JPS6215014Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は吸水型電気掃除機に関し、本体内へ侵
入した水を確実に排出するようにしたものであ
る。

従来、集塵気流を吸気口からフアンケース外周
へはき出す、いわゆるバイパス型電動送風機を使
用し、水位をフロートで感知して水の吸水を遮断
する構造の吸水型電気掃除機では、水位の感知が
おくれたり、本体の振動で水が水滴となつて吸い
込まれたり、本体が転倒したときに水が本体内に
流入することがあり、本体内へ水が侵入すること
はさけられない。このときに本体内に水が溜る部
分ができたりして、このため、電動送風機、ビス
などの金属部品がさびることや、溜まつた水が腐
敗して悪臭がするなどの欠点があつた。

本考案は前記従来の欠点を解消したもので、以
下図面に従いその実施例を説明する。

図において、１は電動送風機２を内蔵した掃除
機本体で、本体上３と本体下４の２部品で構成さ
れている。５は電動送風機２の後方に取付けた冷
却フアンで、圧力の取れる遠心型のものを使用し
ている。取付は電動送風機２の軸６にスペーサー
７、座金８、座金９を介してナツト１０で締め付
けて行つている。１１は電動送風機カバーＡで、
電動送風機カバーＢ１２と一対になつてビスで締
め付けられる冷却通路を形成しており、電動送風
機２への取付はパツキンＡ１３を介してビスで締
めつけて行つている。１４はパツキンＢで、冷却
空気を電動送風機巻線１５へ流すために、電動送
風機２の界磁鉄心１６と電動送風機カバー１１，
１２との間で支持されている。１７は電動送風機
２のフアンケース１８に設けた電動送風機排気口
である。１９は電動送風機２のフアンケース１８
の前部を支持するサポートゴムである。電動送風
機２はその前部がサポートゴム１９を介して本体
下４の壁面４ａで支持され、後部は電動送風機カ
バーＡ１１、電動送風機カバーＢ１２の吸気口２
０、排気口２１を本体上３、本体下４で挾持する
ことでパツキングＡ１３およびパツキンＢ１４を
介して支持されている。２２は本体下４に一体に
設けられた本体吸気口、２３は本体下４の下部に
放射状に設けられたフイルター支持リブで、フイ
ルター２４が本体下４に密着するのを防止して、
空気通路を形成している。そして上記本体下４と
フイルター支持リブ２３は合成樹脂で一体形成し
てある。２５は本体下４にビス止めされたフイル
ター支えで、フイルター支持リブ２３の補強をし
ており、本体１のみを床面においた時の安全性を
よくしている。２６は本体吸気口２２を閉鎖する
フロートで、水を吸い込んだとき水位と浮力で感
知し、電動送風機内へ水が吸い込まれないように
している。このフロート２６の周囲は数本のフイ
ルター支持リブ２３で支持され、下部はフイルタ
ー支え２５で支持されている。２７はフイルター
２４の外周に設けた弾性を有するゴム等の材質で
形成したフイルターパツキンで、集塵箱２８と本
体下４で挾持され、集塵箱２８の気密を保つてい
る。２９はフイルターパツキン支えで、フイルタ
ーパツキン２７の形状を一定に保ち、フイルター
２４の着脱をしやすくするためのものである。３
０は集塵箱２８と一体に形成した集塵箱吸気口、
３１は集塵箱吸気口３０に対応して設けた吸気ガ
イドで、塵埃や汚水等の吸水物がフイルター２８
に直接当るのを防止するものである。３２は本体
上３と一体に形成した本体排気口、３３はスイツ
チ、３４は把手、３５は本体１の全周に設けたコ
ード収納部３６に収めたコードである。３７は集
塵箱２８に設けた尾錠で、本体１と集塵箱２８を
係止するものである。３８は移動用ローラー、３
９はキヤスターローラーである。

また上述の本体下４の壁面４ａは本体吸気口２
２方向へ下がるような傾斜状に設定してある。

上記構成において、スイツチ３３を入れて電動
送風機２を運転すると、塵埃及び汚水等は集塵箱
吸気口３０から集塵箱２８内に流入し、吸気ガイ
ド３１によつて下方に向けられ、粗塵、汚水はそ
のまま集塵箱２８内に蓄積される。細塵を含んだ
気流はフイルター２４を通過して過され、空気
のみフイルター支持リブ２３の間から本体吸気口
２２を通り、電動送風機２に吸い込まれ、フアン
ケース１８の排気口１７から本体排気３２を通つ
て外気へ排気される。また、このとき同時に冷却
空気は外気から電動送風機カバーＡ１１及びＢ１
２で形成された冷却通路の吸気口２０に流入し、
冷却フアン５を通過して電動機巻線部を冷却し、
フアンケース１８の後部から冷却通路排気口２１
を通つて外気へ排気される。

また、汚水等が吸い込まれるとフイルター２４
が汚水につかつて毛細管現象で水がフイルター２
４の全面に吸い上げられる。そしてここを気流が
通過するので、霧状態になつて水が本体１内に吸
い込まれる。また本体１が振動して水が水滴状態
になつて本体１内に吸い込まれたりすることもあ
る。このとき本体下４の壁４ａが本体吸気口２２
に対して傾斜しているので、本体１の運転を止め
れば重力によりフアンケース１８を通つて出てき
た水は本体吸気口２２より集塵箱２８内へ確実に
流入し、本体１内にたまることがない。また本体
下４にはフイルター支持リブ２３を一体形成する
ことでヒケが生じ、この結果として溝が放射状に
形成される。この溝はサポートゴム１９と本体下
４との間に排水通路を形成し、本体１よりの排水
を確実とするものである。

以上のように本考案によれば、本体内に水がた
まることがないので、金属部品のサビの発生を少
なくでき、また、汚水の腐敗による悪臭の発生を
防止できるものである。

さらに排水は本体下の上面の溝を介して確実に
しかも速やかにできるものである。そして特に本
考案においては、上記溝をフイルター支持リブと
対応して位置させているため、本体下成形時金型
を特別なものとすることなくヒケ作用により溝を
つくることができるもので、成形がしやすく、金
型構成も簡単にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す電気掃除機の
外観斜視図、第２図は同電気掃除機の側断面図、
第３図は同電気掃除機の正断面図、第４図は電動
送風機部の分解斜視図である。 １……掃除機本体、２……電動送風機、３……
本体上、４……本体下、４ａ……壁面、１９……
サポートゴム、２２……本体吸気口、２３……フ
イルター支持リブ、２４……フイルター、２８…
…集塵箱。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体上、中央に本体吸気口を有し、下方へ突出
   する放射状のフイルター支持リブを一体成形した
   合成樹脂製の本体下よりなる掃除機本体と、本体
   下にサポートゴムを介して支持させ、上記掃除機
   本体に内蔵した電動送風機と、掃除機本体の下方
   に設けた集塵箱と、フイルター支持リブによつて
   拡張状態が維持されるフイルターとを具備し、か
   つ本体下の壁面は本体吸気口方向へ下がるような
   傾斜状に設定するとともに、その上面には支持リ
   ブと対応して放射状の溝を形成した電気掃除機。