JPS62149624A - 巨核球・血小板系増加剤 - Google Patents

巨核球・血小板系増加剤

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JPS62149624A
JPS62149624A JP61191542A JP19154286A JPS62149624A JP S62149624 A JPS62149624 A JP S62149624A JP 61191542 A JP61191542 A JP 61191542A JP 19154286 A JP19154286 A JP 19154286A JP S62149624 A JPS62149624 A JP S62149624A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は巨核球・血小板系増加剤に関する。更に詳述す
るならば、ヒトエリスロポエチンを有効成分として含有
する新規な巨核球・血小板系増加剤に関するものである
従来技術 血小板は、血液凝固作用を有する血液中の微細な原形質
小体であり、前駆細胞である巨核球から産生されること
が明らかとなってきたが、その産生の機構は未だ明らか
ではない。
ヒト生体内に存在する造血ホルモン因子とじては、従来
、骨髄中の赤芽球系幹細胞に働いて赤血球細胞への分化
増殖を促進する作用を有するエリスロポエチン(EP○
)および骨髄中の顆粒球系幹細胞に働いて単球および好
中球細胞への分化増殖を促進する作用を有するコロニー
刺激因子の存在が知られている。ここに、エリスロボエ
チンとは、成人の腎臓および肝臓、哺乳動物の胎児およ
び新生児の肝臓で産生される、分子量約39.000の
糖蛋白である。
更に、ヒト生体内には上記赤血球増殖因子、コロニー刺
激因子以外に、巨核球細胞の分化増殖を刺激し、血小板
産生を促進する作用を有する因子も存在することが報告
されている〔ケレメン(Kelemen、 B、 )等
、アクタ ヘマトロジ力(ActaHae+r+ato
logica)、 29.16(1963) 〕。
しかしながら、上記した巨核球・血小板増殖因子の性状
、その増殖機構については未だ解明されておらず、その
ための各種の研究が現在も続けられている。これまでに
例えば、マウス血小板増殖因子に関しては、抗血小板抗
体投与したマウス血清から、電気泳動的に均一な両分が
得られ、これが分子!25.000の糖蛋白であったと
いう報告〔声涙等、アクタ ヘマトロジー ジャパン(
Acta Haem。
Jap、 )、賂、 483 (1979):]やヒド
ロキシウレアを投与したラットの血清から得た部分精製
物が分子量48、000のエリスロポエチンに類似した
糖蛋白であったという報告 〔ダッシン(Dassin
)等、アクタヘマトロジ力 (Acta Haemat
ologica)、 69.249(1983) ]等
がある。また、ヒト由来の血小板増殖因子に関しては、
再生不良性貧血患者の尿から得た粗精製物をノイラミニ
ダーゼ処理すると、混在するエリスロポエチン活性は低
下したのに対し、血小板産生活性は変化しなかったと報
告している〔エノモト(Bnomoto)  等、プリ
ティシュ ジャーナル オン ヘマトロジ−(Br、 
J、 Haematol、)。
45、551(1980) )。更には、赤血球増殖が
エリスロポエチンによって支配され、血小板増殖はトロ
ンボポエチンと称される上記エリスロボエチンとは異な
る因子によって支配されているとする報告も多い〔例え
ば、ニッパ(8bbe、 S、)、  ブラッド(Bl
ood)、 44.605〜608 (1974)等を
参照のこと〕。
このように、巨核球・血小板産性を促進する因子は未だ
単離されておらず、血小板産生の機構も明らかではない
発明が解決すべき問題点 以上詳しく説明したように、巨核球・血小板増殖因子は
未だ単離・精製されておらず、その正体も明らかではな
い。そこで、このような巨核球・血小板増殖因子が何で
あるかを解明し、更にこのような巨核球・血小板増殖因
子を有効成分として含有する巨核球・血小板系増加剤を
開発することが、骨髄巨核球の分化増殖機能の低下に伴
う血小板減少、および血小板増殖機能の低下に伴う諸疾
患の治療の面からも待望されている。
