JPS6212312B2 - - Google Patents

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JPS6212312B2
JPS6212312B2 JP55059102A JP5910280A JPS6212312B2 JP S6212312 B2 JPS6212312 B2 JP S6212312B2 JP 55059102 A JP55059102 A JP 55059102A JP 5910280 A JP5910280 A JP 5910280A JP S6212312 B2 JPS6212312 B2 JP S6212312B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
phenoxybenzaldehyde
acid
phenoxybenzoic acid
organic solvent
Prior art date
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Expired
Application number
JP55059102A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS56156782A (en
Inventor
Hiroshi Yamachika
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP5910280A priority Critical patent/JPS56156782A/ja
Publication of JPS56156782A publication Critical patent/JPS56156782A/ja
Publication of JPS6212312B2 publication Critical patent/JPS6212312B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はm―フエノキシ安息香酸の電解還元に
より、m―フエノキシベンズアルデヒドを製造す
る方法に関し、さらに詳しくは、支持電解質を含
む微酸性もしくは中性の水或いは水と混和する有
機溶媒と水の混合液中で、m―フエノキシ安息香
酸を溶解せしめた有機溶媒溶液を分散させなが
ら、陰極にて電解還元を行いm―フエノキシベン
ズアルデヒドを製造する方法である。
m―フエノキシベンズアルデヒドは最近注目を
集めている合成ピレスロイド系殺虫剤の原料であ
つて、今まで種々の製法が開発され、たとえば (1) m―フエノキシトルエンをブロム化してモノ
およびジブロム化物の混合物を得、これをヘキ
サメチレンテトラミン存在下に加水分解する方
法。
(2) m―フエノキシトルエンを液相自動酸化する
方法。
(3) m―フエノキシトルエンから液相自動酸化で
m―フエノキシ安息香酸を得、これを化学的に
還元してm―フエノキシベンズアルデヒドを得
る方法。
などの方法が知られている。しかしこれらの方法
は、たとえば、(1)の方法では収率に問題があり、
(2)の方法では多量のm―フエノキシ安息香酸の副
生がさけがたい、また(3)の方法はm―フエノキシ
安息香酸の収率は90〜95%であるが、これをm―
フエノキシベンズアルデヒドとするためには2工
程を要し、収率にも問題がある等の欠点がある。
本発明者は単純な操作により、高収率でm―フ
エノキシベンズアルデヒドを得ることを目的に
種々検討した結果、支持電解質を含む微酸性もし
くは中性の水或いは水と混和する有機溶媒と水の
混合液中で、m―フエノキシ安息香酸を溶解せし
めた有機溶媒を分散させながら、陰極にて電解還
元を行うと、極めて容易に高い電流効率でm―フ
エノキシベンズアルデヒドが得られることを見出
し、本発明にいたつた。
本発明は前記(3)の方法における化学的な還元に
比較して、工程が短く、高価な触媒を必要とせ
ず、しかもm―フエノキシベンズアルデヒドの収
率が高い点で極めて優れた製造法といえる。
また電解の機構についても未だはつきりしない
が、原料のm―フエノキシ安息香酸は水には難溶
であり、分散相(水と混和しない有機溶媒)中に
大部分存在しているにもかかわらず還元されてい
る点極めて特異的であると考えられる。
さらに目的物であるm―フエノキシベンズアル
デヒドは易還元性であるため、通常はさらにm―
フエノキシベンジルアルコールまで還元され、m
―フエノキシベンズアルデヒドの選択率低下はさ
けがたいが、本発明の電解方法を用いると驚くべ
きことに非常に選択性よく、しかも高い電流効率
