JPS6214717B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポンプに係り、更に詳細にいえば、流
体作動のダイヤフラム・ポンプに係るものであ
る。

流体作動のダイヤフラム・ポンプには多くの用
途がある。１つの用途は船外機の如き２サイクル
内燃料機関用の燃料ポンプとしてである。ポンプ
のパルス室はエンジンのピストンが往復運動する
ことに応答して圧力が周期的に変化するエンジン
のクランク室に接続されている。直列に接続され
互いに位相外れで振動する別々の圧力供給源によ
り作動されるポンプ室を含む流体作動のダイヤフ
ラム・ポンプは公知である。1955年７月26日付の
米国特許第2713858号明細書にはこの型式のダイ
ヤフラム・ポンプが記載されている。

上述の如き従来のダイヤフラム・ポンプにおい
ては、ポンプに対する流体の吸引作用を、ばねに
よりダイヤフラムを吸引方向に変位させることに
よつて得ており、このダイヤフラムを圧力パルス
により前述したばねの力に抗して押圧することに
よつて、ポンプに吸引した流体を圧送する構成を
とつているため、充分な吸引作用を得るためばね
の力を大きくとる必要があり、従つて圧送に作用
する力即ち、圧力パルスが及ぼす力とばねの力と
の差が小さくなつて圧送作用を大きなものにする
ことができないという欠点がある。

本発明の目的は、上述した欠点を解消し、吸引
作力を弱めることなく充分な圧送作用を得ること
ができる流体作動のポンプを提供することにあ
る。

本発明においては、ポンプを入口室と出口室
と、これらを連通させる移送装置とにより構成
し、入口室のダイヤフラム用の第１の偏倚装置の
偏倚力よりも、出口室のダイヤフラム用の第２の
偏倚装置の偏倚力が小さくなるようにして上記目
的を達成した。

上述の構成により、入口室においては偏倚装置
の偏倚力が大きいため、充分大きな吸引作用を得
ることができ、また出口室では圧力パルスと偏倚
装置の偏倚力との差が大きくなり、充分な圧送作
用が得られる。

以下、図面を参照し本発明の実施例について説
明する。

第１図には多シリンダ２サイクル船外機の如き
内燃機関用の燃料ポンプとして使用するのに特に
適した流体作動のダイヤフラム・ポンプが示して
あり以下にこの用途に使用した例について説明す
る。燃料ポンプ１０は互いに共働して入口室１８
を形成する部品１４，１６を含む第１のハウジン
グ１２と、互いに共働して出口室２６を形成する
部品２２，２４を含む別個の第２のハウジング２
０とを含んでいる。入口室１８を形成する一方の
部品１６は第１の壁部分２８を有し、出口室２６
を形成する一方の部品２４は第２の壁部分３０を
有し、これら第１、第２の壁部分２８，３０は凹
状の球面である。

入口室１８内には第１の可撓性のダイヤフラム
３２が配置され、このダイヤフラムはその外周部
分３４がハウジング部品１４，１６間に締付けら
れて入口室１８を完全に横切り延び入口室１８を
第１の圧力室すなわちパルス室３６と球状の第１
の壁部分２８を含む吸引室３８とに分割してい
る。出口室２６内には第２の可撓性のダイヤフラ
ム４０が配置され、このダイヤフラムはその外周
部分４３がハウジング部分２２，２４間に適当に
締付けられ第２の圧力室すなわちパルス室４２と
球状の第２の壁部分３０を含む圧力室４４とに分
割している。

種々適当な形状のダイヤフラムを使用できる
が、ダイヤフラム３２，４０はほぼカツプ状でネ
オブレン・ゴムの如き適当な弾性物質で作ること
が好ましい。もし所望ならば、ダイヤフラム３
２，４０は同じ寸法を有することができる。

後に説明する理由のため、ダイヤフラム３２，
４０を第１図に示した如く拡張した状態に偏倚さ
せる手段が設けてあり、拡げた状態ではダイヤフ
ラムの中心部分はそれぞれの球状壁部分２８，３
０から間隔をあけられる。この目的のために、第
１のらせん状圧縮ばね４８が吸引室３８内に設け
てあり、このばねは一端部が球状の第１の壁部分
２８に圧接し他端部が第１のダイヤフラム３２の
中心部の内面に支持されたパツド５０に圧接して
いて、第２のらせん状の圧縮ばね５１が圧力室４
４内に配置され一端部が球状の第２の壁部分３０
に圧接し他端部は第２のダイヤフラム４０の中心
部分の内面に支持されたパツド５２に圧接してい
る。

