JPS6213579Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案はペンシル形ポケツトナイフに関する
ものである。

目 的 この考案の目的は、柄に対するキヤツプの着脱
操作を容易に行うことができ、しかも双方を確実
に嵌着保持してポケツト等に入れて携帯する際の
安全を確保することができるとともに、使用時に
おける刀身の不用意な回転を防止して使い勝手を
よくすることができる新規なペンシル形ポケツト
ナイフを提供することにある。

実施例 以下、この考案を具体化したペンシル形ポケツ
トナイフの実施例を第１図及び第２図に従つて説
明する。

１は透明な合成樹脂材料によりほぼ円筒状に形
成されたキヤツプであつて、その先端部には軸線
方向に小径の芯孔２が形成されている。３は芯孔
２と連続してキヤツプ１の先端内面に同心的に形
成された中径のインクキヤツプ支持孔であつて、
キヤツプ１内の大径収納孔４に開口している。５
は先端にて前記インクキヤツプ支持孔３に嵌合支
持されたボールペンのインクキヤツプであつて、
前記収納孔４内の先端部寄りに収納されている。
６はインクキヤツプ５の先端に突設されたボール
ペン芯であつて、前記芯孔２に嵌合支持され、キ
ヤツプ１の先端から突出している。

７はキヤツプ１の後端部に前記収納孔４と連続
して形成された嵌合孔、８は前記収納孔４の後端
内面に内側へ向かつて突設された係合突条であ
る。９はキヤツプ１の後端周縁に相対向して軸線
方向へ細長く形成された規制孔としての２個の摺
動孔であつて、キヤツプ１の後端面にそれぞれ開
放されている。１０は合成樹脂にて形成されたポ
ケツトナイフの柄であつて、その両端には前記キ
ヤツプ１の嵌合孔７に選択的に嵌合するほぼ同形
状の嵌合部１０ａ，１０ｂが設けられている。１
１は一方の嵌合部１０ａの先端に突設された刀身
であつて、第１図に示すように一方の嵌合部１０
ａにキヤツプ１と嵌着した状態において、そのキ
ヤツプ１の収納孔４内に前記インクキヤツプ５と
当接しないように収納される。

１２は一方の嵌合部１０ａ先端面に相対向して
突設された弾性変形可能な２個の第１係合片であ
つて、刀身１１の両側方にその両側面と所定の間
隙を設けて配置されている。１３は第１係合片１
２の基端外面に形成された第１係合溝であつて、
前記係合突条８に係合して、柄１０がキヤツプ１
から抜けるのを防止している。１４は前記第１係
合片１２の基端外面に突設された２個の第１操作
ボタンであつて、前記キヤツプ１の２個の摺動孔
９にそれぞれ嵌合して、キヤツプ１の外周面から
突出するようになつている。１５は２個の第１操
作ボタン１４の内側に形成された第１溝であつ
て、第１操作ボタン１４を押圧すると前記第１係
合片１２がたわむようになつている。

１６は柄１０の他方の嵌合部１０ｂの先端面に
相対向して突設された弾性変形可能な２個の第２
係合片であつて、その外面には第２係合溝１７が
それぞれ形成されている。１８は第２係合片１６
の基端外面に突設された２個の第２操作ボタンで
ある。１９は２個の第２操作ボタン１８の内側に
形成された第２溝であつて、第２操作ボタン１８
を押圧すると前記第２係合片１６がたわむように
なつている。

前記のように構成されたペンシル形ポケツトナ
イフについて、次にその作用を説明する。

さて、第１図は柄１０の一方の嵌合部１０ａに
キヤツプ１を嵌着して刀身１１を覆つた状態を示
すものである。この状態から刀身１１をキヤツプ
１から抜き出すには、第１図において、まず２個
の第１操作ボタン１４をそれぞれ指にてＰ矢印方
向に押圧すると、２個の第１係合片１２がそれぞ
れ内側に向かつてたわみ、キヤツプ１の係合突条
８と第１係合片１２の第１係合溝１３との係合が
解除される。その状態から柄１０をＱ矢印方向に
移動させれば、柄１０の一方の嵌合部１０ａがキ
ヤツプ１の嵌合孔７から脱し、２個の第１操作ボ
タン１４も摺動孔９からそれぞれ脱して、刀身１
１はキヤツプ１から抜き出されて開放される。こ
のとき、キヤツプ１を透明材料で形成し、かつ２
個の第１操作ボタン１４を刀身１１の両側方に配
置したので、手を刀身１１の刃にて傷つけること
なく安全である。