でm―フエノキシベンズアルデヒドが得られる。
また、本発明によると電解液や未反応フエノキ
シ安息香酸の回収が極めて容易であり、完全クロ
ーズドな製造も可能である。
本発明を効果的に実施するための条件は次のと
おりである。
まず電解槽としては隔膜を備えていることが望
ましく、その場合の隔膜としては半融ガラス、素
焼板、アスベスト膜またはイオン交換膜などが適
当である。
陰極液は水単独、或いは水と混和する有機溶媒
と水の混合液と、m―フエノキシ安息香酸を溶解
せしめた水と混和しない有機溶媒溶液を用い、激
しく撹拌しながら電解を行う。水と混和する有機
溶媒としては、メタノール、エタノール等のアル
コール溶媒が好適であり、一方m―フエノキシ安
息香酸を溶解し、かつ水と混和しない有機溶媒と
しては、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素
が好適である。また溶存酸素の影響を防ぐため不
活性ガスを吹き込みながら電解を行うことが望ま
しい。
陰極液を微酸性もしくは中性にするのは、目的
とするm―フエノキシベンズアルデヒドの選択率
および電流効率を高くするためであり、強酸性で
あるとm―フエノキシベンジルアルコールの副生
が増加し、アルカリ性であると電流効率が大巾に
低下する。従つて電解中のPHの変動が大きい場合
には、適宜PH調整を行うことが望ましい。
陰極液の支持電解質としては、難還元性で高い
伝導性を与え、かつ微酸性もしくは中性を示すも
のならば随意に選べる。このものとしては第4級
アンモニウム化合物が好適であるが、電解中のPH
変動をできるだけおさえる意味から、適当な異種
の第4級アンモニウム塩または適当な第4級アン
モニウム塩と第4級アンモニウム水酸化物または
適当な第4級アンモニウム水酸化物と無機酸また
は適当な第4級アンモニウム塩と無機酸を混合し
て用いることが望ましい。
かかる第4級アンモニウム化合物としては、た
とえばテトラメチルアンモニウムクロリドまたは
ブロミドまたはヨージドまたはハイドロオキサイ
ドまたはパークロレートまたはフルオロボレート
またはバイサルフエートまたはp―トルエンスル
フオネート、テトラエチルアンモニウムクロリド
またはブロミドまたはヨージドまたはハイドロオ
キサイドまたはパークロレートまたはフルオロボ
レートまたはバイサルフエートまたはp―トルエ
ンスルフオネート、テトラn―プロピルアンモニ
ウムクロリドまたはブロミドまたはヨージドまた
はハイドロオキサイドまたはパークロレートまた
はフルオロボレートまたはバイサルフエートまた
はp―トルエンスルフオネート、テトラn―ブチ
ルアンモニウムクロリドまたはブロミドまたはヨ
ージドまたはハイドロオキサイドまたはパークロ
レートまたはフルオロボレートまたはバイサルフ
エートまたはp―トルエンスルフオネート、トリ
n―ブチルエチルアンモニウムクロリドまたはブ
ロミドまたはヨージドまたはハイドロオキサイド
またはパークロレートまたはフルオロボレートま
たはバイサルフエートまたはp―トルエンスルフ
オネートなどのような主にC1〜C4のアルキル基
をもつものが好適である。
用いる無機酸としては塩酸、硫酸、リン酸、ホ
ウ酸、過塩素酸などが好適である。
陽極液は水単独或いは水と混和する有機溶媒
(たとえばアルコール類)と水の混合液が望まし
く、支持電解質は高い電導性を与えるものならば
自由に選ばれ、適当な酸、アルカリ、無機塩、第
4級アンモニウム塩が用いられる。
陰極としては水素過電圧の高いものが望まし
く、特に水銀が好適である。
一方、陽極としては白金、カーボンまたは過酸
化鉛などを用いることができる。
電解温度は選択率、電流効率に余り影響せず、
常温〜80℃位が好適なるも場合によつてはより低
い温度を選ぶことができる。以上の他電流密度な
どは余り重要でない。
電解は回分法、連続法いずれでもよい。
電解後、陰極液を分液して水層(または水と有
機溶媒との混和層)を分離し、有機層に対してア
ルカリ水を加え、未反応のm―フエノキシ安息香
酸をナトリウム塩として回収した後、有機層から
溶媒を留去し、蒸留或いは重亜硫酸ナトリウム水
を加えて重亜硫酸塩として析出させることによ
り、容易に生成したm―フエノキシベンズアルデ
ヒドを得ることができる。
分離した水層、溶媒、未反応m―フエノキシ安
息香酸はいずれもリサイクルが可能である。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説
明する。
本発明がこれらの実施例のみに制約されるもの
でないことはいうまでもない。
実施例 1 半融ガラスで分離された2室をもつH型電解槽