ダイヤフラム３２，４０はそれぞれのパルス室
３６，４２内に生じる周期的な圧力の変化に応答
してそれぞれの壁部分２８，３０から遠ざかり以
下に吸引装置と呼称する拡張した状態とそれぞれ
の壁部分２８，３０に向かう以下に圧送位置と呼
称するこれら壁部分に一般に接近したほぼつぶれ
た状態（図示せず）とに交互に振動せしめられ
る。

第１のハウジングの部品１４内には第１の圧力
入口５４が位置決めされ、この入口５４は第１の
パルス室３６に連通しまた関係したエンジン・ピ
ストンの往復運動に応答して圧力が変化する多シ
リンダ２サイクルの内燃機関のクランク室の一部
分（図示せず）の如き規則的に循環する圧力パル
スの第１の供給源にも連通して接続されている。
第２のハウジングの部品２２内には第２の圧力入
口５６が位置決めされ、この入口は第２のパルス
室４２に連通しまた第１の圧力パルスとは90゜な
いし270゜、好適には180゜位置外れの規則的に循
環する圧力パルスの第２の供給源に連通して接続
されている。たとえば、第２の圧力入口５６はエ
ンジンのクランク室の別の部分に連通して接続さ
れ、このクランク室部分ではピストンは第１の圧
力入口５４が接続されているエンジン・クランク
室の部分内を往復運動するピストンとは少くとも
90゜位相外れである。

第１のパルス室３６内の圧力の減少に応答して
の第１のダイヤフラム３２の拡がりすなわち吸引
ストローク中、燃料は第１のハウジングの部品１
６に位置決めされ吸引室３８に連通している燃料
取入れ口５８を経て吸引室３８中に導入される。
第１のダイヤフラム３２のつぶれすなわち圧送
中、第１のパルス室３６内の正圧の増大に応答し
て燃料は吸引室から燃料取入れ口５８にほぼ対向
して第１のハウジングの部品１６に位置決めされ
た燃料移送入口６０を経て圧送される。第１のダ
イヤフラム３２の圧送ストローク中燃料取入れ口
５８を通つての燃料の逆流は吸引室３８の内側に
位置決めされ閉じた位置にある時燃料取入れ口５
８を閉じるようにした適当な逆止め弁６２により
阻止される。供給系統内の燃料と第１のダイヤフ
ラム３２の吸引ストローク中吸引室３８に生じた
減少した圧力との間の差圧は逆止め弁６２を開き
燃料が燃料取入れ口５８を経て吸引室３８に引き
入れられるようにするに十分である。

第１のダイヤフラム３２の圧送ストローク中吸
引室３８から圧送された燃料は燃料出口６４を経
て圧力室４４に導入され、この出口６４は第２の
ハウジングの部品２４に位置決めされ、圧力室４
４に連通し可撓性のホース６６（略図で示してあ
る）の如き適当な導管手段により燃料移送口６０
に連通している。

第２のダイヤフラム４０のつぶれすなわち圧送
ストローク中、第２のパルス室４２内の増大した
圧力に応答して、燃料は燃料移送出口６４とほぼ
対向してハウジング部品２４に位置決めされた燃
料出口６８を通り第２の圧力室４４から圧送され
る。燃料出口６８はエンジンの気化器（図示せ
ず）に連通して接続されている。第２のダイヤフ
ラム４０の圧送ストローク中移送出口６４を通り
燃料が逆流することは圧力室４４の内側に配置さ
れた適当な逆止め弁７０により阻止される。

燃料出口６８内には圧力室４４内に減圧が存在
している時燃料が燃料出口６８を経て圧力室４４
に流入するのを阻止し第２のダイヤフラム４０が
圧送ストローク中圧力室４４から燃料出口６８を
経て流れるようにする適当な逆止め弁７２が設け
てある。

２サイクル・エンジンのクランク室に生じた負
圧の度合は通常では正圧よりかなり低い。従つて
ダイヤフラム３２，４０を拡げようとする圧力は
これらダイヤフラムをつぶそうとする圧力より可
成り低い。

