JPS6213859Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、テイルト・キヤブ型自動車のトラ
ンスミツシヨン・コントロール装置に使用される
テレスコープ型リンク・ロツド、さらに、詳述す
るならば、ギヤ・シフト・アンド・セレクト・レ
バーの動きをコントロール・ロツドに伝達するた
めに、キヤブのフロアの下方で、シヤシに配置さ
れるテレスコープ型リンク・ロツドに関する。

この種のテレスコープ型リンク・ロツドは、機
構を簡素化し、キヤブ・サスペンシヨンのストロ
ークを充分に吸収し、また、トランスミツシヨン
からギヤ・シフト・アンド・セレクト・レバーに
伝達される振動および騒音を阻止するものとし
て、近年、実用化の傾向にある。

しかし、この種のテレスコープ型リンク・ロツ
ドにおいても、そのギヤ・シフト・アンド・セレ
クト・レバーがシフトされた状態で、そのキヤブ
が乗車位置から傾倒位置にテイルトされると、そ
のリンク・ロツドの伸び方向とそのキヤブの傾倒
方向との差をそのギヤ・シフト・アンド・セレク
ト・レバーの揺動で吸収することが困難になり、
そのリンク・ロツドが捩られ、また、そのような
ギヤ・シフト・アンド・セレクト・レバーの状態
で、そのキヤブが傾倒位置から乗車位置に戻さ
れ、そのギヤ・シフト・アンド・セレクト・レバ
ーがセレクトされると、そのリンク・ロツドが捩
られる虞れがあつた。

この考案の目的は、ギヤ・シフト・アンド・セ
レクト・レバーがシフトされた状態で、キヤブが
乗車位置から傾倒位置にテイルトされるとき、そ
のギヤ・シフト・アンド・セレクト・レバーを揺
動させることなしに、リンク・ロツドの伸び方向
とキヤブの傾倒方向との差を充分に吸収し、リン
ク・ロツドが捩られることを防止し、また、その
ギヤ・シフト・アンド・セレクト・レバーがシフ
トされた状態で、そのキヤブが傾倒位置から乗車
位置に戻され、そのギヤ・シフト・アンド・セレ
クト・レバーがいきなりセレクトされるとき、そ
のリンク・ロツドが捩られることを防止し、さら
に、そのギヤ・シフト・アンド・セレクト・レバ
ーの動きをトランスミツシヨンのシフト・フオー
ク・シヤフトに伝達する機構を簡素化し、がたつ
きを少なくし、剛性を向上し、さらに、キヤブ・
サスペンシヨンのストロークに充分に対応可能に
し、トランスミツシヨンからギヤ・シフト・アン
ド・セレクト・レバーに伝達される振動および騒
音を阻止し、トランスミツシヨンの変速操作を確
実、かつ、円滑にするところのテイルト・キヤブ
型自動車のトランスミツシヨン・コントロール装
置に使用されるテレスコープ型リンク・ロツドの
提供にある。

それらの課題のために、この考案のテイルト・
キヤブ型自動車のトランスミツシヨン・コントロ
ール装置に使用されるテレスコープ型リンク・ロ
ツドは、順次テレスコープ的に連結された径の異
なる複数の摺動管よりなるテレスコープ型メイ
ン・リンク・ロツドと、そのメイン・リンク・ロ
ツドの後方に位置されるサブ・リンク・ロツド
と、そのメイン・リンク・ロツドにおいて、最外
側に位置された摺動管の一端側にそのサブ・リン
ク・ロツドの下端を回転可能に連結するフレキシ
ブル・リンク・ロツド・ジヨイントと、そのメイ
ン・リンク・ロツドに配置され、そのメイン・リ
ンク・ロツドが所定の伸縮ストローク範囲にある
とき、そのサブ・リンク・ロツドをそのメイン・
リンク・ロツドにロツクし、そのメイン・リン
ク・ロツドが所定の伸縮ストローク範囲を越えて
伸長されるとき、そのサブ・リンク・ロツドをそ
のメイン・リンク・ロツドからリリースするサ
ブ・リンク・ロツド施錠機構とより構成してい
る。

