JPS6213452Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、適当間隔を隔てた状態で同一面又は
ほぼ同一面内に並置するフレーム枠上面間に亘つ
て脱穀装置を載架し、かつ、固定してあるコンバ
インにおける脱穀装置取付け構造に関し、その目
的は脱穀装置の本来的な構造上の特性をうまく活
用し乍ら、前記フレーム枠の並置方向の一方から
押込み載架させた脱穀装置とフレーム枠との固定
のための位置合せを迅速、簡便に行なうことがで
きて、脱穀装置の組付けの容易化を図らんとする
点にある。

先ず、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図はコンバインを示し、左右一対のクロー
ラ式走行装置１の上部に脱穀装置２を搭載すると
ともに、これらの前部には、引起し装置３、バリ
カン型の刈取装置４ならびに、刈取穀稈を漸次横
倒れ姿勢に姿勢変更し乍ら前記脱穀装置２のフイ
ードチエーン７に搬送供給する縦搬送装置５等か
らなる刈取部６を配備している。

前記脱穀装置２は次の如く構成されている。

即ち、第２図、第３図で示すように、扱胴８を
軸架してある扱室９の下方に、この扱室９の底部
に張設した受網１０を漏下してくる脱穀物を受け
止めてこれを扱胴軸芯方向に揺動搬送し乍ら比重
選別する揺動選別板１１と、扱胴軸芯方向に沿う
選別気流を発生する唐箕１２とからなる選別部１
３を構成するとともに、前記選別部１３で選別処
理された一番穀物及び二番穀物を搬出するための
スクリユーコンベヤ１４Ａ，１５Ａを架設してあ
る一番物及び二番物回収部１４，１５を構成して
いる。

また、前記扱胴８を支承する側壁１６，１７の
うち、穀稈供給口１８を形成してある前側壁１６
の前面に、扱胴８への伝動機構を覆う樹脂製のフ
ロントカバー１９と、前記刈取部６からの刈取穀
稈を穀稈供給口１８に移行案内する板金製の入口
プレート２０とを、それらの穀稈穂先側端部を接
当させた状態で取付けるとともに、前記入口プレ
ート２０の接合部には、これに対応する前記フロ
ントカバー１９部分に形成した貫通孔２１に嵌入
する舌片２２を折り曲げ加工している。

このような舌片２２を設けると、前記フロント
カバー１９と入口プレート２０との接合部にワラ
屑や草等が深くささり込むことを抑制することが
できる利点がある。

次に、前記脱穀装置２の取付け構造について説
明する。

即ち、機体前後方向に適当間隔を隔てた状態で
同一面又はほぼ同一面内に並置したフレーム枠２
３，２３′のうち、機体前方に位置するフレーム
枠２３に、このフレーム枠２３の上面に対して後
方下方に傾斜する当り面２４ａをもつ取付け部材
２４を固着するとともに、前記脱穀装置２の、穀
稈稈長方向で相対向する左右の側板２５の下端フ
ランジ部分２５Ａには、前記両フレーム枠２３，
２３′上面に対する載架固定面部２６，２６′を形
成し、かつ、そのうちの前方の載架固定面部２６
に連なる箇所には、前記脱穀装置２を前記フレー
ム枠２３，２３′の並置方向の後方から押込み載
架させたとき、前記取付け部材２４の当り面２４
ａに接当して脱穀装置２の固定位置を決定する位
置決め用面部２７を形成している。この位置決め
用面部２７は、前記左右側板２５の下端フランジ
２５Ａのうち、一番物回収部１４に相当する箇所
のフランジ部分を、その一番物回収部１４の樋部
分１４Ｂにほぼ沿つた形状に形成することによつ
て構成されている。そして前記前方の載架固定面
部２６とこれにつらなる位置決め用面部２７は、
第２図に示すように、脱穀装置２の底壁２ａの内
で、唐箕１２と一番物回収部１４との間に形成さ
れる上方への凹部Ｐに形成される。つまり、左右
側板２５の下端フランジ２５Ａをこの凹部Ｐの形
状にほゞあう形状に形成する。

また、前記の後部フレーム枠２３′の前面に、
前記左右側板２５の下端フランジ部分２５Ａを載
置可能な面２８ａをもつ取付け部材２８を固着す
るとともに、前記両取付け部材２４，２８には
夫々、脱穀装置２固定用ナツト２９，２９を固着
している。

図中Ｅはエンジンであり、このエンジンＥと脱
穀装置２との間に介装されるベルト伝動装置によ
る引寄せ力に対しては、前記脱穀装置２の位置決
め用面部２７と前記取付け部材２４の当り面２４
ａとの接当部で強力に対向させることができる。