次にポケツトナイフを第２図に示すように使用
状態にするには、まず柄１０の他方の嵌合部１０
ｂをキヤツプ１の嵌合孔７に嵌合させるととも
に、２個の第２操作ボタン１８をキヤツプ１の２
個の摺動孔９にそれぞれ嵌合させる。そのまま柄
１０を第２図のＲ矢印方向に移動させれば、２個
の第２係合片１６の第２係合溝１７とキヤツプ１
の係合突条８とが係合して、柄１０のキヤツプ１
からの抜けが防止される。このとき、２個の第２
操作ボタン１８は２個の摺動孔９にそれぞれ嵌合
されているため、キヤツプ１に対する刀身１１の
回転が確実に防止されて、物を確実に切断、切削
することができる。また、キヤツプ１をポケツト
ナイフの柄として使用することができ、握りやす
く便利である。

さらに、使用後ポケツトナイフの柄１０をキヤ
ツプ１から抜き出すには、２個の第２操作ボタン
１８を指にて押圧しながら、柄１０を第２図の反
Ｒ矢印方向に移動させればよい。また、刀身１１
をキヤツプ１に収納するには、柄１０の一方の嵌
合部１０ａをキヤツプ１に嵌合させ、２個の第１
操作ボタン１４を２個の摺動孔９に嵌合させて、
そのまま柄１０を第１図の反Ｑ矢印方向に移動さ
せればよい。

この実施例のペンシル形ポケツトナイフにおい
ては、キヤツプ１の先端にボールペン芯６が設け
られているため、前述したポケツトナイフとして
の用途の他に、ボールペンとしても使用すること
ができて便利である。また、刀身１１がポケツト
ナイフの不使用時にはキヤツプ１内に収納されて
いるので、携帯に便利であると同時に安全であ
る。さらに、ポケツトナイフの使用時、不使用時
のいずれかにおいても柄１０のキヤツプ１からの
抜けが防止されているので安全性が高い。

効 果 以上詳述したようにこの考案は、柄に対するキ
ヤツプの着脱操作を容易に行うことができ、しか
も双方を確実に嵌着保持してポケツト等に入れて
携帯する際の安全を確保することができるととも
に、使用時における刀身の不用意な回転を防止し
て使い勝手をよくすることができるという優れた
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を具体化したペンシル形ポケ
ツトナイフの実施例を示す横断面図、第２図はポ
ケツトナイフの使用状態を示す部分平面図であ
る。 キヤツプ……１、収納孔……４、ボールペン芯
……６、嵌合孔……７、係合突条……８、摺動孔
……９、柄……１０、嵌合部……１０ａ，１０
ｂ、刃身……１１、係合片……１２，１６、操作
ボタン……１４，１８。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 柄１０の少なくとも一端に刀身１１を突設する
   とともに、両端にほぼ同形状の嵌合部１０ａ，１
   ０ｂをそれぞれ形成し、刀身１１を露出及び収納
   するために各嵌合部１０ａ，１０ｂにキヤツプ１
   を選択的に嵌着し、その嵌着状態を保持するため
   に各嵌合部１０ａ，１０ｂにキヤツプ１内面の係
   合部８に対し係合可能な弾性変形部１２，１６を
   設け、その弾性変形部１２，１６と係合部８との
   係合を解除するために弾性変形部１２，１６の外
   面に操作部１４，１８を突設するとともに、嵌着
   状態における刀身１１の回転を規制するためにキ
   ヤツプ１の端面に操作部１４，１８が嵌入可能な
   規制孔９を形成したことを特徴とするペンシル形
   ポケツトナイフ。