そこで本発明の目的も、巨核球・血小板系の産生を促進
する因子を見い出し、該因子を有効成分として含有する
巨核球・血小板系増加剤を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明者は、このような上記した目的を達成すべく種々
研究、検討した結果、ヒトエリスロポエチンが、骨髄細
胞から巨核球コロニーを生成する強力な活性を有してい
ること、および未熟な巨核球〔スモール アセチルコリ
ンエステラーゼM 性細胞(Small Acetyl
cholinesterase Po5itive C
e1l) ;以下5AchE”という〕の割合を増加さ
せる作用を持つことを見出し、この結果に基づき本発明
を完成した。
即ち、本発明の巨核球・血小板系増加剤は、ヒトエリス
ロポエチンを有効成分として含有することを特徴とする
本発明において有効成分として用いることのできるヒト
エリスロポエチンは、人尿、特に鉤虫による貧血患者や
再生不良性貧血患者の尿から単離精製することができる
即ち、尿中から抽出し、熱処理、エタノール沈殿、ゲル
濾過等の工程を組み合せて部分精製し、更に逆相系高速
液体クロマトグラフィー、分子篩クロマトグラフィー、
ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、エリスロポ
エチンのモノクローナル抗体を用いるアブィニティクロ
マトグラフィー等の方法によって精製することができる
更に本発明の巨核球・血小板系増加剤の有効成分である
ヒトエリスロポエチンは、このヒトエリスロポエチンを
コードする遺伝子を宿主細胞内で形質発現させて得たも
のを精製して利用することもできる。人尿中のエリスロ
ポエチンの量が極く微量であり、大量に得ることが困難
であるところから、上記方法によってエリスロポエチン
を製造することは工業的観点から極めて有利である。
このようなエリスロポエチンは以下の方法によって得る
ことができる。即ち、ヒトエリスロポエチンをコードす
る遺伝子を、真核生物或いは原核生物内で複製できるレ
プリコンを含むベクターと結合させて組み換えDNA体
とした後、適当な宿主細胞内で該組み換えDNA体を形
質発現させて、その培養液中から単離することによって
得ることができる。
組み換えDNAの作製は公知の遺伝子工学的手法によっ
て行うことができる。即ち、エリスロポエチン(EPO
)遺伝子を含むクローンをヒト胎児肝臓ライブラリーか
ら作製し、該クローンからのDNAをE。oRI等の制
限酵素で分解して、EPO遺伝子を含むフラグメントを
得、該フラグメントをベクターであるプラスミドのE。
oRI切断部位に連結させることによって組み換えDN
A体を得ることができる。上記ベクターは、以下に詳し
く述べるように、宿主細胞と適合しうる種由来のレプリ
コンおよび調節配列を含んでいるプラスミドベクターで
ある。
なお、本発明において使用するヒ)EPOの蛋白質部分
は以下のアミノ酸配列を有している。
八la   Pro   Pro   八rg   L
eu   Ile   Cys   八sp   Se
r   Arg”Val   Leu   Glu  
 Arg   Tyr   Leu   Leu   
Glu   Ala   LysVat  Pro  
Asp  Thr  Lys  Val  Asn  
Phe  Tyr  AlaTrp   Lys   
Arg   Met   Glu   Val   G
ly   Gln   Gin   AlaVal  
Glu  Val  Trp  Gln  Gly  
Leu  Ala  Leu  LeuSer   G
lu   Ala   Val  Leu   Arg
   Gly   Gln   Ala   Leuし
eu   Val   Asn   Ser   Se
r   Gin   Pro   Trp   Glu
   Pr。
Leu   Gln   Leu   His   V
at   Asp   Lys   Ala   Va
l   5erGly  Leu  Arg  Ser
  Leu  Thr  Thr  Leu  Leu
  ArgAla   Leu   Gay   Al
a   Gin   Lys   Glu   Ala
   Ile   5erPro  Pro  Asp