出力圧力能力を拡げずに燃料ポンプ１０の吸引
能力を増大するため、第１のばね４８は第２のば
ね５１より可成り高い強さを有している。すなわ
ち、第１のばね４８は第１のパルス室３６内の圧
力により生じ第１のダイヤフラム３２に作用して
それをつぶれた状態に動かす正圧に近い偏倚力を
有している。但し第１のばね４８の偏倚力は第１
のパルス室３６に生じた圧力より、第１のダイヤ
フラム３２が第１のパルス３６内の増大する正圧
に応答してほぼ完全につぶれた位置に動かされる
程度には小さい。第１のばね４８が圧縮されるに
従い、このばねは第１のパルス室３６内の圧力が
その後負のレベルにまで減少すると第１のダイヤ
フラム３２を敏速に拡げた位置に戻し、それによ
り吸引室３８に高い吸引力を生じる。

第２のばね５１は第２のパルス室４２内の圧力
により生じ第２のダイヤフラム４０に作用してそ
れをつぶれた状態に動かす正圧より可成り低い。
第２のばね５１の主たる機能は第２のダイヤフラ
ム４０が敏速に拡張位置に戻されそれにより圧力
室４４が吸引室３８から燃料はその流れに対し最
少限の抵抗で満たされるようにするに十分な偏倚
力を生じることである。従つて、第２のばね５１
は第２のダイヤフラム４０に作用する正圧にほと
んど抵抗しない。このことはこの正圧による力の
大部分が第２のダイヤフラム４０をつぶれた位置
に向け動かすため利用され、従つて第２のダイヤ
フラム４０が行う圧送作用を最大限にし燃料の圧
力が燃料出口６８を経て供給される。

このような配置にしてあるので、燃料ポンプ１
０は多シリンダ・エンジンのクランク室の種々の
部分に接続されるとクランク室の最大の正圧に近
い負の値を有する真空力を引くことができまたク
ランク室の最大の正圧に近い圧力で燃料を供給で
きるような配置にできる。

第２図には第１図に示した具体例と同様な構造
と配置にした種々の部品を含む本発明の別の具体
例が示してある。従つて、共通の部品には同じ符
号が付してある。

第２図の燃料ポンプ８０と第１図の燃料ポンプ
１０との間の相違は入口室１８と出口室２６とが
別々のハウジングにより境界されずに一体のハウ
ジング８２により境界され入口室と出口室とは吸
引室３８と圧力室４４とが隣り合わせになるよう
に配置されているということである。またハウジ
ング８２には燃料入口６０と燃料移送出口６４と
の間に延び第１図に示した導管６６と同じ機能を
行う内部通路８４が設けてある。その他の点で
は、第２図の燃料ポンプ８０は第１図に示した燃
料ポンプ１０とほぼ同じ構造で同様に操作する。

次に、第３Ａ図から第３Ｄ図を参照し、本発明
が有用な効果を得られる原理について説明する。

第３Ａ図は縦軸に圧力、横軸に時間をとつたグ
ラフで、吸引室３８に作用する圧力Ｐ_sを実線
で、圧力室４４に作用する圧力Ｐ_pを破線でそれ
ぞれ示している。この実施例ではパルス室３６，
４２はエンジンのクランクケースに接続されてい
る。エンジンのクランクケースにはほぼサインカ
ーブ状の圧力変動が生じ、従つてＰ_s，Ｐ_pの曲線
も図示の通りサインカーブ状になる。もしばね４
８及び５１がないとすると、エンジンのクランク
ケースに生じるサインカーブ状の圧力変動は、負
圧の度合が弱く正圧の度合が大きいので、それを
図示すると第３Ａ図のＰ_pをさらに上に移動させ
た位置にくる。しかし実際にはばねが用いられて
いるためその作用により吸引室３８の圧力はばね
４８の力の分減少し第３Ａ図のＰ_sで示した位置
まで下がる。また圧力室４４に作用する圧力はば
ね５１の力がばね４８よりも小さいためパルス室
４２内の圧力からの低下の度合が小さく第３Ａ図
でＰ_pで示した位置にくる。このようにＰ_pは全体
としてＰ_sよりもばねの力の差に相当する分上に
くる。