以下、この考案に係るテイルト・キヤブ型自動
車のトランスミツシヨン・コントロール装置に使
用されるテレスコープ型リンク・ロツドの望まし
い具体例について、図面を参照して説明する。

第１ないし３図は、テイルト・キヤブ型トラツ
クのトランスミツシヨン・コントロール装置に適
用されたこの考案のテレスコープ型リンク・ロツ
ドの具体例10を示している。

そのテレスコープ型リンク・ロツド１０はその
トラツクにおけるキヤブのキヤブ・サスペンシヨ
ン・ストロークおよびキヤブ・テイルトに対応で
きるように、テレスコープ型メイン・リンク・ロ
ツド１１、サブ・リンク・ロツド１２、そのサ
ブ・リンク・ロツド１２の下端をそのメイン・リ
ンク・ロツド１１に回転可能に連結するフレキシ
ブル・リンク・ロツド・ジヨイント１３、および
そのメイン・リンク・ロツド１１とそのサブ・リ
ンク・ロツド１２とのためのサブ・リンク・ロツ
ド施錠機構１４より構成されている。

そのテレスコープ型メイン・リンク・ロツド１
１は、順次テレスコープ的に連結された３つの径
の異なつた摺動管１５，１６，１７と、それら摺
動管１５，１６，１７において、最外側に位置さ
れた摺動管１５の一端、すなわち、下端に溶接さ
れた自在継手１８と、それら摺動管１５，１６，
１７において、最内側に位置された摺動管１７の
他端、すなわち、上端に溶接されたキヤツプ付き
自在継手１９とより構成され、キヤブ（図示せ
ず）のフロアの軸受（図示せず）にピボツト保持
されたギヤ・シフト・アンド・セレクト・レバー
（図示せず）の下端にその自在継手１９を、その
キヤブのフロアの下方におけるシヤシ・フレーム
（図示せず）に配置されたブラケツト（図示せ
ず）にその自在継手１８をそれぞれ連結し、その
フレキシブル・リンク・ロツド・ジヨイント１３
によつて、その摺動管１５に連結されたサブ・リ
ンク・ロツド１２にコントロール・ロツド（図示
せず）の先端を直接的に連結し、若しくは、セレ
クト・アーム（図示せず）を介してそのコントロ
ール・ロツドの先端に連結し、そのサブ・リン
ク・ロツド施錠機構１４に協働されて、そのギ
ヤ・シフト・アンド・セレクト・レバーの動きを
トランスミツシヨン（図示せず）のシフト・フオ
ーク・シヤフト側にそのコントロール・ロツドを
介して伝達可能にする。

第２図から理解されるように、摺動管１５は、
上端において、内側面に引掛け突起２０を形成し
ている。その引掛け突起２０は、その摺動管１５
の内側面に形成された環状の段付け部分に構成さ
れている。また、その摺動管１５は、下端に自在
継手１８を溶接している。

摺動管１６は、中間摺動管であつて、そのキヤ
ブのフロアとそのシヤシ・フレームとの間の高さ
およびサスペンシヨン・ストロークに応じて、そ
の数が決定されるもので、上端において、内側面
に引掛け突起２１を形成し、また、下端側におい
て、外側面に引出し突起２２を形成している。

その引掛け突起２１は、摺動管１５の引掛け突
起２０の場合と同様に、その摺動管１６の内側面
に形成され環状の段付け部分に構成され、また、
その引出し突起２２は摺動管１６の外側面に嵌め
合わせられ、所定の位置において、その摺動管１
６に溶接されたリングより構成されている。勿
論、その引出し突起２２は、摺動管１６が摺動管
１５にテレスコープ的に、すなわち、摺動的に嵌
め合わせられ、その摺動管１５から引き出された
とき、その摺動管１５の引掛け突起２０を引つ掛
ける。