  Ala  Ala  Ser  Ala  Ala
  Pro  LeuArg  Thr  lie  
Thr  Aha  Asp  Thr  Phe  
Arg  、LysLeu  Phe  Arg  V
al  Tyr  Ser  Asn  Phe  L
eu  Argかくして得られる組み換えDNA体を、
次いで公知の方法によって宿主細胞内に組み込む。
本発明において使用することのできる宿主細胞は、細菌
類等の原核生物および酵母、を推動物等の真核生物であ
る。
原核生物宿主細胞としては、例えば、エシェリヒアコリ
(Ili、coli)、バチルスズブチリス(Baci
llussubtilis)のような桿菌、サルモネラ
ティフィムリウム(Salmonella typhi
murium)、  セラチアマルセッセンス(Ser
ratia marcescens) のような腸内細
菌および各種のシュードモナス(Pseudomonu
s)等を利用することができる。真核生物宿主細胞とし
ては例えば、サツカロミセス(Saccharomys
es)等の酵母およびVERO細胞、tlela細胞、
チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、CO8細
胞、W 138細胞等のを推動物由来の宿主細胞を用い
ることができるが、薬効を確認できる系が確立している
点においてCH○細抱を用いることが好ましい。
次に、このような宿主細胞中でヒ)EP○遺伝子を形質
発現させるためには、宿主と適合しうる種由来のレプリ
コンおよび調節配列を含んでいるプラスミドベクターを
用いて、宿主細胞を形質転換させればよい。
上記ベクターは、形質転換細胞に表現形質の選択性を付
与することができる標識化配列と複製部位を持つもので
なければならない。
例えば、宿主細胞に町coliを用いる場合には。
E、coli種由来のベクターであるpBR322プラ
スミド〔ポリバー(Boliver)等、ジー7 (G
ene) 。
2 、95 (1977) )を用いることができ、該
pBR322プラスミドは、テトラサイクリン耐性とア
ンピシリン耐性とを併せ持つので、これらを利用するこ
とによって外来DNAの不活性化を起こすことなく、形
質転換コロニーの選択を行うことができる。
その際、上記p B R322プラスミドやその他の微
生物プラスミドは、その微生物が自分自身の蛋白質を発
現するのに必要なプロモーターを含んでおり、該プロモ
ーターとして、例えばβ−ラクタマーゼやラクトースプ
ロモーター系〔チャン(Chang)等、ネーチ+ −
(Nature)、 275.615(1978): 
ゴーデル(Goeddel)等、ネーチャー(Natu
re)、 281゜544 (1979) 〕およびト
リプトファンプロモーター系〔ゴーデル(Goedde
l)等、ヌクレイツク アシッド リサーチ(Nucl
eic Ac1d Res、)、 8.4057(19
80) )を挙げることができ、いずれのプロモーター
も本発明のヒトEPOの産生に使用することができる。
また宿主細胞が酵母である場合のベクターとしては、例
えばプラスミドYRp7[ステインチコーム(Stin
chcomb)等、ネーチャー(Nature)、 2
82゜39 (1979) )を挙げることができる。
このプラスミドは、トリプトファンを産生ずる能力を欠
く酵母株に対する選択マーカーとなるtrp l遺伝子
を有しており、トリプトファンの非存在下で発育させる
ことによって形質転換体を選択することができる。この
ような酵母ベクター中のプロモーターとしては、3−ホ
スホグリセレートキナーゼ〔ヒッツエマン(Hitze
man)等、ジャーナルオンバイオロジカル ケミスト
リー(J、  Biol、 Chem、)、  255
゜2073 (1980))や、他の解糖酵素〔ホラン
ド(Holland)等、バイオケミストリー(Bio
chemistry)、  17. 4900(197
8)’)等を挙げることができる。
更に、宿主細胞がを推動物である場合のベクターとして
は、複製起源、発現しようとする遺伝子の前に位置する
プロモーター、リポソーム結合部位、RNAスプライス
部位、ポリアデニル化部位、転写終止配列等を含んでい
るものを使用することができる。また哺乳動物細胞を形