本発明によるポンプ１０全体としての吐出出力
はＰ_pによつて決定され、また吸引作用はＰ_sによ
つて決定されるため、本発明によれば大きな吐出
圧力と大きな吸引作用が互いに他方を犠牲にする
ことなく得られることが第３Ａ図から容易に理解
できよう。この効果自体はＰ_sとＰ_pとの間の位相
差には関係がない。但し、この効果は、吸引室３
８から圧力室４４に流体が流れることが可能であ
るという条件でのみ得られるものである。この点
に関し次にさらに詳しく説明する。

第３Ａ図はＰ_sとＰ_pとが互いに180゜位相がず
れた状態を示している。この状態においてハツチ
ングで示した部分では、Ｐ_sがＰ_pより大きく、従
つて吸引室３８の圧力が圧力室４４のそれよりも
大で流体は導管６６を通つて圧力室に流入でき
る。

第３Ｂ図はＰ_sとＰ_pとが135゜位相がずれた状
態を示し、この状態においてもＰ_sがＰ_pより大で
ある部分はハツチングで示すように充分長い時間
に渡つている。

第３Ｃ図はＰ_sとＰ_pとが90゜位相がずれた状態
を示し、この状態において、Ｐ_sがＰ_pより大とな
る部分が存在するが、さらに位相がずれることに
よりそれが消滅する限界的な状態で、第３Ｄ図の
ように位相ずれが70゜になるともはやＰ_sがＰ_pよ
り大きくなることがなく、従つて吸引室３８から
圧力室４４に流体が流れず、ポンプとしての機能
は果たせない。但し、このような限界の位相差の
値は諸条件で変わるものである。即ち、ばね４８
と５１の力が近くなればなる程、つまりＰ_sとＰ_p
の曲線が上下方向に関し近づけば近づく程、位相
差がより小さくなつてもＰ_sがＰ_pより大きくなる
部分が存在するようになる。しかしばね４８と５
１の力が近くなればなる程、ポンプ全体で大きな
吐出圧と吸引力を得るという効果は小さくなつて
いく。さらに限界の位相差は圧力変動のパターン
が図示したカーブとは異つたものである場合にも
変わつてくるもので、理論的にはＰ_sとＰ_pの間に
いくらかでも位相差があればある程度の効果が得
られるようにできるものである。また、位相差が
近づけばＰ_sがＰ_pより大である期間が短かくなり
またこの期間におけるこれらの圧力差も小さくな
るため、吸引室３８から圧力室４４へ流れる流量
が減小することになるが、この流量の低下が許容
できる用途においては、依然として高い吐出圧と
大きな吸引力が得られるという効果は有効に利用
できるのである。しかし通常のエンジンのクラン
クケースに接続させて用いた図示の実施例のよう
な場合には、実用上有効な効果を得るには位相差
は90゜以上とすることが望ましい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の種々の特徴を具体化した流体
作動の燃料ポンプの側部断面図、第２図は本発明
の種々の特徴を具体化した別の具体例の流体作動
の燃料ポンプの側部断面図、第３Ａ図より第３Ｄ
図は本発明の効果が得られる原理を説明するグラ
フである。 １０，８０……ポンプ、１４，１６，２２，２
４……入口および出口室を構成する部品、１８，
２６……入口および出口室、２８，３０……第１
と第２の壁部分、３２，４０……第１と第２のダ
イヤフラム、３６，４２……第１と第２のパルス
室、３８……吸引室、４４……圧力室、４８，５
１……第１と第２の偏倚装置、５４，５６……第
１と第２の圧力入口、５８……流体取入れ口、６
０……流体移送装置、６８……流体出口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 第１の壁部分を有する入口室及び第２の壁部
   分を有する出口室と；入口室内に配置され入口室
   を第１のパルス室と前記第１の壁部分を含む吸引
   室とに分割しかつ第１の壁部分に向かつたりそれ
   から遠ざかつたり可動な第１のダイヤフラムと；
   流体を吸引室に流入するよう通過させる流体取入
   れ口と；出口室内に配置され出口室を第２のパル
   ス室と前記第２の壁部分を含む圧力室とに分割し
   かつ第２の壁部分に向かつたりそれから遠ざかり
   可動な第２のダイヤフラムと；吸引室と圧力室と