摺動管１７は、上端にキヤツプ付き自在継手１
９を溶接し、また、下端側において、外側面に引
出し突起２３を形成している。

また、引出し突起２３は、摺動管１６の引出し
突起２２の場合と同様に、その摺動管１７の外側
面に嵌め合わせられ、所定の位置において、その
摺動管１７に溶接されたリングより構成されてい
る。その引出し突起２３もまた、摺動管１６の引
出し突起２２の場合と同様に、その摺動管１７が
摺動管１６にテレスコープ的に、すなわち、摺動
的に嵌め合わせられ、その摺動管１６から引き出
されたとき、その摺動管１６の引掛け突起２１を
引つ掛ける。

その摺動管１７は外径が細く形成される場合、
中実棒から構成される。

そのようにして、それら摺動管１５，１６，１
７は順次テレスコープ的に連結され、伸縮され
る。

自在継手１８は、ボール・ジヨイントに構成さ
れ、そのねじ部２４をシヤシ・フレームのブラケ
ツトに連結可能にしている。

また、キヤツプ付き自在継手１９もキヤツプ付
きボール・ジヨイントに構成され、そのねじ部２
５をギヤ・シフト・アンド・セレクト・レバーの
下端に連結可能にしている。

そのキヤツプ２６は摺動管１６，１７が引つ込
められたとき、摺動管１５の上端開口を塞ぐよう
にしている。

サブ・リンク・ロツド１２は、コントロール・
ロツドをそのメイン・リンク・ロツド１１に連結
するもので、トラツクの縦方向において、そのメ
イン・リンク・ロツド１１の後方に配置されてい
る。

そのサブ・リンク・ロツド１２は、摺動管１５
よりも短かいロツドからなり、その摺動管１５に
回転可能に連結されたフレキシブル・リンク・ロ
ツド・ジヨイント１３のソケツト２９に下端を保
持させている。また、そのサブ・リンク・ロツド
１２は上端側に軸受孔２７を形成し、その軸受孔
２７に嵌め合わせられたピン２８を介してコント
ロール・ロツドの先端を、若しくは、そのコント
ロール・ロツドの先端に固定されたセレクト・ア
ームを連結可能にしている。

フレキシブル・リンク・ロツド・ジヨイント１
３は、フランジ付きソケツト２９と、フランジ付
きヨーク３０と、そのソケツト２９とそのヨーク
３０とを互いに連結するフレキシブル・ブロツク
３１とより構成されている。

そのソケツト２９はサブ・リンク・ロツド１２
の下端を嵌め込み、ねじによつてそのサブ・リン
ク・ロツド１２を固定し、また、ヨーク３０は、
その先端をボール・ジヨイント１８にピン３２を
介してピボツト連結している。

そのフレキシブル・ブロツク３１は合成ゴムか
らなり、ソケツト２９のフランジ３３とヨーク３
０のフランジ３４とに焼付けられている。

そのフレキシブル・リンク・ロツド・ジヨイン
ト１３は、第３図に示すように、過渡の撓みを阻
止するために、そのソケツト２９のフランジ３３
にストツパー３５を突出させ、また、そのヨーク
３０のフランジ３４にストツパ受け３６を形成
し、そのストツパ受け３６にそのストツパー３５
を嵌め込んでいる。

そのように構成されたフレキシブル・リンク・
ロツド・ジヨイント１３は、ギヤ・シフト・アン
ド・セレクト・レバーがギヤ・シフト・パターン
の任意のスピード・ゲート・ポジシヨンにシフト
された状態で、キヤブが乗車位置から傾倒位置に
テイルトされ、メイン・リンク・ロツド１１の伸
び方向とキヤブの傾倒方向とが隔たり、相違によ
る方向差が生じ、そのメイン・リンク・ロツド１
１に捩る力が、また、そのギヤ・シフト・アン
ド・セレクト・レバーにさらに揺動させる力がそ
れぞれ作用するも、それらの力をフレキシブル・
ブロツク３１に吸収し、そのギヤ・シフト・アン
ド・セレクト・レバーを捩る力がコントロール・
ロツドに伝達されることを阻止している。

また、そのフレキシブル・リンク・ロツド・ジ
ヨイント１３は、そのギヤ・シフト・アンド・セ
レクト・レバーがシフトされた状態で、そのキヤ
ブが傾倒位置から乗車位置に戻され、そのギヤ・
シフト・アンド・セレクト・レバーがいきなりセ
レクトされるとき、そのメイン・リンク・ロツド
１１が捩られるとしても、そのメイン・リンク・
ロツド１１を捩る力を吸収する。

サブ・リンク・ロツド施錠機構１４は、サブ・
リンク・ロツド１２の上端に配置されたジヨウ受
け３７と、そのジヨウ受け３７に噛合可能にし
て、所定の高さにおいて、摺動管１５に溶接され
たブラケツト４２にピボツト連結された一対のフ
ツク３８，３９と、そのフツク３８，３９を回転
させるフツク・リリース・レバー４０と、そのフ
ツク・リリース・レバー４０を駆動するように、
摺動管１７、すなわち、ボール・ジヨイント１９
のキヤツプ２６に配置されたロツク・アンド・リ
リース・カム４１とより構成され、そのメイン・
リンク・ロツド１１が所定の伸縮ストローク範
囲、すなわち、トラツクのキヤブを懸架するキヤ
ブ・サスペンシヨンのサスペンシヨン・ストロー
ク範囲Ｌ（以下、キヤブ・サスペンシヨン・スト
ローク範囲Ｌという）にあるとき、そのサブ・リ
ンク・ロツド１２をそのメイン・リンク・ロツド
１１にロツクし、また、そのメイン・リンク・ロ
ツド１１がその所定の伸縮ストローク範囲を越え
て伸長されるとき、すなわち、そのキヤブが乗車
位置から傾倒位置へ、そのキヤブ・サスペンシヨ
ン・ストローク範囲Ｌを越えてテイルトされると
き、そのサブ・リンク・ロツド１２をそのメイ
ン・リンク・ロツド１１からリリースする。

そのジヨウ受け３７は、そのトラツクの横方向
に水平に伸長されて、そのサブ・リンク・ロツド
１２の上端に溶接されている。

その一対のフツク３８，３９は、摺動管１５を
挟み込むようにして、その摺動管１５に溶接され
たブラケツト４２の一対のアーム４３，４４に前
端をピン４６を介して回転可能に連結し、後端に
ロツク・ジヨウ４５をそれぞれ形成し、キヤブが
乗車位置にあるとき、ジヨウ受け３７を噛合可能
にしている。勿論、そのアーム４３，４４は、そ
のトラツクの縦方向において、その摺動管１５の
前方に突出されている。

また、そのフツク３８，３９には、一端をフツ
クに、他端をフツク・リリース・レバー４０にそ
れぞれ止めて、そのピン４６のまわりに巻き付け
られたリターン・スプリング４７によつて、その
ロツク・ジヨウ４５をジヨウ受け３７に噛合させ
る方向の力が常に付与されている。

さらに、そのフツク３８，３９は、後端にカム
面４８を形成し、キヤブが傾倒位置から乗車位置
に戻されるとき、そのリターン・スプリング４７
に協働されて、そのカム面４８をそのジヨウ受け
３７に摺動させながら、そのロツク・ジヨウ４５
をそのジヨウ受け３７に案内できるようにしてい
る。

フツク・リリース・レバー４０は、キヤブが乗
車位置にあるとき、摺動管１５に平行になるよう
にして、しかも、立ち上がるようにして、フツク
３８，３９の前端に一体的に形成され、フツク３
８，３９を互いに連結している。

そのフツク・リリース・レバー４０は上端にロ
ツク・アンド・リリース動作面４９を備え、リタ
ーン・スプリング４７によつて、メイン・リン
ク・ロツド１１、すなわち、ボール・ジヨイント
１９のキヤツプ２６に向かう力が常に付与され、
キヤブが乗車位置から傾倒位置にテイルトされ、
また、傾倒位置から乗車位置に戻される際に、そ
のロツク・アンド・リリース動作面４９をそのロ
ツク・アンド・リリース・カム４１に接触可能に
している。

そのロツク・アンド・リリース動作面４９は、
そのカム４１に協働されて、フツク３８，３９の
ロツク・ジヨウ４５をジヨウ受け３７から外すに
充分なリリース・ストロークが得られるように構
成されている。

また、そのフツク・リリース・レバー４０は、
キヤブが乗車位置にあるとき、そのキヤブ・サス
ペンシヨン・ストローク範囲Ｌを充分に逃げ、そ
のロツク・アンド・リリース動作面４９とそのカ
ム４１との接触を阻止するに充分な長さを有して
いる。

ロツク・アンド・リリース・カム４１は、ボー
ル・ジヨイント１９のキヤツプ２６の下端側で、
かつ、前方において、そのキヤツプ２６の外周面
に溶接され、そのメイン・リンク・ロツド１１が
キヤブ・サスペンシヨン・ストローク範囲Ｌを越
えて伸縮されるとき、ロツク・アンド・リリース
動作面４９に接触し、リターン・スプリング４７
に抗して、フツク・リリース・レバー４０と共に
フツク３８，３９をピン４６のまわりに回転し、
ロツク・ジヨウ４５をジヨウ受け３７からリリー
ス可能にしている。

また、このサブ・リンク・ロツド施錠機構１４
は、ブラケツト４２にゴム製のクツシヨン・ブロ
ツク５０を備え、ジヨウ受け３７がロツク・ジヨ
ウ４５に噛合されている際のサブ・リンク・ロツ
ド１２のがたつきを阻止している。

次に、上述のように構成されたテレスコープ型
リンク・ロツド１０の動作について述べるに、
今、キヤブが乗車位置にあるならば、第１図に示
すように、フツク３８，３９のロツク・ジヨウ４
５がジヨウ受け３７に噛合され、サブ・リンク・
ロツド１２がメイン・リンク・ロツド１１にロツ
クされているので、トランスミツシヨンの変速操
作のためのギヤ・シフト・アンド・セレクト・レ
バーの動きは、メイン・リンク・ロツド１１およ
びサブ・リンク・ロツド１２を経て、コントロー
ル・ロツドに伝達され、さらに、トランスミツシ
ヨンのシフト・フオーク・シヤフトに伝達され
る。そのようにして、テレスコープ型リンク・ロ
ツド１０はギヤ・シフト・アンド・セレクト・レ
バーの動きをコントロール・ロツド側に確実、か
つ、正確に伝達可能にしている。

また、キヤブが乗車位置から傾倒位置へテイル
トされるならば、そのキヤブ・テイルトに伴なつ
て、先ず、摺動管１７が引き出され、キヤブ・サ
スペンシヨン・ストローク範囲Ｌを越えると、カ
ム４１がロツク・アンド・リリース動作面４９に
接触を始める。従つて、フツク・リリース・レバ
ー４０はリターン・スプリング４７に抗して、ピ
ン４６のまわりにリンク・ロツド１０の前方に倒
され始め、また、そのフツク・リリース・レバー
４０の回転に伴なつて、フツク３８，３９が、ピ
ン４６のまわりに上方に持ち上げ始められる。さ
らに、キヤブがテイルトされて行くと、カム４１
がロツク・アンド・リリース動作面４９をさらに
前方に押すので、フツク・リリース・レバー４０
はリターン・スプリング４７に抗して、ピン４６
のまわりにさらに前方に倒され、そのフツク・リ
リース・レバー４０に伴なわれて、そのフツク３
８，３９はピン４６のまわりにさらに上方に持ち
上げられ、ロツク・ジヨウ４５とジヨウ受け３７
との噛合が解かれる。

その結果、メイン・リンク・ロツド１１はギ
ヤ・シフト・アンド・セレクト・レバーにピボツ
ト連結された状態で、キヤブのテイルト動作に応
じて、漸次、テレスコープ的に伸長される。ま
た、そのように、メイン・リンク・ロツド１１が
テレスコープ的に伸長されると、カム４１はロツ
ク・アンド・リリース動作面４９から離れる。

そのように、キヤブが乗車位置から傾倒位置に
テイルトされて行くならば、例え、ギヤ・シフ
ト・アンド・セレクト・レバーがギヤ・シフト・
パターンの任意のスピード・ゲート・ポジシヨン
にシフトされているとしても、そのメイン・リン
ク・ロツド１１の伸び方向とそのキヤブの傾倒方
向との隔たり、すなわち、方向差に起因されるそ
のメイン・リンク・ロツド１１を捩る力がそのフ
レキシブル・リンク・ロツド・ジヨイント１３に
吸収され、そのギヤ・シフト・アンド・セレク
ト・レバーには、無理にこじる、すなわち捩る力
が作用されず、そのギヤ・シフト・アンド・セレ
クト・レバーはそのスピード・ゲート・ポジシヨ
ンをさらに越えて揺動させる無理な力から解放さ
れ、また、そのメイン・リンク・ロツド１１を捩
る力がコントロール・ロツドに伝達されることを
阻止する。

また、逆に、キヤブが傾倒位置から乗車位置に
戻されるならば、そのキヤブの降下に伴なわれ
て、そのメイン・リンク・ロツドもまた、漸次縮
められ、キヤブ・サスペンシヨン・ストローク範
囲Ｌに近ずくと、カム４１がロツク・アンド・リ
リース動作面４９に再び接触を始め、フツク・リ
リース・レバー４０を前方に倒し始めると共に、
フツク３８，３９を上方に持ち上げ、ロツク待ち
姿勢にする。

さらに、そのキヤブが乗車位置に戻されると、
メイン・リンク・ロツド１１もまた、第１図に示
す状態に戻されるので、カム４１はロツク・アン
ド・リリース動作面４９から外れ、フツク３８，
３９は、リターン・スプリング４７によつて、ピ
ン４６のまわりに下方に回転され、再び、ロツ
ク・ジヨウ４５をジヨウ受け３７に噛み合わせ、
メイン・リンク・ロツド１１とサブ・リンク・ロ
ツド１２とがそのフツク３８，３９によつて再
び、ロツクされ、そのテレスコープ型リンク・ロ
ツド１０は、ギヤ・シフト・アンド・セレクト・
レバーの動きをコントロール・ロツドを経てトラ
ンスミツシヨンのシフト・フオーク・シヤフトに
確実、かつ、正確に伝達可能にする。従つて、ト
ランスミツシヨンの変速操作が可能になる。ま
た、そのように、キヤブが乗車位置に戻された
後、ギヤ・シフト・アンド・セレクト・レバーが
いきなりセレクトされるならば、そのメイン・リ
ンク・ロツド１１が捩られるとしても、そのメイ
ン・リンク・ロツド１１を捩る力はフレキシブ
ル・リンク・ロツド・ジヨイント１３に吸収さ
れ、そのような無理な力がコントロール・ロツド
に伝達されることが阻止される。

如上のこの考案によれば、ギヤ・シフト・アン
ド・セレクト・レバーとコントロール・ロツドと
の間にリンク結合されるリンク・ロツドが、順次
テレスコープ的に連結された径の異なる複数の摺
動管よりなるテレスコープ型メイン・リンク・ロ
ツドと、そのメイン・リンク・ロツドの後方に位
置されるサブ・リンク・ロツドと、そのサブ・リ
ンク・ロツドをそのメイン・リンク・ロツドに連
結するフレキシブル・リンク・ロツド・ジヨイン
トと、キヤブのテイルト動作に応じて、そのサ
ブ・リンク・ロツドをそのメイン・リンク・ロツ
ドにロツクおよびリリースするサブ・リンク・ロ
ツド施錠機構とより構成されるので、既に提案さ
れ、使用されてきた装置およびリンク機構に比し
て、そのギヤ・シフト・アンド・セレクト・レバ
ーがギヤ・シフト・パターンの任意のスピード・
ゲート・ポジシヨンにシフトされた状態で、キヤ
ブが乗車位置から傾倒位置にテイルトされる際、
そのリンク・ロツドの伸び方向とそのキヤブの傾
倒方向との相違によつて方向差が生じるとして
も、その差がフレキシブル・リンク・ロツド・ジ
ヨイントの撓みによつて吸収され、そのギヤ・シ
フト・アンド・セレクト・レバーには、無理にこ
じる力が作用されず、そのギヤ・シフト・アン
ド・セレクト・レバーはそのスピード・ゲート・
ポジシヨンをさらに越えて揺動させる無理な力か
ら解放され、また、そのギヤ・シフト・アンド・
セレクト・レバーがギヤ・シフト・パターンの任
意のスピード・ゲート・ポジシヨンにシフトされ
た状態で、キヤブが傾倒位置から乗車位置に戻さ
れ、そのギヤ・シフト・アンド・セレクト・レバ
ーがいきなりセレクトされるような場合において
も、そのリンク・ロツドはこじるような無理な力
から解放され、ギヤ・シフト・アンド・セレク
ト・レバー側の機構の破損および損傷が防止さ
れ、そのリンク・ロツドが適用されたトランスミ
ツシヨン・コントロール装置にあつては、ギヤ・
シフト・アンド・セレクト・レバーの動きをトラ
ンスミツシヨンのシフト・フオーク・シヤフトに
伝達する機構が極めて簡素化され、例えば、イコ
ライザ機構が省かれ、また、がたつきが減少さ
れ、剛性が向上され、さらには、キヤブ・サスペ
ンシヨンのサスペンシヨン・ストロークに充分に
対応可能になり、駆動系その他からギヤ・シフ
ト・アンド・セレクト・レバーに伝達される振動
および騒音が効果的に吸収、緩和され、加えて、
トランスミツシヨンの変速操作が正確かつ確実に
して、円滑に行なわれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、テイルト・キヤブ型トラツクのトラ
ンスミツシヨン・コントロール装置に適用された
この考案のテレスコープ型リンク・ロツドの側面
図、第２図は、第１図に示すテレスコープ型リン
ク・ロツドの分解断面図、および第３図は第１図
に示すテレスコープ型リンク・ロツドに使用され
たフレキシブル・リンク・ロツド・ジヨイントの
拡大側面図である。 １０……テレスコープ型リンク・ロツド、１１
……テレスコープ型メイン・リンク・ロツド、１
２……サブ・リンク・ロツド、１３……フレキシ
ブル・リンク・ロツド・ジヨイント、１４……サ
ブ・リンク・ロツド施錠機構、１５，１６，１７
……摺動管、１８，１９……自在継手、２０，２
１……引掛け突起、２２，２３……引出し突起、
２４，２５……ねじ部、２９……ソケツト、３０
……ヨーク、３１……フレキシブル・ブロツク、
３７……ジヨウ受け、３８，３９……フツク、４
０……フツク・リリース・レバー、４１……ロツ
ク・アンド・リリース・カム、４８……カム面、
４９……ロツク・アンド・リリース動作面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 順次テレスコープ的に連結された径の異なる複
   数の摺動管よりなるテレスコープ型メイン・リン
   ク・ロツドと、 そのメイン・リンク・ロツドの後方に位置され
   るサブ・リンク・ロツドと、 そのメイン・リンク・ロツドにおいて、最外側
   に位置された摺動管の一端側にそのサブ・リン
   ク・ロツドの下端を回転可能に連結するフレキシ
   ブル・リンク・ロツド・ジヨイントと、 そのメイン・リンク・ロツドに配置され、その
   メイン・リンク・ロツドが所定の伸縮ストローク
   範囲にあるとき、そのサブ・リンク・ロツドをそ
   のメイン・リンク・ロツドにロツクし、そのメイ
   ン・リンク・ロツドが所定の伸縮ストローク範囲
   を越えて伸長されるとき、そのサブ・リンク・ロ
   ツドをそのメイン・リンク・ロツドからリリース
   するサブ・リンク・ロツド施錠機構 とを含むテイルト・キヤブ型自動車のトランスミ
   ツシヨン・コントロール装置に使用されるテレス
   コープ型リンク・ロツド。