質転換させるベクターの発現調節機能は、ウィルス由来
のものを用いることもでき、例えば、ポリオーマ、アデ
ノウィルス2、シアミンウィルス40 (S V2O)
 ’Qプロモーターを挙げることができる。
SV40のプロモーターを使用する場合には、フィー 
ルス(Fiers)等の方法〔ネーチ+ −(llat
ure) 。
273、113(1978))に従って、ウィルスの複
製起源を含むフラグメントとして簡単に得ることができ
る。また複製起源にはSV40以外のウィルス(例えば
ポリオーマ、アデノ、■S■、BPV等)由来のものを
用いることもできる。
次いで、上記組み換えDNA体を宿主細胞内で形質発現
させるが、その方法は公知のいずれの方法も使用するこ
とができる。例えば、宿主細胞がE、 coli のよ
うな原核生物である場合には、該宿主細胞が対数増殖し
ている時期にCaCl2を添加すればよい。また、宿主
細胞が真核生物である場合には、DNAをリン酸カルシ
ウム沈殿として感染させる方法、マイクロインジェクシ
ョン法、赤血球細胞或いはりボゾームにプラスミドを包
括して挿入する方法、リゾフォスファチジルコリンのよ
うな試薬によって細胞を処理する方法あるいはウィルス
ベクターを用いる方法等によって、上記組み換えDNA
体を宿主細胞内に導入して所定の培養条件で培養して宿
主細胞を形質転換させればよい。
このようにして、目的遺伝子たるヒトEP○遺伝子を宿
主細胞内で形質発現させた後、得られた形質転換体を培
養し、培養液から目的の蛋白質を分離、精製することに
よって本発明の巨核球・血小板系増加剤に1吏用するヒ
トEP○を得ることができる。
このようにしてfIられたヒトEP○は、既に述ベたア
ミノ酸配列によって表わされる蛋白質部分を有している
が、本発明において使用することのできるヒトEP○は
、これのみでなく、ヒトインターフェロン遺1云子〔大
野等、プロシーディングズ オン ザ ナショナル ア
カデミ−オンサイエンス オフサ  ニー ニス ニー
(Proc。
Nat、 Acad、 Sc3 LISA)、 198
1.77、5305Eなどにおいて知られているような
、形質転換の過程における多形現象によって生じるもの
も含む。即ち、多形現象によって生じた、前記アミノ酸
配列中の1個またはそれ以上のアミノ酸を欠くポリペプ
チド、例えば166番目に位置するArgを欠いたもの
或いは1個またはそれ以上のアミノ酸が、1個またはそ
れ以上の他のアミノ酸で置換されたポリペプチドであっ
ても、エリスロポエチン活性を有している限り、本発明
の範囲に含まれる。
上記の方法に於いて、培養上清中に含まれているヒトE
P○は、所望により通常の単離・精製法によってさらに
濃縮・精製することができる。例えば、安息香酸、エタ
ノール、アセトン、タンニン酸等の有(幾溶媒による沈
殿法、硫安等による塩析法、濃縮真空透析等の透析性、
ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトクラ
フィー、アフィニティークロマトグラフィー等の各種ク
ロマトグラフィー法、等電点電気泳動、ゲル電気泳動等
の電気泳動法などが挙げられ、これらの方法は単独でま
たは適宜組合わせて用いることができる。
得られたヒトEPOは凍結保存とするかまたは凍結乾燥
、真空乾燥等の手段により水分を除去して保存すること
ができる。さらにはヒトEPO含有水溶液に水溶性塩類
もしくは親水性有機溶媒を添加して有効成分を析出させ
、得られた沈殿物を乾燥して保存することもできる。ま
た所望により、ヒ)EP○を適当な緩衝液に溶解した後
、ミリポアフィルタ−等で無菌濾過して注射剤とするこ
とができる。
本発明の巨核球・血小板系増加剤に含まれるヒ1−EP
Oの投与量、投与回数は対象となる疾患、患者の病状等
を考慮して個々に決めることができるが、通常成人1人
当たり0.1〜500μg、好ましくは5〜100μg
のヒトエリスロポエチンを含有する製剤を1週間に1〜
7回、経口剤或いは注射剤等として投与する。
本発明の巨核球・血小板系増加剤は安定化物質を含んで
いてもよく、該安定化物質として、例えば、ポリエチレ
ングリコール、タンパク質、糖類、アミノ酸、無機塩、
有機塩および含硫還元剤が挙げられ、これらの1つ又は