   の間を連通させ第１のダイヤフラムが第１の壁部
   分に向け動かされると吸引室から圧力室に流体が
   圧送されるよう通す流体移送装置と；第２のダイ
   ヤフラムが第２の壁部分に向け動かされると流体
   が圧力室から圧送されるように通す流体出口と；
   第１のパルス室に連通し規則的にくり返す圧力パ
   ルスの第１の供給源に接続するようにした第１の
   圧力入口と；第２のパルス室に連通し規則的にく
   り返す圧力パルスの第２の供給源に接続するよう
   にした第２の圧力入口と；を備え、圧力パルスの
   第１と第２の供給源はほぼ同じ強さの圧力パルス
   を供給するものであり、圧力パルスの第２の供給
   源は圧力パルスの第１の供給源から位相がずれて
   おり、それにより第１のパルス室における周期的
   な圧力の変化に応答して第１のダイヤフラムが流
   体取入口を通し吸引室に流体を引き入れるよう第
   １の壁部分から遠ざかりまた吸引室から流体移送
   装置を経て圧力室に流体を送るよう第１の壁部分
   に向け交互に運動しまたそれにより第１のダイヤ
   フラムに続いて第２のダイヤフラムが第２のパル
   ス室内の周期的な圧力の変化に応答して第１のダ
   イヤフラムにより流体移送装置を通して圧力室に
   流体が圧送されるよう第２の壁部分から遠ざかり
   また圧力室から流体出口を通り流体を圧送するよ
   う第２の壁部分に向かつたり交互に運動するよう
   にしてあり、更にまた第１のダイヤフラムを第１
   の壁部分から遠ざかる方向に偏倚させる第１の偏
   倚装置と第２のダイヤフラムを第２の壁部分から
   遠ざかる方向に偏倚させる第２の偏倚装置とを含
   んでおりかつ第２の偏倚装置の偏倚力は第１の偏
   倚装置の偏倚力より小さいことを特徴とする流体
   作動のポンプ。 ２ 更にまた流体取入れ口から吸引室に流体が流
   れるようにしまた吸引室から流体取入れ口に流体
   が流れるのを阻止する第１の逆止め弁と、流体移
   送装置から圧力室に流体が流れるようにしまた圧
   力室から流体移送装置に流体が流れるのを阻止す
   る第２の逆止め弁と、圧力室から流体出口に流体
   が流れるようにしまた流体出口から圧力室に流体
   が流れるのを阻止する第３の逆止め弁とを含んで
   いる特許請求の範囲第１項に記載のポンプ。 ３ 前記第１と第２のダイヤフラムがほぼ逆さの
   カツプ状を有しそれぞれが第１と第２の壁部分か
   らそれぞれ間隔をあけた通常の拡張位置と第１と
   第２の壁部分にそれぞれほぼ隣接するほぼつぶれ
   た位置との間を可動で、第１と第２の偏倚装置が
   第１と第２のダイヤフラムをそれぞれ拡張した位
   置に偏倚させるようにしてある特許請求の範囲第
   １項に記載のポンプ。 ４ 前記第１と第２の偏倚装置がそれぞれ圧縮ば
   ねである特許請求の範囲第３項に記載のポンプ。 ５ 前記第１と第２の壁部分がほぼ凹面の球状を
   有している特許請求の範囲第４項に記載のポン
   プ。 ６ 前記第１と第２の偏倚装置が第１と第２のダ
   イヤフラムのそれぞれと第１と第２の壁部分のそ
   れぞれとの間に配置された圧縮ばねであり、第１
   のダイヤフラムを第１の壁部分から遠ざかる方向
   に偏倚させるばねの力が第１のパルス室内の圧力
   により生じ第１のダイヤフラムに作用してそれを
   第１の壁部分に向け動かす圧力に近いがそれより
   低い特許請求の範囲第１項に記載のポンプ。 ７ 前記入口室と出口室とがそれぞれ別個の第１
   と第２のハウジングにより境界され、前記流体移
   送装置が吸引室に連通して第１のハウジングに設
   けた流体移送入口と、圧力室に連通して第２のハ
   ウジングに設けた流体移送出口と、流体移送出口
   に連通して流体移送入口に接続した導管とを含ん
   でいる特許請求の範囲第６項に記載のポンプ。 ８ 前記入口室と出口室とを構成する装置が一体
   のハウジングから成り、前記流体移送装置が吸引
   室と圧力室との間に延びてハウジングに設けた内
   部通路から成る特許請求の範囲第６項に記載のポ
   ンプ。