第４図は脱穀装置２の他の取付け構造を示し、
脱穀装置２側板２５の下端フランジ部分２５Ａに
形成した両フレーム２３，２３′上面に対する載
架固定面部２６，２６′のうち、前方の載置固定
面部２６に連なる箇所に、前記脱穀装置２を前記
フレーム枠２３，２３′の並置方向の後方から押
込み載架したとき、前部フレーム枠２３の後側面
に直接に接当して脱穀装置２の固定位置を決定す
る位置決め用面部２７を形成したもので、前記の
実施例のように前記フランジ２５Ａを一番物回収
部の樋部分１４Ｂ形状に沿わせることなく、前部
フレーム枠２３の後側面と平行な垂直面部に形成
したものである。

以上要するに、本考案によるコンバインにおけ
る脱穀装置取付け構造は、冒記したものにおい
て、前記脱穀装置２の下端部に、前記両フレーム
枠２３，２３′上面に対する載架固定面部２６，
２６′を形成するとともに、そのうちの少なくと
も一方の載架固定面部２６に連なる箇所に、前記
脱穀装置２を前記フレーム枠２３，２３′の並置
方向の一方から押込み載架させたとき、前記フレ
ーム枠２３の上面に対して傾斜する面に接当して
脱穀装置２の固定位置を決定する位置決め用面部
２７を形成し、且つ、前記一方の載架固定面部と
これに連なる箇所に形成される前記位置決め用面
部とは、脱穀装置底壁下で、一番物回収部と唐箕
との間に形成されている上方への凹部に形成して
あることを特徴とするものであるから、脱穀装置
２をフレーム枠２３，２３′の並置方向の一方か
ら押込み載架させるだけで、この大なる重量の脱
穀装置２とフレーム枠２３，２３′との固定のた
めの位置合せを行なえるから、載架後に脱穀装置
を位置合せのために動かす必要が全くなく、従つ
て、脱穀装置２のフレーム枠に対する組付けを少
ない労力で迅速、容易に行ない得るに至つた。し
かも、この位置合せの構造を脱穀装置が本来的に
備える形状特性をうまく利用するものであるか
ら、つまり一方の載架固定面部２６とこれに連な
る位置決め用面部分２７とを、唐箕１２と一番物
回収部１４との間の底壁２ａにある上方への凹部
Ｐに形成してあるから、たとえば別途にフレーム
を設けこれをなんらかの位置決め部材として用い
るようにする場合等で、このフレーム分脱穀装置
の嵩高くなり、又構造上に複雑となる欠点がある
に対して、嵩低く、しかも簡単な構造として提供
できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るコンバインにおける脱穀装
置取付け構造の実施例を示し、第１図はコンバイ
ンの全体側面図、第２図は脱穀装置の縦断側面
図、第３図は脱穀装置前部の斜視図、第４図は他
の実施例を示す要部の縦断側面図である。 ２……脱穀装置、２ａ……底壁、１４……一番
物回収部、２３，２３′……フレーム枠、２５…
…側板、２６，２６′……載架固定面部、２７…
…位置決め用面部、Ｐ……凹部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 適当間隔を隔てた状態で同一面又はほぼ同一
   面内に並置するフレーム枠２３，２３′上面間
   に亘つて脱穀装置２を載架し、かつ、固定して
   あるコンバインにおける脱穀装置取付け構造で
   あつて、前記脱穀装置２の下端部に、前記両フ
   レーム枠２３，２３′上面に対する載架固定面
   部２６，２６′を形成するとともに、そのうち
   の少なくとも一方の載架固定面部２６に連なる
   箇所に、前記脱穀装置２を前記フレーム枠２
   ３，２３′の並置方向の一方から押込み載架さ
   せたとき、前記フレーム枠２３の上面に対して
   傾斜する面に接当して脱穀装置２の固定位置を
   決定する位置決め用面部２７を形成し、且つ、
   前記一方の載架固定面部２６とこれに連なる箇
   所に形成される前記位置決め用面部２７とは、
   脱穀装置２底壁２ａ下で、一番物回収部１４と
   唐箕１２との間に形成されている上方への凹部
   Ｐに形成してあることを特徴とするコンバイン
   における脱穀装置取付け構造。 前記位置決め用面部２７は、脱穀装置２側板
   ２５のうち、一番物回収部１４に相当する箇所
   の下端部分をその一番物回収部１４にほぼ沿つ
   た形状に形成することによつて構成されたもの
   である実用新案登録請求の範囲第項に記載の
   コンバインにおける脱穀装置取付け構造。