2つ以上を含有してもよい。
これらの安定化物質の添加量は、ヒトエリスロポエチン
の1重量部にたいして0.11〜10.000重量部の
割合で配合することが好ましい。なお、2つ以上の安定
化物質を混合して使用する場合においてもそれらの総量
が上記範囲内であればよい。これらの安定化物、質は対
応する量を適当な濃度とpHの水溶液として調製して使
用する。この水溶液の浸透圧比は0.1〜3.0の範囲
、より好ましくは0.8〜1,2の範囲内である。水溶
液のpHは5.0〜9.0、特に6〜8に調整すること
が好ましい。
また本発明の巨核球・血小板系増加剤を調製するにあた
っては、吸着防止剤を添加してもよく、該吸着防止剤と
してはヒト血清アルブミン、ウシ血清アルブミン、レシ
チン、デキストラン、エチレンオキサイド/プロピレン
オキサイド共重合体、ヒドロキシプロピルセルロース、
メチルセルローズ、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、
ポリエチレングリコールなどの蛋白質、高分子、あるい
は糖、界面活性剤等が挙げられ、これ等は単独でまたは
2種以上の混合物として添加することができる。
作用 既に詳しく述べたように、巨核球細胞の分化増殖を刺激
して血小板産生を促進する因子の存在は以前から知られ
ており、分子量25.000の糖蛋白、分子量48.0
00のEPO類似の糖蛋白、あるいはトロンボポエチン
と呼ばれる因子であるなどの諸説があった。
しかしながら、本発明者の研究によれば、以下の実施例
で明らかにされるように、ヒトEP○がマウスの骨髄細
胞を用いたインビトロ試験で、顕著な巨核球コロニー刺
1(Meg−C3F)活性、即ちマウス骨髄細胞から巨
核球コロニーを生成する強力な活性を有すること並びに
該ヒ)EPOを正常ラットに投与することにより骨髄中
の5AchE”の割合が増大することがわかった。
即ち、骨髄巨核球の分化増殖機能の低下は血小板減少と
密接な関係を有しており、また骨髄5AchE”は成熟
過程を経て巨核球となり、更に血小板へと変化していく
ものであることから、これら巨核球および/または5A
chE“の分化増殖能の亢進を図ることができれば、こ
れら細胞の分化増殖機能低下に伴う諸疾患の治療が可能
となるものと考えられる。
従って、ヒトEPOは骨髄巨核球の分化増殖機能の低下
に伴う血小板織少、血小板増殖機能の低下等に伴う諸疾
患の治療のために利用することができ、しかもヒトEP
Oは生体関連物質であることから、一般の合成医薬品に
みられるような副作用の問題がないので、最近の医薬に
みられる動向に沿うものである。
このヒ1−EPOは尿から濃縮精製することも可能であ
るが、その量には自ら限界があり、また高価なものとな
る可能性が高い。しかしながら、この問題はヒト胎児肝
細胞から得られる、ヒ1−EP○をコードする遺伝子を
宿主細胞に組み込んで形質発現させることにより、量産
できる可能性がありそれ程大きな問題とはならない。
かくして、本発明によれば副作用の恐れがない生体関連
物質を有効成分として含有する巨核球・血小板系増加剤
を提供することができ、この巨核球・血小板系増加剤は
血小板の前駆体である巨核球細胞の増殖を促進するばか
りでなく更にその前駆体とみられる5AchE+をも増
加させる作用を有するものであり、上記各疾患の治療の
ために有利に使用できる。
実施例 以下に本発明の巨核球・血小板系増加剤を参考例および
実施例によって更に詳しく説明するが、本発明の範囲は
これによって何ら制限されることはない。
参考例I   CHO細胞によるヒ)EPOの産生特願
昭59−281862号明細書に開示された方法に従っ
て、ヒ)EPOをコードする遺伝子を組み込んだプラス
ミドをCHO細胞で形質発現させることによってヒ)E
POを得た。
即ち、ヒト胎児肝細胞から得られたヒトEPOをコード
する遺伝子を組み込んだラムダ)IBP[]FL13ク
ローンからのDNAを制限酵素EC,RIで切断し、ヒ
)EPOをコードする遺伝子を含む小さなRIフラグメ
ントを取り出し、プラスミドRKI−4(ΔTCCへの
寄託番号第39.940号)のEcoRI部位へ挿入し
た。該プラスミドをジヒドロ葉酸還元酵S (DHFR
)−欠損CHO細胞に組入れて形質転換させた。該形質
転換されたCH○細胞(ΔTCCCRL  8695)
を、核酸の欠如したアルファ培地中で培養することによ
って、少なくとも1つのDHFR遺伝子を有する細胞を
選択した後、段階的にメトトレキサートの濃度を高めて
ゆくことによってヒ)EPOを産生させた。
参考例2  ヒトEPOの精製 上記参考例1で得たヒ)EPOの培養液(1,2,A 
)を排除限界分子量1万の限外濾過膜を有するミIJボ
アー ペリカン(Millipore Pe1lica
n、ミリポア社製)により600m1まで濃縮した。該
濃縮液を10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7,0
>にて透析した後、遠心分離(11,000g、30分
)した。得られた上清に50%酢酸を加えてpH5,5
に調整した後、生成した沈殿を遠心分離(13,000
g 、30分)して除去したものを用いて以下の精製を
行った。
工程1:CM−セファロースクロマトグラフィー10+
mMの酢酸ナトリウム溶液(pH5,5)で予め平衡化
したCM−セファロースカラム(ファンしマシア社製)
に上記操作で得られた試料を注入し、前記平衡液で洗浄
した後、l Q m !Aのリン酸ナトリウム緩衝液(
pH5,5)で溶出させた。EPO活性を有するフラク
ションを集めアミコン(Am1con ) YM −1
0(アミコン社製)を用いた限外濾過により2mlに濃
縮した。
工程2:逆相系高速液体クロマトグラフィ一工程1で得
られた試料を655A12型高速液体クロマトグラフィ
ーにかけた。使用したカラムはヒタチ(HITACHI
) 3063カラム(孔径30〇人)(日立製作所社製
)(直径3mmx長さ250mm)で溶出液A (0,
1%トリフルオロ酢酸)と溶出液日(90%エタノール
/LMグアニジン塩酸塩溶液)の連続濃度勾配をかけ、
1.5ml /分の速度で溶出を行い、試験管1本当り
3.Omlずつ分画した。
溶出液Bの比率が約75〜78%の画分にエリスロポエ
チンの活性が検出された。
この活性画分を更にヒタチ(HITACIII) 30
63カラム(直径4 mm X長さ250mm)を用い
、溶出液として上記と同じものを用い、溶出速度0.5
ml /分で、試験管1本当りO,1mlずつ分画する
という条件で再クロマトを行った結果、溶出液Bの比率
が約71〜73%の画分にエリスロポエチン活性に一致
する単一なビークが得られた。
工程3:高速分子篩クロマトグラフィ一工程2で得られ
た両分を更に分子篩カラムTSK−G−3000SW 
(東洋曹達社製)を用いた高速分子篩クロマトグラフィ
ーにかけた。溶出液として20%エタノールを含む10
mM ’Jン酸緩衝液10.2MNaC1(pH7,5
)を用い、溶出速度は0.5ml /分とした。この結
果、エリスロポエチンの活性と一致する明確な蛋白ピー
クが得られた。得られたヒトEPOの比活性は8 XI
O’ U 7mgであった。なお:比活性の測定法はイ
スコブ(I 5cove)等の方法〔ジャーナル オン
 セル フィジオロジー(J、 Ce1l。
Physiol)、 83.309 (1974)]に
従った。
実施例1 目抜球コロニー刺激(Meg−C3F)活性 参考例2で得られた精製と)EPOの目抜9球コロニー
刺激(Meg−C3F)活性をC57BL /6Jマウ
スの骨髄細胞を用いて、溝目等の方法〔エクスペリメン
タル へマトロジー(BXp、 Haematol、)
7 、345 (1979) )に従って以下のように
測定した。
適宜希釈した試料0.04m1およびlX103個のマ
ウス骨髄細胞を含む合計0.4mlを血漿凝固法で7日
間培養した後、アセチルコリンエステラーゼ染色陽性の
コロニー数をカウントした。
Meg−C5F活性は1 cmのキュベツト中の278
nmにおける吸光単位当たりのコロニー数として表わし
た。
更に、比較例として、再生不良性貧血患者の尿からミャ
ケ(Miyake)等の方法〔シュテムセル(Stem
 Ce1l)、 2.129(1982) ]に従って
粗精製した人尿エキス画分についても同様の方法でMe
g−C3F活性を測定した。即ち、人尿をセファデック
スG−50カラムクロマトグラフイーおよびDBAE−
セルロースクロマトグラフィーに付シて0.15 MN
aCIを含む0.05 M NaJPLを溶出液として
得た蛋白画分を人尿エキス画分とした。
得られた結果を第1図に示す。第1図から明らかなよう
に、本発明による、遺伝子組み換え技術によって得られ
たヒ)EPOは、EPOの濃度に比例した顕著なMeg
−C3F活性を示した。また、人尿から得られた人尿エ
キス画分も同様にM e g −CS F活性を有して
いた。
EPOとしてヒト尿由来の純化EPO(1,8XIO’
U/AU)を0.1%牛血清アルブミンを含む生理食塩
水で希釈して用い、骨髄中のS A c h E”の割
合の増加を調べた。対照として0.1%牛血清アルブミ
ンを含む生理食塩水を使用した。
6週令のSD系オスラットを一群あたり5匹とし、EP
O20Uを1日1回、5日間連続して皮下投与した。投
与前および投与後、1.2.3.4.5.7.10およ
び14日後に眼窩静脈叢より採血し、血小板数をコール
タ−カウンターにて算定した。また、骨髄細胞を3.5
 %ポリビニルピロリドンを含むリン酸緩衝塩類溶液(
PBS)に浮遊させ、1.5 X103個の細胞をサイ
トスピンでスライドグラス上に固定し、アセチルコリン
エステラーゼ(Ach8 )染色を行い、細胞径が18
μm以下のAchE陽性細胞を5AchB”細胞とし、
それ以上を成熟巨核球とし、それぞれの比率を算定した
。得られた結果を第2図に示す。
第2図より明らかなように、末梢血血小板数はEPOの
投与により変化しなかったが、骨髄では、5AchB+
細胞の比率が経時により対照(約10%)に対して投与
後2〜7日の範囲で大幅に増大していることがわかる。
発明の効果 以上、詳しく説明したように、ヒトエリスロポエチンは
顕著な目抜球コロニー刺激活性および骨髄中5AchB
+の割合を増加させる作用を有している。即ち、ヒトエ
リスロポエチンは、赤血球を増加させるばかりでなく、
目抜球・血小板系への作用を有していることが今や明ら
かとなった。
更に、本発明において記載した遺伝子組み換え技術およ
び精製法を用いることによって、このような目抜球・血
小板系増加作用を有するヒトエリスロポエチンを大量に
且つ高純度に得ることが可能となった。
従って、本発明による目抜球・血小板系増加剤は、骨髄
巨核球の分化増殖機能の低下に伴う血小板減少、および
血小板増殖機能の低下に伴う諸疾患に有効であることが
期待される。例えば、白血病、再生不良性貧血、血管向
凝固症候群の他に、伝染病や薬剤による血小板減少症、
放射線障害、保存血大量輸血に伴う血小板減少、体外循
環、血小板無力症、肝不全や腎不全等の疾患のために血
小板の輸血が必要な場合等に、注射剤、経口剤等の投与
手段によって投与することができ、新規な目抜球・血小
板系増加剤として、その応用範囲は極めて広い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によるヒ)EPOの目抜球コロニー刺
激活性を示す図である。 第2図はEPO投与による血小板および骨髄5Achl
E+の変化を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ヒトエリスロポエチンを有効成分として含有する
    巨核球・血小板系増加剤。
  2. (2)上記ヒトエリスロポエチンがヒト尿由来のもので
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の巨
    核球・血小板系増加剤。
  3. (3)上記ヒトエリスロポエチンが、ヒトエリスロポエ
    チンをコードする遺伝子を宿主細胞内で形質発現させて
    得たものであることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の巨核球・血小板系増加剤。
  4. (4)上記宿主細胞がチャイニーズハムスター卵巣細胞
    であることを特徴とする特許請求の範囲第3(5)上記
    ヒトエリスロポエチンを、成人に対し、単位用量当たり
    0.1〜500μg含有していることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか1項に記載の巨
    核球・血小板系増加剤。
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