用いてP H○8転写産物を同定、及び転写方向
を決定するのに用いたノザンハイブリダイゼーシ目ンの
結果である。 第4図は第1図の白抜き部分のDNA断片の制限酵素切
断地図であり、第5図はPH08プロモーターを含むP
H08の部分の塩基配列である。 第6図はpAL134の構築図であり、第7図はPH0
8の3′末端領域を回収することを示す図である。 第8図はPH08を含むDNAの全塩基配列であり、第
9図はP H○8プロモーターの調製を示すプラスミド
構築図であり、第10図はadw型B型計炎ウィルス表
面抗原遺伝子を発現する組み換えDNA分子の構築図で
ある。
Claims (5)
- (1)PHO8プロモーターを含有する組み換えDNA
。 - (2)PHO8プロモーターの下流に構造遺伝子が組み
込まれた特許請求の範囲第1項記載の組み換えDNA。 - (3)PHO8プロモーターを含有する組み換えDNA
を有する形質転換体。 - (4)宿主が酵母である特許請求の範囲第3項記載の形
質転換体。 - (5)PHO8プロモーターの下流に構造遺伝子を含有
するDNAを有する形質転換体を培地に培養し、培養物
中に生成蓄積された遺伝子産物を採取することを特徴と
する遺伝子産物の製造法。
Applications Claiming Priority (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59-274456 | 1984-12-28 | ||
JP27445684 | 1984-12-28 | ||
JP7349385 | 1985-04-09 | ||
JP60-73493 | 1985-04-09 | ||
JP19848085 | 1985-09-10 | ||
JP60-198480 | 1985-09-10 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62151181A true JPS62151181A (ja) | 1987-07-06 |
JPH062063B2 JPH062063B2 (ja) | 1994-01-12 |
Family
ID=27301232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60287860A Expired - Lifetime JPH062063B2 (ja) | 1984-12-28 | 1985-12-23 | 新規dnaおよびその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH062063B2 (ja) |
-
1985
- 1985-12-23 JP JP60287860A patent/JPH062063B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH062063B2 (ja) | 1994-01-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |