JPS6213786A - 密閉形圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、密閉形圧縮機に係り、特に密閉容器内に貯溜
されている＠滑油の油温上昇を防止するのに好適な密閉
形圧縮機に関するものである。

〔発明の背景〕

密閉容器内の上部に電動機、下部にその電動機に回転軸
で直結する圧縮機構部を収納した密閉形圧縮機において
は、密閉容器の底部に貯溜されている冷凍機油などの潤
滑油の油温を低下さぎることによって、圧縮機構部にお
けるシリンダ内の吸気ガス加熱による損失を低減すると
とができる。

そこで、密閉形圧縮機内の潤滑油を冷却する手段として
、実開昭５９−１０７９８５号公報には、密閉容器の底
部に封入されている潤滑油を密閉容器外の冷却装置へ送
り、そこで冷却された潤→ 滑油を再び密閉容器内へ導いて循環させる搬送管を備え
た密閉圧縮機について記載されている。

また、実開昭５９−１１４４７２号公報には、ヒートパ
イプの吸熱部を密閉容器内の油溜り部に設け、一方、ヒ
ートパイプの放熱部を密閉容気外に設けて、潤滑油を冷
却する手段が開示されている。

これらの手段は、いずれも温度が上昇した潤滑油を冷却
するもので、その意味では有効な手段である。しかし、
実際に密閉容器から油を外に出す搬送管の取り付け、あ
るいはヒートパイプを密閉容器へ取り付けること、さら
には放熱部となる熱交換器が必要となることなど、コス
ト高の要因があり、安価な製品を提供できないという問
題があった。

さらに、これらは温度上昇した油を冷却するものであり
、油の温度上昇の原因となる要因をおさえるための配慮
はなされていなかった。

〔発明の目的〕

本発明は、前述の従来技術の実状に鑑みなされたもので
、密閉容器内の潤滑油の温度上昇の要因を抑制し、油温
の低下を図って圧縮機性能を向上させうる密閉形圧縮機
の提供を、その目的としている。

〔発明の概要〕

本発明に係る密閉形圧縮機の構成は、密閉容器内の上部
に電動機、下部に当該電動機に回転軸で直結する圧縮機
構部を収納し、前記密閉容器の底部に潤滑油を貯溜する
密閉形圧縮機において、前記圧縮機構部ζこおける高圧
ガス吐出口の吐出弁を覆うように配設されたサイレンサ
に一端を接続し、他端を前記電動機の上部空間に開口す
る吐出ガス流路を、少なくとも前記電動機の下部空間お
よび前記電動機のステータ部を通過するように形設した
ものである。

なお、本発明を開発した考え方を付記すると、次のとお
りである。

密閉形圧縮機の圧縮機底部に貯溜されている潤滑油（以
下単に油という）の油温上昇の要因は、 １）圧縮行程におけるガスの温度上昇により、その温度
がシリンダ壁等を通して油へ伝熱されること、 ２）潤滑経路に供給された油が、摩擦熱により温度上昇
し、油溜りに戻ること、 ３）シリンダの吐出ポートから密閉容器内に吐出された
高温ガスが、波打っている油面と熱交換を行うこと、 などがある。

これらの要因の中で、３）は最も高温のガスと油の直接
接触による熱交換であるため、油温上昇に及ぼす影響が
大きい。

そこで、本発明は、圧縮室からの吐出ガスが、油面のあ
る容器内空間に直接放出されない手段を考えたものであ
る。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の各実施例を第１図ないし第６図を参照し
て説明する。

まず、第１図は、本発明の一実施例に係る密閉形ロータ
リー圧縮機の縦断面図、第２図は第１図のシリンダ一部
の横断面図、第３図は、第１図の密閉容器内の吐出ガス
流路出口部を示す断面図である。

本実施例の密閉形圧縮機は、密閉容器１内の上部に電動
機２、下部に回転軸５で直結されたロータリー圧縮機６
を収納する密閉形ロータリー圧縮機で、密閉容器１の底
部に潤滑油２０を貯溜している。

図において、３は、電動機２のステータ、４は、電動機
２のロータを示す。

７は、ロータリー圧縮機６のシリンダ、８はシリンダ７
の軸心と偏心してシリンダ７内を回転するローラ、９は
、このローラ８に、前記電動機２の回転力を伝達する回
転軸５に一体に設けたクランクで、クランク９はローラ
８を嵌着している。

１０は、シリンダ７に装着したベーンで、ベーン１０は
、ばね１１に押されてベーン先端をローラ８の外周面に
常時当接し、回転軸５の回転すなわちロー２８の回転に
ともない、往復運動を行いつつロー２Ｂ外周面を摺動し
て、シリンダ室内を吸込室１５．圧縮室１４に仕切るも
のである。

１２は吸込ボートを示す。

１５、　Ｉｓは、シリンダ１１の上、下端にあってシリ
ンダ１１内を密閉する上端板、下端板であり、これら上
端板１５．下端板１６は、前記回転軸５の軸受を兼ねて
いる。

１７は、上端板１５に開口してシリンダ内の圧縮室１４
に連通する吐出ボート、１８は、吐出ボート１７を開閉
する吐出弁、１９はリテーナである。圧縮室１４内のガ
スが、密閉容器１内の圧力より高くなると、吐出弁１８
がたわんでガスが吐出される。リテーナ１９は、そのと
きの吐出弁１Ｂに対するストッパの役割を果すものであ
る。

２１は、密閉容器１の頂部に取り付けられた吐出パイプ
、２２は、密閉容器１内の電動機２の上部空間、２３け
電動機２の下部空間であり、２０ａは、潤滑油２０の油
面を示している。

２４は、上癩板１５に取り付けた上す１°レンサであり
、この上サイレンサ２４Ｆｉ、吐出弁１８を覆うように
形成されており、吐出ボート１７．吐出弁１８を経て吐
出された高圧ガスはこの中に放出される。

２５は、前記上サイレンサ２４に接続し、電動機２の下
部空間２３を通過する吐出ガス流路、２６は下部吐出ガ
ス流路２５と接続し、ステータ３を切欠いて形設された
ステータ部吐出ガス流路、２７は、このステータ部吐出
ガス流路２６に接続し、電動機２の上部空間２２に開口
する上部吐出ガス流路であり、これら流路は、一端を上
サイレンサ２４に接続し、他端を電動機２の上部空間２
２に開口する吐出ガス流路を構成している。

２８は、上部吐出ガス流路２７の出口２７ａに対向して
設けられた油分離手段に係る邪魔板で、との邪魔板２８
は、上部吐出ガス流路２７の出口２７ａから噴出される
高圧ガスが衝突するように設けられている。

２９は、ステータコアの切欠き部であり、この切欠き部
２９を介して、電動機２の上部空間２２と下部空間２３
は連通している。

このように構成された密閉形ロータリー圧縮機の作用を
説明する。

電動機２が駆動され回転軸５が回転すると、クランク９
に嵌着されたローラ８がシリンダ７内を回転し、ベーン
１０により仕切られた吸込室１３と圧縮室１４の容積が
変化する。

いま、クランク９が４２図の矢印の方向に回転すると、
吸込室１５の容積が大きくなり、吸込ボート１２から冷
媒ガスを吸込み、一方、圧縮室１４の容積は小さくなり
、吸込んだ冷媒ガスは圧縮され、圧縮室１４内のガスが
密閉容器１内の圧力より高くなると吐出弁１８を押し上
げ、サイレンチ２４内に吐出されて圧縮作用が行われる
。上サイレンチ２４内に吐出されたガスは最も高温のガ
スであるため、下部吐出ガス流路２５．ステータ部吐出
ガス流路２６．上部吐出ガス流路２７を通って、電動機
２の上部空間２２に導びかれ、吐出パイプ２１から冷凍
サイクルへ吐出される。

上部吐出ガス流路２７から噴出されるガスに油が混入し
ている場合には、上部吐出ガス流路２７の出口２７ａに
対向して設けられた邪魔板２８にガスと油の混合物が衝
突し、油とガスの運動量のちがいにより油とガスは分離
され、ガスは吐出パイプ２１から冷凍サイクルに吐出さ
れる。一方分離された油は、ステータコアの切欠き部２
９を重力により落下し、密閉容器１底部の油だまりに戻
る。

したがって、最も高温のガスは、′電動機の下部空間２
３に直接放出されることがないため、従来のように最も
高温の吐出ガスが油面２０ａと直接接触して熱交換する
ことはなく、また、上端板上部１５ａから軸受を潤滑し
て出てくる油と最も高温の吐出ガスが接触することもな
い。したがって、密閉容器１内の底部にある油の温度を
従来より低下させることができる。

なお、最も高温のガスが流れる下部吐出ガス流路２５の
壁面から電動機２の下部空間２５にあるガスへの熱伝達
が考えられるため、下部吐出ガス流路２５の材質をふっ
素樹脂などの低熱伝導率の材質で作るとさらに効果的で
ある。

次に、本発明の他の実施例を第４図を参照して説明する
。

第４図は、本発明の他の実施例に係る密閉形ロータリー
圧縮機の縦断面図で、図中、第１図と同一符号のものは
、第１図の実施例と同一部分であるから、その説明を省
略する。

第４図の実施例で、第１図の実施例と異なる点は、下部
吐出ガス流路２５Ａの一部分の容積を拡大して第２のサ
イレンサ３０を設けた点である。

このような構成の第４図の実施例によれば、先の第１図
の実施例と全く同様の効果が期待されるほかに、第２の
サイレンサの機能により圧縮機部の騒音低域の効果があ
る。

次に、本発明のさらに他の実施例を第５図を参照して説
明する。

第５図は、本発明のさらに他の実施例に係る密閉形ロー
タリー圧縮機の縦断面図で、図中、第１図と同一符号の
ものは、第１図の実施例と同等部分であるから、その説
明を省略する○第５図の実施例で、Ｗ、１図の実施例と
異なるところは、下端板１６Ａにも高圧ガス吐出口を設
けたことである。

第５図において、３１は、下端板１６Ａに開口してシリ
ンダ内の圧縮室１４に連通ずる吐出ボート。

３２は、吐出ボート３１を開閉する吐出弁、３３はリテ
ーナ、３４は、下端板１６Ａに取り付けた下サイレンサ
であり、この下サイレンサは、吐出弁３２を覆うように
形成されている。３５は、下サイレンサ３４と上サイレ
ンサ２４とを連通ずるシリンダ部吐出ガス流路である。

このように構成された第５図の実施例によれば、圧縮室
１４から吐出されたガスは上サイレンサ２４に集り、以
下第１図の実施例と同様の作用がなされるので、最も温
度の高い吐出ガスは電動機２の上部空間２２に導びかれ
、第１図の実施例と同様の効果が期待される。

次に、本発明のさらに他の実施例を第６図を参照して説
明する。

第６図は、本発明のさらに他の実施例に係る密閉形ロー
タリー圧縮機の縦断面図で、図中、第５図と同一符号の
ものは、第５図の実施例と同等部分であるから、その説
明を省略する。

第６図の実施例で、第５図の実施例と異なるところは、
高圧ガス吐出口を下端板１６Ａ側にのみ設けたととであ
る。

第６図において、１５Ａは上端板で、この上端板１５Ａ
側には、吐出ボート、吐出弁、上サイレンサなどが設け
られていない。

下端板１６Ａ側は、第５図の実施例と同様、吐出ボート
３１．吐出弁５２．リテーナ３３．下サイレンサ３４が
設けられており、この場合には、下部吐出ガス流路２５
Ｂの一端を、シリンダ部吐出ガス流路３５の上端の開口
部３５ａに直接接続している１゜ このように構成された第６図の実施例によれば、先の第
１図の実施例と同様の効果が期待される。

前記の各実施例において、下部吐出ガス流路２５、ステ
ータ部吐出ガス流路２６．上部吐出ガス流路２７等の各
流路は、密閉容器１の内部に設けるものであるから、従
来技術において、ヒートパイプあるいは油の流出、入搬
送管を密閉容器壁に貫通させる場合のようにロー付けな
どによる完全密閉にすることがないため、吐出ガス流路
の取り付けが容易である。

なお、前記の各実施例では、密閉形ロータリー圧縮機の
例を説明し九が、本発明は、必ずしもロータリー圧縮機
ｌこ限定されるものではなく、同様の効果が期待される
範囲で密閉形の他の圧縮機にも汎用的に適用しうるもの
である。

また、密閉形ロータリー圧縮機の圧縮機構部の構成も、
前記各実施例の形状、構造に限定されるものではない。

〔発明の効果〕

以上述べ虎ように、本発明によれば、密閉容器内の潤滑
油の温度上昇の要因を抑制し、油温の低下を図って圧縮
機性能を向上させうる密閉形圧縮機を提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

＄１図は、本発明の一実施例に係る密閉形ロータリー圧
縮機の縦断面図、第２図は、第１図のシリンダ一部の横
断面図、第３図は、第１図の密閉容器内の吐出ガス流路
出口部を示す断面図、第４図は、本発明の他の実施例に
係る密閉形ロータリー圧縮機の縦断面図、第５図は、本
発明のさらに他の実施例に係る密閉形ロータリー圧縮機
の縦断面図、第６図は、本発明のさらに他の実施例に係
る密閉形ロータリー圧縮機の縦断面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、密閉容器内の上部に電動機、下部に当該電動機に回
   転軸で直結する圧縮機構部を収納し、前記密閉容器の底
   部に潤滑油を貯溜する密閉形圧縮機において、前記圧縮
   機構部における高圧ガス吐出口の吐出弁を覆うように配
   設されたサイレンサに一端を接続し、他端を前記電動機
   の上部空間に開口する吐出ガス流路を、少なくとも前記
   電動機の下部空間および前記電動機のステータ部を通過
   するように形設したことを特徴とする密閉形圧縮機。 ２、特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、圧縮機
   構部は、シリンダと、このシリンダの軸心に偏心してシ
   リンダ内を回転するローラと、このローラの回転にとも
   なつてシリンダ内を圧縮室と吸込室とに仕切るベーンと
   、前記シリンダの両端を密閉する上、下の端板とからな
   り、前記上、下の端板の少なくとも一方に高圧ガス吐出
   口の吐出弁を備え、この吐出弁を覆うようにサイレンサ
   を設けて吐出ガス流路を接続せしめたものである密閉形
   圧縮機。 ３、特許請求の範囲第２項記載のものにおいて、上、下
   の端板の両者に吐出弁および各吐出弁を覆うサイレンサ
   を設け、下の端板側のサイレンサと上の端板側のサイレ
   ンサとを連通する吐出ガス流路を設けたものである密閉
   形圧縮機。 ４、特許請求の範囲第１項または第２項記載のもののい
   ずれかにおいて、吐出ガス流路の一部分の容積を拡大し
   て、サイレンサとして作用せしめるように構成したもの
   である密閉形圧縮機。 ５、特許請求の範囲第１項ないし第４項記載のもののい
   ずれかにおいて、電動機の上部空間における吐出ガス流
   路の出口に、油分離手段を設けたものである密閉形圧縮
   機。