を準備した。この電解槽の陰極室には窒素吹込み
管、撹拌機を取りつけた。陰極としては表面積が
約10cm3となるような水銀を用い、陽極としては白
金板を用いた。
陰極室にはテトラエチルアンモニウムハイドロ
オキサイトの10%水溶液を35g仕込み、濃リン酸
を加えてPH5.8に調整した。さらにm―フエノキ
シ安息香酸1.07gを溶解したトルエン20mlを加え
た。陽極室には20%テトラエチルアンモニウムp
―トルエンスルフオネート20%水溶液100gを仕
込んだ。陰極液中へ窒素ガスを吹き込みながら激
しく撹拌して、室温下で0.03Aの直流を約7時間
通した。(通電量772クーロン)陰極液を分液し、
トルエン層を10%苛性水で洗つた後トルエンを留
去して得た濃縮残0.66g中のm―フエノキシベン
ズアルデヒド含量は92.4%、残りはm―フエノキ
シベンジルアルコールであつた。m―フエノキシ
ベンズアルデヒドの選択率は93%、通電量より計
算したm―フエノキシベンズアルデヒド生成の電
流効率は77%であつた。また、洗浄苛性水を酸折
してトルエンで抽出すると未反応のm―フエノキ
シ安息香酸0.35gが回収された。
実施例 2 実施例1と同じ装置を用いた。陰極室には水15
g、エタノール10g、テトラn―ブチルアンモニ
ウムハイドロオキサイド10%水溶液を6g、ホウ
酸1.5gを仕込んだ。
上記水溶液のPHは6であつた。さらにm―フエ
ノキシ安息香酸0.54gを溶解したベンゼン20mlを
加えた。陽極室にはテトラn―ブチルアンモニウ
ムブロマイドの10%水溶液100gを入れた。室温
で陰極液中へ窒素ガスを吹き込みながら激しく撹
拌して、0.03Aの直流を約4時間通した。(通電
量433クーロン)電解中に1時間ごとに希塩酸を
加えて、PHを5.5〜6.3に調整した。電解後、陰極
液のベンゼン層を10%苛性水で洗浄し、ベンゼン
を留去して得た濃縮残0.27g中のm―フエノキシ
ベンズアルデヒド含量は96.2%、残りはm―フエ
ノキシベンジルアルコールであつた。m―フエノ
キシベンズアルデヒドの選択率は96%、通電量よ
り計算したm―フエノキシベンズアルデヒド生成
の電流効率は52%であつた。
また、洗浄苛性水を酸析してベンゼンで抽出す
ると未反応のm―フエノキシ安息香酸0.25gを回
収した。
実施例 3 実施例1と同じ装置を用いた。陰極室にはテト
ラn―ブチルアンモニウムハイドロオキサイド10
%水溶液を25g仕込んだ。テトラn―ブチルアン
モニウムバイサルフエート3.6gを溶解して、PH
5に調整した。さらにm―フエノキシ安息香酸
1.07gを溶解したトルエン20mlを加えた。陽極室
には5%硫酸水100gを仕込んだ。陰極液中に窒
素ガスを吹き込みながら激しく撹拌して、室温下
で0.03Aの直流を約7時間通した。(通電量772ク
ーロン)陰極を静置分液し、トルエン層を10%苛
性水で洗つた後、20%重亜硫酸ナトリウム水溶液
50gを加えて、撹拌すると結晶が析出した。結晶
をロ別して乾燥を行い、純度99%のm―フエノキ
シベンズアルデヒドの重亜硫酸塩0.77gを得た
(電流効率65%)。洗浄苛性水より未反応m―フエ
ノキシ安息香酸0.51gを回収した。
実施例 4 隔膜としてカチオン交換膜を用いたほかは実施
例1と同じとした。選択率は95%、電流効率は75
%であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 支持電解質を含む微酸性もしくは中性の水或
    いは水と混和する有機溶媒と水の混合液中で、m
    ―フエノキシ安息香酸を溶解せしめた有機溶媒溶
    液を分散させながら陰極にて電解還元を行うこと
    を特徴とするm―フエノキシベンズアルデヒドの
    製造法。
JP5910280A 1980-05-02 1980-05-02 Manufacture of m-phenoxybenzaldehyde Granted JPS56156782A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5910280A JPS56156782A (en) 1980-05-02 1980-05-02 Manufacture of m-phenoxybenzaldehyde

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JPS56156782A JPS56156782A (en) 1981-12-03
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